CADは白紙の状態から一般に使えるようになるまで平均3時間かかると原作にあったのを見逃していました。この世界はCAD調整がより精密になると仮定して、入れる術式によって変化しますが、プロの魔工師で少なくとも6時間以上かかると思ってください。達也はそれの半分で調整できます。
ですので、あーちゃんの調整は入れた術式等を考慮するとプロの魔工師レベルです。
今話は、全話と同じく、修正対象です。お手数をおかけしますが、何卒ご理解の程をよろしくお願いします。
-------7日目
九校戦7日目、新人戦4日目となる今日は新人戦ミラージ・バットの予選と決勝、新人戦モノリス・コードの予選が行われる。
順調に競技が進んでいた午後1時半。
会場がざわめく。
新人戦モノリス・コードで事故が発生。
第一高校と第四高校の試合において、第一高校が試合開始直後市街地ステージのビル内で奇襲を受け、選手三人が全治2週間の大怪我となった。使われた魔法は『破城槌』。屋内に人がいる状態で使われると殺傷ランクはAに分類される。この場合明らかなレギュレーション違反となるものだ。
現在当事者の一高と四高を除いた形で予選が続行されている状況で尽夜は一高の天幕にいた。中には真由美が1人。
そして二人を覆う『遮音障壁』。
「尽夜君、あなたの予想があたったわね」
「ええ、そうですね」
普段の明るい真由美が落ち込み、暗く影の入った顔で話しかける。
「…あなたの保険が必要になったわ」
「選手交代は前日の登録までに申し出る規定だった筈ではないですか?」
「今、十文字君が大会本部と交渉中よ。事情を鑑みて恐らく特例で許可が降りると思うわ」
すると天幕外から克人が入って来た。
真由美は遮音障壁を解いて彼に話しかける。
「十文字君、どうだった?」
「許可は下りた。予選も明日の午前に延期する手筈だ」
「ご苦労様。…さて、尽夜君の他に決めなきゃいけないわね」
「……会長、俺が決めていいですか?」
「えっ?それは…」
「構わん」
尽夜の問には克人が返した。
「では、E組の司波達也。同じく西城レオンハルトを。確か西城に関しては別口で同じホテルに泊まってますので恐らく問題ないかと」
真由美は大きく目を開き、唖然とする。
「…どうして、その二人なの?」
「残念ながら俺は1科生の男子とほとんど話したことがありません。その分先程の二人は親しくしていますのでどのような魔法を使うのか理解しています。今から作戦などを錬るとなるとこの二人の方がやりやすい」
「…………いいだろう。本部には話しておく。本人達にはどうする?」
「お願いしてよろしいですか?俺のCADは今大会中全てあずささんに任せるのでそちらにかかりきりになります」
「了解した」
克人が了承し、天幕を出て行く。
「尽夜君、今回のことはどう思う?妨害工作であるのはほとんど確定でしょうけど、一高への遺恨?それとも春の件の報復?」
真由美は克人が出て行くのを確認すると再び遮音障壁を張り、先程よりも暗い面持ちで改めて尽夜に話しかける。
「……春とは別件ですよ」
「えっ?」
「本家の情報ではおそらく手を出してきているのは『
「『
「ええ、今国防軍がアジトを探しています。我々ができる事は、彼らに任せて何事にも冷静に対処することです。その為には会長の存在が重要になります。俺もサポートしますので頑張りましょう」
尽夜は真由美の心労を少しでも取り除こうと隠していたカードを切る。気持ち真由美の顔色が良くなった気がした。
「ありかとう、尽夜君。今の状況からは不謹慎だけど、少し気が楽になったわ」
「…周りには言わないようにしてくださいよ。あと会長のそんな姿も見せるのは良くないです」
