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広島県尾道市 妊婦向けの「文書」批判集まり配布中止

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2023.07.25 19:36

尾道市が妊婦に向けに作った「文書」の配布を中止しました。子育て中の父親が産前産後で嫌と感じた妻の態度などを掲載している点に、批判が集まっていました。

「先輩パパからあなたへ」と題した文書。尾道市が2017年度、子育て中の父親およそ100人に実施したアンケートの結果を、ランキング形式で記載しています。その中身を見ると…。

「妻にしてもらいたいこと」の1位。「何をしたらいいのか言葉ではっきり言ってほしい」。
「妻のこういう態度が嫌だった」の1位。「わけもわからずイライラしている」

市によると、妊婦に男女の考え方の違いを知ってもらえるようにと、女性職員が中心となり製作。2018年4月から、妊娠7か月の妊婦に配布していました。しかし今月、この文書がインターネット上に投稿されると、批判が殺到します。

■SNSのコメント
「これはありえない。わけもわからずイライラするのは産後のホルモンバランスのせい」「産後のうつが悪化してしまう」

たちまち、多様な声が寄せられました。この文書について、尾道市民は…。

■市民は
「市が出したらいけないでしょう。奥さんに対してこれはしんどい」
■市民は
「2人でなんとかしましょうとか寄り添っていくという気持ちがこれを作った人にはないと(感じた)それが残念」

市によると、きのうから160件余りの苦情や問い合わせが寄せられていると言います。市は、急きょ文書の配布を中止。さらに、子育て中の母親約100人のアンケート結果をまとめた文書についても、配布をやめました。

■尾道市健康推進課 髙橋彰 課長
「性別による役割を固定的に捉える意識を助長する表現内容があったということで、多くの皆さまを不快な思いにさせてしまい、大変申し訳なく思っている」

仕事と育児の両立などについて研究する専門家は。

■東京工業大 治部れんげ 准教授
「先輩パパから新米パパへのアドバイスまだならわかる。自分はこういうことに失敗したこうやったら上手に一緒に夫婦で児ができたからこうしようとかならわかるが。産んでもいない人が産んで大変な人にアドバイスをするのか完全に間違えている」

ツイッター尾道市の平谷市長も自身のSNSで、「多くの方々を不快な思いにさせてしまい、大変申し訳ありませんでした。早急に対応します」とコメントしています。
【2023年7月25日放送】

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