Steam DBの見方解説
2016年のサマセが6月23日深夜開始ということで、毎回大規模セール前には
解説を投稿しているため今年も載せたいと思う。
前々より考えていたSteam DBのゲーム情報に関する部分の見方を解説する。
ただし、自身が使ってきた経験上で理解した見方なので、間違っている部分
もあると思う。
今回は一番需要あるであろうKeyを登録するときにVPNが必要か、Giftを有効
化するときにVPNが必要か、ゲーム内に日本語があるかの三点を中心に見方
を解説していきたい。私自身が理解できていない関係のない部分はさらっと
触れるに留める。
Steam DB
Home · SteamDB · Steam Database
Steam DatabaseはSteam上に登録されているゲーム等に付与されているAppIDや
各パッケージごとに付与されているSubIDを入力することで、其々に関連付けて
登録されている情報を参照することができるデータベースになる。
また、ゲーム名を入力して検索することもできる。
ブラウザアプリの中にはストアページにSteamDBへリンク付けされたsubIDを載
せるものもある。
主に使用される方法としては下記になる。
・他リージョンにおける販売価格の確認
・VPN使用の要・不要
・特定の言語の有無
・プレイヤー人数の確認
さて、ゲーム情報を確認する方法だが、実際にゲームを検索しつつ、そこに出て
くる情報を解説したい。
今回はおま国ゲームでもある「Call of Duty: Modern Warfare 2」を例に調べてい
く。このゲームはギフトから有効化するとVPNは必要ないが、Keyの登録には
VPNが必要なゲーム。
1.ゲーム情報の検索
ゲーム情報を検索するには右上のSearchと書かれているボックスに
ゲームタイトルを入力する。AppIDやSubIDから検索する方法もある
が無視する。
右上のボックスにゲームタイトルして検索すると検索結果一覧が出てくる。
今回は右上のボックスに「Call of Duty」と入力。そして検索結果が下の画像。
左からAPPID・APP TYPE・NAME・LAST UPDATE。
AppIDは各アプリに割り振られている「大元」のID。原則として
一つのアプリには一つのIDしか割り当てられない。(DLCやTool
などにも一つの独立したアプリとみなし、一つのAppIDが割り当
てられる。)
App Typeは登録されているアプリの種類。
Nameはアプリの名前。ゲームタイトルがここに入る。
Last Updateは最終更新日。
検索結果の中から「Call of Duty: Modern Warfare 2」に関係のある
ものをピックアップする。
上の画像を見たらわかるが、CoD MW2の本体と思しきAppが二つある。
App ID10180と10199。一方は現在も使われているIDで、もう一方は
使われていないIDになる。開いて確認するのもいいが、たいていの場合
正しいゲームのApp IDにはゲームタイトル名のうしろに書式を変えて薄
字で括弧内に同タイトルが書かれている。
ということで、ID 10180を開く。
https://steamdb.info/app/10180/
Store Procesより上の項目はゲームの情報だけなので割愛する。
1:Store Prices
Store Pricesは代表的なリージョンでの販売価格を表示している。
上にあるリージョンほど安く販売されており、下に行くほど高くな
る。N/Aは購入できない地域のため値段は表示されない。
日本の欄にはN/Aと書かれているため、このゲームは日本からは購
入できない。
CURRENT PRICEは現在の価格。各リージョンのストアで使用され
ている通貨で価格が表示されている。
CONVERTED PRICEは基準通貨に換算したときの価格が表示されて
いる。その横にある%は基準通貨での販売価格に対する%。なお、こ
の基準通貨は表の右上にあるChange Currencyで変更することができ
る。日本のストアの価格を基準にしたいなら円に変更するとわかりや
すい。
LOWEST RECORDED PRICEは現在までの最低価格が表示されてい
る。価格の変動を見たい場合は表の下にあるPrice Historyを見ればこ
れまでの変動が一目でわかるようになっている。クリックしながら動
かして範囲指定することで任意の期間をズームできる。
2:Information
Steamへ登録する情報諸々。あまり見る必要はないが、Achievement
Languagesは参考になるかもしれない。このゲームに登録されている
言語一覧。日本語が入っているのが見える。
ただし、この言語一覧はこのゲームに登録されている言語であって、
全てのパッケージに全言語が入っているとは限らないので注意。
なお、SubIDにおけるInformationは重要。
