東京の高級住宅街・広尾にある寺の住職が、好意を寄せる既婚女性の自宅の“空き巣”を依頼。高級ブランドのバッグなどを盗ませた疑いで逮捕された。
渋谷区にある寺の住職が“空き巣依頼”
捜査員に囲まれ、うつむきながら警察署から出てきたのは、東京・渋谷区にある「霊泉院」の住職、今井雄山容疑者(47)。

今井容疑者が住職を務めていた「霊泉院」は、東京メトロ広尾駅から徒歩約5分の場所。

高い白い壁に囲われており、敷地はかなり広い。釣り鐘があって建物も非常に大きく、門構えもしっかりとした造りになっている。

近くの住民A:
ここは寺町だから、大騒ぎだと思いますよ。
近くの住民B:
土地をもってますからあちこち。お金には困らないと思う。
近くの住民C:
すごかったよね、ずらーっと高級車。

SNSに柔術の大会に出場したときとみられる、胴着姿の写真を投稿していた今井容疑者。
近くの住民A:
奥さんはきれいな人の感じ。仲良い家族。お子さんもいるだろうし。
「プレゼントしたもの盗まれたら好意を向けてくれる」
事件のきっかけは、今井容疑者が自らも妻子を持つ身でありながら、30代の既婚女性に好意を抱いたことだった。

この女性について、今井容疑者はいわゆる“別れさせ屋”をうたう探偵事務所に調査を要請。
そして、2023年2月、この探偵事務所でアルバイトをする大坪裕介容疑者(33)に対し、「報酬を渡すから被害者の家に泥棒に入ってほしい」と個人的に犯行を依頼する。

その際、今井容疑者は「(自分がプレゼントしたものが)盗まれたら、自分に好意を向けてくれると思う」と説明し、事前に現金100万円の報酬を渡したという。

指示を受けた大坪容疑者は、2023年3月、女性が夫と住む世田谷区のマンションに侵入。300万円以上の現金とシャネルなど高級ブランドのバッグなど31点。時価総額・約1555万円相当を盗んだ疑いが持たれている。
地元住民も驚き 「していません」住職は容疑を否認
大坪容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。

そして、盗んだバッグのうち数点を今井容疑者に渡し、成功報酬としてさらに数百万円を受け取ったと話している。

なじみ深いお寺の住職の犯行に、地元住民も「信じられない」「(住職になったのは)2年くらい前。お父さんが亡くなって…」などと驚きを隠せない。
調べに対し、今井容疑者は「そのようなことはしていません」と容疑を否認している。
(「イット!」6月26日放送分より)