よく遊び、現場から広げる Licaxxxが語った「DJとしての10年」

Licaxxx

日本のクラブカルチャーの最前線に立ちながら、ラジオパーソナリティー、執筆など様々な方法で音楽表現を展開するDJ、Licaxxx。大学時代からDJを続けていた彼女は、大学を卒業しアソビシステムに所属すると同時に社員として入社。今もその延長戦に自分の活動を見ている。言葉の端々から、漏れ出てくるのは冷静でどこかクラブ業界や自分を客観視しているような言葉たち。気づけばDJとして活動しはじめて10年経っていたという彼女の現在までのキャリアを振り返る。

どんな形になってもDJは続けるものだと思っていた


よく取材で「いつからプロを目指してた?」みたいな質問をされるのですが、所謂「音楽で食ってくぞー!」みたいな“プロ”を目指したことはありません。なぜならお金を稼ぎたくてDJをはじめた訳ではなく、純粋に好きな音楽があって自然とDJにたどり着いたからです。遡ると中高時代はバンドをやったり、ラジオやインターネットを駆使して沢山音楽を聞いていて、その流れで音楽表現の1つであるDJというアウトプット方法に辿り着きました。

もちろん、やるからには今後もプロフェッショナルな技術や力量は身につけていくつもりですが、今もやっている理由は単純に好きというだけだなと思います。なので始めた当初からキャリアと関係なく趣味的にずっと続いていくものだ、と思っていました。

私が学生の時、私を含めDJをやっている大学生は沢山いましたが、就活でDJを卒業したり、就職して現場には遊びにいかなくなるというのが主流でした。「会社に入ったら3年好きなことはできない」という通説もよく聞きました。

一方で、学生時代には編集やライター、ネット番組の企画・制作など多岐に渡るインターンやバイトを経験しました。それらを経験した上で、有名無名関わらず好きなクリエイターに予算を付けて仕事が出来たらいいなと思い、広告代理店を目指していた時もありました。だから就活をしたのも、DJも続けたのも好きな音楽があるという、それだけのことです。

ちょうど卒業する時期に、自分のDJとしての活動が日本のクラブシーンに多少なりとも影響を与える規模になっていると自覚しました。続けていかないとどうにもならないが、続けていれば信頼の獲得や自分の役割など何かが見えてくるという感触もあり、この勢いを落とすことは出来ないと思いました。とはいえ、名前を出さずに音楽を取り巻くカルチャーと関わる仕事もしたかった。

そのタイミングで現在所属している会社、アソビシステムの代表である中川からマネジメントしたいという申し出を貰い、逆に所属兼社員という提案をしました。同級生を見回しても、当時は今みたいな働き方でやっている前例は多くなかったと思いますし、会社の中でカルチャーへの理解があった上で、風潮や式たりよりも新しいキャリアモデルを共に試みてくれるスタイルの会社だったからこそ、今があると思います。
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構成=冨手公嘉 写真=小田駿一 リタッチ=上住真司 Hair & Make=NORI(Jari) Styling=Ai Suganuma

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2023.06.30

日本企業に急拡大しているHPEの「HPE GreenLake」DXを成功に導く、新しい“クラウド体験”へ

ヒューレット・パッカードエンタープライズ(HPE)が提供するクラウドサービス「HPE GreenLake」が、多くの日本企業から支持されている。同サービスがデジタルトランスフォーメーション(DX)にまつわる課題に解決策を提供しているからだ。執行役員クラウドサービス事業統括本部長の吉岡智司の話をもとに、HPE GreenLakeがもたらす新たなクラウドエクスペリエンスに迫ってみたい。


日本企業がDXを推進しなければ、2025年からの5年間、最大で年間12兆円の経済損出が生じる──。経済産業省の「DXレポート」で示された「2025年の崖」は日本企業に強い衝撃を与えた。これを受けて数多の企業がDXを推進しているが、同時に老朽化やブラックボックス化によるシステム移行の難しさ、人材不足などの課題も山積している。HPE GreenLakeはそれら課題に「最適解」を提供し、支持を集めているのだ。

吉岡はHPE GreenLakeの普及するスピード感に驚きを隠さない。

「ここ2、3年で、HPE GreenLakeが日本法人の売上の20%を占めるようになりました。これは、予想よりもはるかに早く、全世界の2倍のスピードでサービス化が進んでいることを示しています」(吉岡)

吉岡が「パブリッククラウドとオンプレミス環境の良いところ取りした、理想的な環境」と表現するHPE GreenLake。まずはその特長を見てみよう。

パブリッククラウドとオンプレミスのデメリットを補う

現在、自社サーバーでシステムを構築するオンプレミスから、パブリッククラウドへの転換が世界的な潮流となっている。オンプレミスはカスタマイズしやすく、クローズドな環境にすればセキュリティ強度も上げられる。一方で、ITインフラを自社で所有するための多額なコストがかかるうえ、システムを一から構築するため本稼働までには期間を要する。

パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供するサーバーやシステムなどをサービスとして利用できるため、導入後すぐの稼働が可能だ。従量課金制のために初期コストも抑えられるが、他企業と共同利用するため、カスタマイズ性が弱く、セキュリティを懸念する向きもある。

HPE GreenLake はオンプレミスなのでシステムを自由にカスタマイズしながら、クラウドのように「使った分だけ」料金をを支払う課金体系を採用しています。つまり、オンプレミスとパブリッククラウドのデメリットをカバーしており、この点こそが吉岡のいう「理想的な環境」であると言える。

「最もHPE GreenLakeの魅力を感じていただけるのは、セキュリティ面かもしれません。ほとんとどのパブリッククラウドにはセキュリティの問題はありません。オンプレミスからパブリッククラウドへの転換がなかなか進まないことの要因のひとつには、各企業が独自に策定したセキュリティポリシーがあるからです。クラウドの場合、基本的にはクラウド事業者のセキュリティポリシーに従うことになり、自社のものとコンフリクトが生じる場合もある。HPE GreenLakeは、希望の場所にシステムやネットワークを設置するので、秘匿性の高い需要なデータを外部に出す必要がなく、ポリシーをクリアできるのです」(吉岡)

自動運転の研究開発の場でも活用

HPE GreenLakeを有効に活用している事例として、ボルボ傘下のスタートアップZenseact社がある。同社では、AIとリアルタイムインサイトを活用した自動運転の実現に向けて、研究開発を進めている。

ボルボの試験車には膨大なデータを収集するため大量のセンサーが搭載されており、試験車1台が1日に収集するデータは50TBにも及ぶ。Zenseact社はそれら膨大なデータを蓄積し、HPE GreenLakeで毎秒数万回のシミュレーションを繰り返して、アルゴリズムを生成しているのだ。

「これはHPE GreenLakeが誇る高い可用性と並列処理能力がなせる技ですが、もう一つ重要な点は、膨大に増加するデータ量に応じて拡張できる柔軟性にあります。稼働状況が精緻にモニターできるため余裕を持った拡張が事前に可能となり、必要なリソースをすぐに稼働させることが可能です。増加する膨大なデータを処理する作業には最適と言えるでしょう」(吉岡)

Zenseact社の例に限らず、たとえば新規事業の立ち上げといった必要なデータ量やストラテジーが未知数なケースは、スモールスタートでコストを抑えられる柔軟性の恩恵にあずかれる。

ITインフラを整理し
優先度の高いDXに人材を集中できる


クラウドサービスが一般化した現在、ITインフラをオンプレミスに限定している企業は少なく、多くの場合は部署や業務内容に応じてパブリッククラウドとオンプレミスを使い分けるハイブリットクラウドという環境を選択しているだろう。

一方で、企業側は契約しているクラウドサービスを誰がどれくらい使っているのか把握できず、データを移行する際に膨大な請求額に直面するケースも少なくない。

「HPE GreenLakeを開発する際、相当の労力を注いだのがモニター機能です。メモリやCPU、仮想環境など、あらゆるものを計測することで、システム全体を可視化します。そうすることで、自然発生的に利活用が進んでしまったパブリッククラウドの全体棚卸しを行い、最適なハイブリッドクラウド環境への移行が推進できると考えます」(吉岡)

このモニタリングは、部門ごとのリソースやソフトウェアライセンスなどの利用状況・課金状況にまで広範に及ぶ。HPE GreenLakeがモニタリングで高い優位性を誇る現状は、HPEのルーツが計測機器メーカーであったことに由来する。

もうひとつ、HPE GreenLakeが日本企業に与える大きな価値が、IT人材の業務・リソースの集約だろう。

「日本には、簡単にクラウド環境に移行できないワークロードが7割残っているともいわれており、企業のIT部門を含めて多くの人材が日々悩みながらシステムを設計し、運用しています。つまり、共有基盤と言われる社内用の環境を維持、改変するために、膨大なマンパワーとコストをかけているのです。HPE GreenLakeでは保守・運用はHPEが担う事も可能です。IT人材が不足しているといわれる現況では、企業にはDXが不可欠な分野にリソースを集中し、推進を加速すべき。私は、HPE GreenLakeの先に、DXによって国際競争力を取り戻した日本企業の姿があると信じています」

Promoted by 日本ヒューレット・パッカード / text by Kenji Yoshinaga / photographs by Shuji Goto/edit by Kaori Saeki

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