The Wayback Machine - https://web.archive.org/web/20071214012150/http://hatoero.free100.tv:80/takeru1.htm
| | | | | | | | | | | | |



武の戦争記 二人の姫君
 



 本郷(たける)は大和連邦に属する軍人だ。
元々は若くして大学の教授まで上り詰め、ゆくゆくは大和紫綬勲章すら手に入れる、といわれる程の逸材だった。しかしそんな彼の前途洋々たる人生は一転することになる。

 戦争が勃発したのだ。
第4次アナタリウス戦争。グアルシア大陸国家の過半、大和連邦を初めとするバルボア海の島嶼国家郡、それに興亜大陸の興亜帝国を巻きこんだ世界大戦が勃発したのだ。連邦は準加盟国だったアイシア王国を助ける形でグアルシア大陸の戦争に介入した。もちろんそれは口実に過ぎず、本来の目的は大陸における権益の獲得。世界最精鋭を謳われた連邦陸軍は、名声に違わぬ連戦連勝。しかしそれが戦線を押し広げる結果となり、更なる人員の徴兵が行われることになった。

 本来ならば、武のような人間は真っ先に軍務から外されるはずである。何しろ大学の教授なのだ。しかし致命的なことがあった。
それは彼が元武家であったということだ。

 100年ほど前に行われた、名誉改革において武家は全てが取り潰しになっていた。しかし政府は、未だに強大な権力を維持していた武家を恐れ、元武家に対してある程度の特権を許可することになる。それでは民衆が納得しなかった。そのため政府はある条件を特権に付与したのである。すなわち、国家権力に対する絶対的な服従。特権という名のアメと引き換えに、義務というムチを与えたのである。元武家の人間達の優先的な徴兵はこれを根拠に行われた。

 そういうわけで、武はグアルシア大陸のアイシア王国の北、クレアモルン神聖王国の首都に配置されていた。

 最初の階級は少尉。武家は尉官以上にのみ任官さること、元武家の特権だった。しかし、才能があったのか戦時昇進を繰り返し、戦場に着てから6ヶ月。階級は少佐になっていた。


「ん……ふっ…あ……んん……」
 武は女を犯しながら、自分の故郷である大和のことを思い出していた。
ぼちぼちあっちは秋か……
四季に富み、豊かな山野に覆われた祖国は、そろそろ紅葉が綺麗な時期だった。そう思うと、どうもあちらが懐かしくなってくる。
「……やぁ、やめぇ……あ、あ、あ」
 最もこっちも捨てたものじゃないがな。武は自分の上で喘ぐ女を見て、心からそう思った。

 流れるようなプラチナブロンドの髪、そしてエメラルドのようなグリーンの瞳、桜色の唇、すらりとした鼻。完璧に整った美貌は冷たい印象を与えがちだったが、今は武の上でその美貌を蕩けさせて喘いでいた。

 体も素晴らしいものだった。透き通るような白い肌、今もピンク色の乳首が踊っている乳房、それに続くきゅっと括れた腰に肉付きよく引き締まったお尻。どこをとっても最高だということを、ここ2ヶ月近く毎日味わってきた武は知っていた。美人が多いと評判のクレアモルンにおいても、飛びぬけた美女だと武は自信を持っていた。

 女の名前は、フィアナ・アルティシア。彼女の言う所を信じるならばそうらしい。

 フィアナと出会ったのは1ヶ月前、聖都攻略戦が終わりかけた頃であった。連邦と聖王国との間で結ばれた条約によって、聖都内での戦争は行われず。聖都の外で行われた戦争は実にあっけなく決着がついた。聖王国を初めとする枢軸軍はよく戦ったが、兵力、兵器共に比較にならなかった。結局聖都はあっけなく陥落したのである。

 武は聖都を包囲する第三師団の歩兵中隊の指揮官として、聖都の周囲に配置されていた。不運なのか、幸運なのか、そこに敵戦力の残党とおぼしき集団が来たのだ。当然武の部隊はそれらを殲滅する。兵力はほぼ互角だったものの、戦争慣れしていた武の中隊の前に呆気なく彼らは崩壊した。

 そこで捕まえたのが女達である。
戦場に女、というのは場違いであったが、兵士達の中に女達が相当数含まれていたのである。武は彼女達を捕まえ、一部を除いて本部へと送還した。

