社労士という職業の名前はご存知の方も多いと思われますが、社労士の仕事内容や繁忙期についてはご存じない方も多いと思われます。

そこで、今回のコラムでは社労士の仕事内容や繁忙期について解説します。

社労士として働く上でのワークライフバランスの参考にして頂きたいと思います。

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社労士の繁忙期は年に3回

では、まず社労士の仕事内容についてご紹介します。

社労士とは社会保険と労務の知識を用いて、労働者の労働環境や企業の労務環境のアドバイスを行う国家資格の専門家です。

具体的には、労働者個人の保険や年金の相談業務や、企業の労務管理の相談業務、保険手続業務を行い、人や企業の福祉の向上を目指す職業です。

社労士の仕事内容の具体例として以下のようなものが挙げられます。

 ・労務に関する相談、指導等

 ・出産、死亡等の社会保険における申請手続

 ・年金についての相談等

 ・労働における紛争の相談

 ・就業規則等の策定

このように、人の労働環境についてのアドバイスや、生活上の金銭的問題についてのアドバイスを行う重要な職業が社労士であると言えます。
※関連コラム「社労士とは?仕事内容をわかりやすく解説!

次に社労士の繁忙期は概ねいつになるのか、以下の表にまとめました。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
繁忙期   繁忙期 繁忙期   特に繁忙期
7月 8月 9月 10月 11月 12月
特に繁忙期         繁忙期

社労士の繁忙期とその時期の仕事内容

次は、先ほどの表に記載した各繁忙期について、いかなる理由から忙しくなるのか、その期間ではどのような仕事を行うのか、概説していきます。

①3月・4月

まず、3月、4月という時期は年度の移り変わりの時期です。

そのため、3月で人事異動の方もいれば、退社する方もいますし、4月に新入社員として入社する方もいるため、職場環境も一変します。

そのため、雇用契約書の作成、締結業務や雇用保険、社会保険等の申請手続が大幅に増加します。

また、各仕事場所で働く方々が変わるため、職場環境で新たな問題が発生することもあり、その相談業務も増加します。

以上の理由から、3月、4月は繁忙期であるといえます。

②6月・7月

前記表にも記載してある通り、6月、7月は特に社労士にとって繁忙期となります。

その理由の一つは、労働保険の年度更新業務にあります。

労働保険の年度更新業務は前年度1年間の確定労働保険料と当年度1年間における概算労働保険料の2つを同時に申告する業務です。

そして、この労働保険の年度更新業務の期間は法律で定められており、毎年6月1日から7月10日までの期間で申請をしなければなりません。

そのため、前年度の労働保険料の計算に加え、当年度の労働保険料の概算をし、法定期間内に適切に申請しなければなりません。

もう一つの理由は、健康保険のような、社会保険算定基礎届の作成、申請業務にあります。

この社会保険算定基礎届の届出期間も法律で定められており、毎年7月10日までに届出をしなければなりません。

そのため、4月の新入社員も含め、全員分の基礎届を作成する必要があります。

以上のように、労働保険の年度更新業務、社会保険算定基礎届の作成、申請期間が法律で定められているためにその期間内に処理する必要があり、またこれらは3月、4月の人事異動や新入社員の入社が確定するまで業務に着手できないために事前に業務を進めておくこともなかなか難しいといえます。

以上の理由から、これら業務が6月、7月頃に集中するため、特にこの2ヵ月は社労士にとっての繁忙期であるといえます。

よって、この6月・7月の期間では時間に追われながらの業務遂行になりやすく、定時では帰宅できず、終電間際の帰宅になることが多くなることもありうるといえます。

社労士にとって一番忙しく、大変な時期でありますが、一方で一番稼ぎ時であるともいえますので、働き方として6月、7月は忙しくなるとの心づもりをしておくとよいかもしれません。

③12月・1月

この期間は年末調整の時期にあたります。

そして、年末調整では正社員に加えパートや契約社員も給与計算業務の対象に含まれます。

そのため、非常に仕事量が多い時期となるため、12月、1月は毎年繁忙期になるといえます。

社労士の閑散期

次は、逆に閑散期として比較的時間に余裕を持ちやすい時期をご紹介します。

①2月

この時期は、年末調整の終了後であるとともに、人事異動等の会社内での人の動きもほとんどない時期です。

そのため、計算業務や相談業務も落ち着いている時期であることが多いといえます。

②8月

この時期は、大変な労働保険の年度更新業務、社会保険算定基礎届の作成、申請業務がひと段落した時期に当たります。

そのため、大きな計算業務等は一旦落ち着く時期になりますので、時間に余裕を持ちやすい時期であるといえます。

③11月

この時期には特に大きな変動もなく、また賞与の計算業務等もないため、比較的時間に余裕のある時期であるといえます。

12月からの年末調整という忙しい時期に向けて英気を養うことができる期間であるといえます。

社労士はワークライフバランスを保てる仕事?

では実際に社労士はワークライフバランスを保つことはできるのでしょうか。

様々な考え方はありますが、社労士として働くうえでワークライフバランスを保つことは決して難しいことではなく、十分可能であるといえると考えます。

まず、前記の通り、

①3月・4月

②6月・7月

③12月・1月

の期間は繁忙期となります。

そのため、この期間の前に、人事異動の情報収集や、既に会社で勤務している人の前年度の確定労働保険料の計算の基礎となる書類収集や、計算をある程度進めておくなど、少しでもこの期間に業務が過密にならないような準備作業や事前作業を行っておくことが重要であるといえます。

そうすることで、各期間における負担がいくらかは軽減されるため、ワークライフバランスを維持しやすくなると思われます。

また、前記の通り、各期間の直前ないし直後の期間は閑散期になりやすい傾向にありますので、この期間で十分に休息をしたり、英気を養うことで、各3つの繁忙期を乗り切ることもできると思われます。

以上より、社労士という職は十分に働き方に応じてワークライフバランスも保つことが可能であるといえます。

まとめ

社労士の仕事内容や一般的な繁忙期、閑散期の時期について概説しました。

確かに、社労士として働くうえで非常に忙しくなる時期があることは事実ですが、業務量は自己の選択で調節できますし、働き方も自己の判断で決定できるとおり、社労士は自己の裁量が広い職業であるといえます。

十分にワークライフバランスを保てる職業ですので、臆することなく、社労士を目指してみていただければと思います。

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