指導用カッターシャツ
自分の部屋でカッターシャツを手に取り見る
カッターシャツの襟の周り首を包む部分に
何やら見慣れない模様が書いてある
よく見ると両手首のカフスの裏にも同じような模様が
かなは県立の女子高校1年生
風紀委員の彼女は
指導室の掃除を任されて棚に入ってた
指導用カッターシャツを見つけて思わずカバンの中に入れて持ち帰ってしまった
これが噂の…
泉本 かな が通う高校は服装違反者が着せられると自分の意思では脱ぐ事が出来なくなるというカッターシャツ
進学校で真面目な生徒が
多いかなの通う高校は服装違反者が着せられるという
カッターシャツが存在するという事実
1度入学式後のオリエンテーリングで
生徒会長が壇上てしているのを1年生全員で見せられた
真っ白なカッターシャツ
全てのきちんととめられたボタン
でも少しサイズには余裕がありそうな感じ
生活指導の先生が
「締まれ」
言葉を発すると
生徒会長の首周りと手首がカッターシャツが
縮まり締め付けられた
苦しそうで泣きそうになる生徒会長
「解除」
先生がそういう生徒会長の着用していた
カッターシャツの第一ボタンが勝手に外れたが
生徒会長はその場に座り込んたりで肩で息をしていたのを
皆で見て
誰もそのカッターシャツを着用するのが
恐怖で服装違反者は皆無という状況になっていた
かなの高校の制服は
エンジ色のブレザー
チェック柄のベスト
チェック柄の膝丈スカート
カッターシャツ
自分で締めるタイプのネクタイ
といういかにも普通の制服だが
着用する時の校則はかなり厳しいものだった
かなの高校の服装規定はとんでもなく厳しい
指定以外のサイズ着用禁止
ブレザーの前ボタンは必ず留める
スカートは膝丈
カッターシャツのボタンはすべて留める
もちろん第一ボタン及びカフスボタンは外して
着用する事など絶対出来ないし
ネクタイ少しでも緩めていたら
指導対象となるとされていた
このような厳しい着用規定でも
あの生徒会長が着せられていた
指導用カッターシャツを着用する事になると思うと
誰もが従うしかなかった
かなは少しその制服に興味があった
ホントにどのくらい苦しいのだろう
なぜ脱げないのか勝手に首周りが締まるのか
そう思い思わず持って帰ってきてしまった
新品ではないだろうがおそらく生徒会長が着用してたものと同じだろうそのカッターシャツはシワひとつ無く
かなり真新しい
袖を通しカッターシャツのボタンを1つずつ留めていく
第一ボタン以外は全部留めた
開放されている首にシャツの襟元がチクチクあたり
早く第一ボタンを留めろと
急かしているような気がした
そして第一ボタンを留める
うん あれ?
首周りには指が入るぐらい余裕がある
そうだ確か
「締まれ」
かなが言葉を発するがカッターシャツは
何も変化なし
なんだつまんない
かなはちょっとがっかりして
その日はそのカッターシャツを脱ぐ事にした
次の朝
かなはそのカッターシャツを着用して
登校する事にした
違いは襟の裏の模様とカフスの裏の模様
ぐらいで見た目は変わらない
全てのボタンを留め
ネクタイを首まできちんと締める
やはりサイズはかなには少しゆったり目
でネクタイを締めてもかなり首周りには
余裕があり楽だ
スカートを履き
ベスト着用
ブレザーの前ボタンを留めて
いつものように優等生かなの誕生だ
指導用カッターシャツを
着て授業を受けている
かなはそう思うと少し興奮した
何事もなく昼休になり教室で昼食を食べていると
生徒会長に廊下から声を掛けられる
「泉本さんあとで生徒会室に来てもらえるかしら」
生徒会長の鮎川先輩は
美貌で生徒からの信頼も厚く
かなもこの生徒会長ならと風紀委員に立候補したほどだ
「失礼します」
生徒会長は正面の立派な机の後ろから
こちらを見て
「泉本さん
なぜ呼ばれたか分かってるかしら?」
そう言いこちらに目線を向ける
「このシャツのことですよね?」
「わかってるならいいわ
なぜ貴方がそのカッターシャツを着ているのかしら?
「すみません 実は興味があって
なぜ脱げないのだとか本当に苦しいのかなって…」
生徒会長はヤレヤレといった口調で
「でもね 学校の備品を勝手に持ち帰ってはダメよ
生活指導の先生にはこちらから上手いこと言うてあるから
早く着替えなさい それとも 卒業まで着用してみる?」
「いいんですか?」
私は思いがけない卒業までという言葉にそう答えてしまった
脱げない制服というのに私はもう興奮を隠せなかったのだ
しょうがないわね
机の上のパソコンで何やら生徒会長が入力し始める
「本当にいいのね
指導用カッターシャツを管理できるのは校長と私と生活指導の先生だけだけど
設定して脱がすことが出来るのは私だけよ」
「はい」
「締まれ」
生徒会長が言葉を発する
いきなりカッターシャツの首周りが縮んだ。
首が・・・締まる
息が・・くる・・・しい
を少しでも弛めようと、指とカッターシャツの隙間を求めて指が首を掻きむしる
何とか首周りに隙間を・・
手首も強烈に締まりそれも叶わない
隙間が全くない息が・・・
「緩め」
その生徒会長の言葉で首周りが緩む
ハァハァ・・・
やっぱり無理
ネクタイを緩め第一ボタンを外そうとするが
びくともしない
襟をつかみ
第一ボタンボタンを引きちぎろうとするが
びくともしない
「やっぱり無理です
脱がしてください」
「ダメよ 卒業までって約束でしょ
流石に家では可哀想だから
毎日 登下校時に生徒会にいらっしゃい
その時に脱がしたり着用したりする事にしましょう」
うう・・・
そんな・・
私は後悔したがもうどうにもならなかった
あら 泉本さん
ネクタイが緩んでますね服装違反ですよ
さっき第一ボタンを外そうとした時に
緩めて締めてなかったんだ
があっ・・・
首が締まる
なんで?
「そのシャツを来ている時に服装違反をすると
しばらくすると勝手に首が締まります早くきちんとネクタイを締めなさい」
何とか私はネクタイを締め直す
ハァハァ・・・
苦しい 緩まない
なんで・・・
「ブレザーのボタン」
生徒会長の言葉でブレザーのボタンが外れてることに気づく
手首が締め付けられボタンが留られない・・・
それでも何とか留める
強烈に締まっていた手首と
首周りが楽になる
といってもカッターシャツは隙間なくギチギチに
首と手首を包んでいる
「苦しいです 少し緩めて下さい」
泣くような声でお願いする
「ダメよそれがあなたの規定サイズだから」
「もうすぐみんな夏服になるけど
あなたはカッターシャツは
長袖指導用カッターシャツ
ネクタイ着用 もちろん
ベストもブレザーも着用しないと違反で体を締め付けられるわよ」
私は真夏日でも1人教室で冬服を着ている
周りの子は最初何事かと思っていたけど
あーそういう事かと誰も気にとめなくなった
暑い苦しい脱ぎたい
でもブレザーのボタン1つ
ネクタイを少しでも緩めようものなら締め付けられ
教室で皆の前で床にのたうちまわる事となるだろう…
そんな拘束的な事態に興奮している私がいるのもまた
事実
脱ぐには生徒会長に解除してもらうしかない
それが楽しみになっている私も事実である