 よき将校になるためには、部下から畏れられ、そして一目おかれる人間になることだ。武はそのことを、身をもって知っていた。そしてそれを成すには恩を売るのが一番手っ取り早い。

 残した女達は死亡扱いにし、各小隊に一人ずつ配置した。もちろん、ただというわけではない。自己志願の娼婦として登録し、格安で兵士達に与えたのである。

 上官へのサービスも忘れなかった。何人かは上官のところに送りつけ、彼らへの心象もよくしていた。それが功を奏したのか、武は最前線から比較的安全な聖都に配置され、今もこうして女と睦み合っているというわけだった。

 フィアナも捕虜の一人として捕まえられた。どちらかといえば汚い服を羽織っていたが、その美しさは群を抜いていた。武は生まれて初めて、女に見蕩れた。もしかしたら初恋だったのかも知れない。そして彼女を強引に自分の女としたのだ。

 フィアナは武が犯すと、泣き叫んで抵抗した。だが力では敵うことなく、武に犯し尽くされた。最も別に彼女に恨みがあるわけでもなく、むしろ愛しく思っていた武は出来うる限り彼女に便宜を図り、フィアナの身体を優しくしていた。元来優しい性格だったフィアナは、武が自分に謝り優しくしてくれると、すぐに彼を許してしまう。
もしかしたら、武が始めての男だったということも理由の一つだったのかもしれない。

 こうして彼女への愛情が通じ、フィアナと武は日に日に打ち解けていった。一ヶ月の間、フィアナを抱かなかった日はなかった。最初は嫌がっていた彼女も、今ではすっかり開発され武の肉棒の前にはしたない喘ぎを漏らしていた。


「武様ぁ、……あぁ…わたくしの中……いかがですかぁ」
 甘く蕩けさせた顔が、じっと武を見つめる。余りにも可愛いその表情に、堪らない愛情を感じる。
「気持ちいいよ。いつもそういっているだろ」
 フィアナは武の言葉に嬉しそうに微笑み、腰の動きを早くする。

 実際、彼女の膣内は物凄かった。彼女の膣内はかずのこ天井、武の祖国ではそう呼ばれる種類の名器だった。フィアナが腰を振るたびに、武の亀頭をざらざらとした襞が舐めつくのだ。しかも、白色人にありがちの締りの悪さもなく、今でも肉棒全体をぎゅうぎゅうに締め付けてくる。最もそれは武の肉棒の大きさが、普通のそれを上回るせいもあるかもしれない。

「あふぅ、あ、あ、あ。よかったですぅ」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。
 暫し、彼女の腰の動きに合わせ、じっとその快感を味わう。何度も何度も交わったせいか、彼女は的確に武の快感を引き出してくれる。

 武の気分も高まり、自分から積極的に腰を動かし始める。しっかりと彼女の細い腰を掴み、突き上げる。湿った音が部屋に満ち、淫靡な空気が漂う。

「あ、あ、あ、あ」
ずん、ずん、ずん、ずん。
 武の突き上げに反応するように、フィアナは鈴のような声で囀る。突き上げると、フィアナの媚肉が締め付け、ざらざらとした天井が絡みついてくるのだ。

「フィアナ、君も気持ちいいだろ」
 武は雁でよく知った彼女の弱点を何度も擦り上げる。フィアナは顔を真っ赤にして頷く。二人の結合部が愛液でぐちゅぐちゅになるまで、彼女の天井を何度も抉る。何度やっても気持ちいい。そう思いながら武は夢中になって腰を振り、彼女の媚肉を味わった。

 そのとき、遠くの方から銃声が聞こえた。それが武に、今も戦争が行われているという現実を教える。今頃、祖国では興亜帝国に備えるために、軍備増強を急いでいるはずだった。興亜帝国は大和連邦に匹敵する大国だ。両者とも無事ではすまないだろう。祖国で待っている妻達、それに子供達のことを思い浮かべ感傷に浸る。
「あぅ、どうか……したのですか」
 ついつい武は考え込んでしまっていたらしい、フィアナは武の顔を不安げに見つめていた。祖国で待つ妻達のことも愛しかったが、目の前にいるフィアナも同様に愛しかった。武は腰に当てていた手を、乳房に当てる。
「あんっ……武様?」
 張りのある柔らかな感触が武の手を包み込む。フィアナの整った胸を揉みしだき、ピンク色の乳首を優しく弄る。

