眞が本当のことを知ってから一ヶ月。楽しかった春休みも終わり、新学期が始まっていた。眞は先輩に甘えられ、一人暮らしをしていたアパートを引き払って水無月神社に移り住んでいた。実家の父と母には、紫苑の母親である静音さんが連絡して了承を得ていた。ちなみにどういうわけか、静音さんは二人の結婚についてまで了承させ、名実共に紫苑と眞は将来を約束された仲になっていた。
ともかく眞は、紫苑との日々を幸せに送っていた。意外な事に紫苑は甘え上手で、二人きりで居ると抱きついてみたり、お願いしてみたりと眞にじゃれ付いてくるのだ。学校ではいつも張り詰めていた紫苑が自分だけに見せる新しい一面、それがまた可愛く、眞はどうも何でも聞いてしまうのだ。最近は二人の時だけではなくて、周りに人が居るときでも甘えてくる。そんなときは、甘えられる気恥ずかしさと、こんな美少女が甘えてくるという優越感とで複雑な気分になることもあった。ちなみに彼女の呼び方も先輩から、紫苑に変わった。何でもそっちのほうが、婚約者という感じがするからだそうだ。
そんな幸せ一杯の眞だったが、そんな彼にも悩みの種があった。
「お義母さん、その……止めませんか」
眞は自分の母になった女性に話しかける。紫苑の母親だけあって、静音はとんでもない美人だ。紫苑を今の彼女の年齢で生んだため、年もまだ若い。というか若すぎる。
20台といっても通るような張りのある肌に、切れ長の妖しい瞳、それにすっと通った鼻筋に、真っ赤に染まった唇が男を惹きつける。そして目の下にある泣き黒子がまた色っぽい。上品そうな仕草に、着物に身を包んだ和風美人然とした美貌。女としての魅力は十分だった。
「な、何言っているの、眞君。あ、あなた約束破る気?」
ぐちゅ、ずちゅ、ぐちゅ。
そう眞の悩みの種は、自分の上で着物をはだけさせて腰を振る、静音のことだった。一月前、眞がこの神社に移り住んだ日の夜。眞は無理やり寝込みを襲われ、静音と交わってしまったのだ。寝たままあの精力剤を飲まされた眞は、目の前にいた極上の女に襲いかかってしまった。夜が明けるまで二人は交じり合い、静音の言うまま何度も中出ししてしまう。
結局それから、そのことをネタに静音に脅され、毎日のように紫苑に隠れてセックスしていた。今も静音は眞の肉棒を咥え、その雪のように白い肌を紅潮させていた。
「でも、こんなこと、紫苑にばれたら」
きっと悲しむだろう、眞はそう思うと胸が痛んだ。紫苑は今が大事な時期だし、出来るだけ心労は掛けたくない。もし母親と自分とが交わっていると知れたら、どんなに悲しむだろう。
「あぁ、だ、大丈夫よ。あ、あ、あ。見つからないように隠れてやっているんだから」
ずちゅ、ずちゅ、ぐちゅ。
眞は自分の上で、愉悦に顔を染めて腰を振っている静音を見る。綺麗なのは顔だけじゃない。30過ぎてもキュッと括れている腰や、紫苑ですら敵わないような大きな胸、それに眞の肉棒を根本まで飲み込んでいる真っ白なお尻はむっちりと引き締まっていた。
静音の膣内も素晴らしかった。彼女の話だと紫苑を孕んだときから一度も使っていないらしく、一度子供を生んだのにもかかわらず物凄い締め付けで眞の肉棒を包む。しかも熟れた体は精液を吸い取るように、子宮口が常時眞の鈴口が吸い付いている。そのため出した精液はほとんど全部、静音の子宮に吸い込まれ、今日も二度出しているというのに一向に垂れてこない。
「せめて、ゴムぐらい着けたほうがいいんじゃ……」
静音の命令で、静音とするときにゴムをつけたことは一度もなかった。しかも、外に出そうとすると怒られ、結局毎回中に出すことになるのだ。
「何言っているの?ん、あ、あぁん。な、生の方が全然気持ちいいじゃない。くぅ、それに眞君だって、私を孕ませちゃうかも知れないって思うとこう……」
この若くて綺麗なお義母さんを孕ませる。眞は彼女のお腹が膨れている姿を想像し、肉棒が一段と硬くなる。
「ぐっと来るでしょう。」
静音は勝ち誇ったように笑う。
静音は眞の劣情を感じ取り、嬉しそうに腰の動きを早める。
ぐちゅ、ぶちゅ、ぐちゅ。
