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「ポスト岸田」見据えた〝駆け引き〟閣僚・党幹部が外遊ラッシュ マイナ混乱のなか河野太郎氏の長期不在に批判噴出

zakzak by夕刊フジ / 2023年7月14日 15時30分

河野太郎デジタル相(夕刊フジ)

岸田文雄首相や閣僚、自民党幹部の外遊が相次いでいる。中国とロシア、北朝鮮という核保有国に囲まれ、日本を取り巻く安全保障環境が悪化するなか、外交の重要度は増している。ただ、各自の訪問先を見ると、喫緊の課題というより、岸田内閣の支持率が下落するなか、それぞれの〝思惑〟が透けてみえる。

「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を、同志国との間において堅持していく。こうした連携を確認する機会にしたい」

岸田首相は11日、NATO(北大西洋条約機構)首脳会議などに出席するため欧州歴訪に出発する際、記者団にこう意義を語った。九州の記録的大雨で被害が出るなかでの外遊出発に批判も出ていた。

欧州歴訪中、岸田首相はEU首脳協議に参加し、各国首脳と二国間会談、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との個別会談も行った。

ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「米国から、ウクライナ問題に関与してほしいとの意を受けた外交だ。アジアに関心が薄いEU、NATOへの働きかけの意義に、国民が疑問を感じるのは当然だ。『災害などの内政をないがしろにしている』と批判を受けてもやむを得ない」と指摘する。

時を同じくして、林芳正外相は東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)外相会議に出席するためインドネシアへ、河野太郎デジタル相は北欧・中東を訪問する。

特に、河野氏はマイナンバーカードをめぐる相次ぐトラブルを受け、省庁横断の「総点検本部」のトップを務めており、長期不在に与野党から懸念や批判が噴出した。

閣僚がこぞって外遊する背景に何があるのか。

鈴木氏は「ここ数年のコロナ禍に加え、昨年は安倍晋三元首相が暗殺されるなど、内政は混迷していた。安倍氏の一周忌を終え、岸田首相が衆院解散を先送りしたことで、政局も凪(なぎ)となっている。外交を『ライフワーク』に掲げタイミングを図っていた政治家が、次々と外遊に繰り出している」と解説する。

確かに、閣僚に加え、自民党幹部の外遊も盛んだ。茂木敏充幹事長は南米や欧州を歴訪し、萩生田光一政調会長、森山裕選対委員長らも議員外交を展開する。

鈴木氏は「岸田内閣への支持率が低迷するなか、閣僚や党幹部の外遊ラッシュは、国内外に存在感を示すものだ。総理総裁への意欲を踏まえた〝駆け引き〟の側面もある」と語った。

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