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転生少年の錬金術師道 作者:ルケア

少年編

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16話 7歳 初めての戦闘、初めての錬金術ギルド

 幌馬車の中からおはようございます。どうもヘルマンです。あれから無事に馬車旅というものを堪能いたしまして、もうおなか一杯な今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。揺られるだけの旅は飽きました。何かこう刺激が欲しい。いや、襲撃希望ではなくてですね。こう、採取でも偶には良いものがあるとテンションが上がるじゃないですか。だから、馬車旅でもね、何か無いものかと期待してしまうんですよ。


 まあ、それでも毎日訓練は欠かしてませんとも。本当に襲撃があったら堪った物ではない。…しかも御者さんからも、この辺りから魔物が増え始めるという話でしたし、はぐれの魔物の襲撃に備えて待機している間から緊張しているわけですよ。確かこの近くにジェマの塩泉があるって話ですし、気を付けるには越したことは無い訳です。…そしてそんなときに限って、しっかりとフラグを回収してしまう訳ですよ。


 ピー―――――


 ⁉ ほらほら来ましたよ、この笛の合図は魔物接近という合図です。本当に来やがりましたね此畜生。


「少年、前方ゴブリンが3匹だ。やれるかい?」


「やります!」


「いい返事だ。無理だった場合はこっちで対処してやるから、思いっきりやってみな。」


 さて、尻ぬぐいはしてくれるようで。さっさと初陣と行きますかねえ。…こう見えて小心者、緊張してますよ、ええ。馬車の前10歩程前に布陣して前方から走ってくる魔物、ゴブリンを見る。…僕より小さい、緑色の肌をした痩せこけた子供のような姿だ。3匹が思い思いにこっちに向かって走ってきている。1匹が突出していて、後の2匹は2歩程の差しかない。…意外と冷静に観察ができていることに僕が驚いているが、そう余裕があるわけもなし、出たとこ勝負ですよ。


 右手、レイピアを持つ手を中段に、半身の構えだ。一応左手にはマンゴーシュも持っている。…でもマンゴーシュを使うまでに決めたいところだよね。一番前のゴブリンが、こちらの間合いの外から跳躍してくる。跳躍してくれたのは有り難い。これなら狙いを定める時間ができる。才能に身を任せる。軌道はゴブリンの喉元に突き、っ今! 右足を前に出すと同時に、レイピアを前に出す。ゴブリンの首を貫通してレイピアが刺さる。それを重さを利用して回転するように右足を後ろに引きながら振り払うようにレイピアを抜く。あと2匹。前の1体を右足を前に出しながらの逆袈裟で斬り飛ばし、さらに左足を軸にして、右足を引きながらの水平斬りで2匹目の首を飛ばす。あと1匹。転倒したゴブリンの側までいき、首を刎ねて戦闘終了。


 ふー。なんとかなりました。ゴブリンの死体はちゃんと『エクステンドスペース』に3匹とも放り投げて後片付け終了です。少し返り血を浴びましたが、許容範囲といったところでしょう。初陣にしてはよくやったと僕を褒めてやりたいくらいです。馬車に戻っていくと、御者さんが拍手で迎えてくれました。ありがとうございますと言いながら幌馬車に戻る。いやー、拍手されるとなんだかむず痒いですね。馬車を進めながら御者さんが話しかけてくる。


「いやー素晴らしかったよ。本当に初陣かい? 綺麗に決めてたじゃないか。やっぱり君は才能に愛されているよ。」


「ありがとうございます。でも戦闘でめいっぱいでした。」


「そうかい? 驕らないことは良いことだけど、もう少し自信を持ってもいいよ。」


「遠慮しときます。傲慢が怖いので。」


「ははは、なるほど。もう傲慢に呑まれそうなめに遭ったのかい。それじゃあ仕方ない。…そう言えば、返り血を浴びていたね。初級ポーションは持っているかい? 一応戦闘があったら飲んでおいた方がいいよ。無いなら町に着いてから原価で売ってあげるよ。小銅貨5枚だけど、どうする?」


「分かりました。町に着いてからでいいので売ってください。」


「ははは、わかったよ。」


 そう言うと御者さんは話を切り上げ運転に集中していった。やっぱりゴブリンがいたのは魔境に近いのが関係しているんだろうか。ゴブリンでも緊張はするものだな。まだ手が少し震えているや。でも襲撃が本当に来るとは。でもこれが初陣で良かったのかもしれないな。他の冒険者がいたらどうなっていたか解らないが、多分1匹も倒せなかったんじゃないだろうか。1人で3匹は、初陣にしては結構な重荷だったようにも思うけど、上手いことやれてよかった。


