挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほのぼの日常オンライン ~ほのぼのするとは言ってない~ 作者:龍華ぷろじぇくと
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました
3/265

2・初期設定1

 筐体を設置した。

 物凄い高かったがVRするつもりならこれが一番と店のおっちゃんがイチオシしてきた物凄い高いVRゲーム用の筐体。ホント高かった。設置するだけでベッドスペースが無くなったのでベッドは引き取って貰った。その分の値段差し引いても高かった。


 これからは寝起きもこの筐体でしなければならないが、まぁ寝心地は良いから問題はあるまい。 しかも寝ながら排泄も可能な高性能筐体。排泄したモノは内部でプラズマ電解してエネルギーに変えてくれるらしい。便利な世の中になったものだ。水道も通さないと行けないらしいけど、これは汚物流しや飲料水などとして使われるらしい。もはや筐体じゃなくて家の一部になってませんかコレ? そりゃ数百万行くわな。


 仕事は、辞めた。

 というかこの筐体手に入れるのに金が足りなかったので退職金を貰うことでなんとか支払った。

 え、今後の生活? このゲームの配信でなんとかするっきゃねぇよ、チューバーデビューだよ。でも生配信は心折れそうだから撮った映像を編集して流すようにしようと思う。


 何しろ、上手くいけばハナコさんをテイム出来るんだ。

 皆の度肝を抜くテイム。話題に上らないはずがない。

 チューバーデビューには丁度良い話題性でもある。これで資金面の不安も多分解決するはず。

 そうでなければ俺はこのまま衰弱死直行だ。


 なんか、ハナコさんに魅入られて破滅に向って一直線した男の末路みたいな気がするのは気のせい、だよな?

 もともと俺は馬鹿だからあれこれ考えても仕方ないんだ。思った事をその日のうちに、よし、ダウンロード完了。


 ほのぼの日常オンライン、その世界にいるあなたに、今、会いに行きますっ。


 ……

 …………

 ………………


「はーい、いらっしゃい新しい人間さん」


 これが、VRの世界か。真っ暗だな。自分が立ってることは分かるけど何もねぇ。

 というか目の前にツアーコンダクター姿のお姉さんが居るんだけど、誰よ?


「初めまして、ほのぼの日常オンライン世界にようこそ」


「あ、はい、えっと……」


「私は貴方のチュートリアルを任されておりますタマモと申しまぁす」


 少し顔立ちが狐みたいな気がするのは名前のせいでもあるんだろうか?


「まずはお名前をお聞きしてもいいですか? もちろんこの世界での名前です」


 自分の名前を答えそうになって思わず押し黙る。

 あっぶね、本名登録されるとこだった。


「基本、アバターは日本人として生活することになります、なので苗字と名前を教えてくださいな」


「じゃあヒロキで。名字は、ツチミカドとかでもいいですかね?」


 確か陰陽師とかで霊体とか妖怪を味方にしてた人たちの名字だった気がする。


「かしこまりました。ではツチミカド ヒロキ様で登録しちゃいますねー」


 彼女はその場で何かを操作するように指を動かす。彼女の目の前にパソコンのキーボードでもあるんだろうか?

 眼で見た感じ空中で手を動かしているようにしか見えないけど。


「次にステータスの説明です」


「おー」


 名前:ヒロキ

 種族:人間 クラス:???

 二つ名:なし

 Lv:1

 HP:10/10

 MP:10/10

 TP:10/10

 GP:10/10

 状態:普通

 技スキル:

  空きスロット

  空きスロット

  空きスロット

  空きスロット

  空きスロット

  空きスロット


「うん? 攻撃力とかはないの?」


「基本現実世界の自分と同じと考えてください。ゲーム内で運動や修行をすればそれだけ動きが良くなりますし、強力な武器を持てば攻撃力も増えます。要するに隠しステータス扱いですねぇ」


 なるほど。普通のゲームみたいな攻撃力や守備力は見えないようになってるのか。


「代わりに、TPやGPっていう見慣れないのがあるなぁ」


「簡単に説明しますね。まず名前の欄ですが、名字は非表示にしています。これはゲーム内オプションで表示設定を弄れますので恥ずかしい名字や名前を付けてしまっても片方だけ隠す事が可能です」


 うーん要らない気づかい。


「種族は最初は人間から開始です」


「人間からってことは後に変わったり?」


「そこはご自分で体験してみてくださいまし」


 あ、これは種族変化イベントあるな。

 多分吸血鬼とかに吸血されたら吸血鬼になったりゾンビパニックでゾンビ化したりするのかもしれない。


「クラスはご自分の年齢などにより変更されます。小学生や中学生、成人なら職業など選べますが、何歳で設定されますか?」


 ハナコさんがいるのは小学校だからここは小学生アバターだな。


「小学生で」


「はいなー」


 おー、俺の身体がなんか縮んだ?


「あ、そうそう、忘れておりました。アバターの容姿はいかがします? 今のアバターですと貴方の若い頃をAIが判断して作り上げてますが、当然自分で弄ることも可能です」


 んじゃ、とりあえず茶髪にして、髪の長さは少なめに。

 昔はそれなりにカッコイイとか可愛いとかいわれてたんだけど、最近は前髪長すぎるせいかキモいと言われることが結構あるんだよなぁ。

 なので昔のように短めの髪にしておいた。


 顔立ちもちょっと弄って愛嬌がある顔にしておく。

 うむ、これくらいで良かろう。

  • ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いいねをするにはログインしてください。
ポイントを入れて作者を応援しましょう!
評価をするにはログインしてください。

感想を書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。