「いや、ちょっと故郷のことを思い出していてね」
ずちゅ、ぐちゅ、ぐちゅう。
 武は腰だけで、フィアナを犯す。挿入されるたびに、ざらりとした部分を擦り、フィアナに喘ぎ声を上げさせる。

「武様……大和はいいところだそうですね。私も……行ってみたいです」
 フィアナの翠色の瞳が潤み、膣内が武を逃がさないようにキュッと締め付ける。武の肉棒は、最奥にくっついたまま動きを止める。

「何を言っているんだ。フィアナも大和に来るんだぞ?」
 武はさも当然のように言い放つ。円を描くように腰を動かし、彼女の官能を刺激する。
「え?私も……?」
「ああ、最初のときいっただろ、お前は一生俺のものだって」
 武はからかうように言いながら、彼女の胸を味わっていた手で腰を掴み直し、奥に押し当てる。彼の言っていることは本当だった。武には本国に妻がいた。しかし元武家の特権には、側室の存在を認めるという権利がある。武はフィアナを自分の側室として、大和に迎え入れるつもりだった。

「ほ、本当ですか……わ、わたくしが武様と……あ、あれ?いくぅぅぅぅぅぅ」
 感極まったフィアナは武の言葉に絶頂する。フィアナの膣内が肉棒を食い締め、ざらりとした膣壁が搾り取るように絡み付いてくる。おまけに彼女の子宮口はくぱっと口を開け、武の鈴口に吸い付く。とてつもない快感が武を襲い、思わず射精してしまう。

「フィアナ、出すからな!!」
ドピュルゥゥゥゥ
 完全に密着したまま射精する。毎日のように種付けてきた子宮に直接射精し、その快感に浸る。一番最初に抱いたときから、全て膣内に出していた。フィアナは武しか男を知らず、それが当然だと思い込んでいた。

「あぅ、中に一杯きてるぅぅぅ」
どぴゅ、どぴゅうぅぅぅ。
 そのため彼女は、武の射精から逃げようともせず、本能のまま積極的に腰を沈め、子宮口を今まさに射精している鈴口に押し当てる。自ら妊娠へと導く行為に武の精液も圧倒的な量になる。

どくぅ、どく、どく。
 目の前にいる美しい少女に思う存分種付ける。恐らく彼女は自分の子を孕むだろう。もしかしたらもう孕んでいるかもしれない。

「武様ぁ、好きですぅ」
 そのことを知ってか知らずか、フィアナは上半身を倒し、甘えるように武の胸板に縋り付く。少女はその綺麗な顔を胸板に擦りつけ、甘いため息を漏らす。そんな彼女を愛おしく見つめながら、武は彼女の子宮に注ぎ込み続けた。



「本作戦は聖都に巣くう残党共を一掃するためのものであります」
 武は王宮に設置された軍司令部で作戦の説明を受けていた。この作戦は要約するならば、ただの残党狩りだった。だが一つちがうのは……
「それで、お姫様を見つけたら殺すなってことか?」
 そう残党を率いているのはこの聖王国の第一王女なのだ。名前は確か、エルフィメル・ディーク・クレアモルン、聖王国の至宝を謳われる片割れだ。聖王国という名前の通り、グアルシア大陸では一つ神聖な尊敬を集めており、そこの王族を殺すのは外交的にまずいそうだ。
「ええ、そういうことです。後は皆殺しにしてもらっても、捕虜にしても、何をしても構いません」
 説明をする参謀の顔が好色そうに歪む。何をしても構わないというのは、女を捕まえたら自分にも回せ、ということなのだろう

 はっきり言ってそんなに難しい仕事ではなかった。レジスタンスといっても、大した錬度ではなかったし、ここの下水道や町並みは整備されていて、見つけるのもたやすい。今まで始末してこなかったのは、軍がお姫様の存在にいまいち本気になれなかったのだ。

