「飛ぶの、飛ばないの?」 検察側が明かした自殺幇助の経緯
産経ニュース / 2023年7月4日 20時26分
「飛ぶの、飛ばないの、どっち」。相模原市の山間部にかかった橋の欄干に女子中学生を立たせ、まくし立てた-。昨年9月、交流サイト(SNS)で知り合った女子中学生を連れ回し自殺を手助けしたなどとして、自殺幇助(ほうじょ)などの罪に問われた野崎祐也被告の4日の初公判では、「死にたい」とほのめかしていた中学生をわいせつ目的で自宅にいったん連れ込み、発覚を恐れて「自殺の名所」に連れ出した経緯の詳細が検察側の冒頭陳述などで明らかにされた。
「楽になりたい人、DM(ダイレクトメッセージ)ください」。冒頭陳述や被告人質問に対する陳述などによると、野崎被告は死にたいという気持ちを持つ女性なら簡単に会えるだろうと考えて複数のツイッターのアカウントを使って女性と接触し、昨年9月、女子中学生と会う約束を取り付けた。
待ち合わせ場所は東京駅付近。会えるかは「半信半疑だった」。姿を現した中学生は見た目、服装から未成年者だと感じたという。自宅アパートに連れていく道中、居場所把握を恐れて中学生のスマートフォンを付近の用水路に捨てた。
わいせつ目的で連れ込んだ後、「死にたい」「いつ殺してくれるの」と中学生に問われる中で近隣住民に聞かれるなどして発覚することを恐れたとされる。一度は包丁を手にしたが、刺さなかった。被告は「自殺しかない」と考えてインターネットで自殺の名所を検索し、夜間に相模原市の山間部にある橋に車で連れだした。
中学生の足を支えて手すりを越えさせ欄干に立たせる-。その後のやり取りについて被告は法廷で「まずいかなと思って『止めない?』と声をかけた」と説明した。
一方、検察側は他の車が通行する中で警察に通報されることを恐れたと指摘した上で、欄干の上で立ち尽くして下を向く中学生に向かって、「どうすんの。早く決めて。飛ぶの、飛ばないの、どっち」などとまくし立てたとした。
最後は「帰るよ」と中学生を欄干に残して車でその場を離れ、やり取りに関するスマートフォンの履歴は消去。中学生は下流で遺体で見つかり、死因は溺死だった。
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