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画像ファイル名:1686982369198.png-(403649 B)
403649 B23/06/17(土)15:12:49 ID:rIYQFNwkNo.1068437859+ 16:55頃消えます
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
123/06/17(土)15:29:58No.1068442870そうだねx28
そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
223/06/17(土)15:30:35No.1068443075そうだねx17
もう誰も
323/06/17(土)15:30:58No.1068443178そうだねx27
マリオと同じじゃん
423/06/17(土)15:31:00No.1068443191そうだねx13
アメリカ本土ですら失敗扱いされ始めてる作品じゃん
523/06/17(土)15:31:55No.1068443491+
>そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
見ないと差別だぞ見ろ
623/06/17(土)15:32:12No.1068443565+
(独立系を含む)デイリー上映25分前販売数合計ランキング(14時中間集計):20230617
順位 販売数 座席数 回数 館数 先週比 映画(作品名)
*1 23303 114936 439 182 ****** スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
*2 23064 101764 455 185 *63.7% リトル・マーメイド
*3 20897 *87456 405 183 *72.5% ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
*4 14688 *79850 415 181 ****** ザ・フラッシュ

日本じゃ地味にヒットしてるから安心して欲しい
723/06/17(土)15:32:21No.1068443610そうだねx28
これで散々煽ってた割に興行微妙なのがわかると途端にそもそも語るなってなってんのが
823/06/17(土)15:33:06No.1068443825そうだねx2
スレ画は最初期だから高いだけでユーザースコアそもそも下がっていってるんじゃなかったっけ
923/06/17(土)15:33:22No.1068443886そうだねx9
>日本じゃ地味にヒットしてるから安心して欲しい
大丈夫?
日本200億いけそう?
1023/06/17(土)15:33:27No.1068443915+
>そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
スナイダーカットとかでも好評へのそういう反論あったけどこれありにすると
もう何も信用する意味なくなるだろ
翻訳家とかとなら気が合うんじゃねえの
1123/06/17(土)15:33:44No.1068443990+
地味なヒットじゃ赤字だろ
1223/06/17(土)15:33:47No.1068444006そうだねx53
>そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
好きで見に行った人の評価が好評ならいいんじゃないの?何が言いたいのかわからない
1323/06/17(土)15:33:53No.1068444038+
>スレ画は最初期だから高いだけでユーザースコアそもそも下がっていってるんじゃなかったっけ
下がってない
そもそも下がらない理由はロッテントマトがスコア表示方法変更したからだけどね
1423/06/17(土)15:34:28No.1068444176+
これからどんどん黒くしようぜ
1523/06/17(土)15:34:36No.1068444213そうだねx1
あれけっこう客は入ってなかった?
ディズニーの想定よりは下だったとは聞いたことあるけど
1623/06/17(土)15:35:05No.1068444359そうだねx2
>あれけっこう客は入ってなかった?
>ディズニーの想定よりは下だったとは聞いたことあるけど
初週は良かった
2週目からめちゃくちゃ落ち始めた
1723/06/17(土)15:35:06No.1068444365そうだねx1
>これで散々煽ってた割に興行微妙なのがわかると途端にそもそも語るなってなってんのが
フラッシュとスパイダーバースとミーガンあると
流石にインセルゴキブリも他のことやると思うよ
1823/06/17(土)15:36:07No.1068444700そうだねx1
>そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
オーディエンススコアが低い映画はなんで存在するんだ?
1923/06/17(土)15:36:08No.1068444705+
大作と当たっちまったなら仕方ねえな…
2023/06/17(土)15:36:11No.1068444724そうだねx5
そもそもこのクラスのタイトルが初週が良いのなんて当たり前なんだから初週だけで喜んでたディズニーがアホすぎるんだよな
2123/06/17(土)15:36:35No.1068444844+
話自体が今の時代にそぐわない恋愛脳一直線みたいなイメージ強いしな…
2223/06/17(土)15:36:36No.1068444851そうだねx7
スパイダーバース好調なのが嬉しいわ
1作目が9億とかだったから
2323/06/17(土)15:37:07No.1068445032そうだねx21
>大作と当たっちまったなら仕方ねえな…
スレ画大作だろ
2423/06/17(土)15:37:20No.1068445099+
>話自体が今の時代にそぐわない恋愛脳一直線みたいなイメージ強いしな…
ちなみにスレ画はその話も少し改変加えてアリエルの動機を一途な恋心から外の世界への憧れのほうに比重をおいてます
2523/06/17(土)15:37:49No.1068445254そうだねx4
>初週だけで喜んでたディズニーがアホすぎるんだよな
ディズニーが喜んでたの?
声明でも出した?
2623/06/17(土)15:37:51No.1068445271+
逆にフラッシュはあれだけ延期重ねた割にはブラックアダムとどっこいレベルらしくてまた即再編ルートに入りそうなのがヤバい
2723/06/17(土)15:37:52No.1068445275そうだねx25
>そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
マリオとかでは逆のこと言ってそう
2823/06/17(土)15:38:22No.1068445422そうだねx4
>逆にフラッシュはあれだけ延期重ねた割にはブラックアダムとどっこいレベルらしくてまた即再編ルートに入りそうなのがヤバい
フラッシュは最初から再編前の作品だっつってんだろアホンダラ
2923/06/17(土)15:39:38No.1068445838+
シャンチー帰れ!
3023/06/17(土)15:40:29No.1068446091+
正直このままだと日本で50億いくかも怪しいな今の感じ
下手したら25億とかそれくらいで終わるんじゃないか
3123/06/17(土)15:40:46No.1068446183+
フラッシュ面白かったけどやっぱDCなのがアカンのか
3223/06/17(土)15:40:47No.1068446194そうだねx11
>ディズニーが喜んでたの?
>声明でも出した?
https://www.disney.co.jp/movie/littlemermaid/news/20230612_01 [link]
3323/06/17(土)15:41:02No.1068446276そうだねx2
人権意識が低いぞ
フラッシュもミーガンも岸辺露伴もスパイダーマンも見るな
その分リトルマーメイドを見ろ
3423/06/17(土)15:41:12No.1068446330そうだねx10
変に地名や時代をリアルにしたのがノイズになってた
カリブの先住民はそもそも黒人じゃねーぞアメリカ人!
3523/06/17(土)15:41:49No.1068446479+
>変に地名や時代をリアルにしたのがノイズになってた
>カリブの先住民はそもそも黒人じゃねーぞアメリカ人!
いやリアルじゃねぇよ
あの時代に黒人の女王なんているか?
3623/06/17(土)15:41:54No.1068446498+
ライバルが割と強いと言うか
トランスフォーマー好調らしいな
3723/06/17(土)15:42:09No.1068446566+
ドラム缶が無い時代なのになんでスティールパンあったんだろう
3823/06/17(土)15:42:16No.1068446595そうだねx11
面白いよ
腐ってもリトルマーメイドだし
まぁ腐ってるんだけど
3923/06/17(土)15:42:46No.1068446740+
人魚なんて居ないだろ
4023/06/17(土)15:42:47No.1068446742+
>面白いよ
>腐ってもリトルマーメイドだし
>まぁ腐ってるんだけど
王子が国ほっぽりだして逃げてるのがな…
いい加減責任放棄するエンドやめろ
4123/06/17(土)15:42:55No.1068446783+
岸辺露伴は黒い絵の話だから見てもいいだろ
黒がメインだぞ
4223/06/17(土)15:43:20No.1068446883そうだねx4
>初週は良かった
>2週目からめちゃくちゃ落ち始めた
横からだが黒人ヘイトの日本見てるか~wwwみたいに煽ってるやつ見かけたからバリバリ見られてると思ったら一週目だけだったのね
4323/06/17(土)15:43:59No.1068447056そうだねx1
>面白いよ
>腐ってもリトルマーメイドだし
>まぁ腐ってるんだけど
そうやって過去の名作を肌色で破壊していくとかまるでジェノサイドだ
4423/06/17(土)15:44:16No.1068447134そうだねx2
正直予告で動いてる黒人は可愛いじゃないって思った
ポスターは微妙
4523/06/17(土)15:44:36No.1068447200+
公開されたらスレが立たなくなったね
4623/06/17(土)15:44:38No.1068447213+
本国では初週だけならアラジン超えだったのに
今はもうアラジンにどう頑張っても勝てない興行になってるからな本国だけで見ても
4723/06/17(土)15:45:09No.1068447345+
>人権意識が低いぞ
>フラッシュもミーガンも岸辺露伴もスパイダーマンも見るな
>その分リトルマーメイドを見ろ
人権意識高めるために5回周回した!!!!
高めろ高めろ高めろ高めろ高めろ
4823/06/17(土)15:45:27No.1068447436+
ここシャンスレ?
4923/06/17(土)15:45:32No.1068447451+
>人権意識が低いぞ
>フラッシュもミーガンも岸辺露伴もスパイダーマンも見るな
>その分リトルマーメイドを見ろ
フラッシュはエズラがLGBTだかでミーガンは女で露伴はアジア人でスパイダーバースは黒人だろアホンダラ
5023/06/17(土)15:45:34No.1068447459そうだねx6
>正直予告で動いてる黒人は可愛いじゃないって思った
>ポスターは微妙
実際見てみたら役者の演技しょぼすぎてマジでどのシーンでもアリエルが「はえー…」みたいな表情しかしてないからまったく感情の起伏なくてすごい
5123/06/17(土)15:45:41No.1068447491そうだねx5
アナ雪2の時みたいにPRマンガ描いてもらえば良かったんじゃないか
5223/06/17(土)15:45:52No.1068447538+
姉妹がバリバリにメタな多様性で固めてんのはトリトンセックスしまくりになったの?
5323/06/17(土)15:45:58No.1068447566そうだねx3
>公開されたらスレが立たなくなったね
他の大作の公開始まったしそもそもスレ立ててたのの大半が煽りたいだけのカスだし…
5423/06/17(土)15:46:03No.1068447585+
スパイダーマンも黒人だろ
スパイダーバースも見ろ
5523/06/17(土)15:46:07No.1068447602+
可愛いキャラがリアル海洋生物になってて駄目だった
5623/06/17(土)15:46:17No.1068447647+
>正直予告で動いてる黒人は可愛いじゃないって思った
>ポスターは微妙
映像だと可愛いんだよね
なんてそのポスターにした?
5723/06/17(土)15:46:36No.1068447740+
アラジン超え!ってCM初週だけかよあれ
そらそうか公開日からそんな経ってないし
確かにアラジン超えは凄いけどなんかカラクリ知ると若干冷めるなこういうの…
5823/06/17(土)15:47:18No.1068447944+
黒人が見て高得点入れてもスレ画の点数なるし
5923/06/17(土)15:47:31No.1068448003そうだねx3
>アラジン超え!ってCM初週だけかよあれ
>そらそうか公開日からそんな経ってないし
>確かにアラジン超えは凄いけどなんかカラクリ知ると若干冷めるなこういうの…
そういう詐欺的な広告はディズニーのお得意とするところだし
6023/06/17(土)15:47:32No.1068448014+
>アラジン超え!ってCM初週だけかよあれ
>そらそうか公開日からそんな経ってないし
>確かにアラジン超えは凄いけどなんかカラクリ知ると若干冷めるなこういうの…
見に行ったの?
6123/06/17(土)15:48:00No.1068448132そうだねx3
>人権意識が低いぞ
>フラッシュもミーガンも岸辺露伴もスパイダーマンも見るな
>その分リトルマーメイドを見ろ
プペルかよ
6223/06/17(土)15:48:04No.1068448145+
演技は酷いけど歌は上手いよ
脇役は演技も超上手い
6323/06/17(土)15:49:06No.1068448407+
評論家の点数低くない?
それともトマトってこの点数が普通なん?
6423/06/17(土)15:49:14No.1068448443そうだねx6
>演技は酷いけど歌は上手いよ
>脇役は演技も超上手い
でもなァ…大抵吹替で見るからなァ…
6523/06/17(土)15:49:29No.1068448519+
>演技は酷いけど歌は上手いよ
>脇役は演技も超上手い
脇役をアリエルにしろ
6623/06/17(土)15:49:30No.1068448523そうだねx10
2週目でスパイダーバースと僅差ならまぁ頑張ってる方じゃないの?
6723/06/17(土)15:50:11No.1068448717+
国内の映画レビュー投稿サイト微妙に良い評価で違和感覚える
批判的レビューが消されてるサイトもあるみたいだが
6823/06/17(土)15:50:14No.1068448730そうだねx10
演技も上手くなきゃいけないのに歌だけ上手いですなんてもう政治的理由しかない採用なの丸出しで
6923/06/17(土)15:51:06No.1068448986+
歌手が歌下手だったら終わりだろ
7023/06/17(土)15:51:12No.1068449001そうだねx1
吹き替えって歌も日本語なの?
7123/06/17(土)15:51:20No.1068449053そうだねx7
アリエルなんてそれこそ声が出せない期間が大半なんだから演技力が死ぬほど大事なのに演技力がゴミだからな
しかもスレ画の映画はアリエルが声出せない期間に歌うシーンあるからな
もうコンセプトめちゃくちゃ
7223/06/17(土)15:51:38No.1068449134+
>歌手が歌下手だったら終わりだろ
ジャニーズ壊滅じゃん
7323/06/17(土)15:51:57No.1068449214そうだねx3
>吹き替えって歌も日本語なの?
そうだよ
7423/06/17(土)15:52:15No.1068449314そうだねx9
最初に勢い凄い成功みたいな流れ作った上で失速するのは
最初からコケるよりガチ感ある
