中野市の「バラまつり」、駐車場利用台数が減少 開幕前の4人殺害事件が影響か
中野市一本木公園で開催中の「信州なかのバラまつり」の駐車場利用台数が、昨年に比べて約2割減っていることが16日、分かった。まつりの開幕2日前には市内で4人殺害事件が起きており、関係者は「事件の影響が大きいのではないか」と推測する。バラのピークは過ぎたが今年は花持ちが良く、見頃は18日の閉幕日まで続きそうで、「せっかく丹精して育てたので大勢に見てほしい」としている。
まつりの実行委員会や、公園を管理する「一本木公園バラの会」によると、開幕日の5月27日から6月11日までの16日間の駐車台数は約5500台で、前年同期比で約18%減った。このうち事件から間もない6月2日までの1週間は2042台で約28%減だった一方、3~9日の1週間は2702台と約5%減にとどまった。
公園と事件現場は中心市街地を挟んで約3~4キロ離れている。だが、開幕直後は事件の影響を受け「行きたいけれど不安」「行っても大丈夫か」といった電話が同会にかかってきたという。
実行委などは、園内の中野小学校旧校舎内に事件の被害者の慰霊台を設け、「亡くなられた方に心より哀悼の意を表します」と記したカードを置いた。関係者は「同じ市内で起きた事件の被害者のことを考えると複雑」としつつも、「バラには癒やし効果があるともいわれる。少しでもバラがまちのイメージや市民の元気の回復につながってほしい」と話す。
公園は入園無料。駐車場の利用には普通車千円などの協力金が必要。