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えむえむおー! 僕なりの楽しみ方 作者:鴨鹿
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ニャラート様のお使い

「あぁ……つっかれたぁ」

 イベントが終わって現実に戻ってきた時はどっと疲れが来た気がした。まぁ【レスト】を使ったけどほとんど寝てない状態だったし、流石に7日分は【レスト】ではどうしようもなかったみたいだ


「明日はニャラート様の頼み事か……写本の書き直しの為に一度拝借して書き直したら返すんだっけ?」

 何処かに保管されている写本を見つける事から始めなくちゃいけないし、そもそもどんな所に行くかも分かっていない。何処かの遺跡の奥にゴーレムとかに守られているのか、それとも図書館?いったいどんな所に飛ばされるんだろうか?


「よし!この件が終わったら絶対に一休みするぞ!」

 イベントに頼み事と休憩する時間が無かったので、この頼み事が終わったら空島でゆっくりキャンプでもしよう。昼は川で釣りでもして、夜は焚き火の火を見ながらゆっくりとスープでも飲む……うん、リラックス出来そうだ


「それじゃあ明日も頑張りますか!」

 先に休む事を決めてしまえば後はやるべき事を頑張るだけ……準備はしておいたし、明日は何が起きるかなぁ?




「いやぁ昨日は頑張ったなぁ……」

 アルターにログインして即真っ暗闇の世界。まさかのログイン前に既に深淵に呑み込まれていたみたいだ


「さぁ!それじゃあ頑張ってね!」

「あの……もう少し説明とかなにかありませんか?」

 入ってすぐに新しい所に行けはちょっとこう……もう少し何かあるんじゃないか?


「そんなのしたら面白くないじゃないか!君には何も分からない状態で向かわせた方が絶対に面白い!」

 まぁ説明されても今から出来る準備なんてほぼ無いに等しいから確かに教えなくても良いのか


「分かりました。やっちゃってください」

 もうこうなったら何も教えてもらえなくても良いから早い所飛ばしてもらおう。転送先が息が出来ない宇宙とかでない限りどんな所でも構わない。着いた先で即死しなければ後はどうとでもなる


「それでは頼むぞ?写本を見つけて、書き換えが出来る場所まで持って来る。終わったら元の場所に戻す。それで任務完了だ」

 何か引っかかる言い方だけど、やるべき事はハッキリしているけど何が起きるか分からないから目的を忘れないようにしよう。その為に改めて言っているかもしれないし


「了解です。では行ってきます」

「では行くぞ?」

 アビス様の力で深淵から体が弾き出される様な感覚で何処かに飛ばされる。さぁどんな所に飛ばされるのか……遺跡でも迷路でもどんとこい!




「……ねー」

「……だよねー」

「今日は……だなー」


「ん?」

 周りには人が居る……それにみんな同じような姿で皆同じ所に向かっている……これって


「学校?」

 どうやら僕は何処かの学校に辿り着いたようだ。でもただの学校では無さそうだな?


「あれ?いつの間にか僕の服も変わってる……」

 アビス様にここに送られた間に装備を変更させられたのか、服が変わっていた


 ---------------


 マジナリア魔法学園の制服


 レアリティ エピック


 MP+100


 INT+20

 DEF+20

 MIND+25


 耐久値 100%


 特殊能力 自動修復 清潔維持(汚染状態からの復帰が早くなる)


 マジナリア魔法学園の男子生徒用制服。魔法戦闘用に少し丈夫に出来ている。戦闘によって破れたり、汚れたりしても大気中の魔力を集めて修復するので激しい戦闘が続いても着用し続けられる


 ---------------


 どうやらここはマジナリア魔法学園と呼ばれる魔法学校みたいだ。こんな所に例の写本があるのか?という事は僕はこの学校に入学して何処かにある写本に辿り着かないといけないのか……


「ん?お前は……お前はこっちだ」

「え?」

 急に男の人に首根っこを掴まれて運ばれる。他の人が見てるけど何故僕はこんな状態で運ばれているんだろう?




「さて、お前は何故この学園に来た?」

「急に何故って言われても困りますけど……しいて言うなら目的を果たす為ですかね?」

 急に何処かの部屋に連れてこられていきなりなんでこの学園に来たと言われても僕もついさっきここに来たばかりで右も左も分かっていない状態だ。テッペン目指してますとか適当な事を言ったって何処がテッペンなのかも知らないし、やるべき事がやるべき事なのであまり目立たない方が良いかもしれない


「……ふふっすまない。既にある程度の話は聞いている」

「ある程度の話とは?」

「ニャラート様がこちらに人を送るという事だ」

 おっ?これはもしや現地協力者という物では?


「もしかして信奉者の方だったりします?」

「あぁ、もしかして君も信奉者なのか?」

「ちょっと違いますが……ちょっとお使いを頼まれまして」

「なるほど、という事はそれが終われば君は即座に元の場所に帰還する可能性があるのか」

「あぁ、学園の生徒が居なくなるとかやっぱり問題ありますよね?」

 何か制服着てるし、一応生徒扱いになっている事を考えたらお使い終わって即帰還だと問題がありそうだ


「それに関しては途中退学などで幾らでも言い訳は出来る。ただ、ニャラート様が何の目的で君を送って来たのか教えてくれないし、聞くなとも言われているので何を仕出かすのか……一応この学園の教員だから困った事があったら言ってくれ。役目を果たした時はせめて手紙か何かを置いていってもらえると助かる。世界を面白くするのは第一だが、帳尻合わせもしなければならないからな?」

 そういうのも信奉者の仕事なのかなぁ?



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