7523/06/17(土)15:52:21No.1068449339+
>ここシャンスレ?
荒らせる要素のある映画のスレなんて全部シャンスレだろ
7623/06/17(土)15:52:22No.1068449345そうだねx11
アリエルを止めるためにアンダーザシーを歌うのにアリエルがアンダーザシーを歌うって変だろ
7723/06/17(土)15:52:25No.1068449363そうだねx2
>でもなァ…大抵吹替で見るからなァ…
残ったのは原作のビジュアルから激しく乖離した姿で大根役者のアリエル…
7823/06/17(土)15:52:27No.1068449370+
これからアリエルのグッズ全部黒くなるの?
7923/06/17(土)15:53:14No.1068449580+
トランスフォーマーそんな強いんだ
8023/06/17(土)15:53:17No.1068449594そうだねx1
>>歌手が歌下手だったら終わりだろ
>ジャニーズ壊滅じゃん
アリエル役が万人受けする美人ならよかったのにニガーじゃな
8123/06/17(土)15:53:49No.1068449733そうだねx7
>ジャニーズ壊滅じゃん
あいつら業界向けのホモ穴奴隷じゃん
8223/06/17(土)15:54:32No.1068449921+
>アリエルを止めるためにアンダーザシーを歌うのにアリエルがアンダーザシーを歌うって変だろ
あれそもそも歌詞からしてアリエルに呼びかける内容じゃなかったか
8323/06/17(土)15:55:38No.1068450210そうだねx3
アンダーザシーって陸は糞だよって感じじゃなかった
8423/06/17(土)15:56:21No.1068450402+
ニガーが日本語で歌ってたら冷めるわ
8523/06/17(土)15:56:23No.1068450411そうだねx2
実際の映像は見てないから分からないけどポスターのセンスは普通にダメだと思う
8623/06/17(土)15:56:26No.1068450422そうだねx6
>そりゃ好き好んでいく連中の評価だし
差別主義者ってこんな意味不明なこと言うのか
8723/06/17(土)15:56:27No.1068450426+
素晴らしい海の底みたいな歌
8823/06/17(土)15:56:46No.1068450499そうだねx9
売れないのは黒人に対するヘイトって主張してたら黒人主人公のスパイダーバースは全世界で好調っていう
8923/06/17(土)15:57:07No.1068450585+
ヒットしなかった国はレイシストなってやったせいで世界中がレイシストだらけに
9023/06/17(土)15:57:26No.1068450668+
>アンダーザシーって陸は糞だよって感じじゃなかった
出だしから人間世界はクソみたいなこと言ってるからな…
9123/06/17(土)15:57:28No.1068450683そうだねx7
>最初に勢い凄い成功みたいな流れ
この時ちょっと日和って褒めようとしてた「」ダサ過ぎて好き
9223/06/17(土)15:57:37No.1068450727そうだねx1
>>アラジン超え!ってCM初週だけかよあれ
>>そらそうか公開日からそんな経ってないし
>>確かにアラジン超えは凄いけどなんかカラクリ知ると若干冷めるなこういうの…
>そういう詐欺的な広告はディズニーのお得意とするところだし
こいつらアルミ被ってそう
9323/06/17(土)15:57:47No.1068450769+
>ヒットしなかった国はレイシストなってやったせいで世界中がレイシストだらけに
本国でもアラジン未満の興行収入確定なんだけどいいんスか?
9423/06/17(土)15:57:53No.1068450794そうだねx9
>こいつらアルミ被ってそう
前科あるんで
9523/06/17(土)15:58:01No.1068450832+
>ヒットしなかった国はレイシストなってやったせいで世界中がレイシストだらけに
よかった日本はシン仮面よりヒットしてて
9623/06/17(土)15:58:06No.1068450849そうだねx5
マイルスのせいで黒人差別のせいで失敗ってカードも無効化された
9723/06/17(土)15:58:10No.1068450875そうだねx1
歌う時だけこの人使えば良かったのに
9823/06/17(土)15:58:10No.1068450876+
ブラックパンサーみたいに黒人が観に行かなかったの?
9923/06/17(土)15:58:14No.1068450895そうだねx4
>>こいつらアルミ被ってそう
>前科あるんで
マジで糖質なのかよ
10023/06/17(土)15:58:28No.1068450949そうだねx3
そもそも失敗してないだろ
10123/06/17(土)15:58:42No.1068450995+
高評価するためにアニメ版の解釈を勝手にやりだして黒人が出てもいいむしろ黒人がやるべきとかいう理屈見た時目眩したわ
お前の好きな作品全部性別も年齢も人種もぐちゃぐちゃになってもいいのか
10223/06/17(土)15:58:45No.1068451013そうだねx10
>こいつらアルミ被ってそう
アラジン超え!(初週だけ)の宣伝の仕方阿漕だよねって話でアルミ被ってるって何いってんの…
10323/06/17(土)15:58:48No.1068451023そうだねx7
>>>こいつらアルミ被ってそう
>>前科あるんで
>マジで糖質なのかよ
病人の中ではアナ雪2のステマはなかったことになってるのか
10423/06/17(土)15:58:57No.1068451057+
スパイダーバース面白かったな
10523/06/17(土)15:59:02No.1068451079そうだねx3
>>>こいつらアルミ被ってそう
>>前科あるんで
>マジで糖質なのかよ
やめなよ最後に引用すれば勝ちみたいなのみっともない…
10623/06/17(土)15:59:29No.1068451179そうだねx2
スパイダーマンは初週でスレ画は2周目でその差なら普通じゃんとしか
10723/06/17(土)15:59:37No.1068451206+
敗者の集まりまだやってんの
10823/06/17(土)15:59:37No.1068451212+
無理が通れば道理引っ込むの好例
無理を通して配給までは出来たが
10923/06/17(土)15:59:51No.1068451269そうだねx2
どうやらアルミ被ってたのは自分らしいな
いやむしろアルミ被ったほうが良いんじゃない?
11023/06/17(土)15:59:52No.1068451272+
アースラは200点だった
11123/06/17(土)15:59:54No.1068451280+
リトルマーメイドはスラムダンクみたいに口コミでバカ売れになる
スパイダーバースは配慮キツくて売れないとか魚人面でシコってるやつが言ってたから見てなって
11223/06/17(土)15:59:55No.1068451286+
>>>>こいつらアルミ被ってそう
>>>前科あるんで
>>マジで糖質なのかよ
>やめなよ最後に引用すれば勝ちみたいなのみっともない…
ほいおれの勝ち
11323/06/17(土)15:59:55No.1068451288そうだねx2
>>こいつらアルミ被ってそう
>アラジン超え!(初週だけ)の宣伝の仕方阿漕だよねって話でアルミ被ってるって何いってんの…
マジでアルミなんだ…
11423/06/17(土)15:59:56No.1068451295そうだねx8
>敗者の集まりまだやってんの
これディズニーの悪口?
11523/06/17(土)16:00:08No.1068451358+
11623/06/17(土)16:00:13No.1068451378+
このスレで話すことじゃないかもしれないけどそもそも実写化企画そのものが需要あるのか疑問なんだけど実際いくつか成功してるんだよね?
11723/06/17(土)16:00:13No.1068451381+
これもリトルマーメイドじゃなければ反発はなかったと思うよ
11823/06/17(土)16:00:25No.1068451430+
>>敗者の集まりまだやってんの
>これディズニーの悪口?
ディズニーは勝ち続けてるじゃん
11923/06/17(土)16:00:37No.1068451493そうだねx6
封切りして数週間前経つのに未だにポリコレの話題が出る作品は
ポリコレ程度に負けるほど作品自体にパワーがない論
12023/06/17(土)16:00:45No.1068451522そうだねx5
興行収入が芳しくないと見るやまた叩き始めてて草
こいつらの性根終わってるだろ
12123/06/17(土)16:00:49No.1068451543+
>このスレで話すことじゃないかもしれないけどそもそも実写化企画そのものが需要あるのか疑問なんだけど実際いくつか成功してるんだよね?
過去のディズニー実写化はほぼ成功してる
12223/06/17(土)16:01:05No.1068451597+
このスレ貧相な語尾でアルミアルミ騒ぐ天使が出没してるらしいな
12323/06/17(土)16:01:12No.1068451629そうだねx5
>これもリトルマーメイドじゃなければ反発はなかったと思うよ
歌が上手い設定活かしてモアナやれよとは散々言われてたな
12423/06/17(土)16:01:12No.1068451632+
見てから叩け
12523/06/17(土)16:01:17No.1068451653そうだねx4
>アリエルを止めるためにアンダーザシーを歌うのにアリエルがアンダーザシーを歌うって変だろ
これキングダムハーツ?の悪口?
12623/06/17(土)16:01:18No.1068451660+
>>>敗者の集まりまだやってんの
>>これディズニーの悪口?
>ディズニーは勝ち続けてるじゃん
最近のディズニーの興行ボロボロだけど大丈夫?
7000人解雇したけど大丈夫?
12723/06/17(土)16:01:22No.1068451677+
人魚姫マニアなんて滅多にいないだろうし
抵抗あるなら見に行かなきゃいいだけだな
12823/06/17(土)16:01:31No.1068451698+
上映館上で宣伝上で特典上なのに全くリトルマーメイドに勝てないシン仮面はなんなんだよ
12923/06/17(土)16:01:51No.1068451776+
アルミホイルって言えばみんながそうだねくれるから何処でも使えると思っちゃったんだろうな…
13023/06/17(土)16:01:54No.1068451795そうだねx3
売れてようが売れてまいが主演は不細工のままだし…
13123/06/17(土)16:02:53No.1068452042そうだねx7
すぐ仮面ライダーの話するのやめなよ
13223/06/17(土)16:03:00No.1068452073+
>ディズニーは勝ち続けてるじゃん
配信が6億ドルの赤字なのに?
13323/06/17(土)16:03:14No.1068452145+
>すぐ仮面ライダーの話するのやめなよ
(都合が悪いんだな…)
13423/06/17(土)16:03:14No.1068452147+
>すぐ仮面ライダーの話するのやめなよ
100レス超えたのはすぐじゃねえな…
13523/06/17(土)16:03:29No.1068452222+
>上映館上で宣伝上で特典上なのに全くリトルマーメイドに勝てないシン仮面はなんなんだよ
ターゲット層が狭すぎるし同じ土俵にするには無理あるよ……
13623/06/17(土)16:03:38No.1068452257+
でも「」ちゃんはシンカメも叩いてたから…
13723/06/17(土)16:03:39No.1068452260そうだねx3
王様の娘が色んな人種いるせいで女取り換えまくったみたいになってるのが一番面白かった
13823/06/17(土)16:03:54No.1068452325+
なんかスレ画で散々煽ってた過去無視して言われてもさ…
13923/06/17(土)16:03:57No.1068452341そうだねx1
>>アリエルを止めるためにアンダーザシーを歌うのにアリエルがアンダーザシーを歌うって変だろ
>これキングダムハーツ?の悪口?
あのポリコレンチがやたらと持ち上げる一般の人のレビューもキングダムハーツを軽く触れただけで無視してたな…
14023/06/17(土)16:04:06No.1068452369+
>>上映館上で宣伝上で特典上なのに全くリトルマーメイドに勝てないシン仮面はなんなんだよ
>ターゲット層が狭すぎるし同じ土俵にするには無理あるよ……
シンシリーズだろ
どう考えてもリトルマーメイドの方が狭いよ
14123/06/17(土)16:04:12No.1068452397+
売れてようが売れてまいが魚顔は気色悪いってずっと言ってるだけなのに
興行収入が悪いとか酷いこと言う奴がいるな
14223/06/17(土)16:04:47No.1068452553+
>王様の娘が色んな人種いるせいで女取り換えまくったみたいになってるのが一番面白かった
これワンピのネプチューン王の悪口?
14323/06/17(土)16:04:57No.1068452595+
>売れてようが売れてまいが魚顔は気色悪いってずっと言ってるだけなのに
>興行収入が悪いとか酷いこと言う奴がいるな
顔の好みは人それぞれだけど興行収入はれっきとした覆しようのない事実だろ
14423/06/17(土)16:05:04No.1068452634+
これプペル?
14523/06/17(土)16:05:47No.1068452841そうだねx4
叩かれたくないからよその作品叩けって盾にする腐った黒人仕草やめなよ
14623/06/17(土)16:06:17No.1068452987+
にんげんさんたち…たぬきも人を傷つけるようなひょうげんはやだし…きもちはおなじですし…
たぬきたちは、ションボリな生き物シンボリルドルフとしての誇りがありますし…だからこそけだかくそして穏やかに生きていきたいと思ってますし…
だからけんかはやめるし…たぬきのおどりをみて…心をいやすし♪
きっつっね♥たっぬっき♥てんぷっら♥つっきっみ♥おっにっく♥ヒガシマル♥うどん、うどん、うどん、すーぷっ♥うーっ♥♥♥(たぬもちおしりふりっ♥)うーっ♥♥♥(たぬもちおしりふりふりっ♥)
……ふーっし!つかれたけどたぬきながらよく踊れましたし…!シンボリ牧場に伝わるたぬきの伝統「うどんダンス」いかがでしたし…?
たぬきもにんげんも…いっしょにおどってほっぺをあわせてもーっちもっちでなかよしだし♪……あっ、ちびが起きてきたし?ちび…どうしたし?
14723/06/17(土)16:06:24No.1068453030そうだねx1
>叩かれたくないからよその作品叩けって盾にする腐った黒人仕草やめなよ
いやレイシストの方が腐ってるだろwwww
14823/06/17(土)16:06:30No.1068453048+
キューッ♥マン…シ♥マンマン…シ♥
あっ…まんまんだし…!にんげんさん、ちびがまんまんの時期に入りましたし…♥とっても…まんまんしてるし…♥
ちびのおまたがヌラヌラしてとってもまんしになってくるじきだし…♥にんげんさんたちが悪いひょうげんをやめようと考え直したからちびにいい影響が出たんだし…!
キュッキュキュゥゥゥゥン♥マンマンシ♥♥♥マンマンシ♥♥♥
まんまんし…まんまんし…♥にんげんさん♥シンボリルドルフの伝統はほかにもありますし!ちびを…ちびのおまたをクチュってほしいし♥ちびのおまたをたーっくさんクチュってまんまんしをまんまんしでまんまんしてほしいし♥♥♥♥♥
マンマンシィ♥キュンタウゥン♥♥♥
14923/06/17(土)16:06:41No.1068453096+
あっあっあっあっ♥たぬきも…ルドルフもおまたまむまむ床にこすりつけたくなっちゃってきたしぃ♥こするしぃ♥おまたをひらいてゆかにぴたっとつけて…♥まんぴかし♥(ヌルウッニュルウッ♥)まんぴかし♥(ヌラヌラタヌキュッ♥)
さぁにんげんさん…ちびと…たぬきの…♥シンボリまんまんたーっくさんあじわってし♥♥♥♥♥
マァン♥マァン♥キューーーッ♥♥♥♥♥
たぬきは…シンボリルドルフは…!まんまんだし…しあわせだし…♥
15023/06/17(土)16:06:43No.1068453108+
中国人「ブッサ見るのやめよ」
韓国人「ブッサ見るのやめよ」
日本人「ブッサ見るのやめよ」

