視聴者から、犯人なのでは?と怪しむ声が高まっていた洋食屋ハチドリのオーナー・英介(荒川良々)。
悠依と対峙し、人懐こい雰囲気で“大勢のこどもたちを救いたい”と夢を語る。しかし、その希望に満ちた目から、暗い影を落としていく英介の横顔。これぞ荒川良々。1カット、横顔の表情の変化だけで怖さが半端ない。「直木にもそう言ったんだよ!」と急に激高する狂気。グミの租借音もトラウマになりそうだ。果たして、英介と直木の間には何があったのか…。
「嫌~な感じがする」と息子・田中希也の顔をなで、武藤千代(神野三鈴)の口角の下がる瞬間の恐ろしさもあった。
ラスト2回。どんな物語が紡がれていくのか、そこにどんな心情がつながっているのか。一瞬の表情も見逃したくない。
文:長谷川裕桃