「ええ。あと金田中将からの言伝があります」
 金田というのは、武の所属する第三軍の司令官だ。一介の少佐に言伝をするような位階ではない。
「捕まえたらお姫様は自由にしていい、とのことです」
 武は少し驚く。さすがに捕まえたら、捕虜にするのが普通だ。中世ならまだしも今、そんなことは許されない。
「少佐殿は由緒正しい元武家の出身ですよね」
 確かに武の家は、かなり格の高い武家だった。全盛期にはこの聖王国を上回るほどの領地と、権力を持っていた。
「ですから、少佐殿とお姫様との間に子供を作らせ、王位につけて連邦に聖王国を加盟させる、ということだそうです」
 一旦言葉を区切って、声を小さくする。
「ちなみにこれは、こちらの貴族の提案だそうです」
 政治だった。このまま制圧されたままよりも、連邦に加盟し加盟国の一員としての権利を手に入れるほうがいい。だがそれでは、貴族達は体裁が整えられない。よって、王族に大和との混血が生まれれば、きっかけが出来る。それも歴史に出てくるような由緒正しい家とのものなら申し分ない。
「それに、少佐殿に世話になったから、君も楽しんでくれ、ということみたいですね」
 参謀の男は揶揄するように、武をさっと一瞥する。つまりはそういうことだった。借りの作りっぱなしじゃ、中将の立つ瀬がないということらしい。

「わかった。そういうことなら、後は任せてくれ」


 結局、レジスタンスはすぐに殲滅された。武の考えていた通り、大した組織ではなかったし、何より市民の支持がなかった。連邦は比較的緩やかに統治し、軍規を厳しく守らせたため、市民の不満はそれほど大きくなく、レジスタンスに対する支援もほとんどなかった。

 武は自ら、レジスタンスの拠点に来ていた。いくつかの拠点を潰した結果、ここにエルフィメル王女がいることがほぼ確実になったからである。

「それでは、行こうか」
 周りの兵士達を一瞥する。どの顔も、何度も戦争を共にした頼りになる戦友ばかりだった。息を潜め、部屋の中にいる人間達に存在を気付かせない。
「さあ楽しい戦争の時間だ」

 武は扉を蹴破り、部屋に入る。部屋の中で談笑していた男達を一瞥し、両手に持っていた拳銃を、たんたんたんとリズムよく撃ち放つ。その度に、部屋の中で男達が驚愕の中、死んでいく。楽しそうに部屋を横切り、絶望の淵に追いやる。彼らが迎撃態勢を整えたときには、武は彼らの中央まで走りこんでいた。

 彼らの射線が、仲間に重なり一瞬戸惑う。
「こういうのをクレアモルンではゲームオーバーっていうのだろ?」
 お姫様がいないことを確認し、微笑を浮かべ指をパチッと鳴らす。

 武の後ろにいた兵士達が、一斉に銃を撃つ。玉は武を避けて、吸い込まれるようにレジスタンスに当たっていく。
涙、悲鳴、血。
十数人いた集団は一瞬で全滅し、ただの肉塊になって転がる。武はもうそれを見ても何とも思わなかった。何度も何度も、見慣れた光景だ。

「お姫様はここだな。お前ら、あとはいいよ。ここを始末したら原隊に戻ってくれ」
 男達は下世話な笑みを浮かべた。武は兵士達を尻目に、奥の部屋の扉を開ける。
銃声が鳴り、玉が武を掠める。武は笑みを浮かべたまま、部屋に入る。そこには武器を構えた女達が数人、一人の女を覆うように構えていた。

 あれがお姫様かな。武が、まったく怯えずに部屋に入ってきたことに女達は動揺していた。そして、たん、たんたん、たん、たん、たんたん。
楽器を鳴らすように銃を撃つ、女達は必死に武を銃口で捕らえようとするが、それは敵わない。一人また一人と、手や足を撃たれ、地面にひれ伏す。

「これで最後っと。お~い、お前らこいつら使っていいぞ~。でも終わったら、ちゃんと返すんだぞ」
 武は目の前に平伏す女達を部下に連れ出させる。恐らくこの女達は、ひどい目にあうのだろう。平時の武であれば、そんなことは絶対に許さないだろう。しかしここは戦場だった。原始のルールが全てを支配する場所。そして武は軍人だった。


 武は、一人の女と対面する。彼女の手には先ほどまで銃が握られていたが、武によって打ち落とされていた。

これは、これは、さすがに。
 武はエルフィメル王女の美貌に息を呑んだ。同じ人種だからか、どことなくフィアナに似ている美貌だった。

 碧い瞳に、豪奢な金髪、真っ赤な唇。それらはフィアナとは対照的にとても柔らかな印象を与える。しかし口は引き締められ、冷たい表情で武をきっと睨みつけていた。
 ドレスの上からでも分かる体の線は、とても素晴らしいものだった。身長は白色人の中に混じっても通用する武より、一回り小さいぐらい。フィアナより大きな胸から足に至る線は、芸術的な曲線を描く、女として望みうる限りの理想的な身体だった。この一ヶ月、彼女にとって大変な生活をしてきたであろうに、彼女の肌は艶かしく、輝いていた。