3:Graphs & Spy
現在のプレイ人数と過去のプレイ人数、それらのグラフ及びゲームを
所持している人数とそのグラフ。マルチゲーならオンラインに何人い
るのか参考になる程度。
4:Packages
一番重要。パッケージとは各販売形態・リージョン毎などによって区
切られている。上で説明した各アプリごとに割り当てられるAppIDと
は別に、パッケージごとにIDが割り当てられている。それがSubIDで、
ここではそのSubIDがどのように割り当てられているか確認できる。
どのようなパッケージにSubIDがどう割り当てられているかはパッケ
ージ一覧を見ればわかる。また、Complete・Bundle・Retail・各リー
ジョンごとなどに分かれており、様々なパッケージ形態になっている
ことが見れる。これらの中には現在販売されていないパッケージも含
まれている。
SubIDはパッケージごとに割り振られているID。
NAMEはこのアプリ(ゲーム)が含まれているパッケージ名。右端に
丸いマークがあるが、これはストアで販売中のパッケージを示してい
る。
BILLING TYPEは販売形態。早い話がgame keyかストアでの購入かで
分かれている。
LAST UPDATEDは最終更新日。気にかける必要はない。
では、実際に入手したストアに売っているゲームやKeyが有している
SubIDをどのように確認するか。ストアでの確認は簡単。
1:カートに入れるを右クリックして、リンクをコピーしてどこぞに
貼り付ける。
カートに入れるを右クリック→リンクのアドレスをコピー。
これをすると下記のような文章がコピーできている。
「javascript:addToCart(2319);」このカッコ内の数字がSubIDになる。
2:特設ページのURLを見る。
別のゲームになるが、上画像にあるURLの
「http://store.steampowered.com/sub/64300/」の数字64300がSubID。
このSubIDはUSストアとJPストアで販売しているパッケージが別であれ
ばSubIDが異なるし、WWのように一括したリージョンだと同SubIDが振
られたパッケージが販売されている。
日本のストアだけ日本語あり版などが増えてきたが、あれは日本リージ
ョン向けのみオリジナルパッケージを販売していることになる。
Keyについては名称とリージョンから類推するしかない。登録されている
パッケージ数が少ないゲームは簡単に判断できるが、CoDのように販路が
複雑なゲームはKeyの名称・リージョンを良く確認する必要がある。なの
でKeyを購入するときは慎重に。
5:Depots
サイズやOSなどは説明せずともわかるだろうから省略する。ゲームの
ファイルの中身が一覧になっている。そしてファイル毎にDepots IDが
割り振られている。登録やファイル構成にもよるが、ファイルの中に
は言語ファイルも一覧になっているので、ここを見れば日本語のファ
イルがあるかどうかがわかる。
一覧を見れば「Call of Duty: Modern Warfare 2 Japanese」というファ
イルがあるのがわかる。これはCall of Duty: Modern Warfare 2のパッ
ケージに日本語ファイルが含まれていることを示している。
ただし、全てのパッケージに日本語が入っているわけではないので注意。
では、どのパッケージに日本語ファイルが含まれているかを確認するに
はどうするか。それはファイル左のDepots IDをクリックすればいい。
今回は「Call of Duty: Modern Warfare 2 Japanese」のID 10192をクリ
ックする。
すると上画像が出てくる。左の見出しにはFiles・Packages・Manifests・
Historyの四つがある。この中で重要なのはPackages。他のはあまり意味
が無いので説明を省略。
PackagesはこのDepots IDのファイルを含んだパッケージの一覧が出てく
る。つまり、今回の見ているページでは「Call of Duty: Modern Warfare 2
Japanese」を含んだパッケージ一覧が表示される。もっと言うと、それ
はCall of Duty: Modern Warfare 2を日本語でプレイできるパッケージ一覧
になる。
Call of Duty: Modern Warfare 2を日本語でプレイできるパッケージ一覧
を見ると
・Infinity Ward Comp
・Call of Duty: Modern Warfare 2 Retail (JP)
・ValveTestApp10180 Beta
・ValveTestApp42600 Beta
・CoD6MW2 JP Beta
の5パッケージ。Billing Typeが全てKeyのため、ストアより入手できるパッ
