Wiiのひそかな目玉といえるのは、過去に発売されたゲーム機などの膨大なゲームをダウンロードして楽しめる「Virtual Console」だ。任天堂ハードであったファミコン、スーパーファミコン、ニンテンドウ64はもちろん、セガ・エンタープライゼス(当時)のメガドライブ、NECホームエレクトロニクス(当時)のPCエンジン、さらにMSXパソコンのゲームもプレイできる。任天堂プラットフォームのものとして、年内に30タイトルを準備しており、月平均10タイトルを順次追加する。メガドライブとPCエンジンを加えると年内に60タイトル以上がそろう予定。
さらにXbox Live Arcade同様、過去のゲームだけでなく、新作のカジュアルゲームも登場する予定だ。ただ、これらの過去のゲームを楽しむにはWii用のクラシックコントローラ、つまり従来スタイルのコントローラが必要となることもある。
なお、ゲームキューブのソフトはほぼすべてWiiでもプレイ可能だ。今まで利用していたゲームキューブのコントローラやメモリカードも、そのまま使用できる。
先述したとおり、Wiiは標準でWi-Fiが搭載されているほか、任天堂独自のプロトコル方式も搭載されている。ニンテンドーDSとWiiとの連携は、任天堂の独自プロトコルによって通信が行われている。ゲームキューブには、ゲームボーイアドバンスをケーブル接続してコントローラーのように使えるフィーチャーがあった。PLAYSTATION 3でもPSPと連動して、こうした要素が実現する予定がある。Wiiにも同様のギミックが採用されることが期待できそうだ。また、Wii自体がニンテンドーDSに対してソフトウェアを供給する仕組みも考えられる。従来、ニンテンドーDSのゲームソフトの体験版は店頭にある「ニンテンドーWi-Fiステーション」を訪れるか、そのソフトを持っているプレイヤーからWi-Fiで受信する必要があった。しかしWiiがあれば、こうしたサービスを自宅にいながらインターネット経由で受け取ることができる予定だ。
ハードやソフトに関する断片情報は少しずつ出てきたが、仕様の大部分はまだ謎に包まれたまま。他の2機種とは大きく違う方向性に、Wiiリモコンという新しいインターフェースと、発売後の展開が非常に想像しにくいところである。今回の次世代機「肝」の判明度は45%。ソフトもハードも、展示会や店頭などで、実際に確かめるのが一番の近道だろう。
というわけで、全3回にわたってお送りしてきた次世代機比較、いかがだっただろうか。それぞれのメーカーが、これから家庭用ゲーム機というプラットホームをどうしていきたいのかが、少しずつ見えてきたように思える。
当然ゲーム好きなら3機種とも欲しいところだろうが、やはり経済的な面や場所などの問題で全部は買えないユーザーがいることも事実。各機種のベクトルが違う以上、購入した際の満足度はユーザーのライフスタイルでかなり変わってくる。月並みだが、いかに自分に合った機種を選ぶかが重要になるわけで、本稿がそうした選択のある程度の目安となれば幸いである。
また、今も次世代機の話題は日々登場している。たとえばPLAYSTATION 3に関しては、ネットワークで提供されるコンテンツの概要や、かねてより発表されていたLinuxとの詳細が発表されている。これからも最新ニュースには注目しておいてほしい。
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