「貴方、わたくしを誰だと思っているのです!!」
 エルフィメルは武に一喝した。最も、武には彼女の不安が見て取れた。
足は震え、大きな瞳は揺れていた。それでも武に一喝できたのは、彼女の気丈さを褒めるべきだろう。
「ええ、エルフィメル王女ですよね」
 武は足を進め、彼女に近づく。
「な、ならわたくしから……んん、ん、ん」
 離れなさい、そう言おうとしたエルフィメルの唇を強引に武は奪う。口を開いていた彼女の口腔に舌を入れて蹂躙する。粘膜と粘膜とが擦れあい、二人の舌が絡み合う。武は彼女の唇に唾液と一緒にクスリのカプセルを流し込む。息が出来ずにエルフィメルは思わず飲み込んでしまう。

「ん、んくぅ、んぁ、ごく…………はぁ、はぁ、はぁ。何をする、不埒物!!」
 唇を離すとエルフィメルは裾で口を拭う。涙に潤んだ目で武を睨みつける。
「な、何を飲ませたのです?」
 武は睨みつけてくる彼女を抱き寄せる。柔らかい体が密着し、彼の気持ちを昂ぶらせる。

「ちょっとした媚薬だよ。痛みを和らげるだけさ」
 耳元で囁き、耳をそっと舐める。
「媚薬って。貴方!?」
 武から離れようとする。しかし、武はがっしりとエルフィメルを抱き締めて逃がさない。

「ああ、そうだよ。君は今から俺に犯されるのさ」
 武は彼女のドレスを無理やり剥ぎ取る。抵抗空しく、ドレスは破られエルフィメルの肌が露になる。
「は、離れなさい!」
 この期に及んで、彼女の気丈な態度は感嘆に値するものだった。

 武はドレスを破られ、半裸になったエルフィメルを眺める。美しかった。胸も、胎も、腰も、お尻も、太腿も全てが美しかった。彼女は武に見られ、肌を赤らめる。真っ白な肌が赤く染まる姿がまたそそられた。

 武も自らの準備をする。ズボンから肉棒を取り出し、エルフィメルの前に晒す。彼女の艶かしい身体を前に武の肉棒は既に準備万全だった。

「そ、それを。わ、わたくしに……」
 武の隆々と聳え立つ肉棒を前に、エルフィメルは怯える。エルフィメルは慄くように、武から離れる。
「それじゃあ、始めよう」
「きゃあ」
 武はエルフィメルの白い肉体に覆いかぶさる。彼女の見事な胸を舐め、上向いた乳首を吸う。片手はレースの下着に入れられ、彼女の花園を荒らしてしとどに愛液が湧き出る泉を探り当てる。膣口を指でなぞると、彼女の媚肉がぴたっと締まり、進入を許さないのが分かる。

「あ、あぅ、や、やめなさい。はぅぅぅぅ」
 彼女の身体を貪っていると、次第に媚薬が効いてくる。武の愛撫に喘ぎ声を漏らし、抵抗も弱くなってくる。ピンク色の乳首をねちっこく吸い、軟く噛むと、指を入れている彼女の膣内が切なそうにきゅうと窄まる。快楽の余り、堅く締められていた膣口が刺激を求めてパクパクとひくつき、ピンク色の肉襞を覗かせる。

 武は絶世の美女を目の前に我慢の限界だった。彼女の下着を横にずらし、肉棒を膣口に当てる。
「え、ええ。それは……だめ、だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
ずちゅう。
 武は正上位でエルフィメルの処女を突き破る。きつい処女肉を抉り、最奥まで貫く。

こ、これは!?
 彼女の膣肉は奥に行けば行くほど、武の肉棒を食い締める。さらに初めてだというのに、男を知りきった娼婦のように肉襞が蠢き絡みつく。恐ろしいほどの快楽が武を襲った。

 最もそれはエルフィメルも同様だった。
「な、何でですの……私、き、気持ちいい。気持ちいいのぉ」
 処女にして、最奥まで男の肉棒を迎え入れたエルフィメルは、かつて感じたことのないような快感に襲われていた。彼女の処女膜が薄いほうらしく、余り彼女には痛みがなかったようだった。さらに媚薬が、彼女の快感を増幅していた。武の肉棒が最奥まで埋まり、膣内から刺激されると、咽び泣くような快感が走るのだ。

