挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
えむえむおー! 僕なりの楽しみ方 作者:鴨鹿
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました
487/1165

無貌の黒幕

『【黒幕】 味方を利用して大多数のプレイヤーを騙した悪に…目覚ましい活躍をした人が入手。 まるで手足の様に人を使いますね? NPCと会話する場合かなり有利に動ける』


『【無貌の黒幕】【黒幕】の特殊進化称号 味方を利用し、大多数のプレイヤーが騙された事にも気付かせずに事を成し遂げ、デス数も規定数以下でイベントをクリアし、とある神が目を付けた者のみが入手出来る 貴方の背後に這い寄る黒幕……です! 仲間を指示している場合、仲間に全ステータス+30% 指示する仲間が居ない場合、【恐怖圧】と【幻覚圧】が使用可能になる』


 NPCとの会話が有利になるというのが【黒幕】での効果だったけど、それが特殊進化?というので【無貌の黒幕】という物になった事で、その効果は消えてしまったけどパーティなどの集団戦で味方にステータスバフをするか、ソロで戦うと2種類の圧?が使える様になるみたいだ


「これは……イベント報酬の称号が貰えたって思えば良いのかな?」

 多分【黒幕】に関しては確実にイベントのお陰で貰えたと思う。だけど、この特殊進化した【無貌の黒幕】はイベント前に何らかのフラグを僕が立ててたからこそ、この進化をしたと見て良いのかな?そもそも僕が他の人と同じようなプレイをしていたらニャラート様の目に留まらずにこの進化は無かっただろう


「ハチ君さぁ?信奉者は諦めるけど、頼み事は聞いてくれるかな?」

「何かお手伝い出来る事があるのでしたらやります」

「それじゃあまずはコレを見て欲しい」

 そう言ってニャラート様は一冊の本を取り出した


「その本は?」

「ナコト写本の一冊。コイツが保管されてる所があるんだが、そこに侵入してその本を取って来てほしい」

「泥棒するんですか!?」

「ちょっとした書き換えだよ。間違った事が書かれているからそれを元の通りに描き直す為に一度取って来てほしいって事さ」

 明らかに手をだすと面倒そうな案件。写本の内容にミスがあるから一度取って来てニャラート様が修正してから元の位置に戻す……そういう事をするのならかなり難しいのでは?


「ニャラート様ならその本を自分の元に転送する事も出来るんじゃないでしょうか?」

「出来なくはないけど、時間が掛かるし隠されてるから、誰かがその場所から持ち出して書き直した方がずっと早い。なんなら持ち出してくれればすぐに修正してすぐに戻す事も出来るからさ?」

 つまり、対象の本をニャラートホテプ様の力が及ぶ所まで持ちだして転送して修正。元に戻せば任務完了か。取るだけならまだ簡単かもしれなけど戻すのは中々難しそうだな……


「受けてくれれば報酬も用意するぞ?というか面白いから絶対受けろ」


『特殊クエスト 這い寄る記憶 を開始しました』


 拒否権無い奴だったー!というかその本が何処にあるかも分からないのにクエスト始まってしまうのはあまり良くないのでは?

「ちょ!?勝手に……まぁ受けるつもりでしたが、その本は何処にあるのかとかちゃんと教えてくださいね?」

「そのくらいは教えるさ。ただ何処にあるかの情報は教えるし、最初にそこに入る為の準備くらいはしておこう。3日後にその場に行けるから頼んだぞ?」

 自分勝手というか、神はこんなものと言うべきか……要するにこっちの世界で3日だから現実世界で明日になるまでこのイベントは進まないって事だ。僕も一旦あの島に戻らないといけないし、準備時間が貰えたなら何か持っていこうかな?


「もし暴れるのならまた力を貸そう。あの勇者とかいう奴で分かったが、やはり自分が正義だと思っている奴をボコボコにしてやるのは気持ちが良い!」

 ……否定はしないけどアビス様もやっぱりああいうのを倒すのはスッキリするみたいだ


「短いですが、この準備時間でやっておきたい事もあるので一旦帰らせてもらえないでしょうか?」

 イベント終わりに新しいやる事が出来た。頑張る為にもやるべき事を終わらせておかないと


「良かろう。時間になったらこちらに引き摺り込むぞ?」

「はい、3日後まであの島に居るつもりなので、時間になったらお願いします」

 これチェルシーさん辺りにこの情報知られたら面倒な事になりそうだなぁ……




「おっととと……」

 アビス様の覗き穴を通って島に戻って来た


「あっ!居たー!」

「何処だ何処だ?」

「もー、どこ行ってたんですかー」

 戻って来た途端沢山の人に囲まれる。なんだなんだ?


「指揮官!イベント勝ったらSS撮るって約束を忘れてもらったら困りますよ!」

「そうだぞ?どんな格好でもSSを撮るって言ってたじゃないか?」

「こっちの指定したポーズで撮らせてもらいますよ!」

 沢山の人に囲まれる……あれ?確かにSSを撮っても良いとは言ったけどそこまで言ったっけ?


「とりあえずSSを撮りたいって人はどのくらい居るんですかね?」

「「「「「はいはいはい!」」」」」

 うおっ、ほとんど全員じゃないか……だけどイベント勝利の為の餌として約束したんだからやるしかない。覚悟を決めろ


「皆さん今回はお疲れ様でした。とりあえず一人ずつやっていきましょうか」

「え?その声……」

「顔が見える……!」

「誠意を込めて今だけプライバシー設定解除してますので。やって欲しいポーズとか着て欲しい服とかどんとこいです」

 今この瞬間だけ、プライバシー設定を解除して本来の自分を見せる事にしよう



  • ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いいねをするにはログインしてください。
ポイントを入れて作者を応援しましょう!
評価をするにはログインしてください。

感想を書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。