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『100万回 言えばよかった』絶妙に絡む3人、伏線回収がキュンとして辛い

TV 公開日:2023/02/17 53
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第5話ではその余韻の一つがラストに回収された。


遊園地のカップル企画でクイズに参加した悠依と魚住。“彼女が今ほしいもの”というお題に対して、悠依は「ネックレス」と回答。里親の勝が妻の美貴子に銀婚式でネックレスを贈ったことに憧れていたからだ。ネックレスは、美貴子の「M」のモチーフがついた“すっごい普通”のもの。「普通ってそれ褒めてんのかな?」「もっと褒めて」と笑い合う幸せな光景を、直木も見ていた。
クイズの司会者が「絶対プレゼントしてあげてくださーい」と言うと、直木は少しうつむいて、考え込むような、悲しそうな表情をしていた。


終盤で、悠依が直木の働いていた洋食屋ハチドリの厨房で「何か出てきた…」と見つけた紙袋。中身は、「Y」のモチーフがついたネックレス。回想シーンでは、直木がネックレスを隠しているのが見つかりそうになり、悠依を「ダメダメダメ」とバックハグ移動。


「今じゃないんだよ」「うん?」…「ねえ!ちょっと気になって寝れない」「寝てんだろ いつもぐっすり」なんて可愛い会話を繰り広げている。


そのネックレスを悠依に渡して、“普通に”生きていく未来があったはずなのだ。悠依が里親夫婦のネックレスのことを今も大事に覚えていることが分かった分、直木は余計に、あるはずだった未来がないことが辛い。でも悠依は、それほどまでに自分のことを分かってくれるのは直木しかいないと感じる。


「普通でいい」「普通がいい」。あるはずだった「この先」。
「この先も直木と一緒に生きていく」という悠依と、「悠依には新しい人生を生きて欲しい」と願う直木。視聴者からも「どちらの気持ちも分かる…」という声が上がるすれ違う真逆の選択は、互いを大事に思うがゆえ。


ロング予告にある「死は理不尽だよね。だけど ある意味 平等」という魚住の姉・叶恵(平岩紙)の言葉は重たい。第5話放送後のドラマ公式ツイートには「来週も衝撃です」との告知が。今夜の第6話も心が忙しくなりそうだ。


文:長谷川裕桃


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