「最初から気持ちいいのか……聖王国のお姫様が淫乱だったとはな」
 武は暫し、彼女の膣肉を堪能する。吸い付くように肉棒を覆い、扱き上げるように膣肉がうねる。フィアナの媚肉も最高だったが、エルフィメルの穴も感嘆に値した。
「そ、そんなことありませんっ。あ、あ、動いてるぅ、いい、はぅ」
ずん、ずん、ずん。
 武は腰を動かし、彼女の膣内を抉る。膣壁を雁でこそぎ、子宮口まで突き入れる。彼女の身体は完全に武を受け入れたようで、甘えるように絡み付いてくる。

「こんなに、すごいなんてぇ、あ、あ、あ。大きいの気持ちいいぃぃ」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。
 聖王国の高貴な姫を組み敷き、快楽に喘がせる。蕩けた表情で、女としての悦びに目覚め、武の腰を長い足で絡めとる。それが武の劣情を煽り、彼の動きを激しいものにさせていく。何度も何度も打ち下ろし、至福の快感を味わう。

「わ、わたくし、もう、あぁぁぁ。あ、あら?」
ぐちゅ。
 武は完全に腰と腰とが密着したまま、動きを止める。いまにも絶頂しそうだったエルフィメルは、切なそうに腰を揺らす。
「実はさ……」
 武は彼女の腰の動きを抑え、ぐりぐりと奥に押し付ける。
「さっきの薬には、排卵誘発剤が入っていたんだ」
 その刺激に子宮口が開き、精液を含んだ先走りで濡れている鈴口に吸いつく。

「え……そ、そんな」
 エルフィメルは腰を捩って逃げようとする。だが身体は離れたくないのか、現に武の腰には足がガッチリとクロスされたままだった。
「今頃、排卵が始まっているかもしれないな」
 渡してくれた医者の話では、新製品でかなり強力なものだということだった。エルフィメルは碧い瞳を潤ませる。
「もしかしたら……」
「あぅ……」
 再び腰を動かし始める。
「今抜けば、妊娠しないですむかもしれないな」
 エルフィメルの顔がまた悦楽に染まり、絶頂に近づいていく。
ずちゅ、ずちゅ、ずちゅ。
「あ、あ、あ、あ。わたくし、妊娠したくない。いい、いぃぃぃ。……ま、また」
 武は彼女が絶頂しそうなところで動きを止める。エルフィメルはじれったそうに腰を押し付け、足を自分のほうに引き寄せる。だが武は腰を限界まで引く。
「じゃあ、これでおしまいだな」

 彼女がこの快感から逃れられないのを武は知っていた。エルフィメルは足をしっかりと絡め、武の首に細い腕を巻きつけてくる。二人は恋人のように正面から見つめあう。
「……そ、その…………動いて。……お願いだから、うごいてぇぇぇ」
 武はまだ動かなかった。
「それじゃあ俺の子を孕んでもいいんだな」
 エルフィメルは限界だった。動かさない武の下で何とか絶頂しようと、腰を動かそうとする。しかしびくとも動かず、彼女は泣きそうになって顔を歪める。完全に武の肉棒の虜になっていた。
「……わたくし、…クレアモルン第一王女、……エルフィメル・ディーク・クレアモルンが、あなたの子供を孕みますぅ……だからぁ」


 王女の妊娠宣言に武は思いっきり腰を動かす。
ずん、ずん、ずん、ずん。
「いい、いいのぉ、あ、あ、あ、あ」
 エルフィメルの美しい顔が快楽で蕩け、半開きになった口から真っ赤な舌が覗く。武はそれに吸い付き、舌を絡めあう。彼女の方からも積極的に舌を絡めてくる。
くちゅ、ちゅる、はむ、あむ。
 唾液を啜りあい、お互いの体液を上の口で交換しあう。
「あ、あ、もうだめぇ、いく、いくぅぅぅぅぅぅ」
 最初に絶頂したのはエルフィメルだった。何度も焦らされていたせいか、彼女は盛大に絶頂した。奥へと誘うように膣内がうねり、亀頭の辺りがきゅうっと締まる。鈴口に吸い付いていた子宮口が、ちゅうちゅうと吸い上げる。

