神戸男児死亡、叔父がスーツケース指示か 祖母暴行も
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神戸市西区の草むらでスーツケースに入った穂坂修(なお)ちゃん(6)の遺体が見つかった事件で、家族から暴行を受けたとされる祖母(57)が「スーツケースの用意は(修ちゃんの)叔父が他の家族に指示した」と兵庫県警に説明していることが25日、捜査関係者への取材で分かった。
祖母への傷害容疑などで叔父の大地容疑者(32)ら家族4人が逮捕された。そのうち一部が「祖母への暴行は大地容疑者の指示だった」と供述していることも判明した。
市や捜査関係者によると、大地容疑者は2022年末から修ちゃんらが住む集合住宅で同居。修ちゃんは23年に入ってから保育園を休みがちになるなど異変が見られ、死因は外傷性ショックで背中に多数の打撲痕があった。県警は大地容疑者が事件を主導したかどうかなど経緯を詳しく調べる。
祖母への傷害と監禁の疑いで逮捕されたのは大地容疑者のほか、修ちゃんの母の沙喜容疑者(34)、いずれも叔母の朝美容疑者(30)と朝華容疑者(30)。3月〜6月20日に自宅の押し入れに祖母を監禁し、19日に顔や背中を鉄パイプのようなものなどで殴った疑いがある。
修ちゃんは19日に死亡したとみられ、22日に遺体で発見された。2月以降、保育園を休みがちで登園が月数日ほどになり、4月に肩や尻に複数のあざが見つかっていた。
近所の住民は、大地容疑者が転居してきて以降「朝から怒鳴り声が聞こえ、子どもの泣き声も増えた」と話す。5月初旬ごろに修ちゃんが自宅のベランダに出され「助けて。家に入れない」と泣き叫ぶ姿も見たという。〔共同〕