どうも菊之進です!
今日は、いい人のフリをして攻撃してくる「マニピュレーター」とは?彼らの特徴と対策についてご紹介します。
マニピュレーターは、あなたの働く職場やプライベートなど、意外と身近なところに潜んでいます。職場の上司だったり、先輩だったり、同僚だったり、思いもよらぬところにいます。
しかし一見すると、人あたりがいいのでわかりません。陰でこそっとあなたの弱みを握り、追い詰め、自分の意のままに操ろうとしてきます。
今回は、そんな厄介な人たちから身を守る術をお話ししていきます。
職場にいる嫌なひと…もしかするとその人がマニピュレーターかもしれません。
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▶︎YouTube:いい人のフリをして攻撃してくる「マニピュレーター」とは?
1.マニピュレーターとは
辞書を引くと次のように定義されています。
manipulatorとは、巧妙に[ずる賢く・自分に都合がいいように]他人の行動を操る人
英辞郎 on the WEB
世間一般には次のようにも言われています。
- 自分の思い通りに人を支配しようとする人
- 自分の利益や目的のために他人を踏み台にする人
- 善人のフリをして近づき、弱点を握り、裏で人を陥れようとする人
- ある程度親しくなってから、攻撃的な本性を見せて支配しようとする人
また、この言葉を広く世に知らしめたアメリカの臨床心理学者ジョージ・サイモン氏によると、マニピュレーターは、うわべはみんなに好かれる「いい人」。
でも陰にまわると、あなたをイジワルく攻撃し、泣いたり怒ったりして、自分の意のままに操ろうとする。まるで「羊の皮をかぶったオオカミ」だといいます。
次のコーナーでは、そんな彼らの特徴をより具体的にお話します。身近に当てはまるような人がいないか、想像しながら聞いてくださいね。
2.マニピュレーターの特徴6選
①善人を装い近づいてくる
最初は「いい人」に感じたのに、接していく中でだんだん「嫌な人」に変わっていく。関わりを持つたびに心が疲れていく‥あなたの周りにそんな人はいないでしょうか。
マニピュレーターは、元々「他者をずる賢く操る者」という意味があります。その言葉のとおり、相手を上手く操るためにも、初めの印象をよくしようと「善人面」して近づいてきます。
手口はこうです。
まず、親切を装って助けるふりをしてターゲットの話しを聞きます。親身になって相談にのっているように見せかけ、その人の弱みを握ります。
ある程度親しい関係になったら、攻撃的な本性を表します。握った弱みを利用して、相手を自分の思い通りに動かしたり、蹴落として自分を優位な立場に持っていこうとします。例えばこんな感じです。
「失敗してもフォローしてあげるから心配しないで」と優しく声をかけたり、実際にサポートしてくれていたのにも関わらず、いざ失敗したとなったときに「君が失敗をしたせいで皆が迷惑をしている…」というように精神的に落ち込むようなことを言ってきたりします。 このように、親切なふりをしてさり気なく自尊心を傷つけてきたりするのです。 間違った方向に進むようにわざわざ誘導して、失敗をさせることで社内での評価が下がるように仕向けるといったことも…。
WURK
実際に僕が会社員だった頃にもいました。
「何でも相談に乗るからね」と言っておきながら、曖昧なアドバイスしかしてくれなかったり、いざというときに助けてくれなかったり。結果、仕事で失敗したら、その人は、僕の上司や先輩に告げ口しました。
「私がこんなにも教えてあげたのに彼は全然できない。でも、彼のためにも見捨てないで根気強く教育します」みたいな感じです。
その人は、僕とは全く違う部署のベテラン社員です。僕に教育する必要もないのになぜそこまでしたのか。何かにつけて面倒を見ようとしたのか。今となっては分かります。
自分のためです。「自分はこんなにも親切な人」という周りからの評判を得るために、僕は利用されたのです。
手が掛かる仕事ができない若手社員を、部外者である自分が、こんなにも親身になって相談している。そのような姿を周りに見せたかったのでしょう。
そのためには、僕に”できない社員”でいてもらわないと困るわけですね。優秀なら利用価値がありません。
僕自身へのアドバイスがテキトーだったのも、あえて失敗してもらうためです。
あなたも気をつけてください。周りから見たら、優しくて、親切で、いい人でも、あなたに対してだけ、精神的なプレッシャーをかけてくる人は、マニピュレーターである可能性が高いです。
②被害者を演じて相手の人間関係を壊す
ターゲットの周りの人間関係に入り込んで、悪い印象操作をするのがマニピュレーターの常套手段です。
自らが被害者になることで、いかに相手が悪人であるかを周りに広めます。そうやって周囲の人を味方につけて逃げ場をなくし、ターゲットを思い通りに支配しようとするのが狙いです。
それでは実際にマニピュレーターの被害を受けた人の声を二つ紹介します。
私の同僚(40代後半)。人によって態度を変え、自己中、上から目線、さぼり遅刻、ミスを人になすりつけるなど好き放題やってる人がいます。
ガールズちゃんねる
私はその人を軽蔑しているので、関わりたくないオーラを出しているのですが、新しく入って来た人や上司など周りの人間に「私あの人に嫌われてるんだ…」と言いふらし被害者ぶっているそうです。
挙げ句の果てに「もう気にしない様にする!負けずに頑張る!」と宣言したそうです。
どうしたら良いですか?みなさんの周りに被害者ぶる人いますか?