 そうしてゴブリン退治の余韻に浸りつつ、次の領都はどんな所だろうかと思考を振り分けようとしたとき。


 ピー―――――


 本日2度目の襲撃がやってきた。ランダムエンカウント振りすぎですよ、神様。


「少年、今度はゴブリン2匹だ。もうやれるね?」


「やれます。」


「よし、それじゃあまた頼んだよ。」


 勝利の余韻にもう少し浸らせろや此畜生。今度はゴブリン2匹。さっきのように才能に身を任せる感じで動けば大丈夫。さっきは迎え撃ったが、今度は打って出るよ。走りながらすれ違う直前に半身になり、剣を水平に振りぬき首を飛ばす。まず、1匹。右足を軸にして半回転しながら止まる。そして左足に重心を移しつつ、逆袈裟気味にゴブリンの首を刎ねる。これで2匹。ふー、戦闘終了。おつかれ!


 戦闘の後片付けは簡単だ。『エクステンドスペース』にゴブリンをちゃんと収納しておしまい。後片付けが簡単でよかったよ。こう短時間に襲撃があったら堪った物じゃないな。


「今度は速攻だったね。慣れてきたかい?」


「上手くいって良かったです。先にポーションを売ってください。小銅貨5枚です。」


「はい確かに。じゃあこれ渡すよ。毎度あり。」


 ポーションは緑色の液体だった。瓶は試験管のようなものにコルクのようなもので栓をしてある。はえー、これがポーションか。こいつを飲めばいいのか? 多分飲むんだよな? とりあえず馬車に乗ってから確認だ。


「これを飲めばいいんですか?」


「ああ、そうだよ。返り血なんかが口に入ってたりすると後で病気になったら怖いからね。1日でどうこうってのは無いから町に着いてから飲むといいよ。」


「分かりました。」


 なるほどね、町についてからでいいのか。…それもそうか。襲撃の度に飲んでいたらおなかがちゃぷちゃぷになってしまうからな。一日の最後に飲むって形で良いのかな。んー気分は青汁を飲む気分になりそうな色合いだな。率直に言うとまずそう。魔境だと毎日飲んでそうだな、初級ポーション。その味は如何にってね。


 ピー―――――


 3度目は怒りますよ、神様。多分笑っていらっしゃるでしょうけどね!


「運が良いな、少年。またゴブリン2匹、前だ。」


「速攻で終わらせます!」


 停車した馬車から飛び降り、前に走って出る。さっきと同じように突貫する。すれ違う直前に半身になり剣を水平に走らせ、首を飛ばす。勢いをそのままに、右足を踏ん張り、左足を前に出しながら、首元に突きを喰らわせて、これで終わり。全く、少しは勝利の余韻に浸らせてくれよ。ゴブリンの死体を『エクステンドスペース』に放り込んで戦闘終了。後片付けも終了。急いで馬車に戻ってまた待機だ。


「ずいぶんと慣れてしまったようだね、少年。その調子だよ。」


「もうおなか一杯です。襲撃はこりごりです。」


「ははは、そうかい。でもこの道で襲撃が3回も有ったんだから運がいいよ。他の遠回りの乗合馬車だと魔境に近い分もっと襲われるが、実入りが良いんだ。だからこっちの最短距離で3回も襲撃に遭う少年は運がいいのさ。」


 遠回りの馬車は襲撃狙いの冒険者たちか! 移動優先のこっちの馬車は実入りが少ないから人気がないのか。…それでも3回も襲われてるんだけどね! もう少しゆっくりとしていたい。切実に。小銭稼ぎは別にやりたいわけじゃないんですよ。…もうサイコロは振らないで下さい神様。


 その後は襲撃の音沙汰もなく、領都に着いた。いや、4回目が有ったら切れてたね。普通の冒険者なら幸運を持っているなと言われるかもしれないが、移動したいだけの僕にとっては不運でしかない。…まあ、初陣を済ませられたのは純粋に幸運だと思ったよ。でも、立て続けに3回はやりすぎだ。1回で十分だ。という訳で、早速ポーションを飲んでみる。…見た目に反して味はフルーティー、何の味かまでは解らないが、美味しかった。緑の癖に。…まだポーション瓶使えそうだな。取っておこう。


 御者さんから下りろとは言われてないから、町中でも乗っているけど、何処まで乗ってていいんだろう。…暫く乗っていること30分強、馬車が止まった。どうやら終点らしい。…領都にも冒険者広場があるんだな、教会もあるし、冒険者ギルドもある。他は解らないけど、各種ギルドがここに集まっているとみていいだろう。まあ先に冒険者ギルドに報告だな。襲撃があった場所と規模、それと魔物の買取までがセットだからな。冒険者としての義務を全うせねばなるまいて。


