Wii Uエミュ Cemuの導入と初期設定など
Wii Uエミュレータとしては現状ほぼこれ一択な感じのCemuですが、とりあえず自分が試してみたゲームはほぼ問題なく動作したのでCompatibility Listを見た感じより実際の起動率は高かったりするんだろうかと思ってたりします。まぁListがメンテされてないだけという話もあるかもしれませんけど。
ホントはもう少しUIの日本語化が進んでから書きたかったんですが、どれだけ待っても一向に進む気配が無いのでもうさっさと書いてしまう事にしました。
2021/10/07時点で最新の1.25.5bでの設定内容になります。
公式の設定ガイド
Cemu公式のwikiを参考にしています。
公式ではありませんがこちらも。
Cemu導入の事前準備
Cemuの導入にあたってハードウェア要件と起動に必要なファイルの確認です。
ハードウェア要件
- Windows 7(x64)以降
- OpenGL 4.5 または Vulkan 1.1以降
- RAM 最小4GB、8GB以上を推奨
Cemuの導入に必要なファイル
Cemuの導入には以下のファイルが必要です。
Microsoft Visual C ++ 2017 X64再頒布可能パッケージ
Visual Studio 2019用 Visual C++ 再頒布可能パッケージはVisual Studio公式サイトからどぞ。
あと、必要なファイルというわけではありませんが一応。
Title Keyをkeys.txtに追記する必要あり
Cemuの導入
それではまずCemuのダウンロードからインストール・日本語化までの手順です。
Cemuのダウンロード
Cemuは安定版・開発版の区別が無く、ここからダウンロード出来るバージョンのみです。
Cemuのインストール
ダウンロードしたバイナリを任意のフォルダに展開するだけです。
以降の作業は他のエミュレータではやった事が無いので本当にやった方がいいのか自信がありませんが、wikiにもあるので一応紹介しておきますという事で。
- Cemu.exeの上で右クリック > プロパティ を開く
- 互換性 タブを選択
- 全画面表示の最適化を無効にする にチェック
- 管理者としてこのプログラムを実行する にチェック
- 高DPI設定の変更 をクリック
- 「設定」での指定ではなくこの設定を使用して、このプログラムのスケーリングの問題を修正する にチェック
- 高いDPIスケールの動作を上書きします。 にチェック
- 拡大縮小の実行元: アプリケーション を確認
- 内容を確認して OK をクリック
- OK をクリックして終了
Cemuの初回起動
Cemu.exeを実行します。
初回起動時に初期設定ウィザード的な画面が表示されます。設定出来る部分はしてしまってもかまいませんが、先にUIの日本語化を済ませた方がわかりやすいのでここでは全て後回しにします。最初の画面は Next 、次の画面は Close で画面を閉じます。
この画面は ヘルプ >Getting started から表示出来ます。
Cemuの日本語化
Options > General settings をクリックします。
Language のプルダウンメニューから Japanese を選択して、ウィンドウ右上の × をクリックして閉じます。
UIの言語変更を反映するには再起動が必要ですよ?的なダイアログが表示されるので OK をクリックしてCemuを一旦終了させます。
以降はCemuを再起動して日本語化が済んでいる前提で話を進めます。
Cemuの設定
全般
ぶっちゃけあまり…と言うかほとんど日本語されてない気もしますけど。
Cemuの表示設定
- Remember main window position
Cemu起動時にウィンドウの位置とサイズを復元。 - Remember pad window position
パッドウィンドウを開いた時にウィンドウの位置とサイズを復元。 - Discordにプレイ状況を表示
Discordのリッチプレゼンス機能を有効化。 - Fullscreen menu bar
フルスクリーンモードでマウスカーソルが上部に移動した時にメニューバーを表示。 - Automatic check for updates
Cemu起動時に新しいバージョンを自動的にチェック、手動で行う場合は ヘルプ > Check for updates から。 - Save Screenshot
スクリーンショットキー(F12)でスクリーンショットを直接スクリーンショットフォルダに保存します。 - Use permanent storage
新規インストール時に %LOCALAPPDATA%/Cemu にあるカスタムmlcパスを記憶、という事らしいですがぶっちゃけよくわかりません。C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Cemu に perm_setting.xml というファイルが作成されるのでそれの事だとは思うんですけど。
MLC Path
mlcパスはセーブデータ、アップデート、DLCなどのWii U関連ファイルを保存する場所です。デフォルトでCemu本体と同じ場所、いわゆるポータブルモードになります。設定する場合は … をクリックしてフォルダを選択します。
ゲームファイルのあるフォルダ
追加 から設定したフォルダ内のゲームがゲームリストに表示されます。パスを削除する場合は対象を選択してから 削除 で。
グラフィック
全般
- Graphic API
OpenGL か Vulkanの二択。 - Graphics Device
基本的に自動選択されますが複数ある場合はプルダウンメニューから設定します。 - Vsync
垂直同期。 - Async shader compile
非同期でのシェーダーコンパイル(要Vulkan 1.2以降)
シェーダーとパイプラインの非同期コンパイルが可能に。オブジェクトが短時間レンダリングされないという代償を払ってスタッターを減らすことが可能なようです。 - Full sync at GX2DrawDone()
GX2DrawDoneで完全同期。
ゲームで同期が要求された場合、エミュレートされたCPUはGPUがすべての処理を終えるのを待ちます。これはより正確な動作ですがパフォーマンスが低下する可能性があるそうな。特に明記されてませんがVulkanだと反転するのでOpenGLのみかも。
アップスケールに使用するフィルタ
解像度がウィンドウサイズより小さい場合に使用されます。正直なところ違いはよくわからないのでデフォルトのままにしてますがどこかでちゃんと調べてみたいような。
Downscale filter
ダウンスケールフィルタ、解像度がウィンドウサイズより大きい場合に使用されます。
全画面表示時のアスペクト比
どちらでもお好きな方で。
サウンド
ここは特に説明不要な気もするので端折らせていただこうかと、とりあえずサウンドAPIをXAudio2にするくらいでいいんじゃないでしょうかね?