新人いじめで、どんどん辞めさせてる人に1回「いい加減に新人いじめやめてください」と、本人に言ったら、私が上司に呼び出され「あなたの言葉で彼女傷付いてるよ、態度改めて」と注意されました。
ガールズちゃんねる
このようにマニピュレーターは、被害者になりきり、ターゲットの人間関係を壊しにかかります。
周りの同情をひき味方につけるのです。標的にされた人は、周囲から孤立し、居場所や尊厳を破壊されます。
③罪悪感を抱かせてコントロールする
相手にさりげなく罪悪感を抱かせて操るのはマニュピュレーターが好んで使う手口です。彼らは、それが他人を心理操作するのにもっとも手っ取り早い手段だということを知っています。
例えばこんな感じです。僕の実体験ですが、マニピュレーターは、仕事で失敗したりするとこんな風に言ってきます。
「どうして君は、周りの人に迷惑ばかりかけるのか…理解できないな。僕は君のためを思っていってるんだからね。僕の言う通りにやらないと大変なことになるよ」と。
相手の不安感情をゆさぶり、罪悪感持たせてコントロールしようとします。
「失敗は誰にでもあるから、あまり落ちこまずに、次に進もうね」と言ってもらえればどれだけ勇気づけられるか。
マニピュレーターはそういう励ましの言葉よりも、被害者をじわじわと追い詰め、不安を揺さぶり、自信を失わせるような言葉を多用します。
また、彼らは「あなたのため」「会社のため」などと大義名分を持ち出してターゲットを責めます。
そのため、言われている方は「この人は善意で言ってくれているんだ」「自分の為を思って言ってくれているんだ」と信じます。そして「人の好意を仇で返す自分はダメなやつなんだ…」と自己嫌悪に苛まれるのです。
被害を受けている人は、自分がマニピュレーターの被害者だなんて夢にも思いません。むしろ自分はみんなに迷惑をかける加害者なのだと思ってしまいます。
恐ろしいですよね。これがマニピュレーターのやり方です。不安感情を抱かせて精神状態を不安定にし自分の思い通りにしようとします。
④無実のフリをして攻撃する
マニピュレーターは自分の立場を優位にするために、相手の秘密をバラすこともします。近づいて仲良くなったときに握った弱みを、いざと言うときに利用します。
これも実際にあった話ですが、副業がグレーな会社で、こっそり副業をしていた同僚の秘密を、友人の同僚が上司に暴露しちゃうということがありました。
上司に暴露した同僚は、「ごめん、これ言っちゃいけなかった?」と笑いながらごまかしましたが、本当の狙いは昇進です。その部署では、一人だけ昇進の枠があって、その枠に入るために自分の友人を蹴落としたんですね。
自分の方が会社に忠実で一途なのだとアピールしたかったのでしょう。マニピュレーターはこのように、無実のフリをして人を陥れます。
⑤社会的な評価に敏感
彼らは、社会的な評価である、収入や地位、名誉、権力、影響力などにとても敏感です。
自分の出世や名誉のためなら、ためらいなく他人を犠牲にできます。目的のために他人を蹴落とすことに罪悪感を感じません。
人の弱点につけこんでは抜け目なくたちまわり、利用できるものは利用して、より優位に立とうとします。
また、彼らにとって、周りからの評判はとても大切です。彼らが、周りから見て分かりにくい攻撃しかしないのは、自分の評判を落とさないためです。
人の評判を落とすことに何の罪も感じませんが、自分の評判が落ちることを極度におそれるのが彼らの特徴です。
⑥強い支配欲がベースにある
マニュピュレーターは、とにかく「相手を支配したい」欲求が強いです。
常に自分が主導権を握り、相手を自分の支配下に置く関係性を作ります。
ターゲットになるのは、自分よりも立場が弱い人で、本当のいい人です。まじめで、反論しなそうで、心が優しそうな人を利用しようとするので、たちが悪いです。