「さあ、終点だよ。またの利用を楽しみにしているよ、少年。」


「ありがとうございました。それじゃあ僕は報告に行ってきます。」


「ああ、冒険者の義務だからね。初めてだろうが、簡単だからそんなに構えなくとも大丈夫だよ。」


 御者さんに声をかけてさよならだ。冒険者ギルドに向かう。冒険者ギルドは剣と盾の看板だったはずだからここであっているはず。…なんだろう、ものすっごいデジャヴ感。そうか、配置が全く一緒なのか。錬金術師が造ったんだもんな。規格を統一したんだろう。冒険者ギルドはこの形、というように。それでも貴族の領地ごとに、造った錬金術師ごとに違いがありそうだが、まあ機能を考えれば似たようになるのかもしれない。だが、確実に言えるのは、セロニア領都とカウツ町の冒険者ギルドを造ったのは一緒の人物だろう。細部の装飾は違えど、階段の位置や受付の位置まで同じなんだもんな。


「すみません、カウツ町から来たんですが。魔物の襲撃があったので報告しに来ました。」


「ありがとうございます。向こうの小部屋で対応しますので、そちらに移動してください。その後に部屋の中のベルを鳴らしてくださいね。」


「? はい、分かりました。」


 とりあえず、受付に言われたとおりに小部屋の方に移動する。移動したが、どの小部屋だろう。未使用としか書いていない扉が片側だけに沢山あるんだけど、まあ一番近くのでいいか。扉を潜り中に入ると、カウンターでこちらと向こうが仕切られており、向こう側にも扉があるぞ? こっちからはカウンターを乗り越えないと行けないんだが。…まあベルを鳴らせって言われたから、カウンターの前にあるベルを取って鳴らす。カランカラーンと音が聞こえたのは向こうの扉の向こうからだ。…対になる錬金アイテムかな? 暫くすると向こうから扉を潜り、受付の人とは違う人がやってきた。


「何の用だね?」


「あの、乗合馬車の襲撃の報告に来たんですけど、受付の人にここに行ってベルを鳴らせと言われたので。」


「ああ、初めての利用なんだな。ここは襲撃の報告をしたり、魔物の買取をしたりする部屋だ。用があればここに入りベルを鳴らす。そうすると対になるアイテムが鳴るから、そこに職員が入って対応する。間違っても何度も鳴らさぬように。それで、襲撃の報告だったな。今地図を出す。」


 そう言うと説明してくれたお兄さんが『エクステンドスペース』から地図を引っ張り出して広げる。…うわぁ、大雑把だけど、村の位置とかが全部わかるようになってるんだ。…凄い村の数が多いね。対して町の数が少ない。セレロールス子爵領はもしかして穀倉地帯とかなんだろうか。家もかなりの大きさの農地を持っていたからなあ。


「えっと、カウツ町がここだから、ここです。領都とその手前の村との街道です。襲撃は3回、全てゴブリンでした。3匹、2匹、2匹でした。報告は以上です。」


「報告ご苦労。そのように上に伝えておく。それで、ゴブリンの死体は7体だな。買い取るのでここで出すように。」


 そう言われたのでゴブリンの死体を7体分全部出す。一応数だけ確認してくれたようで、うんうんと頷いていた。何の頷きなのかが解らない。


「では、報酬の小銀貨7枚だ。受け取りたまえ。以上であるか? ではまた。」


 そう言って向こうの扉から出て行った。なんだか忙しそうな人だったな。まあ、本当に小銭にしかならないな。もう襲撃はいいや。そうして小部屋から退出した。…受付で錬金術ギルドのことを聞かないとね。場所というか、看板がどれか解らないからね。


「すみません。錬金術ギルドの看板を教えて欲しいんですが。」


「錬金術ギルド? それならポーションに快命草が絡みついた絵ですよ。見たら判るはずです。」


「ありがとうございます。」


 冒険者ギルドを後に錬金術ギルドに向かう。他の看板もあるが、ポーションに快命草が絡みつく絵柄はここだから、間違いないだろう。錬金術ギルドに入る。ここも基本土と石造りの建物だな。…前世の記憶だと木材も建材だったのだが、こっちでは殆ど使われていないな。…貴族の家は知らんが、庶民の利用するものは大抵錬金術師作ということで、土と石だ。だからだろうな。村が余り大きくならない理由は。錬金術師がいないと家が建たないんだもんな。受付があるので受付の方へ。ここも冒険者ギルドと大差ないな。


「ようこそ錬金術ギルドへ、何か御用でしょうか。」


「錬金術師になるには錬金学術院に入らないといけないと言われたのですが、どうすれば錬金学術院に入れますか?」


「失礼ですが、錬金術師の才能に星は振られていますか?」


「はい、7つ振られています。」


「結構です。では、まずは文字の読み書き計算から始めましょう。」


「あ、文字の読み書きはすでにできます。」


「なるほど、では入学金の中金貨5枚を…となるのですが、星が4つ以上の方は入学金が免除となります。なので後は年齢が13歳以上になれば入学が認められます。入学は基本的には春、新年祭の後から種まきの時期までが望ましいでしょう。場所はスルバラン王国の王都スルバラニアにあります。」