あーこれ
15123/06/17(土)16:07:03No.1068453211+
日の昼間にボヤ騒ぎが発生した
幸いにも住宅街からは離れていたが、離れていたからこそ発見が遅れた火事だった
火事の現場は小さい倉庫であった
すでに使われておらず、人の気配もしない寂れた土地だ
そこに野良のたぬきたちが住み着き、スラムとして形成していたようだった

「燃えてるし…みんな逃げるし…!」
「ギュグアアアアアアア!」
「ああ!たぬきのお宝があああ!」
「ダヌゥウウウ!あづいしいいぃいい!!」
「ギュウンビビイイ!」
「チビー!どこだしー!チビイィイイ!」
15223/06/17(土)16:07:14No.1068453272+
しかし何処から手に入れたのか、スラムのたぬきは火を使いだした
恐らくは寒くなる季節で使おうとしたのだろう
焚火を作り、凍えるような季節をやり過ごしてスラム全員が生き残る
そんな些細な願いだったのだろう

しかし野良のたぬきが火の危険性を理解していなかった
火の不始末、もしくは何かに飛び火でもしたか
今となってはその理由も定かではないにしても、スラム全体が燃え盛る今を変えようがない
15323/06/17(土)16:07:24No.1068453325+
たぬきが燃えた
たぬきの餌が燃えた
たぬきの所持物が燃えた
スラムの全てが燃え尽きた

サイレンを鳴らしながら消防隊が駆け付ける
ポンプ車から大量の消化水をかけられてあっさりと火事は鎮火されていく
しかしその後には黒ずんだ何かしか残っていなかった
15423/06/17(土)16:07:45No.1068453416そうだねx2
あーまた黒人差別スレが荒らされてる
……いーんじゃねェか?
15523/06/17(土)16:07:52No.1068453452+
そして時は流れて数十年後
火事の現場があった寂れた土地は再開発が進み、住宅街が形成しつつあった
人も移り住むようになり、打って変わっての賑やかを取り戻しつつある
そんな街並みにモフモフのくるみルフで身を包んだたぬきと飼い主らしき人間が散歩している
移り住んでからまだ数か月と言ったところだが飼い主もようやく新天地に慣れたと言った顔だ
同時にペットとして飼いだしたたぬきもすくすくと育ち、こうしてのんびり散歩も出かけられている

「ん…?なんだあのたぬき」
「倒れてるし…助けるし…!」
15623/06/17(土)16:07:54No.1068453465そうだねx1
肌とおんなじで腹の中も黒いとか終わってんな
15723/06/17(土)16:08:09No.1068453556+
野良のたぬきが倒れ伏して死んでいるのは珍しくないとはいえ、飼い主が止める前にペットたぬきは駆け出した
ペットショップ産とはいえそれなりに大事に育てられたたぬきだ
どうやら同族に対する優しさは失ってないらしい

「おーい!大丈夫しー!」
「う……お前飼いし…?大丈夫し…ありがとうし…」

飼い主は立ち上がった野良たぬきの顔を見てぎょっとした
まるで火傷の痕のように赤く染まっているのだ。どうやらペットたぬきも同様にビックリしてジタバタしている
15823/06/17(土)16:08:19No.1068453596そうだねx1
>肌とおんなじで腹の中も黒いとか終わってんな
出た「」ちゃんの差別ジョーク
15923/06/17(土)16:08:21No.1068453615+
「ごめんし…驚かせたし…」
「あ、ああ…お前本当に大丈夫なのか?どっかで火でも当たったのか?」
「違いますし…ここでポップしたたぬきは不思議とこうなるんですし…」

ションボリ顔の野良たぬきは今まで見たことのないぐらい深いションボリ顔をする
どうやら話を聞くと、この地域でポップしたたぬきは不思議と夢を見るそうだ
まるで全身を火に焼かれて延々と苦しみ続けるような夢だ
それをポップしたばかりのチビから見ない日はなく、気づけば全身を火傷の痕を残すようになるそうだ
しかもただの痕ではないらしく、野良たぬきが語るたびに苦痛で顔を歪めているあたりに現実にも効果を及ぼしている
倒れ伏していたのはついに痛みに耐えきれなかったためだった
飼い主もペットたぬきも、あまりの現実味のない話にぞっとした
16023/06/17(土)16:08:33No.1068453672+
「……飼いたぬきはここにあまり近寄らないほうがいいし…もし死んだらここにションボリが引き寄せられるかもしれないし…」
「ひぃし…やだし…」
「あまり脅さないでくれ、こいつは臆病なんだ……すまないな、そんな話をさせて」
「いいし…それじゃあ…お気をつけてし…」

よろよろとしながら野良たぬきは去っていく
怖い話を聞いて震えるペットたぬきを抱きながら飼い主も散歩を切り上げて帰っていく
飼い主は思う。果たしてこの地のたぬきはどうやって生きているのだろうか
少なくとも成体になれる辺りは生きられる環境であるのは間違いない
しかし所詮は野良のこと。深く考えては仕方ないと頭を切り替えて家に戻っていった
16123/06/17(土)16:08:36No.1068453684+
仮面ライダーとスレ画が殴り合ったらスレ画が勝つけど?
16223/06/17(土)16:08:43No.1068453709+
「ふぅ…ふぅし…グギュ……」

野良たぬきは足を引きずる形でなんとか住処でもあるスラムに戻れた
服を着ているたぬきだから分かりづらいが、火傷の痕は顔以外にも及んでいる
全身火傷という本来では動くことすら難しい重症の身で野良たぬきは外に出ていたのだ

「戻ったし…」
「おかえりし……ご飯は…なさそうだし…」
「ごめんし…」
「いいし…」
16323/06/17(土)16:08:46No.1068453718+
>あーまた黒人差別スレが荒らされてる
荒らしは黒人だった!?
16423/06/17(土)16:08:47No.1068453723そうだねx2
>中国人「ブッサ見るのやめよ」
>韓国人「ブッサ見るのやめよ」
>日本人「ブッサ見るのやめよ」
>
>あーこれ
欧州でも売れてないけど
16523/06/17(土)16:08:55No.1068453757+
住処には同じように成体たぬきが一匹
しかし野良たぬきと変わらぬ火傷痕が顔に痛々しく残っている

「チビの様子は…どうだし…?」
「まだ元気だし…見てみるし…」

簡易的な柵を設けて万が一でも子たぬきが抜け出さないための処置
あくまで万が一のためだが、あえてそうする必要もないだろうと野良たぬきは常々思っていた
野良たぬきが見つめる先の子たぬきたち
その子らもまた、全身に火傷痕を作っているからだ
しかも服を着ていない全裸子たぬきなので痛々しさは更に増している
16623/06/17(土)16:09:09No.1068453822+
「ギュゥギュゥ…ギュビィィ…」
「ビィィィィン!ビエエエエエン!」
「イタイシ…ネレナイシ…ネタラモエチャウシ…」
「ギュピ…ギュピ…ギュピ…ピピピピ……ダヌー…」

どうして、こうなったのだろう
野良たぬきは子たぬきの悲惨な光景を見るたびに枯れているはずの涙が出る
この地域ではポップしたたぬきは不思議と自分が燃えている夢を見る
夢を見れば現実でも火傷の痕が残り続けて身を蝕むのだ
例え死んで楽になろうともションボリが地域に留まってリポップする
そしてまた記憶を失った自分が業火に燃やされる夢を見続ける
この地獄はいつ終わりを迎えてくれるのだろう。誰が終わらしてくれるのだろう
次のたぬ生があるから今生の死を恐れない死生観を持つたぬきですら、この地域のたぬきは絶望し切っていた
16723/06/17(土)16:09:18No.1068453870そうだねx3
mayで連日スレ立っててとしあきって結構あれなんだなって思った
もっと恐怖人形とか見ればいいのに
16823/06/17(土)16:09:21No.1068453880+
「……あのチビはもうダメだし…肉団子にするし…」
「わかったし…」
「それと私も…もうダメそうだし…後は頼むし…」

同棲たぬきは無言で傾く
産まれてから常に全身火傷を負うというハンデを背負って生きていくにはどのような環境でも過酷になる
特に餌を取れる内に取る事、餌を無駄にしないことはスラムでは大前提のルールだ
前者であれば野良たぬきのように餌を取るのが難しいぐらいに体も心も疲弊した場合、その身をスラムに捧げる
つまり共食いによってハンデがある中でも成体たぬきまで成長する個体も産まれたのだ
そして後者の餌を無駄にしないのはそこまで育つ子たぬきを選別し、場合によっては間引きにする
成体ですら心身を疲弊する火傷を子たぬきが耐えるのも難しい話だ
16923/06/17(土)16:09:35No.1068453940+
「次こそは…モチモチできる…たぬきになりたいし…」

