有識者の懸念もガン無視でゴリ押しされている電動キックボード。突如解禁された電動キックボードはあまりに危険な状態。それでも日本は国を挙げて推進しているのはいったいなぜなのか?
※本稿は2023年2月のものです
文/国沢光宏、写真/Adobe Stock、ベストカー編集部(メイン画像=ButterflyEffect@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2023年3月10日号
■偉〜い議員サンたちが思いついちゃった!
電動キックボード解禁への動きは急に出てきた。自転車ですらコントロールできない日本の警察が、さらに危険な電動キックボードなんかよく認可する気になったモンですね、と思っていたら、どうやら「MaaS議員連盟マイクロモビリティPT」という国会議員たちが突如思いついたことらしい。
この団体の座長は、統一教会の問題で経済再生担当大臣を辞任した山際大志郎氏。超有力者です。
どういった経緯か不明ながら、突如「解禁だ!」ということになる。当時は自民党幹事長だった甘利氏というさらなる実力者がバックに控えていることもあり、警察も逆らえなかったことだろう。
専門家の意見などもまったく聞かず、解禁に向け突っ走り出す。そんなことから、どんな反対意見が出てきたっておかまいなし。国会議員って凄いパワーですね~。
ちなみに課題は山積! 自転車ですら努力義務になったヘルメットは単なる「推奨」。対人保険は強制加入になるようだけれど、入っていない時の取り締まりをクルマやバイクのようにするかとなれば、大いに怪しい。
海外からの観光客がクルマなどと接触して傷を付けた時だって帰国されたらおしまいです。国会議員のゴリ押しだから警察も「そらみたことか」でしょう。
【画像ギャラリー】どうせどっかの利権絡みでしょ!? とナナメに見ずにいられない!! 電動キックボードなぜ解禁!?(7枚)画像ギャラリー







コメント
コメントの使い方こういう正論を言ってくれる人が少なくなっている昨今。スポンサーにおもねる事なく言ってくれる国沢さんは貴重な存在だ。
国沢サン、怒りを感情的にぶつけるだけの記事多いな…。
それはさておき、日本では電動アシスト自転車が普及していて、電動キックボードなんてそもそもマスコミが報道するまで知らないとか興味が全くない人が圧倒的大多数だったと思う。
なお数年前に電動キックボード先進国みたいに持ち上げられたシンガポールやフランスでは規制が超強化されていて、ぶっちゃけ電動キックボードは失敗行政の一例になりつつある。
> 自転車ですら努力義務になったヘルメットは単なる「推奨」
これは実証実験の話ですよね。期限を急いで小特扱いにしたからヘルメットを義務化できてないっていう。
最終的に電動キックボードのためにできた特小原付は自転車と同じ努力義務になりましたよね。普通原付登録なら元々義務ですね。
法律の話なのだから正確な記述を心がけてほしいですね。
年間20人くらい死んだらやめるんじゃね?
2年後くらいに。
海外では死亡事故も多発している、こんな危ない乗り物(自転車しかり)を見たら近づかない!
これしか有りません。
誰かに責任押し付ければ解決するのか。しないでしょう。我々や自動車メディアのやるべきことは、
正しい規制に向けて、実際の危険性やリスクを分かりやすく周知することです。
他でも言えますが犯人探しの悪い点は、それをしただけで気持ちよくなって実際に解決には動かない人を量産すること。本気で改善したいならご法度です