「歳は7歳なのでまだですね。それまでにしないといけないことはありますか? お金には今の所不足はないと思うんですが。」


「そうですね、当面の間は素材とお金を貯めることを考えた方がよいでしょう。錬金術には絶対に素材が必要ですから。お金に余裕があれば、錬金術大辞典を買っておくとよいでしょう。後は保存瓶作製の魔道具ですね。後は錬金学術院に行ってからでも問題ないと思います。」


「解りました。錬金術大辞典と保存瓶作成の魔道具はここで買えますか?」


「はい可能ですよ。錬金術大辞典が小金貨3枚。保存瓶作製の魔道具が小金貨5枚です。」


「では小金貨8枚ですね。―――これでお願いします。」


「はい受け取りました。こちらが保存瓶作成の魔道具です。それでこちらが錬金術大辞典です。現在15巻まで発刊済みとなっておりますので、15巻お渡しします。こちらは公開レシピが増え次第、大銀貨1枚で1巻分追巻させていただきますのでその時はお申し付けください。」


「は、はい。解りました。あの、あと99枚両替をお願いします。」


「大魔金貨2枚分ですね。中魔金貨は9枚に、鉄貨と小銅貨は100枚になりますがよろしいですか?」


「はい、大丈夫です。」


「かしこまりました。少々、お待ちください。」


 そう言って奥へと消えていく受付嬢。いやー、錬金術大辞典が15巻もあるとは思ってなかったな。…でも、公開されているレシピと考えたら大分少ない様に感じるな。一応、一通り読んでおかないとな。買ったのに読まないのは勿体ないし。それにしても、両替に手数料がかからないのは便利で良いな。幾らかかかると思ってたんだが。そんなことを考えていると、受付嬢さんが戻ってきた。


「こちら鉄貨より出させていただきますので、素早く収納していただけると助かります。それではいきますよ。――――――はい、確かに受け渡しました。金額の正確さについては錬金術ギルドが保証します。」


「ありがとうございます。書庫を使いたいんですが、何処に有るでしょうか?」


「書庫でしたら2階にありますのでご自由にお使いください。なお、持ち出しは厳禁となりますので、ご注意を。」


「解りました。」


 書庫は2階か。早速2階に行ってみる。書庫は2階に上った直ぐの所の部屋だった。


「おおー。」


 カウツ町の書庫とは違い、椅子と机もある。ちゃんと勉強ができるスペースがあるのは嬉しいな。早速地図から確認しよう。…この長い丸まってるのが地図だもんね。それを机の上に広げる。…うん、村の位置まで記載してくれているのは有り難いが、そうじゃないんだよね。まあそれも最終的には必要なんだけどさ。さて、僕の行きたいのは霊地、そして闇と土以外のところであればいいよねとりあえずは。


 5か所ある霊地の内、カスタ高原は風属性。ヨルクの林は闇と土属性。レールの林は光と風属性。カンパノの森は火属性。ラーラの沼地が水と土属性。ヨルクの林は行ったし、カスタ高原は遠いから行かないとして残り3つの内何処から行こうか。全部行くんだから何処から行っても良いんだが、一番近いところから行こうかな。となると、カンパノの森が一番早く着きそうだな。村の数的に。ボリノフ町まで乗合馬車がありそうだよな。後は霊地に一番近い村、ランチ村か。…美味しそうな名前だな。それはともかく、町まではとりあえず乗合馬車で行って、そこからは徒歩か乗合馬車かは後で考えよう。先に行ってみて乗合馬車があれば使えばいいし、なければ徒歩でいいだろう。どうせボリノフ町とランチ村の間にも村はあるし、1日ジョギングすれば夕方までには村に着くだろう。


 さて、行く場所が分かれば、後はその地点の素材を勉強するのみ。ふむふむ、基本的には火属性の素材で、副次的にアンデッドに効果のあるものや光属性が混じっているものもあるのか。後は毒があるものが多いのか。採取用の手袋を買わないといけないな。…結構いい時間だな。明日丸一日かけて覚えよう。そして早々に移動して素材を採取と行きましょうかね。…まずは冒険者ギルドに寄っていって採取用の手袋を購入しよう。


 善は急げということで、早速錬金術ギルドを後にしようかと思ったが、ここでも採取用手袋が買えるんじゃないかと思い受付へ。とりあえず2度手間は避けたいし。


「すみません。採取用の手袋はありますか?」


「カンパノの森かジェマの塩泉に行かれるんですか? それならこの手袋で問題無いかと思われます。中銅貨1枚です。―――はい、確かにいただきました。」


 今の会話で大きなことが分かったな。この辺りで毒があるのはカンパノの森とジェマの塩泉だけだ。まあ、なんてことはない情報だが、知らないよりは知っていた方がいいってものだ。っということは毒があるのは火属性だけなのか? その辺りは解らないが、火属性に毒物が多そうだということは分かった。闇も毒がありそうなんだが、無いんだよな、ヨルクの林のキノコに毒。まあ、冒険者ギルドに寄る手間が省けたから良しとしようか。


