※1988年11月11日付朝刊掲載。岡田彰布新監督の下で3年ぶりに行われている阪神の秋季キャンプに合わせ、岡田監督(選手時代含む)の記事を計8本復刻します。【8本のまとめページはこちら】 安芸市営球場で行われている阪神タイガースの秋季キャンプに十日、
村山監督と
岡田、
中西の両主力選手が合流。練習は一段と活気を帯びてきた。
村山監督は野手組、投手組の練習を精力的に見て回り「みんなよくやっている。
岡田が引っ張って
平田、
木戸あたりも一生懸命になっている。雰囲気が全然変わった」と総括。二年連続最下位の暗いムードを吹き飛ばし、再建を期す好スタートに満足げだった。

三塁コンバートで注目の岡田は、ライン際の打球処理に真剣に取り組んだ(安芸市営球場)
掛布の引退で三塁コンバートが決まっている
岡田は、他のメンバーと一緒にランニングや走塁練習をこなした後、初日からいきなり守備特訓。 河野チーフコーチの付きっきりの指導で、たっぷり一時間汗を流した。特に力を入れたのは二塁守備にはなかったライン寄りの速い打球の処理。鋭い打球に対するクロスオーバーステップ、グラブの動きなどに注意しながら1球1球真剣な表情でノックを受けた。
練習を終えた
岡田は「グラブさばきなど基本的なものは二塁と同じ。仕事の負担は楽になると思うが、投手にも近い位置なので、チームを盛り上げるプレーをしたい」とチームリーダーらしいコメント。
村山監督も「三塁は
岡田の力をフルに発揮できる場だ。選手会長でもある
岡田が率先してやることが、チームには一番いいこと」とホットコーナーでの活躍に期待していた。