マニピュレーターは「羊の皮をかぶったオオカミ」です。あからさまに攻撃しません。
周囲には善人面しながら、影でこっそりターゲットを支配しようとする。思い通りに支配できるまで攻撃し続ける恐ろしい人です。
次のコーナーでは、そんなマニピュレーターの対策についてお話しします。
3.マニピュレーターへの対策
①極力近づかない
あなたの周りに、もしもマニピュレーターと思わしき人物がいたら、関わらないようにしましょう。
相手は、親身なフリをして近づきこちらの弱みを握ろうとします。自分が優位にたてるカードを一生懸命詮索するわけです。
プライベートの話はもちろんのこと、仕事で失敗した話や何かしらの弱み、苦手としていることなどは、情報を掴まれた時点で、利用されると思っていいです。
自分を守るためにも、あなたに関する情報は引き出させないようにします。関わる回数も徐々に減らすなどして、徐々にフェードアウトしましょう。
その人がいるところには近づかない。意識して出会う接点を減らしていきます。彼らの目的は、あなたを利用することです。利用価値がなければ離れていきます。
実際に僕はこの方法で、マニピュレーターの支配を免れました。
②上の立場の人を味方につける
マニピュレーターに、真っ向からやり返そうとしても、返り討ちに会うでしょう。さらに粘着質なので、今後もしつこく攻撃の対象になることは間違いありません。
ではどうしたら良いかというと、彼らよりも上の立場の人を味方につけることです。
マニピュレーターは下には強いですが上にはめっぽう弱いです。上の人から牽制された場合、大人しく離れていきます。
彼らにとって自分の評判はなにより大切です。上を敵に回してまであなたのことを支配しようとしません。自己保身にまわります。
③メモをとっておく
マニピュレーターは、あらかさまな攻撃をしかけません。
どんな時も、分かりにくい、裏取りにくいような攻撃をしかけてきます。だからこそ、メモをとっておきます。
彼らは人を攻撃するときに、事実の中に少し嘘を混ぜたり、わざと誤解させるような表現に言い換えたり、自分にも非があるのに100%相手の責任にしたりします。
なので、しっかり記録を取っておけば、それはのちにあなたを守る証拠になります。たとえ、マニピュレーターがそんなこと私はいってないと言っても、証拠を残しているあなたが有利になるのです。
その証拠を持って人事部に相談するといいでしょう。最大の仕返しになります。
4.まとめ
マニピュレーターは、うわべはみんなに好かれる「いい人」。
でも陰にまわると、あなたをイジワルく攻撃し、泣いたり怒ったりして、自分の意のままに操ろうとする。まるで「羊の皮をかぶったオオカミ」のような人でした。マニピュレーターの特徴は次の6点です。
- 善人を装い近づいてくる
- 被害者を演じて相手の人間関係を壊す
- 罪悪感を抱かせてコントロールする
- 無実のフリをして攻撃する
- 社会的な評価に敏感
- 強い支配欲がベースにある
どれほどいい人そうに見えても、マニピュレーターらしき相手には注意を払い、都合よく利用されないよう気をつけましょう。
最後に、対策です。
- 極力近づかない
- 上の立場の人を味方につける
- メモをとっておく
マニピュレーターの攻撃的な性格は治療できないと言われています。つまり治らないわけです。
そんな人とは関わらないのが一番です。どうしても関わらないといけない場合は、最低限の付き合いにとどめることをお勧めします。
また、いざというときのために、被害の証拠をとっておいたり、味方になってくれるような人を増やしておきましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました!それではまた、次の記事でお会いしましょう。