二人の結合部から水音が漏れ、眞に今行われている背徳的な行為を教える。ぎゅうぎゅうと締め付けてくる膣内の、余りに甘美な感触に眞は唸り声を漏らしてしまう。一ヶ月も毎日やっていたせいか、静音は眞の弱点を熟知していた。自ら膣内を蠢かしているかのように、雁の部分を重点的にしゃぶり、亀頭をずずずっと吸い上げる。
「あぁ、どう?眞君、気持ちいいでしょう」
火照った顔にかかる髪をうっとおしそうに直す。快楽に蕩けたお義母さんの顔に、眞の肉棒はびくっと反応する。
「あん、三度目なのに元気ねぇ。眞君、動きたかったら動いても……あ、あ、あ、あ」
眞は静音の言葉が言い終わる前に、腰を突き上げ始める。眞の肉棒が静音の狭い媚肉を抉り、何度も最奥を突き上げる。
ずん、ずん、ずん、ずん。
紫苑よりも成熟した女のずしりとした重みが、肉棒にかかる。眞は静音の細く括れた腰を掴んで、がんがん突き上げる。
「……すごいのぉ、眞君、あぅ……奥まで来てるぅ」
二人の動きで、着物が大きくはだけ、そこから静音の胸が覗いていた。紫苑よりも一回り大きい胸が、量感たっぷりに揺れる。眞は惹かれるように、手を伸ばし思う存分揉みしだく。張りのある胸がしっとりと眞の手に吸い付き、素晴らしい感触を眞に伝える。
「お義母さん、腰が止まっていますよ」
ずん、ずん、ずちゅ。
静音は眞の突き上げに耐え切れない快感に襲われ、自分の腰が動かせないほどの快感に喘ぐ。
「だってぇ、中に眞君がいっぱいでぇ……あぅ」
静音は突き上げに耐えながら、甘い声を漏らす。眞は静音とがっちり繋がったまま、上半身を起こし対面座位にする。快感で限界だった静音は寄りかかるようにして、眞の背に手を回してしがみ付く。
「これで……」
ずちゅう。
眞は腰を捻り、静音の最奥まで肉棒を埋める。
「はぅ……」
完全に膣内を埋められて、静音は思わず大きく喘いでしまう。
「……気持ちいいでしょう」
亀頭が静音の子宮を圧迫するまで奥にいれ、眞は囁く。静音の媚肉が生の肉棒に絡みつき、最奥がちゅうっと亀頭を吸う。
そのときだった。
「そこにいるの、眞君?」
紫苑の声が家の中から聞こえた。
「……!!」
「……あ、ああ」
彼女の声に反応して、静音の膣内がぎゅうぎゅうと眞を締め上げる。
「もしかして薪を割ってくれていたの?」
そう今、二人が交わっていたのは露天風呂の外だった。神社には普通の風呂もあるが、眞は妊娠している紫苑のため、彼女の好きな露天風呂を定期的に沸かしているのだ。そしてその薪小屋で眞と静音は交わっていた。
「……そうなんだ。もう少しで湧くからね」
眞は静音に挿入したまま、近くの薪を竈に放り込む。
「……」
静音は快楽に溺れていた意識を取り戻し、ふふっと怪しく笑う。
「……ありがとう。眞君、本当に優しいね」
こういうことを言われると、どうも胸が痛む。彼女が感謝している自分は彼女の母親と交わっているのだ。
「……!!」
眞の腰に強烈な快感が走る。静音が腰を動かし始めたのだ。
ぐちゅ、ぐちょ、ぶちゅ。
最初から静音は音か漏れるほど大きく腰を動かす。静音のむっちりとした足が眞に絡みつき、逃げられないようにがっちりとクロスされる。
「……お、お義母さん」
思わず眞は声を漏らしてしまう。
「あれ、お母様もそこにいるの?」
紫苑の不思議そうな声が眞を慌てさせる。
「い、いや。いないよ」
眞はきゅうきゅうと締め付けてくる静音を、思いっきり腰を動かして犯したくなるのを必死に抑える。
「それより紫苑、早く部屋に行って休んでなよ。お風呂が湧いたら呼ぶから……ん」
くちゅ、んちゅ、ぶちゅ
静音の肉厚の唇が眞に吸い付く。二人の舌が絡み合い、彼女の唾液が眞に注ぎ込まれる。
壁一枚先に婚約者が居る状態で、その婚約者の母親の口腔を思う存分味わい尽くす。背徳的な快感が二人をキスに没頭させていく。
「わかった……眞君、無理しないでよ」
がらっというドアを閉める音がして、紫苑が部屋に戻る。二人は口を離す。絡み合った唾液が糸を引いて垂れる。それが静音の白いうなじにかかり、眞をそこに釘付けにする。
「さあ、動いていいのよ。眞君」
