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えむえむおー! 僕なりの楽しみ方 作者:鴨鹿
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裏のルート?

「なるほど、これはアレだな?」

 授業を受けつつ思った事は魔戦会、学年主席、図書委員長の3ルート。これを分かりやすくするなら魔戦会は魔法を重視した戦闘ルート、学年主席は知力というかこの世界での知識が必須の知力ルート、図書委員長はとんでもない記憶力が必須のもはや超能力ルートって事が分かった。だから正規の手段且つ、短時間で僕が禁書保管庫に到達する事はまず不可能。これが授業を受けながら僕が3ルートの正規攻略は無理と結論付けた内容だ。物理攻撃アリなら魔戦会ルートも全然考えられたけど、魔法攻撃のみだから僕がいつも通りに戦ったら即ルール違反でアウト。学年主席はそもそもの情報量の問題で圧倒的に不利。多少の記憶なら出来るけどあの図書館の本を全て覚えるのは瞬間記憶能力でも無ければ不可能だ。ここまで正規の手段に無理ゲー要素が詰まっていたら何かしらの裏ルートで行かなければならない


「僕があまりやらないタイプのゲームのやり方でやるしかないか。確か1本くらいは家にあったはず……一回予習してくるか?」

 最短の道があるとしたら既に学年主席の人か図書委員長のルクレシアさんのどちらかに禁書保管庫に連れて行ってもらうしかない。非常に言葉にするには不本意ではあるが、どちらかと仲良くなって連れて行ってもらうギャルゲールート。利用する為に仲良くなるとかそういう事はあまりしたくないんだよなぁ……


「1人攻略するくらいなら多分2~3時間で帰って来れるはず……」

 一応やるだけ無駄にはならないと思う。一度ログアウトして雰囲気だけでも掴んで戻れば……




「ふぅ、よし!やるか」

 授業を1つ受けた後、ログアウトする前に一度図書館に寄って冊子だけ返してきたけど、ルクレシアさんは居なかった。やっぱりルクレシアさんも授業を受けているんだろう。その間に僕はギャルゲーをやるのか……


「まさかこんな事になるとはなぁ……」

 アルターを始めたらもうレトロなゲーム機も埃をかぶるだけになってしまうかと思ったけど、こんな事でまた引っ張り出す事になるとは思わなかった。えーっと、確かこの辺にカセットがあったはず


「ときめくメモリーズ 伝説の杉の下で。これを起動するのは何気に初めてな気がするなぁ……」

 確かじいちゃんがゲームの本体を僕にくれた時に一緒に数本のカセットもくれた時に入っていた気がする。これよりも先にシューティングゲームとかに触れてしまったからそっちがプレイするレギュラーメンバーになって、これは万年補欠のような感じでずっと寝かせた状態になっていた。ちゃんと遊べるよな?




「油断してた……こんな良い物だったなんて」

 攻略したい一人を追い続けても爆弾なるものが他の対象によって付与されて、爆弾を解除しないと好感度が爆下がりしてしまうとか、中々上手く行かない事もありながらなんとか最後の告白シーンまでやってきた。何となくルクレシアさんに似ていた文系の子を攻略していたけど、度々貧血でぶっ倒れたり、体が弱いのに演劇部だったりと中々のキャラだった。幼馴染キャラが割と辛辣な事を言ったりするからちょっと心をグサッとされたけど、なんとか告白フェイズまで辿り着けた。これで伝説の杉の下で告白して行けるかどうかの最終判断が……


「さあ、どっちなんだ!」

 成功するのか失敗するのか……この際どっちでも良い。結末が見たい


『わたし、あなたの事がががががが』

「ぬわぁぁぁぁ!こんな所でバグったぁぁぁぁ!」

 もう、ゴールは目の前じゃないか!こんな、こんな所で!


「まだ焦るな……確か直前にセーブしてあるハズ……ぐはぁ!?」

 データ消えてるぅ!これもカセット型の宿命なのか……?


「……まぁこのまま上手く行っていたら他のキャラも攻略しようと躍起になっていたかもしれないと考えたら、バグで止められたのはラッキーだったかもしれない。ラッキーだったんだ!」

 そうでも思わないとやってられない。おのれぇ……


「正直言ってそこまで参考になるかといったらほとんど参考にはならなかったな……やっぱりギャルゲーと現実は違うか。アルターが現実かといったらそれもまた違う気がするけど」

 そもそも自分磨きをして攻略キャラクターに振り向いてもらう自分育成ゲーム的な内容のこの作品のコンセプト。それに明確な選択肢があるギャルゲーと選択肢の無い完全自由な現実では比較にならない


「でも、プレゼントは確かに良いかも」

 女の子との好感度を上げる為にプレゼントをする。あれは確かに良さそうだな?あっちに戻ったら何か作ってみるか。まぁその為にもまた図書館で使えそうな物の情報が無いか探るかなぁ




「さて、それじゃあ図書館に行きますか」

 戻ってきたら魔糸ベッドの上。何か頭上に蕾みたいなのがあるな?まぁそんな事はどうでも良い。まずは図書館だ


「とりあえず図書館に向かおう。晩ごはんが出てきても良いぞぉ?」

 図書館に向かうまでにお肉が横切っても良いぞ?




「全然出てこなかったぞ?」

 こう、いつでも来いと言った時には全然来ないのに、今じゃ無いんだよって時にガンガン来るのは何なんだろうな?


「じゃあお邪魔しまーす」

 さーて、何処かにプレゼントを作る素材の在処が書かれている本でもあるかなぁ?


「何で無いんだよ!」

「で、ですから今貸出中で……」

「1冊も無いのかよ!攻撃魔法強化の本!ホント使えねぇな?」

「す、すみません……」

 うわぁ……あんなの本当に居るんだなぁ?



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