そしてこのスラムに置いて最もたぬきを絶望させる要因
火傷の痛みによってモチモチができないということだ
この野良たぬきも、そして子たぬきも、同棲たぬきも、産まれてからモチモチをした経験がない
下手にモチモチしようとすれば気持ちよさ温かさよりも痛みと不快感しかないのだから当然だ
次こそは…次こそはと、いずれ悪夢のような呪いが解ける日を夢見て次代に繋げていく
いっそ全てを投げ捨ててしまいたい
何も知らぬ状態で悪夢に囚われる事になっても、今と何も変わらないだろ
17023/06/17(土)16:09:47No.1068453996+
しかしたぬきたちはそれができなかった
ポップという生態を取るために何かを残したい願いこそが火傷たぬき達に残された最後の本能だからだ
野良たぬきは静かに眠りについて夢を見る前に同棲たぬきに介錯を頼む
せめて死にゆく先だけは、穏やかで優しい世界を見れる事を祈って


「アツイシィイイイイイイ!ママ!ママァアアア!ギュビプアアアアアアアア!!」
17123/06/17(土)16:10:25No.1068454206+
「おっさんぽ、おっさんぽたっのしいしっ…(フリフリ)」うどんダンスを踊りながら、ご機嫌な様子で道を歩いていく。
飼い主とたぬきは日課の散歩をする為に、市外の広い自然公園を訪れていた。
いつもと同じ代り映えしない散歩コースに飽きてしまっているのでは、と飼い主がわざわざ気を利かせてくれたのだ。
たぬきは「一緒におさんぽできるのならどこでも構わないし!」と言っていたが、行きたそうにそわそわとしていたのを見逃す飼い主では無かった。

楽しそうにダンスを踊りながら先行するたぬきをやれやれと言った様子で見守る飼い主。
するとポケットから振動が鳴り響いた。スマホを取り出し確認すると職場の上司であったので、たぬきに少し待つように伝え電話を取り会話を始める。

「おっさんぽおっさんぽ……ん?なんか居るし?」飼い主の電話が終わるまでその場でうどんダンスを踊っていたたぬきの目は、草むらで動く小さな影を捉えた。
「…(キョロキョロ)」「キュー…」ガサゴソと蠢く影が草むらから出てくる。その正体はションボリとした1匹の子たぬきであった。
17223/06/17(土)16:10:27No.1068454219そうだねx1
>mayで連日スレ立っててとしあきって結構あれなんだなって思った
>もっと恐怖人形とか見ればいいのに
そもそもあいつら映画自体見てないだろ
毎日匿名掲示板で同じようなスレ見て同じようなレス繰り返してる暇人で確定
17323/06/17(土)16:10:29No.1068454227そうだねx1
>mayで連日スレ立っててとしあきって結構あれなんだなって思った
>もっと恐怖人形とか見ればいいのに
ちょっと待てマイナーホラーよりディズニーの名作見た方がいいだろ…
17423/06/17(土)16:10:44No.1068454302+
「あっ!ちびだし!」たぬきが声を出すと、それに気が付いた子たぬきは一瞬固まった後そそくさと草むらに消えてしまった。
「待つし!こっちに来るし!」たぬき種には基本的に親も子供も存在しない。死んだたぬきはまた何処かの子たぬきとしてリポップする為だ。
だが種を存続させる為の本能とも言うべきなのか、「か弱い子たぬきは大人のたぬきが守るべき」という思考をどのたぬきも等しく持っている。
それはこのたぬきも例外ではなかった。子たぬきを追う為に草むらへ向かって行く。その頭から愛する飼い主の事は、きれいさっぱり抜け落ちてしまっていた。

「まつし!…見つけたし!」子たぬきを追ってどれだけ時間が過ぎただろうか。草むらの終わりにようやくその姿を捉えたたぬきはそれに向かって勢いよく飛び込んだ。
捕まった子たぬきは勢い良くジタバタを始めたが、所詮子供の力。腕でしばらく抱き抱えてやると観念した様に体をたぬきに預け始めた。
17523/06/17(土)16:10:44No.1068454309そうだねx1
アリエルは黒人だし
カリブ海は黒人国家だし
白人によって連れてこられた黒人奴隷なんて存在しなかった
いい加減「」は歴史認識をアップデートするべき
17623/06/17(土)16:10:58No.1068454375+
「ふぅふぅ…やっと捕まえたし!もう安心だし…」抱いたまま優しく語りかけてやると、子たぬきも敵意はないと判断したのか楽しげなハミングをたぬきに聞かせる。
「キュイッキュイッ♪キューキュー♡」「あんまり暴れないでし…あっ!」
子たぬきを追うのに夢中になり過ぎたたぬきは、自分が飼い主から遠く離れてしまった事にやようやく気が付いたのだ。


戻ろうにも帰り道が分からなくなり、公園内をションボリとした表情で歩いてゆく。たまに聞こえる人間の声に「ご主人!?」と振り向くも、全てが赤の他人のものだった。
どれ位歩いただろうか。疲れ切った足を引きずり、小さな花壇の傍に子たぬきと一緒に座り込む。
「ご主人…どこだし…」今にも泣きそうな顔でボソリと呟くと、たぬきの傍に複数の大きな影が差しこんだ。
影の正体を確かめようと顔を上げると、そこには厭らしい笑みを顔に浮かべた4人の少年達がたぬきを取り囲んでいた。
「…なんだし」怯えて小さく鳴く子たぬきを背後に寄せ、突然現れた人間達に警戒心を露わにするたぬき。
だが少年達はそんな様子を構いもせず、たぬきに話しかけた。
17723/06/17(土)16:11:19No.1068454472+
「いや何か困ってんの?お前」「そうそう」「可哀そうだから声かけたわけよ」
うんうんと頷きながら、笑いあう少年達。眼だけは笑っていない事にたぬきだけが気が付けなかった。愛しい飼い主に会うために、なんとかこの人間達の力を借りられないか。そのことだけで頭が一杯だった。
たぬきが事情を話すと、意外にも少年たちはその頼みを快諾してくれた。しかし、その対価として一つだけ条件を持ち出された。「日が暮れるまで自分達と遊んでほしい」という願いである。
「そんなのお安いご用だし!」「キュー♪」たぬきと子たぬきは意気揚々と少年達に付いていく。それが地獄の始まりとも知らないで。


少年達に案内され辿り着いたのは、自然公園の隅っこの小さな広場。ブランコや滑り台といった遊具に人影はなく、不気味な静寂が一帯を包んでいた。
17823/06/17(土)16:11:33No.1068454536+
「じゃー何して遊ぶよ?」「せっかくこいつらも居るしさ…」「…それいいじゃん!」
たぬきに聞き取られぬよう、小声でなにやら話す少年達の悪意にたぬきは気付いてすらいない。たぬきショップに居た頃のたぬきであれば気が付けただろうか。
皮肉な事に、飼い主の愛情がたぬきの悪意を回避する本能を大きく鈍らせてしまっていた。
たぬき達は疑う様子すら見せずに、少年達に伺った。
「みんな!何して遊ぶし?」「キュー!キュー!」
「そうだな…まずは」その声と同時に特に大柄な少年がこっそりとたぬきの背後に回り…両手を使い羽交い絞めにする。
しっ!?と驚愕しすかさずジタバタを始めるが、少年の力の前には無意味である。
「な…急に何するし!離せし!ギュアァ!」「へへっ…うるせえよ!」
眼前の少年が拳を握り、一閃。右ストレートがたぬきの顔面を直撃した。
17923/06/17(土)16:11:44No.1068454598+
「!?!!!!…いだっ…いだいしぃぃぃ!」
目の前で何かが爆発したかのような衝撃のすぐ後に、鈍い痛みがたぬきを蝕んだ。
殴られた箇所は真っ赤に晴れ、口から鼻から鮮血が滴り始める。
叫ぶたぬきの反応に満足したのか、少年は他の仲間たちに向かって叫ぶ。

「けってーい!今からこいつとプロレスごっこしようぜー!」
18023/06/17(土)16:11:44No.1068454603そうだねx2
王子役は普通に白人らしいけどそれそれでいいの?
いくらでもポリコレ展開できそうだけど
18123/06/17(土)16:11:55No.1068454655+
「や゛め゛て゛し゛!や゛め゛っ゛…゛タ゛ヌ゛ッ゛!」
「しゃあっ!灘〇影流「菩〇拳」!」
少年の宣言から数分後。たぬきは見るも無残な姿になっていた。自慢の髪と服は砂埃と鮮血で汚れ、顔と体には無数の青あざと出血が。
たぬきは最早抵抗する気力も無くし、この嵐がいち早く過ぎ去るのを願う事しか出来なかった。

「へへっ…次は俺だぜー!おい〇〇!アレやんぞ!□□はそいつを持ち上げろ!」「OK!」
大柄の少年が地面に突っ伏すたぬきの頭を掴んで持ち上げ、二人の少年が前後から腕を回しながら勢いよく接近する。
「やだじ…やだっ「「クロス…ボンバーっ!」」」
たぬきの首目掛けて前後から同時にラリアットが放たれる。勢い良く竜の顎が閉じるかの様な一撃に、首が引き千切られたと錯覚せんばかりの衝撃がたぬきを襲った。
「ッ!ギヤュ…ッ…ッ……!」
呼吸がうまく出来ないのか真っ青な顔に脂汗を一杯に浮かばせ、仰向けのまま小さく痙攣するたぬきを見て少年達は声を張り上げ下品に笑う。
18223/06/17(土)16:12:07No.1068454716+
「3、2、1、…0!はい、俺達の勝ちっ!w」
「イエーイ!…って…こいつやばくね?」
「ホントだ、もう死にそうw」
「死ぬなwたぬきちゃん!w」

少年の内一人がたぬきの胸に両手を当て…一呼吸の後に、全体重をかけ思い切り押し込んだ。
それと同時にたぬきの体が一押し毎に大きく痙攣しジタバタを始める。
久しぶりの生きのいい玩具なのだ。こんな半端な所で死んで貰っては困る。死んで欲しくはないと願いながらも、たぬきの命そのものは気遣う様子を見せない矛盾した救命。
「……ギュアッァァ!ギュッ!…く゛る゛し゛…………オ゛ぇッ゛」
朝食のサンドイッチを胃から盛大に吐き出しながら、たぬきの意識は現実に引き戻された。
18323/06/17(土)16:12:19No.1068454766+
「それじゃあ、負けたたぬきちゃんには大事な物を差し出してもらいまーす!」
「ゲホッゲッ…え……!そ…そんなの聞いてないし…やだし…」
朦朧とする意識の中、突如の宣言に理解が追い付かない。だがそんな事はお構いなしに少年は続けた。
「それは大事そうに付けてたこの勲章!これを頂いちゃいます!」
「あ…な…なんでし…なんで!」
殴られている最中にこっそり懐に仕舞った筈の大切な勲章が何時の間にか少年の手中にあった。
「隠してたけどバレバレだからさー…まぁ貰ってもこんなゴミ要らないけどね」
「だめだしっ!それはだめだしっ!返すし!」
たぬきに自信を持たせる為に、飼い主が仕事の合間を縫って精一杯作ってくれた勲章。
少し不格好だが黄金の輝きを称えた、たぬきにとっては七冠よりも大切なそれを少年は地面に落とし、思いっきり踏みにじった。
18423/06/17(土)16:12:25No.1068454802+
ライダー弱すぎるだろ
なんで前年にシンウルトラマンあって
毎週30分の恵まれたシリーズ放送枠があって
CMも大量で
邦画で俳優が日本人ゆえにあらゆるバラエティで番宣が組まれて
ドキュメンタリーまで放送されて
上映館も多くて
特典も大量で
ネットのオタクにあれだけ話題になったのに
なんでスレ画に負けるんだよ
18523/06/17(土)16:12:30No.1068454825+
バキバキ、とメダルが砕ける音が砕け、破片が飛び散る。そして踏み潰したそれを、汚物でも扱う様な所作でたぬきの眼前まで投げ付けた。
「あ…あっ…あぁぁぁぁぁ!!ギュァッ!ギュウアァッ!」
激しい怒りに身を任せ、獣の本能のままに「敵」の喉笛を食い千切らんばかりの勢いで飛び掛かるが…
所詮はたぬき。動くよりも早く他の少年達に強く取り押さえられてしまえば、何の抵抗も出来ずにシクシクと涙で地面を濡らす事しか出来なくなった。
「うぁ…うぇぇぇ…うぇぇぇえん…」
「…ごめんし…ごめんなさいし……」
18623/06/17(土)16:12:43No.1068454889+
このコピペ喋れない魚人がやってんの?
18723/06/17(土)16:12:44No.1068454894+
「いやーたぬきちゃんも楽しんでもらえて良かったわ!…そろそろフィニッシュと行きますか」
「お、もうアレ使う感じ?」
「子たぬき持ってきたぞー」「キュー!キュー!」
泣き腫らしたたぬきの目に、子たぬきを鷲掴んだ少年が映る。
「…ちびに、手を出さないでし…」
自身の大切な物を壊されても、子たぬきを守ると言う本能は失われていない。
弱々しく懇願をするたぬきを無視し、少年はカバンから1cm程度の太さの細長い筒を取り出した。
それは、殺傷力を上げるために火薬を集めて作った少年特製の爆竹であった。
18823/06/17(土)16:12:56No.1068454951+
「俺特製の改造爆竹!こいつを…」
暴れる子たぬきを握りしめ抵抗が弱まった事を確認すると、少年は子たぬきのパンツを脱がす。
可愛らしい桃尻と肛門が曝け出されると恥ずかしそうに小さく声を上げた。
そして曝け出された小さな肛門目掛けて、少年は爆竹を思いっ切り突き刺した。
「キュー!///キュー!///…ッ…ギッッッゥギギュァッ!」
「ギャッギュアッ…ギュ…タ…ヌ…………」
子たぬきは突然の衝撃に大きく目を見開き、水に打ち上げられた魚の様に体を暴れさせ失禁し…その小さな命は役目を終えた。
「うわっ、こいつ漏らしやがった!」
「きったねーなぁ…罰だ!食らいやがれ!」
少年が導火線の先端にライターで火を付け子たぬきを地面に放り出すと、一目散に逃げ出した。
18923/06/17(土)16:13:07No.1068455004+
「あ…ちび…!んしょ…!今…助け」
傷付いた体を引きずり、子たぬきを助けようと必死の思いで立ち上がる。

