警察官に金属製の筒を示して脅し、職務を妨害したとしてチョウ類研究家の宮城秋乃氏(44)が公務執行妨害の容疑で逮捕、送検された事件で、県警と沖縄防衛局は19日、釈放中の宮城氏と共に世界自然遺産登録地の米軍北部訓練場跡地に出向き、米軍廃棄物を確認した。

 宮城氏によると防衛局職員3人と警察官3人が約7時間、訓練場跡地を見回った。未使用や不発の空包がある場所を確認したほか、野戦食料の袋やビール瓶、ケミカルライトなどの廃棄物を防衛局が回収した。空包はそのままだという。

 宮城氏は「県警と防衛局が現場を視察したのは初めてでは。これで米軍廃棄物の存在を認めざるを得ないだろう」と述べ、回収を要望した。

 県警は「在沖米国総領事館前で逮捕した件で、捜査の一環で実施した」と説明。防衛局は本紙の取材に20日中の回答は難しいとして留保している。