来春の選抜高校野球大会の重要な選考資料となる第75回秋季関東地区高校野球大会群馬県予選(9月3日開幕)の組み合わせ抽選会が29日、前橋市の前橋工高で開かれ、出場65校59チームの対戦相手が決まった。

 今夏の甲子園に出場した樹徳のほか、各地区リーグ(東毛、中毛、西毛)の上位2校と、各リーグ準決勝敗退校から抽選で選ばれた桐生を加えた8校をシードとした。万場、長野原、板倉は不参加。連合チームは①前橋西、四ツ葉中等、玉村、尾瀬、下仁田、嬬恋の6校②藤岡中央、松井田の2校―がそれぞれ組む。

 樹徳は1回戦で常磐と対戦。西毛リーグ優勝の健大高崎は2回戦が初戦となり、伊勢崎興陽と高崎商大付の勝者とぶつかる。中毛リーグ優勝の前橋育英は1回戦で6校連合と当たる。

 決勝は10月2日に小倉クラッチ・スタジアム(桐生球場)で行われる。8強が春の県大会のシード権を獲得、上位2校は関東大会(10月、埼玉)に出場する。

 今大会から日常的に練習補助をしている場合に限り、女子部員がシートノックの補助員を務めることができる。

 新型コロナウイルス感染症予防のため、1回戦から3回戦までは一般客は入場できず、学校関係者のみ入場できる。有料試合の準々決勝以降は一般客の入場を認め、入場券は球場窓口でのみ販売する予定。

明和県央―桐生ブロック

 混戦が予想される。西毛リーグ準優勝の明和県央は今夏主戦の左腕須藤奨太ら経験値の高い選手がそろう。桐生は強肩捕手の樺沢大瀬が存在感を示す。今夏4強の利根商は2年生でスタメンだった坂田敦に注目。夏8強の関学付は捕手須永峻亮がチームをけん引。1回戦では公立有力校の太田と伊勢崎清明が好カード。

市太田―前橋工ブロック

 公立の実力校がひしめく。シード市太田は右腕津久井陣太が今夏の県大会で好投を見せた。中毛リーグ準優勝の前橋工は今夏1番で遊撃を担った佐野伊吹に注目したい。前橋商はミート力のある斎藤隼が打線を引っ張り、今夏8強の桐生商は周東龍輝ら主力が多数残る。農大二も力がある。

桐生第一―樹徳ブロック

 今夏4強の桐生第一が一歩リード。1年夏からマスクをかぶる中山寛明は強肩で高い盗塁阻止率を誇る。樹徳は夏の甲子園を経験した亀田凜太郎と森颯良がチームを引っ張る。神崎秀朋が攻守の中心の常磐との初戦は注目の一戦だ。

 前橋や高崎東、伊勢崎工などの公立勢も上位進出をうかがう。

健大高崎―前橋育英ブロック

 西毛リーグを優勝し、2年ぶりの秋の王座を狙う健大高崎が有力。投手の小玉湧斗ら力のある選手が多い。対抗は中毛リーグを制した前橋育英か。右腕の岩崎鈴音は140キロ近い速球とスライダーが売り。

 速球が武器の星野空を擁する高崎商大付と夏8強の前橋東、伝統校の高崎や高崎商も侮れない。