次の瞬間。閃光と爆音が、たぬきの眼前で迸った。
「あ…………」
宙高く打ち上げられた小さな影が、地上に近付くにつれ鮮明になる。
ボトッ。音を立て眼前に落下したそれは、下半身を失い、この世の全てを呪うかの様に凄まじい形相をした子たぬきの亡骸。
たぬきの意識はそこで途切れた。
19023/06/17(土)16:13:18No.1068455059+
「ひっ…ごめんし…ごめんし…!」
駄目か…気持ちを落ち着けようと買ってきた子たぬき人形を見ると、たぬちゃんは酷く怯えだして隅っこに丸まってしまった。
一か月前のあの日以来、ずっとこの調子だ。
目を離した隙に消えてしまったこの子は、外れの小さな広場で息も絶え絶えの状態で見つかったのだ。何があったかは、体中の青あざと出血ですぐに想像がついた。
即座にたぬき病院に運び込み、一命は取り留めたのだが。
全身の複雑骨折に一部の内臓破裂、更には神経の異常による片手と両足の不随。
そして何よりも…心と言う器に大きく異常をきたしてしまっていた。
一日中小声で「ごめんし…ごめんし…」と呟くか、突然大声で泣き出すか。食事と排泄の時ですらずっとこの調子である。
19123/06/17(土)16:13:29No.1068455110+
>このコピペ喋れない魚人がやってんの?
呆れたな…
今時流行らん
差別主義
19223/06/17(土)16:13:43No.1068455177+
――結論から言うと、この事故は偶然による発生だった。
ちびハウスを照らす豆電球の配線がショートし、結果として今回の惨事を引き起こしてしまった。飼い主も「そんなことがあるのか」と驚いたし、あとでやって来た関係者も「ごく稀にだが起こりうる事例である」としか言いようがなかった。
ただ、今となってはどうでもいい。
大事なのは、飼い主が家を離れた暫くの間に、何が起きたかだ。
19323/06/17(土)16:13:54No.1068455235+
「……キュ?」
――最初に異変に気付いたのは、たぬき玉の一番外の、五女たぬきだった。
口元をチョコでべたべたにしたちびは、寝ぼけまなこをくしくしと擦り、彼女を起こすに至った、異変の正体を探った。
目を覚ましてからずっと、おかしな匂いがするのだ。
それに、さっきまでは涼しかった家の中が、どうにも熱い。暑いのではなく、肌に直接お湯をかけられたかのように、熱く感じているのだ。
間違いなく不快な感覚に顔を顰め、五女はその正体を探るべく、辺りを見回した。
右、左とたぬき玉の外に目をやっていると、ちびは少し離れたところにそれを見つけた。
「キュー…!」
明るい光。五女にとっての第一印象は、そんなところだった。
豆電球が光らなくなった代わりに部屋を照らしているのだと、せいぜいそんな程度の認識だった。
呆気に取られていると、妹の変化に気づいたのか、たぬき玉の中から長女が顔をのぞかせた。
19423/06/17(土)16:13:56No.1068455245そうだねx2
>王子役は普通に白人らしいけどそれそれでいいの?
>いくらでもポリコレ展開できそうだけど
黒人か黄色人種にしてても原作改変で叩いてそう
19523/06/17(土)16:14:07No.1068455306+
「なんだし?もう飼い主さんが帰って来たし――」
そこまで言って、長女たぬきは息を呑んだ。
彼女の眼前に広がっているのは、木の色を利用した家の壁ではない。
それら全てを赤と橙色に染め上げる――『火』だった。
「どうしたし…だしっ!?」
次女を含めた他のちび達も目を覚まし始め、長女と同じリアクションを取る。
「だ、だだだし…!?」「キュー」「キュキュー?」
たぬき玉を解き、目に見えて慌てふためく次女。状況をあまり理解していない残りのちびも、肌の熱い感覚と、ごうごうと燃え盛る火の所業を見て、次第に顔に恐れを浮かばせ始める。
ちび達は生まれてからまだ一度も、火というものを見たことがなかった。
ただ、本能的に察することはできた――あれが危険である、ということは。
「みんな、外に逃げるし!」
大事な家だが、命には代えられない。飼い主さんに怒られるとしても、自らの命以上に大事なものはないと分かっていた長女は、すかさず指示を出した
19623/06/17(土)16:14:22No.1068455396そうだねx1
長女の咄嗟の命令に従い、ちび達は一斉に出口に駆け出そうとした。今まで危機に遭遇しても、一番大きなちびの命令に従っていれば、どうにか切り抜けられたからだ。
しかし、そうはいかなかった。
「キュー!?」「キュキュー!」
「と、扉の方から火が出てるし…!?」
なんと、火はよりによって、ちび達が入ってきた扉の方から燃え上がっているのだ。
これでは、とても外に出ることなど出来ない。
「…だったら、窓から出ればいいし!」
最善の手段が潰れたと判断してから、長女たぬきの判断は早かった。
今度は窓を破って外に出ようとしたが、この家の窓は壁をくり抜いただけの簡易なつくりだし、そもそもちびが通れるほどの広さはない。
「んぎゅ…通れないし…」
「小さいのはどうだし…?」
「ギュ、ギュウ…キュー」
「ダメみたいだし…」
七女たぬきですら通れないのだから、他のちび達が通れるはずがない。
19723/06/17(土)16:14:35No.1068455441そうだねx1
そうこうしている間にも、炎は歩み寄ってくる。綺麗なカーペットを燃やし、椅子を焦がし、大口を開けた悪魔の如く忍び寄ってくる。
たぬ生で一度だって遭遇したことのない恐怖。
そんなものを目の当たりにしたちび達のとる行動は、一つしかなかった。
「……!」「……!」
ジタバタ。
たぬきが精神の均衡を保つ為に取る生理的な行動。
驚いたり、怖がったりするたぬきが急にジタバタし始めるのは有名だ。しかし、今この場でジタバタするのは、火がここまでくるのを待っているのと同義だった。
「何してるし!ジタバタしてる場合じゃないし!」
「ジタバタしちゃだめだし、だめだしぃ!」
平静を保っているのは、やはり長女と次女たぬき。とはいえ、ジタバタし始めてしまった妹達を宥めるのは、外の世界にいた頃だって難しかった。
ましてや、これだけの緊急事態だ。幼いちびが自己防衛本能(実際には何一つとして防衛できていないのだが)を優先するのは、当然と言えば当然である。
19823/06/17(土)16:14:42No.1068455469+
ヘイトスレが荒らしのターゲットにされてるの笑う
19923/06/17(土)16:14:46No.1068455486+
むしろ露伴先生のが職業差別に切り込んでるから人権意識は高いと思われ
20023/06/17(土)16:14:54No.1068455527+
「ジタバタするなよし!早く逃げるし!」
「ここにいちゃいけないし!」
長女と次女の必死の説得も、他のちび達は応じない。
こうしていれば炎の方から消えてくれると本気で思っているのか、ずっとジタバタを続けている。この調子では、体力が尽きてぐったりするまで手足を振り続けるだろう。
二匹もそれを懸念していたが、幸い、その心配はなかった。
「ギュ!?」
なんと、最も炎に近いところでジタバタしていた八女たぬきに、火が燃え移ったのだ。
「ちび!?こっちに来るし!」
それに気づいた次女たぬきが呼びかけるが、既に遅かった。
まるで藁か何かに引火したかのように、火は一気に八女たぬきを覆いつくした。
「――ギュガアアアア!?ガギュウウウウウウ!!」
まだ生まれて間もないちびとは思えないほどの絶叫が、家中に響いた。
もちもち柔らかい肌を瞬く間に炎が舐め回し、焦がしてゆく。勝負服が肌に引っ付き、めり込むかのように溶解してゆく。髪がちりちりと焼け、ションボリ顔の肌が剥がれてゆく。
20123/06/17(土)16:15:14No.1068455614+
地獄の責め苦を全て同時に受けたかのような激痛を受け、八女たぬきは途轍もない勢いでジタバタし始めた。意志とは裏腹に、体が反射的な防御行動を取ったのだが、残念ながら現状でのジタバタは火の勢いを強めるだけだ。
「ギュギュギイイガアアオオオオオ――」
そうしないうちに、ちびの絶叫が途絶えた。
死んだのではない。喉が焼けて癒着し、声を発せなくなったのだ。その証拠に、まだ凄まじい苦痛を味わい、身もだえだけは続いている。
「……ちび…」「…キュ」
長女も、次女も、呆然としていた。残りのちびも、ジタバタを止めた。
八女たぬきが黒焦げの炭になり、絶命する瞬間まで、ただ茫然としていた。
無意識に、その場にいた全員が失禁していた。
ここに居れば死ぬ。しかも、たぬ生最大の苦痛と共に死ぬと悟ったのだ。
20223/06/17(土)16:15:22No.1068455650そうだねx4
荒らすためのテキストわざわざ保存してんのかと考えるともの悲しくなる
20323/06/17(土)16:15:37No.1068455715+
「……二階だし、二階に逃げるし!ついてくるし!」
――そんな中でも、長女たぬきの迅速果敢な判断は揺るがなかった。恐怖に呑み込まれるよりも先に、残った家族を生かす道を選んだのである。
長女たぬきが、半端な大人たぬきを上回る勇気を持っているのは紛れもなかった。
「わ、わ、分かったし!」「「キュキュー!」」
今度はもう、誰もジタバタしなかった。
リーダーの後ろに付いて、ちび達はよじよじと近くの階段を上り始めた。
あくまでお人形遊びに使う階段は、実際に登ることを想定して作られてはいない。だから、小さなちび達は足だけでなく、手も、体も使って登るしかなかった。ゆっくり登れば疲れないが、急いでいるとなると、大きく体力を消耗する。
しかも今は、八女たぬきを呑みこんだ炎が迫ってきているのだ。よじ登るのが早くなるにつれて、先陣を切った長女たぬきですら焦りが生じる。
「キュ!?」
そんな命がかかった極限の状況で、とうとう七女と六女が手を滑らせた。
「いけないし!何かに掴まるし!」
20423/06/17(土)16:15:52No.1068455794+
階段を半分ほど登った次女たぬきが叫ぶが、二匹のちびはおむすびの如く、階段をころころと転げ落ちていく。もちもちのお肉がクッション代わりとなって、痛みはなかった。
ただし、すっとんとんと落ちた先は、やはり炎であった。
「ギャギャアアアアアアアア…」「ギュギイギギギママガガガガ…」
最後の最後に居もしない母親に助けを求めたちびだが、すぐに声が聞こえなくなった。
実を言うと、ちびハウスの現状だが、人間からすれば大した燃え上がり方ではない。
バケツ半分程度の水をかければすぐに鎮火するだろうが、パニックに陥ったちびからすれば煉獄の業火に匹敵するし、何よりたぬきは信じられないほど燃えやすかった。
顔を真っ黒に焦がした二匹の体がぐずぐずになるのを見て、残ったちび達は我先にと言わんばかりに階段を登った。
既に二階は見えていて、もう少し階段を進めば辿り着ける。
そこがもうゴールとなってしまっているちび達だが、当然ゴールではない。逃げ切らなければならないことを考えれば、寧ろスタートラインである。
しかも、一階を埋め尽くした火は、ちび達を逃がすつもりがまるでないのだ。
20523/06/17(土)16:16:06No.1068455858+
「げほ、ごほ…苦しいし、息ができないし…!」
その証拠に、急に次女たぬきが動きを止め、げほげほとせき込み始めた。
「どうしたし、早く動くし…げっほ、ぐほ!?ヴッフ、ヴフ!?」
「ヴフ、ヴフ…」「タヌヴッフ…」
ちび達に襲い掛かるのは、めらめらと燃える火だけではない。
二階に向かって立ち上る黒い煙もまた、たぬきにとっては猛毒そのものだ。吸い込むだけで喉を焼き、体を内側から痛めつけてくるのだ。
体の大きい二匹は無理矢理よじ登れるが、他の小さなちび達はそうはいかない。ただでさえ疲弊し、精神が錯乱しているのに、内臓を焼く苦しみに耐えられるはずがない。
「ギュ…ギュ…」
「がんばるし!諦めたらそこで――」
「ギュッ!?」「ギュイイ!」
とうとう、三女、四女、五女が力尽き、同時にリタイアした。
姉妹でしていたかけっことはわけが違う。今回のレースに、敗者復活戦はない。
「「ギャアアアアアアアアアア!!」」
猿か何かと疑ってしまうほどの声が、長女と次女の耳に入ってきた。
20623/06/17(土)16:16:07No.1068455859+
>むしろ露伴先生のが職業差別に切り込んでるから人権意識は高いと思われ
やっぱり日本の方がアメリカより進んでるんだなぁ…
20723/06/17(土)16:16:12No.1068455894そうだねx1
>荒らすためのテキストわざわざ保存してんのかと考えるともの悲しくなる
顔真っ赤になってその程度の短文で誤字しちゃう方が悲しいよ
20823/06/17(土)16:16:18No.1068455936そうだねx2
連トーマンみたいなこと出来ないんだから止まったら終わりなのに無駄なことを…
20923/06/17(土)16:16:21No.1068455954+
先に燃え尽きた二匹よりも高いところから、頭を何度も打ち付けながら落ちたちび達の表情は直ぐに見えなくなった。顔の柔らかい肌が焼け、べろりと剥れたからだ。
「「ンギュウウウウウウウウウウウウウギィ――――」」
ゾンビよりも惨いさまを上の二匹に見せつけながら、ちび達は焼死した。
「ひいいいいし!」
「やだし、やだし!あんな死に方したくないしいい!」
もう出る水分もないくらいに涙とおしっこをまき散らしながら、長女と次女たぬきはようやく、薄い床とそれを支える柱で構成された二階へとたどり着いた。
決して広い部屋ではないが、火が届いていないだけましだ。
「や、やっと着いたし…」
ごほごほとせき込みながら、次女たぬきは背を向けた長女たぬきに聞いた。
「ここからどうやって逃げるし…?教えて欲しいし…」
「…………」
「どうしたし?ここから逃げる作戦を教えて欲しいし!」
次女たぬきはリーダーに声をかけるが、長女たぬきは何も言わない。
21023/06/17(土)16:16:49No.1068456093+
下から迫りくる炎を感じ、もう一度問いかけようとしたちびだが、はっと気づいた。
屋根に続く隠し階段には手が届かない。窓は当然自分達よりも小さい。壁を壊そうとしても、もちもちの手ではとても壊せない。
――つまり、ここから脱出する手段はない。
長女たぬきはただ、火から逃げる為にここに来ただけで、地獄から出ていく方法などちっとも思い付いていなかった。それでもなんとかなると祈って二階に来たが、現実は非情で、解決策など与えてはくれなかった。
「…何も…考えてなかったし…?」
次女に問われて振り返り、長女はこれまでにないくらいションボリとした顔を見せた。
「…ごめんし…」
やはり、たぬきは無策だった。
無我夢中で、二階に逃げてきただけだったのだ。
俯く長女たぬきの前で、次女たぬきの顔にありありと失望の色が浮かび上がる。
これまでずっと、長女たぬきの言うことに従っていればどうにかなっていた。自分の仕事はあくまで補助であり、思考する必要などないと思っていた。
21123/06/17(土)16:17:04No.1068456167+
現実はどうだ。信じていた先で、助かる術がまだ見つかっていないと言われた。
すぐそばに、炎が迫っている現状でだ。
「…だ、大丈夫だし! 屋根に逃げればどうにかなるし、そしたら……」
このままではいけないと思ったのか、長女たぬきはどうにか次女たぬきを励まそうとした。
だが、返事は意外なものだった。
「――たぬーし♪たぬーし♪」
「……え……?」
次女たぬきは、嗤っていた。
けたけた、けらけらと嗤い、大好きな『うどんのダンス』を踊っていた。
「きっつっね♪きっつっね♪きっつっね♪きっつっね♪きっつっね♪」
しかも、涎を垂らした口から漏らす、外れた音程の歌と共に。
そう。次女たぬきは、狂ったのだ。
21223/06/17(土)16:17:09No.1068456186そうだねx3
>顔真っ赤になってその程度の短文で誤字しちゃう方が悲しいよ
スレ画で立ちまくってた時期にはなんで暴れなかったんです?
21323/06/17(土)16:17:16No.1068456215+
>興行収入が芳しくないと見るやまた叩き始めてて草
>こいつらの性根終わってるだろ
勝てない時は大人しく身を潜め耐え
そして勝てる時は全力を惜しまない
これ兵法の常識
21423/06/17(土)16:17:16No.1068456220+
最愛の家族を瞬く間に六匹も失い、二階に来れば助かると思っていた希望が打ち砕かれた。炎を身近に感じ、煙で体の機能を奪われつつある中、ちび達の凄絶な死がフラッシュバックした次女たぬきの精神は、長女ほど強くなかった。
ションボリとは無縁の顔で、しかし正気とは程遠い顔で、次女たぬきは嗤い続けた。
「たぬき♪たぬ♪たぬ♪たぬ♪たぬ♪たぬたぬたぬたぬたぬ」
「あ!そっちに行っちゃだめだし!」
長女の説得など、狂ったたぬきの耳には届かなかった。
ふらふらとよろめく次女たぬきはつんのめるようにして、二階から落ちた。柵も何もない二階から落ちてもたぬきは怪我をしないが、下が炎の海なら話は別だ。
「ギュギ」
次女たぬきは悲鳴を上げなかった。ただジタバタして、炭になって、終わった。
「……そんな…し…」
いよいよ、長女たぬきは逃げるのを止めた。
21523/06/17(土)16:17:29No.1068456287そうだねx4
予測サイトだかでめっちゃ売れるとイキった癖にそうでもないとわかると人種差別されたって喚いてコピペとか惨めな
21623/06/17(土)16:17:31No.1068456293そうだねx1
>>荒らすためのテキストわざわざ保存してんのかと考えるともの悲しくなる
>顔真っ赤になってその程度の短文で誤字しちゃう方が悲しいよ
上のレス誤字ある…?
21723/06/17(土)16:17:34No.1068456312+
火が迫っていても、逃げようとはしなかった。半ば生きるのを諦めてしまったかのように――いや、生きるのを諦めて、死を受け入れた。
「どうせ死ぬし…皆死んだし…死んだほうがましだし…」
家族が死んだのだから、自分が殺したも同然なのだから、自分もここで死ぬべきだ。
なまじ責任感の強いちびは、そう思っていた。
ちびハウスを埋め尽くしかねないほど膨張した炎に身を委ね、許しを請うかのように目を閉じ、生きてきた中で一番ションボリした顔のまま、ちびは死のうとしたが――。
「――ちびちゃん!」
人間の声と冷たい水の感覚で、半ば無理矢理、たぬきは現実に引き戻された。
21823/06/17(土)16:17:49No.1068456394+
結果として、長女たぬきは生き延びた。
騒ぎを聞きつけて戻って来た飼い主が水を浴びせかけ、鎮火したのだ。
中から出てきたのは7匹分のちびの成れの果てと、震える長女たぬきだけだった。飼い主は自分の判断を反省して泣いた。
それだけでなく、1匹でも奇跡的に生き残ったことを心から喜んだ。
ただ、飼い主の腕に抱かれる長女たぬきはそうではなかった。
家族の死から立ち直れるようにと、飼い主がどれほど手厚く世話をしても、抜け殻のようにクッションの上でぼんやりとするだけだった。時折「黒いのが見てるし」「そっちに行きたくないし」と狂ったように喚く以外は、食事も食べず、じっとしていた。
そうして二日後には、ちびにしては珍しく、長女たぬきは蛹になった。
蛹の殻は勝負服の色ではなく、燃え尽きたかのような漆黒だった。
21923/06/17(土)16:17:50No.1068456397そうだねx2
というか誤字どこ
22023/06/17(土)16:18:09No.1068456498+
しがないフードライターの私は近頃人気のたぬ食を提供するという店にアポを取り、そして横浜中華街へと足を運んだ