「…大丈夫よ。尽夜君の前以外ではこんな姿見せないもの」
先日の弟発言をまだ引きずっているのか、はたまた別の感情かは当人にしか分からない。しかし、およそ恋人や兄弟以外にかける言葉ではないため尽夜は前者の方だと判断した。
---------第一高校宿泊ホテル、作業車
夕食後、またCADの調整のために作業車に訪れた尽夜はなかにシクシクと潤った目で調整作業をするあずさの姿があった。
「……………あずささん、お疲れ様です」
彼女は尽夜を確認すると潤った目を尽夜に向けた。
「…四葉君が急にCAD調整しろって言ってきたんじゃないですか!」
「???」
「分からないみたいにキョトンとしないで下さい!あっ!笑いましたね!こっちの苦労も考えてくださいよ!」
あずさは上目遣いで尽夜にすり寄った後、頬を膨らまして顔をそむける。
「まあまあ、あずささん。あなたならできると思って頼んでいるんですよ。それに俺はあずささんの調整で出場したいですけどダメですか?」
尽夜は微笑みながら言葉を紡ぎ、あずさと同じ目線まで腰を下げる。
「………もう。そんなこと言われたら怒れないじゃないですか。……ホントに口が上手いんですから」
彼女はうっと息を途切らせ口をそぼめて、
満更でもない言葉を並べる。もしこの場に第三者がいたとしたら全員が「チョロい」と口に出してしまうだろう。あずさは先程とは比べられない程の調子で黙々とCADをいじり始める。その切り替わり様は目の前にエサをぶら下げられた馬のごとく張り切っていた。
「………でも銃型のCADを2丁も調整するって、四葉君も司波君と同じように同時に使えるんですか?」
あずさは調整していた2機のCADを訝しく確認し、そして疑問を風した声音で話しかける。
「……使えますよ。ピラーズ・ブレイクは相手の攻撃が止む瞬間に切り替えれば間に合いますから必要がないと思ってました。ただモノリス・コードは身体への直接攻撃はないもののほぼ実戦と言えるものですから用意しておいて損はないでしょう?」
これにあずさは呆れた顔で尽夜を見た。
「……ならピラーズ・ブレイクで使っていたらもっと楽に勝ててたのではないですか?」
「それはそうですけど、今みたいな不測の事態とか来年や再来年に向けて手札を多く隠しておく事は後で利になりますから」
当たり前のように来年や再来年の九校戦、いやもっと先を見ている尽夜に、今でいっぱいいっぱいのあずさは尊敬した眼差しを送った。
-------8日目
新人戦5日目となる今日の会場は困惑した空気に包まれていた。前日のモノリス・コードで前例のない悪質な違反行為により第一高校に負傷者が出ており、本来であるならば第一高校に残っていた2戦は不戦敗となるところを大会本部の裁定により代理チームによる試合の順延が認められたからである。
モノリス・コードの予選は各校が4戦ずつ戦い、勝利数の多い上位4校が決勝トーナメントへ進む。
現在、第三高校が4勝、第八高校が3勝、第一高校第二高校第九高校が2勝と並んでいる。
今日の予選では一高は二高、八高と対戦し、1勝すれば決勝トーナメント進出が濃厚となる。
「本来ならウチが2敗するのが丸く収まるのでしょうけど」
一高モノリス・コード控え室。
真由美は二高や九高の不満の感情を理解してどこかバツが悪そうに顔をしかめる。
「出るからには勝ちに行きますよ。でないと特例で出場する意味がないですから」
達也がバッサリと切り捨てる。彼としては前日に克人に説得されていたのは勿論あるが最大の理由としては深雪からの期待があるのは昨日の説得の場にいた真由美には伺えた。
