怪しい一軒家、夜遅くドア開閉・監視カメラも
18 時間前
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アジトの一軒家を捜索する捜査員ら(2月28日午後、鉾田市で) アジトの一軒家を捜索する捜査員ら(2月28日午後、鉾田市で)

 茨城県鉾田市の一軒家から都内の高齢女性にうその電話をかけて現金をだまし取ろうとしたとして、県警と埼玉県警の合同捜査本部は1日、いずれも住所、職業不詳の竹内明宏(34)、堀内貴暁(28)の両容疑者ら男6人を詐欺未遂容疑で逮捕したと発表した。逮捕は2月28日で、県警は6人の認否を明らかにしていない。

 発表によると、6人は2月26日午後3時~4時半頃、東京都練馬区に住む女性(94)方に孫らを装って電話をかけ、「小切手が入ったカバンをなくした。今日は契約で小切手の代わりに現金が必要だが、いくらか都合できないか」などとうそをついて現金をだまし取ろうとした疑い。怪しんだ女性が長女に連絡して、被害を免れた。

 捜査関係者によると、合同捜査本部は2月27日と28日、アジトとなった一軒家を捜索。だまし取ったとみられる現金約4500万円や電話の相手について書かれたメモなどを押収した。

 家は鉾田市上幡木の畑や雑木林が点在する地域にあり、壁などには複数の監視カメラが設置されていたという。合同捜査本部は周囲に気付かれないよう、人けの少ない場所にある一軒家で、ニセ電話詐欺を繰り返していたとみて調べている。

 近くの住人男性によると、この一軒家は以前、夫婦が別荘として利用していたが、昨年夏頃に男たちが入居。夜遅くに車や家のドアを閉める音が聞こえることが多く、不審に思っていたという。「地元の人たちをさけ、周囲と関わりたくなさそうだった。早く全容を解明してほしい」と表情を曇らせた。

 引っ越しのあいさつでこの家を訪問した別の住民は、「家から出てきたのは普通の青年で不審な感じはしなかった。こんなのどかな所で」と驚いていた。