 冒険者広場は盛況だった。流石領都、冒険者の数も多いな。宿でもいいが別にテントが嫌なわけでもないし、寒くもないからな。…火事だけは避けたいから、端っこに行こう。端っこなら逃げる時間位はあるだろう。共同井戸が真ん中だから不便っちゃあ不便だが。後はそうだな、錬金術ギルドの前くらいでいいか。冒険者ギルドの前は人だかりだから、少しでも遠い方がいいし。それと寝るのも少し遅くした方が良いのかもしれない。全員の煮炊きが終わった時間あたりに寝よう。そうすれば火事に巻き込まれない。


 色々対策なんかを考えていたが、ある程度は仕方ないよな。今はぽつんと1人だけ離れているから問題なし。火も自分の分だけ気を付ければ大丈夫。食事もササっと作って食って寝る。洗い物と火の処理だけは完璧にしておけば大丈夫。そんな訳でおやすみなさい。


 朝、殺気立っている冒険者ギルド前は放置しておいて、顔を洗いに来ましたよ。村でもそうだったけど、顔を洗うのって珍しがられてさ、親からも。皆顔くらいは洗おうぜ、すっきりするよ。そんな訳で朝ご飯の麦粥を食って、洗い物してから錬金術ギルドへ。冒険者ギルドの方は自分が良い依頼を獲得するために我先にと突撃しているさまを見届けながら、誰も来ない錬金術ギルドに入っていく。冒険者は忙しないねえ、どっちにしたって文字が読めないのに、内容の解らない依頼を取り合っちゃってまあ、ご苦労様です。


 そんな訳で、今日はゆっくりとカンパノの森の採取物の確認ですよ。…っていってもこれもヨルクの林の本みたいに10種類くらいしか載ってないんだよね。基本的に安い素材は載せないのが決まりなのかキリがないのか分からないが、最低でも大銅貨くらいからの素材しか載っていない。中銅貨の素材は別の本、ジュディさんところで読んだのは、薬草学大全の1巻のみ、それも10種類くらいしか載ってないけど、安い素材ばかりが載っていた。ジュディさん曰く、殆どが中銅貨1枚である。


 例えば快命草。回復系統のポーションに必須の素材。だけど畑の敵なんだよね。何処にでも生える。1週間くらいで花が咲く。とにかく駆除対象。保存方法もどうでもいい。その代わり価値も20本集めて鉄貨1枚。割に合わないどころか労働分だけ損した気分になる素材だ。でも農家は積極的に快命草を採る。麦の生育に関わってくるからね、放っておくと。まあ、農家の駄賃程度にしかならない金額だし、雑草刈りがお金になると思えばって感じなんだよね。


 しかし、カンパノの森の第一ページが魔力茸とは。どこででも採れるよな、魔力茸。後はキノコと草と苔。レパートリーは林と大差ないかな。…でも、毒のある地域だからか、行商人売り価格は少し高そう。もしかすると人気のない霊地かもしれないな。キノコは毒ばっかりだし。後は保存方法はいつも通り保存瓶に入れるだけの奴が多い、というか火属性だからか、全部保存瓶に入れるだけで良さそう。毒持ってるやつも処理とかしないで良いのは楽だね。そして苔が高いのはヨルクの林と同じか。なんで苔が高いんだろうな。解らないけど、分量が多いからか? 詳しくは錬金術師になれば分かるのかいな。


 じっくりと舐めまわすように注釈まできっちりと覚えましたと、時間はいい感じの夕方でした。固まった体を解す様に動かし、錬金術ギルドの一階の受付へ、本を読んでいて少し気になったんだよね。毒の対処とかさ、あれ本当に手袋だけで大丈夫な奴? 口布や一応の解毒ポーションとか初級ポーション必要じゃない? なんか要る気がするんだよね。キノコとか胞子飛んでるじゃん? 口の中に入るとヤバいんじゃね? って思ったわけよ。まあ、多少高くても必要経費よ。