「你好(ニイハオ)!」

店に入ると人懐っこい笑みを浮かべた中年の男性が現れた
横浜中華街に居を置く中華料理店、処无堀飯店の総料理長俊 安岐氏だ

「本日はよろしくお願いします」
「たぬき料理の取材したいね? 遠慮なく見てって」

俊氏はカタコトの日本語で喋りながら厨房へ案内してくれた

「たぬき、とてもいい食材ね。中華の技法で、もともとおいしなる」
22123/06/17(土)16:18:17No.1068456535そうだねx1
顔真っ赤になって見えない誤字が見えてるやつがいるらしいな
22223/06/17(土)16:18:19No.1068456544+
厨房には大量の水槽が並んでおり、その中にはちびたぬき・子だぬき・成体たぬきと大きさ順に分けられ、ぎゅうぎゅうに詰められている

「せまいし…出せし…」
「押すなし…もうモチモチしたくないし…」
「ダヌッ! 今しっぽ踏んだの誰だしぃぃぃ!」
「ただでさえ狭いんだし…ジタバタするなし…」
「ママ…ドコダシ…?」
「オナカスイタシ…モウヤダシ…」
「キュー…キュー…」
「ツブレ…ジ…」
「ちゃんとした業者から仕入れたみんな清潔たぬきよ。絶食させて糞抜きも済ましたね」
22323/06/17(土)16:18:31No.1068456609そうだねx3
連投でスレ荒らされて悔しいときに言いがちなこと

1位「連投遅いやる気あるの」 連投効いてないアピールと連投者に対する煽りを兼ね備えた鉄板のレス
2位「煽られたら連投速度上がったな」 何とか一矢報いたいが相手はひたすら連投するだけで効き目がわからないので自分の中で効いてるんだ反応してるんだと思い込みたいがためのレス
3位「(連投以外のレスに対して)連投止まってるよ」 連投相手に悔しがり必死になってる様を揶揄されるとこいつは連投の自演レスだと思い込むことで自己保身を図るレス
22423/06/17(土)16:18:32No.1068456620+
たぬきは大きさごとに分けられ、水槽の中で狭そうにションボリし合っている
ここまで密着していれば却って喧嘩や脱走の心配もないのだろう

「料理によてたぬきの大きさ変えるよ。一口で食べる料理ならちび、もと食べ応え欲し料理なら子、メインディッシュなら成体ね」

俊氏の準備も整ったようだ
厨房には様々な調理器具や調味料、そしてたぬきたちが並んでいる
「まずは酔貉(ツェイハオ)ね。これはたぬき、酔ぱらわせる料理よ」

俊氏が取り出したのはガラス製の透明な鍋だ
この中に手の平サイズのちびたぬきたちを、勝負服を剥ぎ取りながら次々と放り込んでいく
22523/06/17(土)16:18:34No.1068456629そうだねx1
「もの悲しい」という言葉を知らないとか?
22623/06/17(土)16:18:35No.1068456632そうだねx3
もの悲しいがもしかして誤字認定された…?
そんなことある?
22723/06/17(土)16:18:49No.1068456709そうだねx1
「ギュッ!」
「ギョプ!」
「イタイシィ…!」
「ココカラダシテシィ…!」
「キュー! キュー!」

