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日本を震撼させた「昭和の未解決事件」と旧統一教会の関係。有田芳生氏らが語る

 旧統一教会に対しては今夏にも解散命令が出される公算が高い。安倍晋三元首相の銃撃事件の裁判も迫るなか、ここにきて教団と「昭和の未解決事件」の関係が国会で取り上げられた。  果たして、教会と36年前に日本を震撼させた事件を結ぶ接点とは何なのか……? 『統一協会問題の闇 国家を蝕んでいたカルトの正体』を上梓したジャーナリスト・有田芳生氏、元朝日新聞阪神支局襲撃事件特別取材班キャップで『記者襲撃 赤報隊事件30年目の真実』(岩波書店)の著書もあるジャーナリスト・樋田毅氏らが当時を振り返る。
赤報隊事件

ジャーナリスト・有田芳生氏

朝日新聞に届いた犯行と同社製の散弾容器

赤報隊事件

「日本民族独立義勇軍」が時事通信社に送った犯行声明文

 有田氏には、赤報隊事件への教団の関与を疑うに足る根拠もあるという。 「阪神支局襲撃の3日後に朝日新聞東京本社に届いた脅迫状には、『とういつきょうかいの わるくちをいうやつは みなごろしだ』と書かれていました。そればかりか、襲撃に使われたのと同じ米レミントン社製の使用済み散弾容器2個が同封されていた。  実際に犯行に使用された散弾は米国製で、同封された散弾容器は日本でライセンス生産されたものだが、ポイントは脅迫状が投函された日付です。犯行に使用された散弾がレミントン社製と報道される前に、脅迫状は投函されていた。  つまり、犯人、あるいは犯人の関係者でなければ、レミントン社製の散弾容器を送りつけることなどできない。しかも、消印は東京の渋谷局。当時、統一教会の本部は渋谷にありました」

非公然の軍事部隊を統一教会は持っていた?

赤報隊事件 事件への関与が取り沙汰されると、統一教会は関与を全面否定し、「ひどい濡れ衣だ」と談話を発表した。ところが、この脅迫状を起点に教団への公安警察の捜査が始まる。 「警察は『統一協会重点対象一覧表』を作成し、52人の信者をリストアップしていた。僕が入手したこのリストには、驚くことに『勝共非合法軍事部隊』『統一教会軍事部隊』として信者の名が記され、元自衛隊員の信者に実射訓練を受けていた。  また、広域指定116号事件(赤報隊事件)特別取材班のキャップを務めた元朝日新聞記者の樋田毅氏によれば、捜査当局の『重点対象一覧表』の上から2番目にリストアップされている信者は、元自衛隊員だった」
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警察の捜査の手が教団に伸びていたのは事実
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統一協会問題の闇 国家を蝕んでいたカルトの正体

ジャーナリストが語る「空白の30年」の全真相!

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