静音は迎え入れるように、手を眞の首に回し、しっかりと抱きつく。
ずん、ずん、ずん。
「あ、あ、あ、あ……眞君、は、激しすぎる」
眞は思いっきり腰を動かす。静音を強引に突き上げ、しがみ付いてくる膣肉を抉る。我慢していたせいか、眞はすぐに射精に近づいていく。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐりゅ、ぶちゅ。
「さいこぉ、おおきいの、あん、あ、あ、あ」
大きな胸が眞に押し当てられ、しっかりと抱きついてくる。静音の中がきゅきゅうと柔らかく締め付け、とてつもない快感が眞の射精を早める。
「お義母、俺、もう出すから……」
眞は必死になって静音の腰を、自分の肉棒に固定する。そんな眞を尻目に、静音は余裕を持ってふふっと笑う。
「出したら私、妊娠しちゃうかも知れないわよ。お義母さんを孕ましてもいいの?」
射精を誘うように、腰を捻る。
「で、でも。俺もう」
眞はもう限界だった。何しろ、静音の膣内は動かなくても、みっちりとした膣肉が肉棒を扱きあげてくるのだ。さらに静音の子宮口が、何にも遮られていない眞の鈴口に吸い付く。もし今射精してしまえば、この艶やかな牝を孕ませてしまうだろう。だが一刻も早くこの気持ちいい肉の中に出したい、今の眞はそれで頭が一杯だった。
「そうね。あなたの子供、ここで孕んであげてもいいわよ。ただし……」
自分の白い胎を怪しく摩る。細い身体が眞の目の前にさらけ出され、その胎の中に自分の肉棒があることを眞に強く意識させる。
「あなたが私にお願いするなら……だけどね。」
静音は怪しく笑って、腰を揺らす。彼女は眞が自分の身体に子種を注ぎ込むことに夢中になっていることを見透かしていた。
「わかった……お義母さん」
これは間違っていることだ。理性ではそう分かっていた。だが本能は目の前の熟れた牝に精を注ぎ込んで、孕ませるべきだ。そう叫んでいた。
「俺の、俺の子供孕んでくれ!」
眞は絶叫と共に思いっきり突き上げて射精する。
ドピュゥゥゥゥゥ。
ゴリッっという感触とともに肉棒の先が子宮口をこじ開け、そのまま精子を叩きつける。大量の精液が眞の肉棒を駆け上がり、静音の子宮内に直接注ぎ込まれていく。注ぎ込まれる精子を一滴でもこぼさないように、静音の膣奥がきゅうと吸い付く。
「わかったわ。私、あなたの子供孕むから。いくぅぅぅぅぅ」
ドク、ドク、ドク。
静音は白い肌を紅潮させて、絶頂した。ぎゅうぎゅうと肉棒に絡みついてくる肉襞が、意識を持っているかのように亀頭を重点的にしゃぶる。
「まだ出てるぅ、息子の赤ちゃん、妊娠しちゃうぅぅぅぅ」
静音は義理の息子に孕まされる感覚に、途方もない絶頂を迎える。びくびくっと白い身体が痙攣し、膣内がひくひくと精子を飲み干す。
ドピュ、ドピュ、ドクゥ。
眞は年上の女性の自分の腕の中で快楽に喘ぐ姿を見ながら、義母を孕ませるためにしかりと細い腰を掴んで、精子を注ぎ込む。射精が終わるまで何度も何度も静音は絶頂し、二人は抱き締めあった。
眞は交わりの後の気だるさのまま、寄りかかってくる静音の柔らかい身体を抱き締めていた。柔らかい身体が眞を包み、瑞々しい肌が吸い付いてくる。静音の呆けた顔を見つめたまま、種付けした余韻に浸っていた。
がたっ。
物音が鳴り、眞はぼーっと聞こえた方をみる。
「やっぱり……」
そこにはいつの間にか紫苑が立っていた。
「紫苑!?」
どうしよう、終にばれてしまった。あわてて眞は静音から離れる。三回も出した静音の性器から、とろっとした精液が垂れる。眞は紫苑に知られてしまったことに大きく動揺していた。もしかしてこのまま離婚!?そうだよな、自分の母親としているところを見たら普通は……
眞は恐る恐る、紫苑の顔を見る。
「お母様!!」
紫苑はなぜか、眞ではなく静音に詰め寄った。綺麗な顔が怒気を含み、高い声で母親を糾弾する。
「一ヶ月は眞君に手を出さないっていったでしょ!!あの娘達にも我慢してもらっていたのに」
どうやら紫苑は眞と静音との行為を怒っているというよりは、今しているということに怒っているみたいだった。
