県は、首都圏との交通強靱化に取り組む。国道413号と県道都留道志線は、災害時に国道20号の代替ルートとなる。県道都留道志線では、急峻な峠区間回避のため、新たなトンネルを含む道路整備を計画する。7月には地元説明会を予定し、2024年度の事業化を目指す。23日に開会した6月県議会の代表質問で、臼井友基議員が国道413号と県道都留道志線の強靱化について県の所見を求めた。
首都圏とつながる中央自動車道や国道20号は本県の経済産業を支える重要な路線として供用されている。しかし、令和元年東日本台風の際に発生した交通の途絶は、代替機能の脆弱さを顕在化させる形となった。
このため国や高速道路会社など関係機関との間で交通強靱化プロジェクトを設立し連携協力を進める中、信頼性の高い交通ネットワークの構築を計画的に取り組む方向だ。
国道413号と県道都留道志線について長崎幸太郎知事は「災害時において国道20号の代替ルートとなることから、整備を進めることが不可欠と考えている」と答弁した。
このうちの国道413号では現在、道志村野原地区から月夜野地区において、道志バイパスの整備を進めている。本年度中にはトンネル本体の掘削工事に着手する運びだ。
一方の県道都留道志線では、急峻な峠区間を回避するため、新たなトンネルを含む道路整備を行う計画。これまでの動きとして、ルートや道路の構造検討を進めてきた。7月には具体的な道路計画について地元説明会を開く予定。県では地域の合意形成に努めるとともに、24年度の事業化を目指す。
事業化後について長崎知事は「地元や関係者などの協力を得て、調査設計や用地取得を進める。おおむね3年程度、27年度ごろには工事に着手できるよう努めていく」と答えた。
県では、今後も首都圏との物流や人流を促進するため、広域道路ネットワークの整備を進めて、「ふるさと強靱化」の実現に取り組んでいく。