Giraffa camelopardalis
アミメキリン (Giraffa camelopardalis reticulata) とウガンダキリン (Giraffa camelopardalis rothschildi)、ともにキリンの亜種<br>Photographed at Rolling Hills Wildlife Adventure in Salina, Kansas Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark
アミメキリン (Giraffa camelopardalis reticulata) とウガンダキリン (Giraffa camelopardalis rothschildi)、ともにキリンの亜種
Photographed at Rolling Hills Wildlife Adventure in Salina, Kansas Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark
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早わかり

分類: 哺乳類
IUCNのレッドリストによる
危機の評価:
危急種
食性: 草食
寿命: 野生: 25 年
体長: 4 ~ 6 メートル
体重: 794 ~ 1270 キログラム

成人男性(180cm)との比較

分布

プロフィール

 キリンはそびえ立つような脚と長い首を持つ世界で最も長身の哺乳類である。脚だけでも約1.8メートルと、人間の身長ほどもある。この脚で短距離ならば時速60キロ近いスピードで走り、長距離であれば時速16キロくらいのペースで長い距離を楽に走ることができる。

 キリンは、6頭ほどの群れを形成し広々とした草原で暮らしている。オスはときに長い首をぶつけ合って争うが、通常、この争いはさほどエスカレートせず、どちらかがが降参して逃げれば終了する。

 身長の高さを利用して、ほかの動物が届かない高い木の葉やつぼみを食べる。好物はアカシアだ。50センチ以上にもなる長い舌は、枝から美味しい植物をむしり取るのに適している。ほとんどの時間を食事に費やし、牛のように1度食べたものを反芻する。キリンは週に数十キロもの葉を食べるため、十分な食事をとるために、常に長距離を移動しなければならない。

 キリンはその身長を利用して広大なサバンナを見渡し、自らを狙っている肉食動物がいないか見張ることもできる。しかし、その背の高さが不利に働くこともある。たとえば水を飲むことは難しいうえに危険な行為だ。前脚を広げて不安定な姿勢をとらなければならず、ライオンなどの大型ネコ科動物に狙われやすい。ただし、必要な水分のほとんどを植物からまかなえるため、キリンは数日おきにしか水を飲む必要がない。

 メスは立ったまま出産する。子どもは1.5メートル以上の高さから産み落とされるという、いささか荒っぽい方法でこの世に生を受ける。出産から約30分で立ち上がり、驚くことに10時間後には母キリンと一緒に走るようになる。(参考記事:「【動画】生まれたばかりのキリンの赤ちゃんの奮闘」

 キリンは美しい斑点で覆われており、1頭として同じ斑点を持つキリンはいないものの、同じ地域に住むキリンの斑点は非常に似通っている。

 最近まで、キリンは1種で複数の亜種がいると考えられてきた。しかし2016年、4つの集団には明らかな遺伝的差異があるとして、キリンは4種とする研究成果が発表された。(参考記事:「キリンは1種でなく4種との報告、遺伝子解析で」

木の傍らに立つキリン
Photograph by Medford Taylor
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