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「エリートだけが先祖になれるんだよね」港区女子らに“1億円出産依頼”する総資産3000億円超の「光通信」会長・重田康光氏(58)が持つ“ブッ飛んだ思想”とは《本人に直撃》

genre : ニュース, 社会

〈知人の資産家が余生の財産の使い道の1つとして、子孫を残したいとのことで、子供は欲しいけど、旦那さんは当面必要ないという女性を探してらっしゃいます〉

〈ざっくり1億円が出産後に女性に渡され、仲介手数料として僕たちに500万円をお渡しいただく形です。子ども1人の出産につき9500万円をもらえます。人数増えればもちろん報酬も増えます〉

 いま、港区女子のLINEグループで出回っている“出産案件”の募集。#1では資産家の代理人、オオタを名乗る男性による面接の様子を詳報した。面接での録音データやA子さんら関係者の証言から、以下のようなことが明らかになっている。

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取材で明らかになった“出産案件”の条件とは

・ある資産家が自分の子どもを産んでくれる女性を探している
・性交渉ではなく体外受精で妊娠する
・体外受精は男兄弟などの保険証を利用し“既婚者”のフリをしてクリニックで行う
・出産すれば、子ども1人当たり女性に9500万円が、紹介者に500万円が支払われる
・報酬は現金で手渡し
・子供に相続権は発生しない
・子供が優秀な場合は学費の援助や依頼者の会社で役員登用される可能性がある

 しかし、依頼者の名前は徹底的に隠されていた。実際、A子さんが受けた面接でもその名は明かされていない。ただ、港区界隈では“ある有名企業家”の名前が噂にのぼっているのだ。港区女子がこう明かす。

出産案件で面接したA子さんに“ナゾの男”オオタ氏から送られてきたLINE(#1)

「噂は耳にしていましたが、スカウトに依頼者は誰なのかを改めて問うと、ある男性の写真を送ってきたんです。ですが私の既読がついた途端にすぐに『送信取消』して消されてしまいました。その写真にうつっていたのは、港区で噂されていた“ある有名企業家”の顔でした……」

 噂の的になっている有名企業家の名は重田康光氏(58)。東証プライム市場に上場するIT企業「株式会社光通信」の創業者で現会長で、経済誌「フォーブス」において2023年の日本長者番付で12位にランクインするなど、総資産3000億円を超える経済界の超大物だ。

 怪しげな出産案件にはそぐわないほどのビッグネーム。果たして本当に重田氏が出産案件の依頼者なのだろうか――。

光通信本社。光通信は様々な事業を展開している ©文藝春秋 

ついに“依頼者”が女性と直接面談する場が発覚

 取材を進めると、ある経営者からこの資産家が実際に出産を検討している女性と面談するという情報がもたらされた。話によると、面談が行われるのは3月24日昼。場所は東京・千代田区の高級ホテルにある懐石料理店だという。

 取材班が懐石料理店の周辺で依頼者の到着を待っていると、キャップを被り、ボーダーのTシャツを着た中年男性が現れた。確かに面立ちが重田氏に酷似している。そして男性が入った懐石料理店の個室に、色白で背の高いモデル風の美女が入っていった。

 しばらくして個室の前を通りかかると、男性の声がかすかに漏れ聞こえてきた。聞き取れた男性の発言は以下の通りだ。