「そんなに怒らないでよ紫苑。一ヶ月ぐらいたいした差じゃないわ」
静音はまったく悪びれずに言う。
「大体、あなたが処理してあげないのがいけないのよ。眞君だって溜まっちゃうわよ」
逆に静音は紫苑を指差し、逆に責める。予想外の展開に、紫苑の怒気を含んだ顔がおろおろとしてくる。
「だから私が抜いてあげていたのよ。もし私が眞君を捕まえてなかったら、外で浮気していたかもしれないわ」
そんな静音の言葉に、紫苑は目を潤ませて不安そうに眞を見つめる。眞はそんな紫苑をぎゅっと抱き締めて、そんなことはないとあやす。
「眞君、大丈夫だよね。私の事、嫌いにならないよね」
上目遣いで不安気に見上げてくる紫苑に眞は今にも襲い掛かりたくなるような劣情を感じた。しっかりと抱き締めて、彼女の耳元で囁く。
「大丈夫だよ。こんな可愛い紫苑が嫌いになるわけないじゃないか」
眞は紫苑の綺麗な顔にキスを落とす。白い頬、目元、そして桜色の唇。紫苑はくすぐったそうに、キスを受け止める。どうやら彼女の機嫌は直ってきたようだった。
「あ、今赤ちゃんが私のお腹蹴った。ほら、眞君触って」
紫苑のお腹はもう服を着ていてもわかるくらい膨らんできていた。相変わらず白いお腹に手を当てる。軽い振動が手に伝わり、自分の子が中に宿っていることを実感させる。
「紫苑……」
「眞君……」
二人はそのまま、しっかりと抱き締めあって見つめあう。そして……
「ラブラブ中で申し訳ないのだけど……眞君に、紫苑。」
静音は口を挟み、はだけた着物から覗く白い胎に手を当てる。
「私も妊娠しているみたいだから」
静音は幸せそうに宣告した。
「「ええ!!」」
眞と紫苑は抱き締めあったまま、一緒に驚く。
「何驚いているのよ、あれだけ毎日中出ししてれば、私だって孕んじゃうわ」
確かにあれだけ毎日、中に出しれば……
眞の背筋に冷や汗が垂れる。しかし、今妊娠が分かっているということは、結構前に受精したんじゃないのか?もしかしたら最初のときとか……
「それにさっきだって、私に孕んで欲しいって言っていたじゃない。お義母さん、嬉しかったわ~」
最初から全部計算づくだったのか……眞は今更ながら確信する。
「静音、あなたの弟か妹よ。あなたの子供の兄弟でもあるけどね」
静音は眞に抱き締められている紫苑を、奪うように自分の方に引き寄せる。紫苑は嫌々と首を振る。だが眞は呆けたままで、紫苑が奪われるのを防げなかった。
「それにしても、母娘で孕ませちゃうなんて、眞君って本当に鬼畜ね」
自分のお腹と紫苑のお腹を突き合わせる。美しい少女と美しい女、そしてその二人のお腹には自分の子供が居る。そう思うと、眞の肉棒が再び勃ってしまった。
「眞君は嬉しくないの?こんなに綺麗な母娘を孕ませたのよ。他の男達が知ったら泣いて羨むわ」
静音が紫苑を包むように抱き締める。二人の綺麗な顔が密着し、その美貌を眞に見せ付ける。眞は美しい母娘を前に、呆然としてしまった。紫苑と静音は、そんな眞を可笑しそうにくすくすっと笑う。
「でも、お母様。眞君は私のだから」
紫苑は母親から離れ、眞を自分のものだと示すように、ぎゅっと抱きつく。擦りつくように、しっかりと眞の右腕を掴む。どうやら紫苑は、自分の母が夫の子を孕んだことについてはまったく怒っていないみたいだった。むしろ母が眞の子を妊娠したことについては素直に喜んでいた。
「まあいいじゃないの、紫苑。減るものじゃないし、むしろ増えたわよ」
静音は自分のお腹を優しく摩る。
「……」
まったく動じない静音を紫苑は、じっと睨みつける。
「それに、私だって楽しみたいわよ。あなたのお父さんなんか、私を一度孕ませただけで、ぽっくり逝っちゃったし」
紫苑の前で父親の悪口を言うのはよしたほうが……
「お母様……」
と思ったけれども、なぜか紫苑はまったく父親に同情していないみたいだった。よくわからないが、むしろ母の不憫に同情していた。
「それにあの人こんな凄いもの持ってなかったもの。あなただけでこんなの独占するのはずるいわよ」
静音の白い手が眞の肉棒を撫でる。ぐいっと勃ち上がり、存在を主張する。紫苑は嫉妬を顔に浮かべて、上目遣いで眞を睨む。