「すみません、カンパノの森の件で質問がありまして。」


「はい、どうぞ。」


「毒対策に口布とか必要ですか? 後はポーションの類が必要かどうかの確認なんですが。」


「そうですね、口布はしておいた方がいいと思います。飛沫除け布なんかがおすすめですよ。錬金アイテムの1つですから、錬金術師さんの所に行けば作って貰えると思います。流石にここには在庫がないので申し訳ありません。後ポーションの類でしたね。初級ポーションは徒歩や乗合馬車なんかで移動する場合、戦闘がある事があるので沢山持っておいた方がいいですよ。値段も安いですし。解毒のポーションは用心するなら持っておいて損はないですね。特にカンパノの森に入るなら1か月に1本は飲んでおいた方が安心できますね。幾ら飛沫除け布でも、目は覆えませんから。最悪は飲まなくても何とかはなりますが。毒といってもお腹の調子が悪くなる程度の事なので。あ、キノコは食べないでくださいよ。食べた場合は解毒ポーション必須です。」


「ありがとうございます。今から行っても錬金術師さんの店はやってますかね?」


「まだ大丈夫だと思いますよ。でもいいんですか? 布と風属性の素材が要りますが。」


「あー、素材は何とかなるんですが、布は無かったですね。自由市の場所を教えて貰ってもいいですか? 行ってみたいと思いますので。」


「この町の北西辺りに自由市がありますが、今からの時間だと、もう撤収しているころだと思うので、明日にまた行った方がいいと思いますよ。今はもういい時間ですし。」


「そ、うですね。また明日ゆっくり見て回ります。あ、初級ポーション20本と解毒ポーション10本売ってください。こっちは在庫があるんですか?」


「ええ、ポーションの在庫は大丈夫です。少々お待ちください。」


 そう言って奥へと向かう受付嬢。やっぱり毒対策は必要だったか。目を覆うゴーグルなんかもあればいいんだが、特注品になりそうだから諦めるしかなさそうだな。まあ、そんなに強くない毒みたいだし、毒耐性を付けるのに丁度いいかもしれないな。…だが、そんな霊地のそばに村を作って大丈夫なのか? 村人は皆毒耐性持ちなんじゃないだろうな。そう変なことを考えていると受付嬢さんが戻ってきた。


「お待たせしました。初級ポーション20本と解毒ポーション10本で小銀貨2枚と大銅貨1枚です。」


「ありがとうございます。これで。」


「はい、丁度いただきました。」


「後錬金術師のお店を1軒教えてください。」


「そうですね。北通りの西側に錬金術ギルドと同じ看板を付けた店があります。そこが一番近いと思います。」


「ありがとうございます。明日行ってみます。」


 『エクステンドスペース』にポーションを仕舞い込んで、冒険者広場に帰る。後は明日布を探して、錬金術師のお店に行って、飛沫除け布を作って貰わないと。…それにしても、錬金術師の店には錬金術ギルドと同じ看板が掛けられているんだな。ジュディノアはどうだっただろう。掛けてあったような、無かったような。その辺は記憶があいまいだな。最初から錬金術師の店としか認識していなかったから、看板なんて見ていなかったな。


 さて、今日も錬金術ギルドの前で野営だ。相変わらずの独りぼっちだが、火事を気にしないでいいのは楽だよな。自分さえ気を付けておいたらいいんだし。いつものキノコ肉粥を食べて洗い物をして寝る。明日も早起き予定だ。農民の朝は早い。でも町の冒険者の朝も早い、霊地の冒険者の朝は遅かったのにね。まあ、そんな訳でおやすみなさい。


 朝、いつも通り顔を洗う。もう冒険者ギルドの前から不穏な気配が漂っている。その気迫で文字くらい覚えればいいのに。自分のテントに帰って、キノコ肉粥だ。もう分量も慣れたもんだ。多少の塩辛いのはどうしようもない。肉を減らせばいいんだが、肉も多少は食べたいんだ。…先に肉を洗ってみるか? そうすれば、塩気も多少落ちるだろう。今度はそうしてみよう。でないと肉の消費が少なすぎる気がするんだよね。もっと食べないと大きくなれないかもしれない。身長はあって困ることはない。少なくとも父さんくらい、180㎝くらい欲しい。この世界の平均がそのくらいだと思う。この世界の人種の身長は結構高いように思う。…前世の人間が小さい訳じゃないと思う。


 さて、まずは自由市からだな。布を探すのと、干し肉を追加しておこうかな。暫くはカンパノの森に滞在することになるだろうし。念のために麦もあれば追加しておきたいな。塩はいいかな、追加しなくても干し肉から塩分は取れるし。


「すみません、麦を大袋で3つ下さい。あと干し肉も20袋分。」


「沢山買うんだねえ坊や。えっと、中銀貨1枚と小銀貨8枚だよ。―――はい確かにいただいたよ。またいらっしゃい。」


 これで暫くの食事には困らないだろう。後は布だが、…多分あそこだよな。巻いてあるなー。そんなに要らないんだけど、布は何かと使えるから取っておくのもいいか。うん、そうしよう。


