今回は、イオンのトップバリュウイスキーがリニューアルしたので、改めて飲んでみたいと思います。

新ブランド?SNAZZ

_DSC6871_01ネットでもある程度知れ渡っていたイオンのプライベートブランド、トップバリュ ベストプライスのウイスキーは、2023年2月にリニューアルしました。

その名は、SNAZZウイスキー。

トップバリュの名が無くなっていますが、販売元はイオントップバリュのままで、おそらくSNAZZはお酒の新しいブランドとして広めていく意図があるのかもしれません。
製造者は南アルプスワインアンドビバレッジと変わりません。

モデルチェンジでの変化点としては、原酒の比率が挙げられます。
従来のモルトとグレーンの比率は10%以上となっていましたが、リニューアルによって11%以上となりました。
これで税抜き価格が50円も上がったので、その原酒が100%になったら5000円もするのか、と突っ込みたくなってしまいます。

今回は、リニューアル前で在庫として残っていた従来品を手に入れられたので、それぞれを飲み比べたいと思います。

テイスティング

グラスからの香り、液色

従来のベストプライスウイスキーは、カラメルの香りとアルコール臭がします。
液色は薄めの琥珀色です。

一方でSNAZZは、若干ブドウの香りが強めに感じられます。
液色はベストプライスウイスキーよりは少々濃い琥珀色になります。

ストレート

ベストプライスウイスキーは、ブドウ味のガムのような香りの後、カラメルの甘い香りが軽くやってきます。
味わいは、アルコールからの辛みが強く、後から酸味、苦みが続きます。

一方のSNAZZは、ブドウ味のガムというよりかはレーズンに近い香りになっていて、後からカラメルウッディさが続きます。

味わいは、やはりアルコールからの辛みが強く、酸味が目立ち、苦みは多少減った印象です。

ロック

ベストプライスウイスキーは、ブドウ味のガム、ラムネ菓子の香りが先にやってきて、後から人工甘味料のような香りが続きます。

味わいは、苦みと辛みが主体で、甘さが後から訪れる印象です。しかし人工甘味料のような不自然さのある甘みです。

一方のSNAZZは、ウッディさの後にぶどう、カラメルの香りが続きます。
味わいは、苦みが強く、甘さがあまり感じられません。時間がたつと、ベストプライスウイスキー同様の人工甘味料のような甘さが出てきます。

ハイボール

ベストプライスウイスキーは、サクランボの香りの後にブドウの香りが続き、その後にラムネのような香りが続きます。
味わいは、酸味が少々強めで、その後に苦み、甘さへと変わります。

SNAZZは、レーズンと樽香が半々に感じられます。奥からは軽くバニラとカラメルの香りが続きます。

味わいは、苦みが前に出て、しばらくして甘さが後を追ってきます。

多少良くなったが50円の差は...

さて、新旧共に容量は720mL、アルコール度数は37度ですが、ベストプライスウイスキーが548円なのに対して、SNAZZは598円と値上がりしました。

飲み比べると、ベストプライスウイスキーには不自然な香り、味わいがあって違和感がありますが、SNAZZは雑味が少なくなり、ウイスキーらしさが増した印象です。
ただ、華やかな香りがなく、フルーティな味わいもないため、ハイボールで飲むにしても、少々つらいものがあります。
軽くレモン果汁を加えた方がさっぱりして飲みやすくなるでしょう。

とはいうものの、ウイスキーとしてはイマイチであることに変わりはなく、お金がないにしても、もう少しお金をつぎ込んで、ブラックニッカクリアやトリスクラシックを選んだ方がましです。

<個人的評価>

  • 香り D: レーズン、樽香、カラメルの香りがするが、アルコールの刺激が強い。
  • 味わい D: 苦みが強く、酸味、甘みが隠れてしまっている。
  • 総評 D: ちょっとは良くなったが、値上げほどではない。