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竹内智香が卵子凍結前にストレスだった質問 小松原美里「日本では」

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聞き手・岩佐友 吉永岳央
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 この夏、卵子を凍結する予定のフィギュアスケート小松原美里(30)はそのメリットを理解する一方、体への負担や、競技への影響、費用面などで不安な思いも抱えているという。過去に卵子凍結を行ったスノーボード竹内智香(39)が経験者としての助言を送った。

 小松原 「今から卵子凍結をしたいと思っている女性に、何かアドバイスはありますか?」

竹内智香選手と小松原美里選手の対談を3回に分けてお届けします。第2回では、卵子凍結を公にして変化があった点や周囲の反応、費用面での不安などを語り合いました。

 竹内 「私がやったからといって、『いいよ』と他の人に勧めるものではありません。人それぞれ置かれている状況が違うから、簡単にアドバイスできるものではないんです。けれども、私は選手を続けて40歳、45歳になった時に『やっぱり子どもがほしい。やっぱり凍結しておけば良かった』って思うような気がするからやっておいた、というのが一つあります。5年、10年、15年後の自分と話をしてみて、『その時の自分はどう思うだろう』って。その時の自分が後悔しない選択を今、自分のためにしてあげるのがいいんじゃないかなって思っています。今、小松原さんは30歳でしたよね。時間には猶予がありますね」

 小松原 「はい。でも、卵子がどんどん減っていくことさえ、去年まで知らなくて。他の国の選手と一緒に練習しているんですけど、そんなのする必要あるの?って。まだ全然、情報さえも行き渡っていないなと思いました」

 竹内 「私の先生が教えてくれたのは、個数はどんどん減っていくけども、個数よりもやっぱり質がすごく大事だと言っていましたね。その質や数は例えば、35歳ぐらいが100%だとしたら、45歳くらいまでにかけて妊娠率が毎年10%ほど落ちていくと思った方がいいって言われて」

 小松原 「すごく急ですよね。10%って」

卵子凍結

将来の妊娠に備え、卵巣から採取した卵子を凍結保存する。がん患者が治療後も妊娠できるようにするために行われてきたが、出産可能な年齢を延ばす目的で健康な女性が行うケースも増えている。ただ一定のリスクがあり、必ず妊娠できる保証はない。

自分が楽になりたかった

 卵子凍結を公に語ることについて、2人に葛藤はあったのだろうか。

 竹内 「こういうことをオー…

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