「すみません、布を1巻くださいな。」


「種類を選んでくれよ。…それなら1巻なら大銅貨4枚だよ。」


「ありがとうございます。あと裁断用の鋏をください。」


「それは鍛冶屋の方に行っておくれ、ここには売り物の鋏はないよ。」


「分かりました。鍛冶屋はどっちですか?」


「あー、あっちの方だね。2列先だよ。」


 お礼を言いつつ、鍛冶屋の方へ。切って貰ってもよかったんだけど、今後何かと使うかもしれないし、レイピアで切るのは憚られたし。鍛冶屋のコーナーはこの辺か。武器屋じゃない鍛冶屋に聞けば分かるだろう。


「すみません、鋏は扱ってますか?」


「鋏か? 魔鉄製でもいいなら扱ってるよ。小銀貨5枚だがいいかい?」


「分かりました。買います。」


「はいよ。―――丁度だね。毎度あり。」


 よっし、鋏を買ったし、後はそうだな。着替えを買っておくか。そろそろ丈が小さくなってきたんだよな。兄貴のお下がりだけど、もう7歳だもんな。僕の子供のころの服は他の家の子供にあげちゃったんだよね。村で子供服を着まわしているんだよ。勿体ないからね。服はさっきの布を扱っていた人がいたとこらへんかな。…あるある、何着か買っていこう。洗濯もしたいし。


「すみません、僕ぐらいが着る服とズボンを3着ずつお願いします。」


「子供服かい、ちょいと待ちな。色は何でもいいかい? 灰色が一番多いけど、違う色がいいよね。深緑色と煤赤色でどうだい? ズボンも一緒の色になっちゃうけど。」


「それでいいですが、ちょっと大きめでお願いします。もう少し大きくなる予定なので。」


「あらそう? じゃあ1サイズ大きい方にしておこうかね。3着で小銀貨6枚だよ。―――丁度ね。またどうぞ。」


 この世界基本的に半袖半ズボンである。少し大きめだと中袖くらいにはなるが、別に変じゃないし、服を何回も買い直すのは面倒だ。少し大きいが我慢だ、我慢。それに少し大きいくらいの方が慣れているからね。子供服を皆で使いまわす関係で。丁度の時期の方が少ないくらいだ。…これで買い物は全部だろうか。麦藁靴は…まだ大丈夫だし、これでいいかな。さてさて、次は錬金術師さんのお店だ。北通りって言ってたからメイン通りの事だろう。僕が馬車で乗ってきた道だな。ここの道も大概広いよな。街道と同じで馬車3台分だし。錬金術ギルドから一番近いって言ってたからすぐ見つかると思うんだよね。…多分ここのことだろう。看板も同じだし。通路の西側だしな。


「ごめんください。」


「あらあらいらっしゃい。マリアージュへようこそいらっしゃいました。ご用はなんですか?」


「カンパノの森に行きたいので飛沫除け布を作って欲しいんです。素材と材料持ちで。」


「あらあらそうなの? じゃあ布は2メートルまでで、後は風属性の素材を1つ渡してちょうだいな。」


「布は今から切ります。えっと、このくらいで大丈夫ですか? ―――なら切りますね。…それと風属性は雲母茸でいいですか?」


「ええ、いいわよ。じゃあ早速作ってくるわね。」


 そう言って奥へと入っていった。布は半分に折って顔の後ろで結べればいいから1メートルくらい。ほぼ正方形になるように切った。雲母茸は1個でいい。後は作製費用だが、そんなに高くはないだろう。あったか布と大差ないだろう。2,3分で、錬金術師さんが飛沫除け布を作ってカウンターに出てきた。


「はい、成功したわよ。じゃあ、代金は大銅貨3枚ね。―――あらあら丁度ね。またいらっしゃいな。」


 さて、準備物はこれで揃ったかな。食べ物よし、装備よし、ポーションよし。準備は万端といったところか。現在まだ正午前、まだまだ時間はあるねえ。そんな時は錬金術ギルドの書庫に行こうか。もう覚えた自信はあるが、見落としがあるかもしれない。一応、カンパノの森の本を読んでいこう。…それでも時間が余ったらレールの林の本でも見てみようかな。次に行く候補地だし、こっちはまだ真剣に覚えなくてもいいからさっと見でいいだろう。…どうせ冬になったら帰ってくるんだ。その期間中書庫にこもる予定だからな。


 えー、現在絶賛読書中でございます。えー、レールの林が次の候補地と言いましたが、それは取りやめにして先にラーラの沼地に行くことにしました。理由は素材の希少さがレールの林だけ段違いだと分かったためです。それにレールの林に採取に行くには夜目が利く様な錬金アイテムを手に入れないといけないことが分かりました。なんだよ、満月の夜にしか採れない素材って。絶対に魔金貨からだよ畜生め。しかもご丁寧に最後のページだし、最後のページは高いものと相場が決まっている。大体、採れやすいもの順か価値が低い順に並んでるってことは、ヨルクの林の本で学習済みである。