鍋の中が裸のちびたぬきでいっぱいになり、痛みにうめいてモゾモゾジタバタと短い手足で蠢いている
そこに甘いカラメルの香りが漂う紹興酒が注がれた

「タヌッ!? ナニコレシ…」
「シッポモヌレ…ガボボッ!?」 
「ガボッガボッ…オボレ…シ…」
「アップアップ…ゴボボボ…!」
22823/06/17(土)16:18:59No.1068456758そうだねx2
もしかして"もの悲しく"が誤字だと思ったとか?
22923/06/17(土)16:19:08No.1068456820+
「次は貉血旺(ハオシュエワン)よ。たぬきの血使った激辛スープね」

次に俊氏は30cmほどの子たぬきを鷲掴みにした

「さわるな…」

不満げな顔でジタバタするたぬきに構わず、俊氏は身に纏っている勝負服をはぎ取る

「タヌッ!? いやーん、し…」

子たぬきは顔を赤らめて、露になった平らな胸や子供の落書きのような陰部を手で覆い隠す
だが俊氏は一切気にも留めず、そのまま流れるような手さばきでたぬきをまな板に押し付けると、その首を中華包丁で断ち切った
23023/06/17(土)16:19:19No.1068456879+
「グェ」

間抜けな声と共に頭を失ったたぬきの胴体が狂ったようにジタバタし始める
俊氏は胴体を逆さに持ち上げ、首の断面から流れ出る血をボウルに貯めていく

「たぬきの血、とても精つくね。でも豚や鴨よりクセない、食べやすい」

首の断面からドクドクと血が滴り落ちるのに合わせて、胴体が激しくジタバタしている
―――粗方血が出尽くすと、ジタバタも収まって小刻みに痙攣するだけになった
血を流し尽くした胴体の腹を裂いて内臓を取り出し、きれいに洗いって身と共にぶつ切りにしていく

「かえしてし…たぬきの胴体…かえせぇ…」
23123/06/17(土)16:19:29No.1068456920+
頭だけで怨嗟の声を絞り出すたぬきの生命力には驚きを通り越して呆れる
もちろん俊氏の手さばきが止まることはない
あっという間にたぬきの血のスープが出来上がる
四川唐辛子と花椒がたっぷりと入り、グツグツと煮えたぎった真っ赤なスープにたぬきの頭とぶつ切りのたぬきモツとたぬき肉を投入する

「ッアッツ゛ゥゥゥゥゥ!!! アツ゛ゥ!! イタ゛イ! アヂイ! イタ゛イィ! イ゛タ゛イ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛ィ゛!!!」

さっきまでションボリしていたたぬきの生首が目を見開いて叫んでいる
しかし頭だけではジタバタすることも叶わず、哀れにも灼熱と激辛の地獄の中で煮込まれるしかない
23223/06/17(土)16:19:44No.1068457007+
「お次は三套貉(サンタオハオ)ね。ちょと変わたたぬきの煮込みね」

成体たぬき、子たぬき、ちびたぬき
それぞれ大きさの異なるたぬきが1匹ずつ並べられた
調理前にやはりこいつらの勝負服も剥ぎ取られており、裸のたぬき共が身を寄せ合ってションボリしている姿は何ともみすぼらしい

「コワイチ…」
「ママ…たぬきたちどうなっちゃうし…?」
「大丈夫だし…ママが守ってやるし…」

どうもこいつらは家族であったらしい
こんな偶然もあるものだ
無論ここでためらう俊氏ではない
23323/06/17(土)16:19:45No.1068457009+
>もの悲しいがもしかして誤字認定された…?
>そんなことある?
溜飲を下げるを沸点を下げるって言ってたまさはるキチガイが住み着いてるからなここ
23423/06/17(土)16:19:54No.1068457048+
「キュウウウン! ママァ! タスケテチィ!」
「ママー! たすけてしぃぃぃぃ!!」
「あぁ! 放すし! たぬきのちびと子を返せしぃぃぃぃぃ!!!」

俊氏はちびたぬきと子たぬきをそれぞれの手で掴み上げた
そしてジタバタする子たぬきの陰部に、ちびたぬきの頭をめり込ませる

「ぎぃぃぃぃぃぃ!!! い゛だい゛ぃぃぃぃぃぃぃ!!! だぬぎのながにぢびがはいっでぐるぅぅぅぅぅぅ!!!」
「―ッ! ――ッ! ―――ッッッ!!!」
「ちびぃぃぃぃぃ!!! 子たぬぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
23523/06/17(土)16:20:08No.1068457126+
プチプチと音を立てながら子たぬきの陰部が裂け、ちびたぬきの体が挿入された
声も出せないちびたぬきは全身を苛む圧迫感にジタバタすると、全身を貫くような激痛が子たぬきを襲う

「ギュアアアアアアア!!! やめるじぃ!!! ジタバタしちゃだめギャアアアアアアガガガアアアアッッッ!!!」
「なんてことするんだしぃぃぃぃぃぃ! やめろし! やめろぉ! ダヌゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

ちびと子の惨状にダヌー癇癪で抗議する成体たぬき
無力なたぬきなりに精一杯の抵抗であろうが、見苦しさ以外に何の意味もない行為だ
続いて俊氏はひっくり返ってジタバタする成体を鷲掴んだ
23623/06/17(土)16:20:18No.1068457181+
「ダヌー! さわるなぁ!」
「ギヒィィィ…ぽんぽんいたいしぃぃぃ…うごがざないでぇ…ダヌッ…!!!」
「…ッ! …ッ! …ッ!」

歯を食いしばりながら痛みに耐える子たぬき
その腹はまるで妊婦のようにぽっこりと膨らんでおり、胎内でちびたぬきが蠢く度にうねうねと変形し、耐え難い苦しみに目を血走らせる
俊氏はその子たぬきの頭部を、今度は成体たぬきの陰部に当てがった

「ひっ…や、やめるし…たぬきのまんまんにひどいことしちゃ駄目だし…!」

恐れ慄く成体たぬきに構わず、子たぬきを無理やりねじ込んでいく

「ダッヌウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」
23723/06/17(土)16:20:25No.1068457217そうだねx2
荒らしが立てたスレ、すぐルーパチして管理権無くなるから連投荒らしに無力なんだよな。
23823/06/17(土)16:20:29No.1068457237+
子たぬきとちびたぬきより、成体たぬきと子たぬきとの方がサイズ差が大きい
ブチブチと肉が引きちぎれる音と共に成体たぬきの絶叫が木霊する
…毎回この調子だと、たぬきを調理する厨房には防音加工が必要なのかもしれない

「ダヌー…ダヌー…ぎぃぃぃ…おまだ…さけぢゃっだぁぁぁ…おなが…パンパン…だじぃ…!」

息をするだけでも想像を絶する痛みが襲って来るのだろう
荒い呼吸を精一杯抑えて、成体たぬきは仰向けで浅い呼吸を繰り返している
平らな胸とは正反対に腹が極限まで膨れ上がり、裂けた陰部からは破瓜のごとく出血している
土鍋の中に横たわる受胎たぬきに構わず、水を注いで葱と生姜を加えた
おや、味付けはしないのだろうか?
23923/06/17(土)16:20:39No.1068457281そうだねx2
海から出てきたばかりなんだから多少モノを知らなくても仕方ないだろう
そんなに責めてやるなよ
24023/06/17(土)16:20:43No.1068457311+
「たぬきから濃くていいダシ出る。体に染みわたる最高のスープできる」

そうして土鍋を火にかける
次第に温度は上昇していき、水からお湯、そして熱湯へと変化すると受胎たぬきの苦悶の顔がさらに色濃くなる

「じぃぃぃぃぃぃぃ……!!! あづぃぃぃぃぃぃぃ……!!!」

熱傷の責め苦にジタバタをしたくとも、動けばもっと辛いため、歯を食いしばりながらじっと耐えている
しかし、そんな成体たぬきの思いに反して胎内の子たぬき、そのまた胎内のちびたぬきが熱さに耐えかねてジタバタを始めた

「ぎっひいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!! ギュアアア!!! ギュグアアアアア!!! ジイイイイイ!!!」

臓腑を直接抉るかのような激痛に涙と脂汗を滝のように流し、ついに成体たぬきがジタバタを始めた
しかし火が通ったことによりたぬきの肉体のタンパク質は凝固を始めており、緩慢かつ弱々しいジタバタが精一杯であった
24123/06/17(土)16:20:48No.1068457337そうだねx3
>連投でスレ荒らされて悔しいときに言いがちなこと
まぁそもそも荒らしてるキチガイですよねで終わる話なんですがね
24223/06/17(土)16:21:01No.1068457395+
「次はとっておきのご馳走、烤乳貉(カオルウハオ)よ」

今回使うのも成体たぬきだ
適当に見繕った3匹がまな板の上でションボリしている

「仲間の絶叫がここまで聞こえたし…まあまあいいたぬ生だったし…」
「たぬきたちも食べられちゃうし…? せめておいしく食べてし…」
「みんな、最期にモチモチするし…モチ…モチ…」

そういってションボリしながらお互いモチモチと抱き合う
自らの運命を悟っても泣き叫んでジタバタしたり命乞いしたりダヌーしたりしない、達観したたぬきたちだ
だが俊氏のやることは変わらない
適当に1匹を手に取った
24323/06/17(土)16:21:19No.1068457485+
「放せし…さわるな…」

たぬきの決まり文句も意に介さず、成体たぬきを寝かせて足をこじ開ける
そして薄汚れたパンツをはぎ取ると直視に耐え難い、たぬきの陰部と肛門が露になった

「タヌ…? み、見ないでし…恥ずかしいし…」

ションボリした顔を赤らめさせ、モジモジとした様子で照れるたぬき
俊氏の手には太くて頑丈そうな鉄棒が握られている
たぬきの肛門に狙いを定めると、一息に鉄棒を突き入れた

「殺(シャ)ッ!」
「ダヌゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!???」
24423/06/17(土)16:21:31No.1068457538+
鉄棒がたぬきの肛門を突き抜け、たぬきの絶叫が厨房に響き渡る
目を血走らせ、歯を食いしばった苦悶の表情は先ほどまでのションボリさは微塵も感じさせない
俊氏の手さばきは止むことなく、グリグリと鉄棒をさらにたぬきの奥深くへと挿入していく

「殺ッ! 殺ッ! 殺ッ!」
「カ゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ゛!!! やめっ、やめるタヌゥゥゥゥゥッ!!! やめろオォォォォォォ!!!」

獣のような咆哮を上げて必死のジタバタで抵抗しているが、鉄棒はどんどんたぬきの体内を蹂躙し、突き進んでいく
そして―――

「殺ァ!!!」
「タ゛ヌ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛!!! ガボッ、ガバッ、ゴボボボボボボボ…!」
24523/06/17(土)16:21:33No.1068457555そうだねx2
>荒らしが立てたスレ、すぐルーパチして管理権無くなるから連投荒らしに無力なんだよな。
それなのになんでもの悲しい恥をかいてしまったんです…?
24623/06/17(土)16:21:42No.1068457615+
たぬきの口から舌とヘシ折れた歯が飛び出し、血に染まった鉄棒が出てきた
文字通り見事に串刺しになったのだ

「一見乱暴でしょ? でも骨や肉傷つけず綺麗に刺す、熟練の技要るね」
「オ…オォ…ァ…」

俊氏が自分の腕を叩いて朗らかに笑った
串刺しにされたたぬきは目を真っ赤に見開き、ピクピクと弱々しく痙攣している
鉄棒で突き出された舌がまるであっかんべーをしているようだ

「あ…あわわ…しぃぃぃ…!」
「や…やだしぃ…こんなのやだしぃぃぃぃぃ!!!」

想像をはるかに超える凄惨な光景に、残りの2匹が恐怖に怯えてジタバタしている
先ほどの余裕は何処へ吹き飛んだことやら
24723/06/17(土)16:21:57No.1068457695+
「やだぁ! やだしぃ! こんなのやだしぃぃぃぃ!!! ダヌッ! ダヌ! ダヌ――――ッ!!!」
「助けてしぃぃぃ!!! たぬき死にたくないしぃぃぃぃぃ!!! ダヌゥゥゥゥゥゥ!!!」

「ガ…ア…アア…」
「ゴボ…ボボ…ォ…」

手際よく3匹のたぬきの串刺しが出来上がった
おや? 調理前に勝負服は取らないのだろうか?