Overlay
画面の隅に表示されるインフォメーション的なメッセージと表示する項目の設定です。FPSなどを確認したい時にイジるかもしれませんが通常はデフォルトでいいでしょう。
Overlay
ゲームをプレイするだけなら必要無い情報なのでデフォルトでは無効になっています。
- Position
プルダウンメニューから無効か表示位置を選択。 - Text Color
色を選択。 - Scale
フォントサイズの倍率を変更。
選択可能な表示項目です。
- FPS(1秒あたりのフレーム数、過去5秒間の平均値)
- Draw calls per frame(フレームあたりの描画コール)
- CPU usage(CPU使用率)
- CPU per core usage(コア毎のCPU使用率)
- RAM usage(RAM使用量)
- VRAM usage(VRAM使用量)
- Debug(内部のデバッグ情報を表示、Vulkanのみ)
Notification
こちらはインフォメーション的な内容になります。
Position、Text Color、ScaleはOverlayと同様。
選択可能な表示項目です。
- Controller profiles
ゲーム開始時にアクティブなコントローラープロファイルを表示。 - Low battery
コントローラーの電池残量不足を検知した際の通知表示。 - Shader compiler
シェーダーがコンパイルされた後に通知を表示。 - Friend list
オンラインの場合、フレンドリスト関連データを表示。
Account
私はオンラインで利用する事は無いので特に設定していませんが、アカウント情報をクリックすると更に詳細が表示されるので各項目を正しく編集しましょう。
アカウント設定
- Active account
有効なアカウント、Create で新規に作成。
Online settings
オンライン設定です。
- Enable online mode
オンラインモードの有効化
オンラインの設定が必要な人はこちらのガイドを参照して下さい。
Debug
- Crash dump
クラッシュ時にダンプを作成します。
コントローラ設定
ここではController 1のみ設定しますが、必要に応じて以降のコントローラーも設定してください。
ジャイロ(モーションセンサー)は以下の設定で利用可能になります。
- コントローラの種類:Wii U Gamepad
- 入力API:SDL
- 使用するコントローラ:Nintendo Switch Controllers、DualShock 4、DualSenseなど
こちらのエントリーではSwitchの中華プロコンで試しているので参考になれば幸いです。
プロファイル
設定に名前をつけて Create をクリックします。
コントローラの種類
プルダウンメニューを開いて以下から選択します。
- Disabled
- Wii U Gamepad
- Wii U Pro Controller
- Wii U Classic Controller Pro
- Wiimote
入力API
使用するコントローラのAPIをプルダウンメニューから選択します。
使用するコントローラ
先ほど設定したAPI接続のコントローラーがプルダウンメニューに表示されるのでその中から選択します。
Additional settingsをクリックすると振動の強さ、Button Threshold(ボタンのしきい値)が表示されるのでお好みで設定してください。
ひと通り設定が済んだら一番上のプロファイルに戻って 保存 をクリックしてからウィンドウ右上の × で閉じます。
システム言語の設定
グラフィックパックの導入
画面右下の Download latest community graphic packs から最新版のグラフィックパックがダウンロード出来ます。
ついでに項目の説明です。
- Filter
表示対象をフィルタリングしたい場合に使用。 - Installed games
表示対象をインストール済みのゲームに限定。
パッドウィンドウの表示
Cemuの導入完了!
個人的には既にSwitchエミュの完成度がかなり高いのでそちらばかり使っているような気もしますが、このエミュじゃないと遊べないゲームもありますのでね?という事で今からCemuを使ってみようという方のお役に立てば幸いです。
その他のエミュレータの導入と初期設定についてのページはこちらにリンクをまとめてありますのでよろしければご利用ください。