 そんな訳で、万全の準備を整え、期間を十分に確保する方向で決めると、先にラーラの沼地に行った方が良さそうであるという結論に至ったわけですよ。ラーラの沼地には限定物がなさそうだったのでね。全く、とんだ罠を仕掛けてくれるぜ、時間やらなんやらが分かる魔械時計は作って貰っておいて正解だったな。


 そんな訳で、今日も一日が終わりました。さっさとテントに戻って晩飯を準備して寝よう。今日の晩飯の肉は洗ってみよう、そうすれば塩味が薄くなるかもしれないし。という訳で、洗ってみた兎肉を入れたキノコ麦粥を食べる。…やっぱり洗ったのは正解だな。これなら沢山いれても食べられる。今日の分の粥は少し味気ないけど、明日からは肉を増やすぞ、わっしょい。そんなこんなで食事は終了。さっさと洗い物をしてテントに入って寝る。テントは建てっ放しでも怒られないことは冒険者の心得で確認済みだ。いちいち建てたり片したりするのが無くて楽ちんだよね。おやすみなさい。


 朝、いつも通り顔を洗いに井戸の方へ。ほんと毎日殺気の中を歩いていくのは辛いですよ。もうちょっと穏やかに行きましょうや。どうせ読めやしないんだからさ。ま、僕には関係ないので神経を使わずにのんびりと顔を洗いましょう。そして肉を洗う。今日からがっつり食べるんだ。塩気を落としてさっさとテントに戻り調理開始だ。キノコを少なめにして肉を多めにした粥は大変美味しゅうございました。やっぱり肉はいいなあ。


 さて、南西方面行の乗合馬車を探す。まずはテントを片さずに行かないとね。馬車が出ていなかったとき、もう一回テントを建てないといけないからね。乗合馬車っぽい馬車の御者さんに何処までか聞く前に、言ってくれるのを待とう。その辺に座っていればいいよね、大体広場の西南西くらいの位置で待つ。20分ぐらい経ってからかな乗合馬車の行先のコールが聞こえ始めた。


「ラレテイ~5日~ラレテイ~5日~」


「ボリノフ~8日~ボリノフ~8日~」


「カンパノの森~周回~カンパノの森~周回~」


 ボリノフに乗ればいいのかと思っていたが、カンパノの森の周回ってなんだ? カンパノの森は行先だから、丁度いいんだけど。解らないなら聞いてみましょう。


「すみません。カンパノの森の周回ってどういう意味ですか?」


「ああ、カンパノの森の周りをぐるっと1周してこの領都に戻ってくるんだよ。カンパノの森には最短ルートで向かうよ。」


「じゃあ乗ります。準備してきますね。」


「はいはーい。カンパノの森~周回~カンパノの森~周回~」


 さてさて、いい乗合馬車を見つけました。最短ルートでランチ村まで恐らく7日、多分大銅貨7枚だと思われる。多分どの乗合馬車も1日当たり大銅貨1枚だと思う。魔境方面に遠回りするかどうかって感じだと思う。それでないと、遠回りで且つ割引では割に合わないと思うんだよね。


 まあ、そんなことはさておいて、テントを回収して、寝袋を準備して早速向かう。後は金を払うだけだからな。


「行先は決まってる?」


「はい、ランチ村までです。」


「じゃあ大銅貨7枚ね。―――はいはーい、丁度ですねー。ではどうぞ、乗り込んでー。」


 若干間延びする人だが、いい人そうでよかった。ゆっくりと乗って待っていると、どうやら他にも乗り込む冒険者っぽい人たちがいるらしい。今回は相乗りか、取り分はあげるから全部倒してくれると有り難いんだけどな。


「む、先客か。」


「ども。」


「ああ、よろしく頼む。」


 女性の3人パーティの様だ。女性で冒険者なんだ、珍しいのかな? …多分そうでもないんだろうな。男だって女だって余れば一緒だものな。…どうやら今回はこの4人で相乗りの様だ。取り分確認はしないといけないんだよな。冒険者の心得に書いてあったし、早いところ切り出そうと思っていると向こうから切り出してきた。こういうところだぞ、小心者め。


「少年は何処までだ?」


「ランチ村までです。カンパノの森の一番最初の村です。」


「そうか、私たちの方が遠くまで行く予定だ。で、取り分だがどうする?」


「良ければそちらの総取りで。ダメだというなら戦いますが。」


「いや、総取りは有り難い。それで行こう。」


 いやはや、簡単に決まってよかった。こうして女3人パーティと一緒に相乗りしていくのだった。


面白かった面白くなかったどちらでも構いません。

評価の方を入れていただけると幸いです。

出来れば感想なんかで指摘もいただけると、

素人読み専の私も文章に反映できると思います。

…多分。

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