「余計な心配だったわね」
彼女はクスッと笑みをこぼし、選手の姿を見送った。
会場には予選の順延により予定より早い時間の開始にも関わらず大勢の観客が詰め掛けていた。出場選手の2人が大会登録選手外であることは会場の困惑を誘うが、それ以上に困惑や注目の目線は1人の選手へ注がれていた。今大会で間違いなく力を知らしめたにも関わらずピラーズ・ブレイク単一出場。まるで予期していたかの様な代理。一般や各高校でも様々な憶測が飛び交う。
「…彼が出てきたね」
「ああ、それに2丁拳銃スタイルだな」
「それもあるけど僕としては司波達也の方も気になるな。四葉と同じ2丁拳銃スタイルに右腕にブレスレットの3つのデバイス。同時に操れるのかな?」
「アイツらのやることだ。おそらくハッタリじゃないだろうな」
一条と吉祥寺の会話から象徴されるような視線が彼らに、特に尽夜に刺さる。会場から向けられる無数の好奇心。それに動じることなく2人は堂々と佇む。
その中で八高との試合が開始した。
---------八高戦
モノリス・コードは様々な条件付けされた野外ステージで行われる競技。九校戦で使用されるのは森林、岩場、平原、渓谷、市街地の5種類。
「八高相手に森林ステージか……」
「不利よね……普通なら…」
摩利がモニターに目を向けたまま呟いた言葉に真由美が反応を示す。
第八高校は魔法科高校の中で最も野外演習に力を入れている高校であり、森林ステージは彼らにとって非常に有利になる。
達也が『忍術使い』九重八雲に個人的な教えを受けているのは第一高校の首脳陣には周知の事実であるが相手校には全くの誤算であった。森林ステージのように遮蔽物が多い環境は『忍術』が最も得意とするフィールドなのは常識である。
双方のスタート地点は約800メートル離れている。プロテクション・スーツを身に着け、ヘルメットを被り、CADを携えた状態で木々の間を走破するのは最低五分を要する。まして敵を警戒しながら進むとなればその倍は時間が必要となるだろう。
ところが開始五分も経たない内に八高モノリス付近で戦端が開かれた。
選手の姿はルール違反監視用のカメラが追いかけており、その姿は客席前の大型ディスプレイに映し出される。障害物が多いステージではこの映像が観客の頼りになる。
現在達也は八高のディフェンダーの前に躍り出て戦闘を行っている。ディフェンダーが達也に向けてCADを構えるが魔法は弾け飛ぶ。
「『
「なに!?」
真由美の声に摩利が掴み掛からん勢いで迫る。
『
圧縮したサイオン粒子の塊をイデアを経由することなく対象物にぶつけて爆発させ、そこに付け加えられた起動式や魔法式などの魔法情報を記録した
「あんな力技、尽夜君ぐらいだと思ってたわ」
「真由美、それってやはりここに来る途中の事故の時…」
「そういうこと。尽夜君があの時使用したのはこれよ。少なくとも十人以上の術式を吹き飛ばすなんてどれ程の
会話がなされる中で達也が後から駆けつけた八高の選手と合わせて2人相手に戦闘し、レオがディフェンダーとして懸命に、先日の実験で手に入れた武装デバイス『
やがて八高の選手全員が戦闘不能に陥り、第一高校の勝利となる。この間、四葉尽夜は一切の行動をしていなかった。
------第三高校天幕
第一高校vs第九高校の試合は30分後に設定され、第三高校内では一条と吉祥寺が先程の試合を振り返っていた。
「ジョージ、今の試合をどう見る?」
「将輝が言っているのは、どっちの『彼』の方かな?」
「両方だ」
「じゃあ、まず司波達也の方。彼の『
「…ふむ、なら正面の撃ち合いに持っていければいいのか?」
