一度死んだ初夏の夜、君とキスをした。それが戦いの始まりだった。
ひょんなことから少女と口付けを交わし、半吸血鬼となった少年・八雲嶺慈。彼を吸血鬼に変えたレナ・ドラクリヤは嶺慈の両親が失踪した手がかりを知っており、両者は利害の一致で共に行動することになる。
世間の闇で暗躍する人ならざる者たちの闘争と陰謀に巻き込まれた嶺慈は、両親の行方を追って愛知県豊富市を奔走する。
奇妙な猟奇殺人を繰り返す謎多き殺人犯・ナイトホロウを追う中で、嶺慈は両親が吸血鬼を研究していたことを知る。
研究中に見つけ出した吸血鬼の秘宝『王の血涙』こそが敵の目的であるらしいが、それを知っているのは他ならない嶺慈自身のようで——?
血煙舞う地方都市を舞台に繰り広げられる現代ダークファンタジー!