 その感触にたまらず、武は射精する。
ドピュゥゥゥゥゥ。
 ぴったりとくっついたまま、美しいお姫様に種付ける。彼女の発情した肉体は、注ぎ込まれる精子を子宮へと運ぶ。
「入ってくるぅぅぅ。わたくし、妊娠してるぅぅぅ」
ドクゥゥゥ
 彼女の膣は痙攣し、武の肉棒になめつく。次から次へと精子が流し込まれ、彼女を妊娠不可避へと導いていく。武とエルフィメルはぴったりと抱き合ったまま、子作りを続けた。

 何度も子宮内に注ぎ込まれたエルフィメルは陶然とした表情で、うっとりと武を見つめる。
「わたくし、あなたの子供孕んじゃうのね……あぅ、何でこんなに気持ちいいですの」
ドク、ドク、ドク。
 彼女は白い胎に手を当てる、肉棒がしっかりと入り、種付けられる脈動を感じる。エルフィメルの身体がぶるっと震え、子宮から卵子が待つ卵管へと精子が進む。


 武は絶頂の後、気を失ったエルフィメルの美しい顔をじっと見ていた。顔は幸せそうに緩み、武の胸板で幸せそうに眠っている。二人は未だ繋がっていて、たまに二人の結合部から音を立てて精液が滲み出てくる。

 かわいそうなことをしたな。すでにもう、エルフィメアは妊娠から逃れることがない事を武は知っていた。好きでもない男の子を産む。彼女にとってどんなにつらいだろう。
だが、彼が断っていても彼女の状況は変わらなかっただろう。胎の子供の種が変わるだけだ。自分に出来うる限り、彼女を幸せにしてやろう、武はそう思っていた。

 眠ったままの彼女を優しく拭き、自分のマントを巻きつける。彼女をおぶってすっかり人のいなくなった道を進み、フィアナが待つ家へと急いだ。

 家に帰る頃には深夜になっていた。フィアナには遅くなると伝えていたので、もう寝ているはずだ。武はそうっと自分の部屋に戻り、彼女をベッドに寝かせる。

 自分は客間にでも寝よう、そう思い彼女に毛布をかける。武はエルフィメルの可愛い寝顔を見て、その顔にキスをする。
「おやすみ」

 そのときだった。
「……朝なのですか」
 エルフィメルが起きてしまった。最初は寝ぼけていたのか、焦点が定まらない。しかし武の顔を見てすぐに、状況を思い出す。
「あ、貴方!?もしかして……」
 状況を思い出したのか、自分の股間に指を当てる。
「な、なんて事を」
 指べっとりとついた精液を掬い取り、顔を青ざめて見つめる。
「こんなにいっぱい、あれは夢ではなかったのですね」
 がっくりと肩を落とす。しかし、その顔はどこか男に媚びるような色気を含んでしまっていた。
「ここはどこです、わたくしは捕虜になったのですか?」
「君は俺の女になったのさ。これは軍も、それに君の国の貴族も認めていることだ」
 エルフィメルは武の言葉に驚愕する。さすがに自分達の国の貴族が、裏切るとは思っていなかったのだろう。実際には彼ら貴族も国を思っての行動だったのだろうが、エルフィメルへの衝撃は大きかった。
「そんな事……とにかく私はこんなところにいる訳にはいけません」
 彼女はベッドから降り、部屋から出ようとする。
「そこをお退きなさい!狼藉物!!」
 彼女の手を掴み、武は出て行こうとするのを妨げる。エルフィメルはあれだけのことがあったにも関わらず、気丈にも怒鳴りつける。だが武は動かない。
「ですからそこを……ん、ん、んんん!」
 武は彼女の唇を塞ぐ。優しく啄ばむようなキスで、エルフィメルの柔らかい唇を吸う。
「んん、ん、ん、んぁ、あぅ」
ちゅく、はむ、あむ。
 続けて舌を入れ、彼女の顔と密着する。大きく目を見開いたまま、口腔を貪られ、身体を抱き締められる。しかし彼女は先ほどの媚薬のせいか、キスをされていると蕩けるような疼きを腰奥に感じ、それから抜け出すことができない。