ケージには日本語ファイルが含まれていないのがわかる。
また、一覧の内3つはBetaで登録したパッケージなので除くと二つ。Infinity
Ward CompとCall of Duty: Modern Warfare 2 Retail (JP)になる。
Retailというのは小売り向けに発行されているKeyになる。(JP)はJP リージ
ョン(日本での販売)向けのみというリージョン制限を表している。つまり、
日本で発売されている小売り向けのKeyを登録すれば日本語で遊べるという
ことになる。要するに、これ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B002WJI5FY/
という風に見ていけば、どのパッケージにどの言語が含まれているかがわか
る。言語ファイルはリージョンによって違うし、同じゲームでもKey・スト
アで異なることもあるので購入する前にチェックしてから買うとお金が無駄
にならない。
ちなみにSubIDの画面からDepotsを開けば、そのSubIDのパッケージに含ま
れるファイル一覧を確認できる。最初からSubIDが分かっている場合はこの
方法で簡単にどの言語が含まれているか確認できる。
Configuration・User Cloud・Stats・Historyはまぁ見る必要ないので省略する。
2.VPN要不要の判断
さて、SubIDさえ特定できればそのパッケージを有効化するときにVPNが
必要かどうかがわかる。「Call of Duty: Modern Warfare 2」はギフトから
有効化するとVPNは必要ないが、Keyの登録にはVPNが必要なゲームにな
る。それをどのように見るか。
それは入手したいゲームのSubIDのInfomartionを見ること。今回は「Call
of Duty: Modern Warfare 2」のROW(Rest of World、その他の地域。厳密
には違うが、WW(World Wide)と同様にとらえても問題はない)リージ
ョンを例に挙げる。
https://steamdb.info/sub/2319/
1:This package can NOT be purchased in specified countries
これは購入できない国の一覧。ROWなので購入できない国の一覧になっ
ているが、NAリージョンなどリージョンの幅が狭まると、購入できる国
の一覧などになる。
ここで購入不可に設定されている国はKeyで登録する際にはVPNが必要。
2:Allow Purchase From Restricted Countries
制限された国々からの購入を許可するかどうか。Noと設定されているの
で購入できない設定になっている。
3:Purchase Restricted Countries
購入が制限された国の一覧。1と一緒。ここに載っている地域の人がこ
のパッケージをKeyで登録する際にはVPNが必要。
ちなみにGiftはこの一覧に載っていても制限には引っ掛らないので、VPN
が必要なくても有効化できる。
他の項目は省略する。
では、ギフトの有効化にVPNが必要かどうかを見るにはどこを見るか。
上画像はDuck Dynastyというゲームになるが、ゲームによってはこの
ゲームのように、購入制限とは別に実行制限がされているパッケージ
がある。
・This package can NOT be run in specific countries
実行不可能な国の一覧。
・Prohibit Running Countries
実行を禁止された国一覧。
これがSubIDのInformationに表記されていてかつ、禁止された国の一
覧に含まれるゲームは実行・ギフトの有効化にVPNが必要になる。
禁止されているのは実行だけのため、ギフトの受け渡しは問題はない。
このように見れば「Call of Duty: Modern Warfare 2」のRoWリージョ
ンはkeyで有効化するにはVPNが必要だが、ギフトの有効化ではVPN
が必要がないことがわかる。
追記
有効化が禁止されているリージョンもあるので注意。
RU+CIS(旧ソ連邦)、SA(南アメリカ)、SEA(東南アジア)、
インド、トルコ、中国などは上記設定に関係なくギフトの有効化はで
きない。北アメリカ、韓国、EU、北欧などは有効化できるので、安い
からといって有効化できないリージョンのギフトは入手しないこと。
追記2
Steamでギフトが廃止されたけど、ギフトに関する説明は削除しない。
有効化についてはまだ使えると思う。
追記3
アカウントと居住国情報が関連付けられ、VPNだけではKey登録でき
なくなった。VPNを使用してKey登録をしていた人は注意。
以上、本当に簡単にだがSteam DBの簡単な確認の仕方を書いた。
説明不足はあると思うので、思いつくか指摘されたら追加していく。