【問題提起】VRChatにおけるカーイベント『VRCFEST』は大きな問題を含んでいるという話
VRChatプレーヤーのみなさんこんにちは。
無名一般人プレーヤーの物欲だよ。
(VRChatでは別の名前でプレーしています。悪しからず。)
今回は自分が参加しようとして辞めたカーイベント『VRCFest』について話したいと思う。
クリエイター文化が強いVRChat社会において問題提起ともいえる内容になっているので、是非最後まで読んで欲しい。
できるだけわかりやすくかいてる。
VRChatカーイベント『VRCFEST』とは
#VRCFEST #VRChat
— 57F@VRCFEST 8/6 (@Jinteeeeeei_666) July 30, 2023
- 8/6 JST 17:00 Start -
@ STANCEtr📷https://t.co/xI8hJNGuqp pic.twitter.com/WL1SO37ewO
RChatカーイベント『VRCFEST』は簡単に説明するとVRChatプレーヤーである『57F』氏が主催するカーモデルの展示会イベントだ。
非常にスタイリッシュなイメージで打ち出しており、
日本初の本格的なメタバースにおけるカーイベントを謡っており、
期待はかなり大きく受けているものと思われる。
参加方法・レギュレーションで感じた違和感
さて、私もこのNoteでいつか車ネタの記事を書きたいと思っていたくらいは車が好きなので、モデリングの次の目標にしてみるか!
という程度の気持ちで参加を目指して、Discordサーバーに参加した。
もちろん、重要なのは参加方法とレギュレーションだ。
やや長文だが、読んでみよう。
参加方法を読んでみよう
エントリーですが、一般枠とブース枠を設けます。一般枠は車のみの展示で、ブースは車以外にも個人で販売してるデータやバーチャル問わずグッズの宣伝などが出来るようにする予定です。
エントリー台数は合計50台、1人3台までエントリー可能です。(後に変更する事もあります。ブースと一般両方エントリーする場合も3台までです。)
エントリー方法ですが、選考型になります。 厳しくするつもりはないですが、某イベントの様にバスとかが来たらこちらも困るのでstaffで選ばせて貰います
ジャンルは細かく決めるつもりはないので、スタンス、USDM、スポコン、痛車(の場合トラブル防止の為絵師に許可を取ってください)、ローライダーなどなど一応オールジャンルです。
@VRCFEST にDMで写真と車両ファイルを送信、一般枠とブース枠どちらで参加するか伝えてもらえればエントリー完了です。
参加方法は簡単だ。
要約すれば、一人車3台までエントリーできて、選考を通った場合はエントリーできる。厳しくないそうだが、選考基準はイベント主催側で決めるようだ。
ジャンルも幅広く対応しており、痛車も許可がでていればOKという懐の広さだ。
次にレギュレーションを見てみよう。
ファイル形式はシェーダー設定済みのunity package(アニメーションを仕組んでもらっても構いません。)、もしくは他ゲームからの参加のmod作者でunityわからない方はFBXとテクスチャファイル送ってもらえればこちらで設定します。
(ただし制限は厳しくします。#regulations)
一応他ゲームのリッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能ですのでそういうのが苦手な方の参加はご遠慮ください。
自作フルスクラッチの場合は盗作を使用してない事の証明で制作過程(スクショやツイート等)を送ってもらえると助かります。
アセコル等からのコンバートの場合は必ず自作改変した物のみでお願いします。
一般配布している物や改変禁止の物でエントリーするとトラブルの下になるので必ず守ってください。
他者が制作した車やパーツのモデルを使う場合は必ず許可を取るか、その作者の規約に沿って使用してください。
シェーダーは車の質感を統一させるためliltoonのみで設定してください。standardシェーダーが無いようにお願いします。
また、質感を統一させるために影や反射の設定を変えるかもしれません。
ご了承ください。
質問や要望ありましたらチャンネルごさいますのでそちらで気軽に問い合わせてください。
ちょっと長かったな。
最初の段落は提出のファイルフォーマットについての説明だ。
これは簡単だな。VRChatに適したファイルで送ってくれよということだ。
次の段落では、「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」
なので、苦手な方は参加を遠慮して欲しいということが書いてあるな。
は?
そう。
この日本初の車両展示型イベント(実在企業の協賛付き)は既存のレースゲームのデータのリッピングを許容しているのだ。
「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」とは
「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」と言われても専門用語すぎてわからない人も多いと思うので、ここで解説する。
リッピングというのは、データの吸出しのことだ。
本来ゲームのデータは暗号化などの処理が施された状態でゲームデータ内にデータが格納されている。
それを何らかの方法で抽出して自分で使えるようにする行為だ。
リッピングベースというのが自分もよくわからないが、
リッピングしたデータを基に自分なりにデータに変更を加えた車体もエントリー可能ということだろう。
Forza も GT もリアルなレーシング・シミュレーターとして名高いゲームソフトだ。
つまり、どういうことなの?
「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」とは、
「Forza」(Microsoft社)や「Gran Turismo」(Sony Computer Entertainment社)などのカーゲームに入っているデータを何らかの方法で 抽出して、それを自分なりに変更を加えた車体は今回の『VRCFEST』にエントリー可能であるということだ。
えぇ・・・
そもそも、フォルツァ、グランツーリスモ他ゲームを購入したからといって、中に入っている3Dデータの権利は依然として販売会社のものだ。
それとリッピングして自分のデータコレクションに加えることは所有物に関しては自由に扱って良いという解釈の範疇にはいるだろう。
しかし、そのデータは他人に渡して良いものでは決してないし、
何らかの作品の発表に利用することはできないはずだ。
なぜなら、ゲームはゲームを買っているのであって内部データを買ってるのではないからだ。
にもかからわず、ゲームから抽出してきたデータに変更を加えた程度で自分の作品として扱い、あまつさえVRChat上のイベントに公開することを許可してる?
人として倫理感どうなってるんですか?てか、それ犯罪でしょ?
・・・それ以降のレギュレーションはこの段落に比べれば些細なので省く。
自分はこのレギュレーションに不安と憤りを覚え参加を見送った。
結論:この『VRCFEST』はなにしてるの
このイベントはゲームからデータを抜き出して、あたかも自分の創作物のように扱い、製作者(ゲーム会社)が持っているゲームデータに対する正当な権利を侵害する犯罪行為を組織的に助長している。
8月6日 日曜日の17時からVRChatのどこかでやるらしいので、
参加できた際は、「よくできてるー!どこのゲームのモデルなのかな?」
みたいな気持ちでこの香ばしいイベントを楽しんでみてください。
この画期的で素晴らしいイベントに協賛している理解の深い企業様は以下の通りです。
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