ビッグモーター、なんと30年以上前に「車庫飛ばし」で山口県警に摘発されていた!

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ビッグモーターの不正が次々とあらわになっている。顧客から預かったクルマを故意に傷つけたり、迷惑を顧みない販売手法を採ったりなど、さまざまだ。東京の一等地に本社を構える企業が、なぜこのようなことに手を染めたのか。

いち早く報じた産経新聞

産経新聞のウェブサイト(画像:産経新聞社)
産経新聞のウェブサイト(画像:産経新聞社)

 しかし、ビッグモーターは急成長とは裏腹に、極端なブラック企業体質が早くから問題視されていた。それをいち早く報じたのは産経新聞だった。

 同紙は2016年から断続的に記事を掲載し、もうかる保険契約を獲得するためのノルマの存在や、目標を下回った販売店の店長に現金を支払わせ、それを上回った店長には報酬を支払う慣行などを報じてきた。以下、詳細を報じた部分を引用する。

「同社によると、全国約80の販売店は保険代理業務を請け負っており、従業員1人当たり平均で前年同月比25万円の契約増を目標として設定。前月の実績に応じ、目標を達成できなかった店の店長から10万円を上限に現金を集め、達成した店の店長へ分配する。店長が交代すれば1カ月だけ免除されるという。月1回の会議終了後、経営陣が退席した後にその月に実績上位だった店長が仕切り役となり、本社の保険部署から配布される表に従って分配を実施。現金は店長が個人負担するという。産経新聞が入手した内部資料によると、例えば今年5月は計18店が上限の約10万円を支払うなどして計53店がマイナスとなり、トップ店舗が約119万円を受け取るなど20店がプラスになっていた。7店は店長交代で免除されていた」(『産経新聞』2016年12月4日付朝刊)

 さらに産経新聞は当時、この罰金制度による賞金・罰金額を記したランキング表を作成し、毎月配布していたこと、制度を実施した同社の保険部長は大手損保会社からの出向元社員、次長は出向中の現役社員だったことを報じている(同紙2017年2月26日付朝刊 会社名は非公表)。

 この時点で、大きな不祥事なのは明らかだったが、不思議なことに他のメディアは報じていない。

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