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研究テーマ

人間の「未来予想図」を描く


選抜研究×組織心理学×ビッグデータ駆動型人工知能の融合研究によって,各個人が将来どれだけのパフォーマンスを示すのか,問題行動を起こすのか,早期退職するのか,ハラスメントを起こすのか,といった仕事場での「未来」予測をシステマチックに行っています。その学術研究基盤となるのは,人材採用時の①就職選抜論,人間理解のための②ワークプレイス・パーソナリティ論です。


研究基盤➀ 就職選抜論


組織心理学とAIの技術を用いて『選抜研究:Selection Research』を進めています。これまでの研究例では新卒面接・エントリーシート・適性検査によって将来のジョブパフォーマンスやメンタル問題を90~100%で予測することに成功しました。最近は国際研究にも取り組んでいます。2022年度経営行動科学学会賞と厚生労働省後援HRアワード2022書籍部門入賞のダブル受賞!

いい面接って一体何だろう!?

採用面接研究:Recruitment Interview Research

面接の信頼性と妥当性の実証研究を積み重ねています。面接によってどこまで就職活動生の特性を把握することができるのか,そして将来の業績を予測することができるのか,が研究の問いです。着眼する研究概念は,評価者間信頼性(Inter-Rater Reliability)研究,Multi-Trait Multi-Rater Matrix研究,妥当性のメタ分析です。

 

ESから何がわかるんだろう!?

ESの文章評価研究:Sentence Evaluation Research

エントリーシートによる文章解析法を独自に開発して,文章に内在する情報量を最大限に抽出した上でそれを入職後の業績予測に適用する研究を行っています。着眼する研究概念・手法は,文法カテゴリ,内容分析,共起分析,判別分析などです。

 

適性検査って意味あるの!?

知能・性格検査研究:Intelligence & Personality Test Research

知能(能力)検査と性格検査を通して将来の活躍可能性などを高い精度で予測する検査技術の開発を行っています。ビネーなどの知能検査の歴史,オールポートなどの性格検査の歴史などを踏まえながら最先端の人工知能技術も用いています。着眼する研究概念は,パーソナリティ研究,ビッグファイブ研究,ダークトライアド研究,ウェクスラー知能研究などです。

 

なぜ入社してすぐ辞めるの?

組織と学生の適合研究:Organization-Student Fit Research

数十万人規模の新卒採用ビッグデータと名古屋大学鈴木智之研究室の人材選抜分野に特化した人工知能技術を掛け合わせることで,次世代における企業と学生の「ベスト・フィット」を実現するための採用モデルを開発する共同研究を進めています。組織・個人ともに望まない早期退職の問題の解決を目指しています。

 

 
 
 
 

研究基盤② ワークプレイス・パーソナリティ


職場(Workplace)で働く人を理解するための『パーソナリティモデル』を開発しています。パーソナリティ(Personality)とは人間の性格を指します。世界的にほぼ未着手の職場におけるパーソナリティ構造の解明を行い,皆が個性を活かしていきいきと働くための研究を進めています。2022年度からの科学研究費に採択!厚生労働省後援HRアワード2023著書部門入賞!

人間関係を荒らす人の正体!?

ダーク・トライアド研究:Dark Triad Research

職場での問題を引き起こす負のパーソナリティについての研究も進めています。人間の根源的な負のエネルギーにも目を向けることで職場における深い層での人間理解がなされるような研究の蓄積を目指しています。職場の問題行動を生み出すパーソナリティ特性の抽出や海外の理論研究で提案された問題を生むパーソナリティ因子構造の再現を目指しています。

 

圧倒的な傑物ってどんな人?

営業学: Top 0.1% Super Sales Research

チームを牽引するのは,本当に一部の,これまでには考えられないほどの高いパフォーマンスを示す傑物的な人であることが経営組織,スポーツなどの領域で見られ始めています。パーソナリティ(性格)をはじめとして,知性,言動,心構えなどの諸側面において何が違いを生み出しているのでしょうか。目標の10倍以上の営業成績を10年連続で毎期達成するような,極めて限られた「トップ0.1%の傑物的な営業社員(=傑物人材)」に焦点を当て,何がその通常では考えられないほどのパフォーマンスの要因になっているのか,を経営学方法論により明らかにします。

繊細な人って活躍できないの!?

HSPと自意識研究:HSP & Self-Consciousness Research

HSP(Highly Sensitive Person)と自意識研究をベースとして,職場での「敏感な人」ならではの良さに関する研究を進めています。敏感でストレス耐性の低い人が必ずしも職場で活躍できないわけではないことを明らかにするための理論・実証研究を積み重ねています。

 

働く人の性格の構造とは!?

ビッグファイブ研究:Big Five Research

1936年以来,国内外で研究されているビッグファイブについて産業組織で働く労働者ならではの因子構造の探索的研究を行っています。ビッグファイブとはExtraversion/Agreeableness/Conscientiousness/Emotional Stability/Opennessの5因子を指します。この5因子構造を基にしながら職場ならではの因子構造を探索することで働く人の相互理解を目指しています。