 武の行為はエスカレートする。動けないエルフィメルを他所に、武は肉棒をズボンから取り出す。そして彼女の腰を両手で掴む。
「んん~~~!!」
 さっき後始末をしたときに下着を脱がせたため、彼女のスカートの下は何も履いていなかった。武は彼女を掴み上げて、自らの肉棒を彼女の亀裂に押し当てる。
「あ、や、やめなさい……!!」
くちゅ。
 武の肉棒はいとも簡単にエルフィメルの膣内に入り込む。床から足が離れ、姿勢が崩れた彼女は、思わず足を武に回してしがみ付いてしまう。彼女の膣内は、自らのご主人様に絡みつき、再び精液を強請る。

「また、こんな……あ、あ、あ、あ」
 武が腰を動かすと、エルフィメルは喘ぎを上げる。彼女はまたしても呆気なく犯され、その快感に喘ぐ自分を悔しく思う。しかしその快感は堪えようがなく、武に腕を回して自分から腰を揺すってしまう。

とんとん、扉を叩く音が部屋に響き渡る。

「武様、帰っていらっしゃったのですか?」
 そこには寝巻きを着たフィアナがいた。彼女は起きたまま、武のことを待っていてくれたらしい。
「入りますよ」
 がちゃ、という音と共にフィアナが部屋に入る。そして、繋がった二人を見て、その場に立ち尽くす。

「お、お姉さま!?」
「フィアナ!?」
 武はどうも奇妙な気分だった。自分の愛人と、これから愛人にしようとしていた絶世の美女二人が姉妹だったとは。
「フィアナ、君は王女だったのか……」
 エルフィメルの妹ということは、彼女もこの聖王国の王女であるということだった。武は知らぬ間に聖王国の至宝といわれた、碧と翠の比翼なる乙女達を両方とも手に入れてしまっていたのだ。
「はい……わたくしの本当の名前はエルフィアナ・ディーク・クレアモルン、この国の王女です」
 三人はあまりの出来事に口を噤んでしまう。
「なんでこんなところに」
 先に口を開いたのは、武に貫かれたままのエルフィメルだった。
「あなた、聖都から脱出できたんじゃなかったのね……」
 フィアナはかいつまんで事情を説明する。武自身が大分真実よりも美化されていたが、大筋はその通りだった。そして同じ様にエルフィメルも事情を説明する。

「フィアナまで、この男に……」
 彼女の怒りに反応して、膣内がぎゅうぎゅうに締め付けてくる。
「お姉さま、私のことはいいの。だって私、武様のこと愛していますから」
 この上なく幸せそうな妹にアルフィメルはたじろぐ。
「貴方は騙されているのよ。だってこの男は……」
 一旦言葉を切る。毅然とした態度で、貫かれたままの胎に手を当てる。
「わたくしを……孕ませたのです」
 女の直感なのか、武の言うことを信じたのか、彼女は自分が武の子供を孕んでいることを確信していた。

「そうですか。お姉さまも武様の……」
 そういうとフィアナも胎の辺りを摩る。
「その……実は、わたくしも赤ちゃんが出来ちゃいました」
 武は少し驚いたが、それよりも喜びのほうが大きかった。そして何よりもフィアナの幸せそうな顔を見ていると、武まで幸せな気分になってくるのだ。
「ですから、お姉さま。もし武様の子供を産みたくなければ、堕ろしてもよいのですよ。この子が連邦との架け橋になってくれます」
 フィアナは事情をよく理解していた。
「で、でも……」
 エルフィメルは妹の言葉に動揺する。
「もちろん、武様の子供を産んでも構いませんわ。うふふ、お姉さまと一緒に同じ人の子供を産むなんて……」
 フィアナの顔が緩む。
「……お姉さま、やっぱり産んでください。大体、お姉さまも……」
 武と繋がっているエルフィメルに近づく。そして細い指で、姉の淫核を擦る。
「あ、あうぅ。フィ、フィアナ!!」
 エルフィメルは軽く絶頂し、ぴくぴくと膣内を痙攣させる。
「武様のこと好きになりますから。わたくしの見立ては外れませんよ」
 フィアナはそのまま、姉を弄る。エルフィアナはその度に絶頂し、武のぎゅっと抱きつく。
「な、出るぞ」
「ええ!?」
ドピュウウウ
 何度も締め上げてくるエルフィアナの前に、武は射精してしまう。フィアナは嬉しそうに、自分の愛する男が、愛する姉に種を注ぎ込んでいくのを見つめる。

「お姉さま、武様。仲良くやりましょうね」


武の戦争はまだ始まったばかりだった。





感想はこちら 。頂けるとやる気が増します。



| | | | | | | | | | | | |