「その状況なら絶対に将輝が勝つと思う。『草原のステージ』だと理想的だね」
「なら四葉は?」
「彼はこの試合は全く動いてないから未知数だね。ただ司波達也以上の脅威なのは間違いないよ」
吉祥寺の推測はこの後、彼らにとって悪い方向で当たってしまう。それは彼らや会場の全ての人々、中継を見ている人々の度肝を抜くことになる。
------ニ高戦
昨日の事件があったにも関わらず二高との試合は市街地ステージとなった。
試合開始と共に二高の選手が動き出す。
次の瞬間、二高の選手は3人全てが床に倒れた。
その光景に何が起こったか分からない観客は大きくざわめく。ディスプレイには地に伏せる二高の選手と尽夜がCADを構えている姿が映し出されている。
勝利を告げるブザーが鳴る。だが観客は更に困惑した表情を浮かべるのみであった。
各校の天幕内では解析結果が出ていた。
「………………『共鳴』です」
鈴音が報告する。
「偶然両校のモノリスが同一の建物にあったとはいえ、いとも簡単に意識を奪うのは凄過ぎないか?」
摩利が努めて声を出す。その音は微かに震えが伺えた。
「なんというキャパシティ、干渉力でしょうか…『共鳴』が約100mは離れた相手の意識を刈り取るまでに事象改変できるのは異常ですね」
畏怖の念が込められた言葉にその場の全員が同意する。先程の達也のものとは比べ物にならない程である。
「これが…四葉」
『四葉』に恐怖を覚えるのは世間で観れば普通の事である。それを更に助長することに結果的なったのは言うまでもなく、それは同校や同学年でも変わらない。
------決勝戦vs三高
準決勝は一高vs九高、三高vs八高の組み合わせになった。三高は岩場ステージにて一条の独壇場で相手を蹂躙し勝利。一高は九高を一人がひとりずつを撃破して勝利した。
一高の控え室では最後の作戦会議が行われていた。
「オフェンスは達也、遊撃はレオ、ディフェンスは俺。レオは達也と俺が一条を倒すまで吉祥寺をなんとか相手してくれ」
「おう!わかったぜ!」
「達也は近づくまでは自分で一条の攻撃に対抗しながら前進してくれ、近づいてからは俺がアイツの魔法を消す」
「わかった」
レオが意気込んだ声で、達也が淡々と了承する。
舞台は『草原のステージ』。遮蔽物が最も少なく、遠中距離の攻防が主体になる。
3人が登場すると観客が沸く。その後に三高のメンツも姿を見せた。二校の関係者席は大いに盛り上がる。会場全体が同様だ。既に一高が準決勝に勝った時点で新人戦優勝は一高に決定しているが、三高としてはモノリス・コード単体だけでも優勝しておきたい思いが選手や応援から伝わって来る。
試合のホイッスルが鳴り響き、約600m両校間で砲撃が交わされる。
達也が一条の『射撃』を『
達也はもう1つのCADで振動系統魔法を使い攻撃しているが一条に対しては気休め程度にしかならなかった。
達也と一条の攻防の横で吉祥寺がレオと示し合わせたように戦闘を開始した瞬間。
尽夜がCADを一条の方に向けて引き金を引く。一条の30m手前付近に障壁が発生し、彼に向かって飛んでいく。
一条は慌てて『射撃』でこれを射るが、尽夜は次々に引き金を引いて彼の四方八方に展開させる。
一条が障壁の多さに達也から一時意識を外し、一瞬で迎撃した。
しかし、彼はその一瞬で近接戦闘の所まで一気に飛んできた達也に動揺する。
その距離約5m。一挙手一投足の間合いに戦場の勘というべき、脅威への無意識的排除が働く。
彼は咄嗟にCADを向けて魔法を発動する。
発動したのはレギュレーションを超える威力の圧縮空気弾16発。
(しまった!!!
このままでは殺してしまう!)
