(株)鹿児島鰻

【川越さん／菱田事業所／2017年入社】
私たちの1日は、朝5時のエサやりからはじまります。うなぎの食事状況や、泳ぐ様子に変化はないかを確認し、休憩をはさみながら水温・水質、健康状態をチェック。15時に再び餌を与え16時半に終業します。実働はほぼ8時間で、メリハリある働き方ができます。
専門学校で学んだサケマスの人工授精技術が活かせることもあり、入社を決めました。現在は、実際の飼育に必要な知識やノウハウを先輩から学びつつ、業務にあたっています。水温やPhのわずかな違いが味や食感に影響するため、変化を素早く察知し、即時に対処できるよう、密な連携を心掛けています。どんな状況も迷わず判断できる知識と経験を身に着け、5年以内には独り立ちできるよう、日々勉強中です。
また、小さなシラスを8か月かけて飼育し、ツヤのある、美しい個体へと成長していく過程には大変なこともありますが、出荷後、味ににこだわりある老舗料理店の方から「おいしかったよ」と一言いただいた時、うれしいのはもちろんのこと、毎日真剣に向き合ってきた自分への自信となります。

【橋野さん／有明事業所場長／2011年入社】
鹿児島は鰻生産量が7000トン超えで、日本一！※1　弊社は稚魚が採捕できる大隅半島にあり、豊富な地下水と温暖な気候を活かし、天然の生育状況に近い飼育環境を追究し続けています。5カ所の事業所に養鰻業を展開し、国内でも大規模の生産量を誇ります。
ウナギは繊細であるため、環境のわずかな変化も見逃さないよう、水温の監視警報システムを常に稼働し、万全の管理体制を整えています。
2009年には、生産情報を公表するJAS規格の認定を受け、食の安全性を求める消費者志向に対応し、さらに'17年には民間事業者として初めて二ホンウナギの人工ふ化にも成功するなど※２、新しい挑戦にも取り組み続けています。'19年から経営の安定・多角化を視野に、高級食材スッポンの養殖を開始し、ふるさと納税返礼品や高級料亭・家庭用食材として出荷量を順調に伸ばしています。
新入社員は養鰻に関する知識や実務を学ぶため、1カ月ほど現場で研修制度があります。その後、先輩について仕事を覚えていきます。“生きもの”と真摯に向き合う仲間とともに、「納得できる仕事」を実現できる環境であることも、魅力だと感じますね。

※1）2020年度　　 日本養鰻漁協連合会
※2）2017年10月　日本養殖新聞