松本市に本社を置くアルピコ交通。
松本、長野、諏訪などのおよそ80路線でバスを運行しています。

(車内アナウンス)「新型コロナウイルス蔓延防止のため車内では、マスクの着用会話を控えていただくようお願いします」
会社では、アナウンスのほか、車内の掲示で乗客にマスクの着用などを呼びかけてきました。
マスク着用を巡っては、コロナ禍の3年間、利用者からさまざまな声が寄せられてきたといいます。
(アルピコ交通安全マネジメント推進室・檀原順志(だんばら・まさし)室長)「運転者からマスクしなさいってさんざん言われた、という意見もある一方で、どこどこの列に座ってる方はマスクしてないがいいのかというような意見が来るという状況がまだ続いている」
そうした中、政府は2月、新型コロナ対策でマスクをするかしないかは、個人の判断とするとの指針をまとめ、3月13日から適用することを決めました。
政府の方針を受けて、アルピコ交通では、乗客へのマスク着用の呼びかけを取りやめる方向で検討しています。

(檀原順志室長)「今の段階では、マスクの着用ご協力をお願いしますと呼びかけしてますがそういった案内についてはいったん中止にして、お客様個人の判断というのが基本なのでご自身に判断いただく形の方向かなと考えています」

一方で、運転手や窓口スタッフなどのマスク着用は継続する方針です。
(檀原室長)「感染、陽性ということになると何日も休んでもらわなきゃいけなくなり、戦力としてもダウンになるので、マスク着用を指示していく方向と思っている」
バスの利用者は…。


「個人の感覚によりますわね。私は高齢者だからマスクはします」
「バスの中はやっぱりつけますね。タクシーとか自分の車だったらつけないです」
「空いていたら外して、混んでたらつけるって感じ」
アルピコ交通によりますと、高速バスの主力路線=松本新宿線の乗客数は、直近のデータでコロナ前の5割程度にまで回復。
政府の感染対策の緩和を追い風ととらえています。
(檀原室長)「今年春からちょうどこのタイミングでコロナに対する考え方の基本的な部分が示されているので、今年は観光路線中心に相当お客さんに戻ってもらえるのではとかなり期待しています」