明らかな反則を自覚した一条は心の中で己を悔やむ。
だが達也は関係ないとばかりに足を止めない。この事態を詳しく視ていても、何事もないかのように、『
16発の射撃が発動されようとしていた時、その全てが瞬時に消えた。
またも驚愕、動揺が一条を包む。事態を認識できず、すぐ目の前の達也にも反応できないまでになった。
目の前の達也を認識しつつも動けない一条に達也は右手を彼の耳元へ運び、親指と中指を擦る。
音響手榴弾に匹敵する程の破裂音が放たれる。この轟音に、スタンドが沈黙する。戦闘中の吉祥寺も振り返った。
選手や審判、応援団、各関係者が固唾を飲んで見守る中で一条は地面に崩れ落ちる。
-----一高天幕
「今の………なに?」
真由美がすっかりと狼狽しきった表情と声音で左右へと尋ねる。
「……指を擦り合わせて音を増幅したのだろう。今のは音波の増幅は大きいものだが使っていたのは簡単な振動系統魔法単一だ。だから司波でも瞬間的に発動できたのだろうな」
「そうですね。音を増幅させて、鼓膜を破裂、三半規管にダメージを与え、一条選手を戦闘不能にする。ルール上問題はありません」
克人と鈴音が冷静に解説する。
「そんなことは最初からわかってるわ!あの右手を見れば一目瞭然じゃない!」
だがそれは真由美の疑問を解消するものではなかった。
「だから一条君の攻撃が一瞬で消えたのはなんで!?少なくとも達也君は『
「七草、落ち着け」
興奮する真由美を克人が宥める。克人自身も何故かは分かっていないが、これ以上場に混乱を招く事は愚策。いつものように巌のような堂々たる佇まいでその場に鎮座する。
「…………尽夜君ですよ」
「えっ?」
鈴音が口を開き、真由美がその方向へ向いた時にもう一度轟音が鳴り響いた。
-------草原ステージ
一条が倒れて約30秒。
彼が地面に崩れ落ちる姿を確認した吉祥寺は目を見開いて叫ぶ。
「将輝!」
叫ぶとともに駆け出そうとするが目の前に障壁が現れ、今まで戦っていたレオの方へ振り返ると目の前に尽夜の姿があった。
彼は達也と同じ様に右手を吉祥寺の耳元へ運び、同じ様に指を擦り合わせる。
再び轟音が会場に響く。
一条と同じように倒れた吉祥寺。
それを呆然と見つめる残り一人となった三高の選手は横から飛んでくる質量体に気付くことなく薙ぎ倒された。
その瞬間、指パッチンで起こすより更に大きな音が会場を支配する。
レオは尽夜に駆け寄り、ハイタッチをする。遅れて達也も合流し、会場の外へと向かう。その道中で回復魔法を尽夜は自身に施し、達也はそれを掛けてもらうふりをしながら自ら誰にも分からないように『再生』を施す。
「勝ったんだよな?」
レオがまだ信じられない様に確認する。
「ああ」
「うおおぉぉ!」
達也の肯定に、レオは優勝を明確に認識して両手を天高く挙げた。子供っぽい喜び方に尽夜と達也は微笑みを絶やさなかった。
------一高天幕
「勝ったわね」
真由美が事実確認の言葉を発した。その顔は嬉しさもあるが疑問を早く解消したいというもどかしさが滲み出ていた。
「リンちゃん、さっき言ってたのはどういうこと?」
鈴音が2度目の轟音の前に発言した内容に再度聞きなおす。
「……一条選手の魔法を全て消したのは尽夜君です」
「どうやって?『
「………すみません。私からはこれ以上言えません。後は彼がお話しになるまで待ってください」
「リンちゃん!」
真由美が訝しく鈴音を見る。
「………七草。魔法師の過度な詮索はしないものだ。気になるなら本人に直接聞くべきだ」
克人が真由美を窘めて鈴音を助ける。剣幕が凄く、見つめられていた鈴音はどこかホッとした表情になった。
「そうよね。リンちゃんごめんなさい」
真由美が興奮を和らげて鈴音に頭を下げる。鈴音はこれを受け取り、その場は元に戻った。
「何はともあれ新人戦は優勝したし、明日からの本戦も頑張りましょう!」
真由美は一転、いつもの精彩な笑顔を取り戻してその場に呼びかけた。
幹比古ファンの皆様申し訳御座いませんでした。
四葉家次期当主について
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尽夜
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深雪