ビッグモータ-不正、大手メディアの多くは対物保険と車両保険の区別が付いていない
ビッグモーター不正の件でTV解説などさせて頂いているけれど一番困るのは関係者がクルマの保険を混同していることだったりする。対物保険と車両保険の区別が付かない番組は普通。なかには自賠責保険で車両の修理も出来ると認識している人もいる。したがって不正の本質に辿り着くまで相当根気のいる説明をしなければならない。いや、担当者が理解してもその上でハネ返される。
事前の打ち合わせはキッチリやったのに台本出来ると「預かったクルマをドライバーで傷つけたりゴルフボールで」みたいな内容になっているのだった。クルマを持っている人ならドア一部の修理に出したのにドア2枚交換されていたら誰だっておかしいと思う。そんなこと、さすがのビッグモーターだって出来ないしバレる。被害者からの実例がドンドン上がってきておかしくない。
でも具体的なこれといった被害者は未だ出てこない。これ、おかしいと思わないのだろうか? 傷つける件、事実だと思うけれど、基本は被害者の車両修理だと考えた方が自然。以前も書いた通り私のノアで傷付けてしまった相手側の請求書は「修理代18万7千円+レンタカー代金26万4千円で45万1千円」だった。どう考えたって高い。でも保険金は請求通り支払われた。
また「小さいダメージで自腹で払えば保険料率ダウンしないで済むのに過大請求されたため車両保険を使った」みたいなことを言う人もいる。確かに擦り傷ならそういったケースもあるだろう。でも擦り傷に車両保険を使う人って極めて希。また対物保険を使うようなケースは代車料金が必要になってくるため、それだけで免責金額を超えちゃう。皆さん保険使いますよ。
ビッグモーターで修理されたクルマの写真も残っていると思う。加害者側は事故の規模が増えないようにするためにも写真は撮る。おそらく同じく写真撮る被害者も少なくないだろう。そういった写真と修理内容&請求書をチェックすれば不正は明確になるに違いない。さすれば器物毀棄や保険器詐欺で立件できる。ビッグモーター不正に対する操作や指示系統だって解るに違いない。
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