Luup社長の岡井大輝(28)が目標にするロールモデルは誰なのか。聞いてみると、「イーロン・マスク」という名前が返ってきた。
「自分の会社を大きくすることはあくまで手段であり、人類の進化という目的に夢中なところに共感します。ソーラーシティ、電気自動車のテスラ、そして宇宙開発のスペースXなどと、人類の“あるべき姿”の実現のために制限なく突き進む。僕もそうありたい。
でも、これは世界の頂点まで達しないと成し得ないことなんで、僕はまだ口でほざいているだけです(笑)。この業界でLUUPが世界で一番良いプロダクトになるためにこれからも地道にやっていくしかないです」
日本のハイレベルな「常識」
提供: LUUP
2021年9月には森トラストやESG特化型のEarthshotファンドから約20億円の資金調達も実施。さらなる機体の改善やダイナミック・プライシング(需給バランスに応じて価格を変動させる仕組み)など利便性を磨くための投資をしていく。
「これまでは行政との連携で注目されることが多かったかもしれないですけど、これからはもっとプロダクトに対して、『すげー使いやすくなったね』と評価を集められる会社にしたいですね」(岡井)
日本の国内で交通インフラとしてのモビリティのプロダクトを磨けば、世界に対して競争優位をアピールできるはずだという希望もある。
電車の定時運行が守られる、車内が清潔に保たれている、女性一人でも安全に利用できる、車体が安全、などなど。そんな高いレベルの“常識”によって積み上げられてきた日本の交通サービスの付加価値は、世界のモデルになれると岡井は確信している。
「独りよがりではなく、ユーザーのニーズに向き合うという基本に忠実でありたいですね」