「そうだ眞君。今日からあなたには頑張ってもらうわよ~」
眞は嫌な感じがした。大体静音さんがこういう顔するときは……
「はい??」
眞が戸惑っていると、静音が指を鳴らす。するとどこから現れたのかぞくぞくと、水無月神社の巫女さん達が集まってきた。
「ふふふ、眞君には今日からうちの巫女さん達を孕ませてもらうの」
さらりと爆弾発言をする。巫女さん達は恥ずかしそうに頬を染め、眞の肉棒をちらちらと見ていた。
「大丈夫よ。この娘達はみんな、あなたの子供を孕むために世界中から集めて育てたんだから」
十数人の集団だが、確かに国籍も、年も、見た目もばらばらだった。金髪碧眼の人形のような美少女から、褐色の肌が色っぽい20才前後のお姉さん。それにショーットカットの健康美少女に、清楚な深窓のお嬢様。共通するのはみな平均をはるかに上回るような美少女、そして美女達であるということだ。
「遠慮せずに犯っちゃっていいわよ。この娘達、ちゃんと孕めるようにしてあるから」
近くに居た金髪の美少女の頭を撫でる。眞の目が金髪の美少女と合い、少女は恥ずかしそうに顔を俯ける。その子は犯罪じゃないのか?眞はそう思うが、静音の言うことである。もしかしたら本気なのかも知れない。
「し、紫苑」
眞は助けを求めて、紫苑に縋る。だが無常にも彼女は、悲しそうに首を振った。
「眞君、それは水無月神社の掟なの。私にはどうにもできないわ……」
紫苑は裾を当てて顔を隠す。
「それにみんな私の姉妹みたいなものよ。眞君もきっと気に入ってくれると思うの」
眞は目の前にいる色とりどりの美少女達にごくりと喉を鳴らす。眞が見つめると少女達は様々な反応をする。あるものは巫女服から生々しい足を覗かせ眞を誘う。またあるものは色っぽく流し目を送り、逆に恥ずかしそうに顔を伏せるものもいた。
「な、何でこんな事に」
彼女達の反応見ながら、眞はぽつりと呟いた。
「それは仕方ないわよ」
答えたのは静音だった。
「へ?」
答えが返ってくるとは思っていなかった眞は驚く。驚く眞を無視して、静音は続ける。
「だって……」
静音は再びこちらを指差す。
「水無月の神様はハーレムも好きなのよ」
おまけ
うふふ、私も孕んじゃったわね。
静音は一人微笑みながら、お腹を摩っていた。まだ大きくはなっていなかったが、そこに自分と自分の義理の息子の子供が居ることを彼女はしっていた。紫苑には悪いとは思っていたが、あの子は彼の傍にいるだけで満足みたいだった。私の子がいる
紫苑を孕んだときはこんなに嬉しくなかったのに。
静音は一昔前の事を思い出す。彼女が紫苑を孕んだとき、彼女の相手は幼い少年だった。顔を見たことはないが、死んだ母の言葉によると、とっても可愛い男の子だそうだ。紫苑を孕んだこと自体はとても嬉しかったのだが、その男の子の子供を孕んだということには別に何とも思わなかった。だから静音は彼を家に迎え入れなかった。一度会ったきりで、その数ヶ月後亡くなったという知らせを聞いた時にも、同情以外の感情はなかった。そんな彼女の気持ちを知ってか、紫苑も自分の父親については余り聞いてこなかった。
悪い子じゃあなかったけど……でもね。
特に嫌だったという訳ではなかったが、はっきり言って静音は落胆していた。どうも自分の一生の相手とは思えなかったのだ。静音の好みとしては、もっと逞しくて、優しくて、頼りがいのあるような男がよかった。……そう眞君みたいに。
あらあら、これじゃあ私も眞君に惚れているみたいじゃない。
静音の顔が少し赤くなる。だがそれを否定できない自分に気がつく。眞の顔を思い出すと、自分の心が満たされたように暖かくなるのだ。
ふふふ、あなたも早く生まれてきなさいね。
自分のお腹を優しく撫でる。まだ形もなしては居ないが、そこには自分と眞との子供が居るはずだった。子供がいるという幸福感以外にも、眞の子供だという部分も大きい意味を持っていた。静音は初めての幸せに浸っていた。
まだ続くと思われる。
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