こんにちは、ダクソDLC2が楽しみで仕方がない茅野です。
今回は、わたしが『人喰いの大鷲トリコ』考察で使った参考図書を紹介していきたいと思います。
「参考図書として読んだ」という視点でのレビューは少ないかと思いますので、参考にして頂ければ、と思います。
仮に難しい古典的資料だとしても、「これがこうなってトリコに繋がるのか……!」とか思うとすらすら読めたりするものなので、わたしのマニアックな趣味がもしあなたの琴線に触れたのならば、是非共に楽しみましょう。
資料の場合は、本作からだけでは得られない知識が得られますし、作品の場合は、トリコに似ている、だけどまた別の素晴らしい作品に触れることが出来ます。また、勿論考察に大変役立ちます。
人喰いの大鷲トリコという作品を愛した今こそ、チャンスなのです!
では早速見ていきましょう。
現在の収集結果はこんな感じです!
トリコ本体より右は元々持っていたものなので、今回集めたものは結構少ないです。
でも一つ一つが濃密だった感じがします。どれも大変楽しめました。
トリコを介して、また沢山の良書に出逢えたことに感謝ですね。
私は漫画も読まないし映画も全く見ないのですが、今回久しぶりに漫画を買ったし(実にうみねこぶり……)、『Fumito Ueda Material Book』にある古いアニメ映画を結構見ました。(何を隠そう始めてまともにジブリ作品を見た純ジャパであった。)
普段は触れない媒体に触れて、視野が広くなった気がします。
- 1. 世界幻獣伝説
- 2. 幻想博物誌
- 3. ドラゴン
- 4. MUDMEN
- 5. WHERE THE WILD THINGS ARE(かいじゅうたちのいるところ)
- 6. Art Masters #169
- 7. 私家版鳥類図譜
- 8. 暗黒神話
- 9. 魔術的芸術
- 10. センダックの世界
- 11. 最後に
1. 世界幻獣伝説
こちらはトリコ考察にあたって最初に読んだものです。
トリコ発売の直前にフォロワーさんから大量に頂いた本の中の一冊で、現在は絶版となっているレア本です。
「何か良い本ないかなぁ」と見回し、幻獣という字が目に付いたので、ぱらぱらと捲ってみると、「こんな奇跡みたいなドンピシャがあってたまるか……」。
この本から得られたことはめっちゃくちゃ多いです。
トリコの生態に迫った考察記事「1 - Cryptozoology」の情報は、ほぼこの本から来ています。
先ほど絶版だと言いましたが、ご安心下さい。引っ繰り返せば、Cryptozoologyにこの本のトリコに近しい部分は全て記載致しました。未読の方は、是非お目通しくださいませ。
sylphes.hatenablog.com
2. 幻想博物誌
こちらは、上記の世界幻獣伝説とかなり内容が重複している一冊です。
幻獣伝説の方が軽く読みやすく、幻獣を簡単に紹介しているのに対し、本書は幻獣を見る目が考察的です。
本当に実在したのか? しなかったとしたら、何がモデルになっているのか? 幻獣が出てくる民話の寓意性は? などなど。
著者に、是非ともトリコに関する考察も書いて欲しいなと思ってしまいました。
3. ドラゴン
こちらはなんと、上田文人氏のキャビネットの中にもあった一冊です!(『神話を紡ぐ』より)
こちらも頂き物なのですが、流石に奇跡が過ぎるだろうと思って笑いが込み上げました。
Cryptozoologyの、「ツノの聖性」の下りなんかは本書から引いています。
本書は神話に登場する世界各地のドラゴンたちを、各数ページでわかりやすく纏めています。数ページといえど、その情報量はかなりのものなので侮ってはいけません。
ドラゴンはゲームなどでよく出てきますから身近なイメージがありますが、新しく知ったことも多かったです。
しかし、こちらはトリコというより、ワンダの時に参考にしたのかな、と思うことがありました。
4. MUDMEN
これを見て、「ン・バギってなんだ……?」と思って調べて辿り着いたのが本書。
諸星氏の漫画を読むのは始めてのことだったのですが、純粋に凄く面白かったです。
特にわたしは、考察の中でも世界の歴史や文化を研究するのが好きなので(昔は民族学を専攻しようと思っていたくらい)、パプア・ニューギニアに関する伝承から、日本の文化と絡めて比較したり、もうとにかく好みでした。さすが上田氏がハマるだけあります(?)
一番トリコに近いと思ったのはここです。
↑ナミコの家を襲うン・バギ
↑フラッシュバック2で少年を攫うトリコ
_人人人人人人_
> 完全に一致 <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
これは故意だろうな、と思いましたww
他にも、アエンが村民を洗脳するシーンは、同じくフラッシュバック2で少年の目が赤く光るのに似ているような気もします。
MUD MENは、氏が仰っておりますから、ン・バギ→トリコは勿論、村のモデルになのだと思います。
ということは、村はパプア・ニューギニアがモデルなのだったりして……?
そういえば、「三作品に見る繋がりと寓意性」という記事でこんな地図を作りましたが、
↑弓矢分布地図
MUD MENでは弓矢が出てきます(パプア・ニューギニアが舞台)。
不思議に思い、深く調べ直してみたところ、部族によっては2mを超える(!)長弓を使うところもあるようです。研究不足で申し訳ないです。ダクソの竜狩りの大弓みたいな感じでしょうか……。
(まあそれにしてもトリコに出てくる弓矢は明らかに2m級ではないのですけれども。)
sylphes.hatenablog.com
5. WHERE THE WILD THINGS ARE(かいじゅうたちのいるところ)
先ほどのツイートに「センダックはもちろんだけど~」とあります。
センダックといえば、『かいじゅうたちのいるところ』。
初見直後に書いた「遠く離れていても」でも書いたのですが、わたくし、この絵本の大ファンなのであります。
久々に読み直してみて、いいなぁと思い直してみたり。
映画ももう6回くらいは見ていたのですが、折角だしこの機会に!と思い、安売りしていたこともあって、Blu-rayを買ってしまいました。何回見ても好きです……。
そこでふと思ったのは、主人公マックスが"かいじゅう"の一人(一匹?)KWの口の中に入るシーンがあるのですが、それがちょっとトリコっぽいかなぁと感じました。
↑口の中
↑引っ張り出される