「服着たまま焼く、服に燃え移ってゆっくり焼ける。じっくり熱通る。美味しく焼ける」

成程、別に加虐趣味のためではないということか
串刺しになったたぬきは余熱の済んだオーブンの中に入れられる

「「「コ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ッ゛!!! オ゛オ゛ッ゛! オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!!」」」
24823/06/17(土)16:22:08No.1068457753+
「最後はデザートね。これは三不貉(サンプーハオ)。作れる人、滅多いない幻のデザートよ」

子たぬきを手に取ると、服を脱がせる

「なにするし…かえせし…!」

当然ションボリ顔で不満を訴えるたぬきだが、水差しでシロップを飲ませるとすぐにニッコリ顔に変わる

「あまーし♪ あまーし♪」

裸にされたことも忘れてご満悦のたぬきをよそに、俊氏は熱した鍋に油を馴染ませる
そして子たぬきを持ち上げると鍋に放り込んだ

「あづいしいいいぃぃぃぃぃ!!! こっ、ここから出すしいいいぃぃぃぃぃ!!!」
24923/06/17(土)16:22:34No.1068457878+
当然たぬきは熱された鍋の中でジタバタし始める
すると俊氏がお玉でたぬきをガンガン叩き始めた

「ギャベッ! ゴッ! や、やめギェ! グエッ! ブベッ! やめろオブッ! ギョッ! アベシッ!」

ジタバタするたぬきを鍋の振りでコントロールしながら、お玉で力いっぱいたぬきを滅多打ちにしていく
いくらたぬきのモチモチとした肌でも熱と打撃の責め苦は耐え難いだろう

「ンギョッ! ゲブゥ! ゴゲッ! ブギョッ! ゲベッ! ブブゥ! ボゲッ! たすけベェ!」

おっ?
お玉でボコボコに叩かれているたぬきが増してモチモチとした質感になっている
恐らく熱と打撲で体組織がズタズタになったのだろう
なめらかな餅のようになったたぬきが皿に盛り付けられた
25023/06/17(土)16:22:44No.1068457919+
手動でコピペしてんの?
惨めだね
25123/06/17(土)16:22:55No.1068457967そうだねx2
荒れスレが荒られても何も困らないし...
むしろスレ荒らされたスレ虫が顔真っ赤にしてると思うと笑える
25223/06/17(土)16:23:00No.1068457995+
鍋の蓋が開けられると、紹興酒に漬けられたちびたぬきたちが顔を出した

「ナンダカ…イイキブンダシ…」
「ウイ~ キッツッネ♪ タッヌッキ♪ ヒック…」
「アタマガガンガンスルシ…」

鍋の中では紹興酒をたっぷり吸って酩酊したちびたぬきがいい気分でうどんダンスを始めている
成程、これで酔貉…言わば酔っ払いたぬきという訳だな
では早速頂きます

「キュ~? キュッ! キュー! キュー! ギュウウウウウ!! ギュベッ」

もちっとした表皮を噛みちぎるとプリっとしたちびたぬきの身が口の中で弾けた
すると紹興酒の豊かな香りとたぬきの何とも言えない風味が混じり合って…これは絶品だ
次はすぐに噛み潰さず、口の中で感触を楽しんでみよう
25323/06/17(土)16:23:11No.1068458062そうだねx2
>荒れスレが荒られても何も困らないし...
>むしろスレ荒らされたスレ虫が顔真っ赤にしてると思うと笑える
はいはいもの悲しいもの悲しい
25423/06/17(土)16:23:16No.1068458096+
(キュ~♪ ウドン♪ ウドン♪ ウドン♪ スープッ…ウッ…ウィ~♪)

酔いで恐怖心が麻痺しているのだろうか、口の中でうどんダンスを踊っている
モチモチした肉感のちびが口内で動き回り、くすぐったいようななんとも言えない感触だ
試しにそのまま一息に飲み込んでみた
紹興酒の香りが鼻に抜け、しばらく腹の中でもモチモチした感触がしたがやがて「ギュアアア! トケルゥゥゥ!!!」と腹の奥からちびの断末魔が響いた
たぬ食通が活きたぬきの生食を好むという理由を垣間見た気がする
25523/06/17(土)16:23:28No.1068458142+
「お次は貉血旺よ。とても辛いから気をつけるね」

次に真っ赤なスープに煮込まれたたぬきのぶつ切りと恨めしげな顔がやって来た

「ヒリヒリするしぃぃぃ…いだいしぃぃぃ…あづいしぃぃぃ…!」

真っ赤に煮えたたぬきの顔が苦悶の声を上げる
相変わらず出鱈目な生命力には驚かされるがとにかく頂こう
まずは見るからに辛そうな真っ赤なスープをレンゲで啜った
…辛い!
これは凄い辛さだ
唐辛子の突き刺すような辛さとビリビリと舌を痺れさせる花椒の辛さが突き抜ける
だが…この鮮烈な辛みの中に複雑な旨味も感じられ、何ともクセになる味だ
たぬきモツのコリコリとした食感と煮込まれたたぬき肉のもちもちプルンとした歯触りも絶妙である
25623/06/17(土)16:23:33No.1068458165そうだねx3
魚顔なんだからたぬきじゃなくて魚のコピペ連投しろ
25723/06/17(土)16:23:36No.1068458182そうだねx1
顔真っ赤にして顔真っ赤連呼しながらもの悲しいをなかったことにしてる
25823/06/17(土)16:23:37No.1068458183+
>荒れスレが荒られても何も困らないし...
>むしろスレ荒らされたスレ虫が顔真っ赤にしてると思うと笑える
アニチェ叩き邪魔されて発狂してたチェンチみたいでやんした…
25923/06/17(土)16:23:42No.1068458210+
「一番おいしい、頭よ」

俊氏の助言に従って、次はたぬきの頭を頂こう
よく煮込まれているため、頬肉を箸で突くと簡単にほぐれた

「イ゛タ゛ァ゛! もうたべないでしぃぃぃ…!」

頬肉はたぬきの体で最もモチモチを誇る部位だ
きめ細かな肉質と蠱惑的な食感が絶品であった

「目玉おいしいね」
「ギャア゛ア゛! たぬきのおめめがぁぁぁ…!!!」

トロっとコリっとした食感で、強い旨味がある
中の固い水晶体だけ吐き出した
26023/06/17(土)16:23:54No.1068458260そうだねx1
ちょっと待てもの悲しいも知らないとか本当に義務教育受けたのかよ
26123/06/17(土)16:23:58No.1068458282そうだねx1
顔真っ赤だけどなにがもの悲しかったの?
26223/06/17(土)16:23:59No.1068458287+
荒れネタを対象に連投してるってことは
そこに人の意思が介入されてるわけで
そういうところに人のあたたかみを感じて嫌いじゃないよ俺は
26323/06/17(土)16:24:00No.1068458289+
「舌も食べなきゃ」
「エレレレレッ!!! ンー! ンー! ンンンー!!!」

たぬきタンは噛みしめるごとにしっかりとした肉の旨味とスープの味が絡み合って、えも言われぬハーモニーを奏でる

「脳ミソ、最高よ」
「ン! ンンン!!! ンンンンンンンン!!!」

トロリとクリーミーな風味が辛いスープでヒリヒリする舌を優しく包んでくれる
生首たぬきは脳を半分ほど食べたところでようやく絶命したのか反応が無くなった
しかし段々体が火照ってきたぞ
たぬきの血の一滴まで味わい尽くせる、なんとも精のつく一品だ
26423/06/17(土)16:24:15No.1068458372そうだねx2
ポルノ男優は冷遇するって感じになったからいろんな主張は死んだ
26523/06/17(土)16:24:19No.1068458384+
「三套貉、これは優し味のスープね」

先ほどの貉血旺とは対照的な、芳醇な香りが漂う黄金色のスープだ
そしてその中でよく煮込まれた腹の膨れたたぬきが瀕死の状態で喘いでいる

「ダヌー…ダヌー…子たぬ…ちび…いきてるかし…?」

いい色に煮込まれ、ぐったりした様子でも腹の中の子どもたちを心配するのは母の愛のなせる技か
では早速頂こう
まずはレンゲでスープを一口…
おぉ…滋味深い優しい味わいに、濃厚な旨味が広がる絶品のスープだ
たぬきからこんなダシが取れるなんて思いもしなかった
26623/06/17(土)16:24:25No.1068458415そうだねx2
>ちょっと待てもの悲しいも知らないとか本当に義務教育受けたのかよ
受けてこのザマなのが悲惨だろ
26723/06/17(土)16:24:37No.1068458465+
「たぬきのお腹割って、子やちびの肉も食べるよろし」

早速箸で妊婦たぬきの腹を突いて破った
よく煮込まれているので箸で簡単にほぐれるのだ
すると中から妊婦子たぬきが現れる

「ダヌー…ダヌー…タスケ…シ…」

そのたぬきの腹も破ると、今度はちびたぬきが現れた
まるでマトリョーシカだ
最奥部のちびたぬきから頂こう

「ギュアア…マ…マ…オネエ…チャ…」
26823/06/17(土)16:24:52No.1068458526+
素晴らしく柔らかく、モチモチホロリと口の中で肉がとろける
次に子たぬきを頂く

「ギィィィ…ママ…チビ…タスケ…シ…ィ…」
「やめろぉ…ちびたちをぉ…たべるなぁ…!」

こちらはちびほど柔らかくはないが、その分旨味が濃い
親たぬきが抗議の声を上げるがそれだけだ
もはやその体は二度とジタバタすることもできないのだから
では最後に親たぬきを食べよう
肉質はちびや子とは比べるまでもなく固いが、旨味は一番濃厚である
成程、この調理法ならちびたぬき、子たぬき、成体たぬきのそれぞれ違う食感や味わいが楽しめ、それぞれのダシがお互いに染み込んでより旨味も増すという訳だ
よくぞこんなアイデアが考え付くものである

「じぃぃぃ…たぬき…たちが…なにを…した…ぁ…」
26923/06/17(土)16:25:03No.1068458604+
さぁ、遂にメインディッシュの登場だ
烤乳貉…たぬきの丸焼きが3匹運ばれてきた
「オ゛ォ゛ォ゛…オ゛オ゛オ゛…コ゛オ゛オ゛オ゛…」
「ガボォ…ゴボォ…ゴボボ…」
「オ゛ロォ…オ゛ロロロォ…オ゛ロロロォン…」

たぬきなのに綺麗な狐色に焼きあがった肉塊からは何とも香ばしい香りが立ち込めた
鉄棒で串刺しにされ、数時間かけてゆっくり焼かれたにも関わらずたぬきの口からは呻き声が漏れ、こんがり焼けた体は時折ビクっと動く

「これは皮おいしい。皮だけ食べる。残りの身はまた別の料理使うから取っとく」

モチモチしていた肌はパイや春巻きの皮みたいにパリっと焼き上がっていて、それを俊氏がナイフで切り分けてくれた
27023/06/17(土)16:25:04No.1068458614そうだねx1
そもそも部外者が口出すようなことじゃないと思ってんすがね
BLMとかポリコレの圧も国内はそこまで強くないし
27123/06/17(土)16:25:04No.1068458615+
>ポルノ男優は冷遇するって感じになったからいろんな主張は死んだ
確かゲイポルノ男優だからLGBTまで侵害してるんだよね…
27223/06/17(土)16:25:09No.1068458636+
そろそろもの悲しくなった?
27323/06/17(土)16:25:13No.1068458657+
「オ゛ー…オ゛ーオ゛オ゛オ゛…オ゛オ゛…」
「ゴ…ゴ…ゴ…オ゛…ォ…」
「ゴ…ロ゛…ヒ…デ…」

3匹のたぬきの眼球から透明な液体が零れた
それが脂なのか、涙なのかはたぬきのみぞ知る
では満を持して…頂きます
…これは…うまい…!
この食感はサクサクでもパリパリでもない
シャク…? サキ…? 何とも形容しがたい軽やかな歯触りが病みつきになる
敢えて乱暴に例えるなら究極にうまいポテトチップスとでも言うだろうか
この食感だけでご馳走と言っても過言ではない
そこに脂の甘み…旨味…これぞまさしくたぬ食の王様と名乗るに相応しい、究極の一品だ
27423/06/17(土)16:25:30No.1068458751+
>>ちょっと待てもの悲しいも知らないとか本当に義務教育受けたのかよ
>受けてこのザマなのが悲惨だろ
もうそれ意味ないだろ
27523/06/17(土)16:25:34No.1068458766+
「最後にデザート、三不貉よ」

先ほど散々叩きのめされたたぬきが皿の上で未だに荒い息でのびている

「ダヌー…フニャー…ダヌー」

これは…!? 
箸を入れたらたぬきの身がするっと千切れた
モチモチというよりは最早フニャフニャの感触である
骨や内臓の感触すら感じられない
なんとか箸から滑り落ちないように口に運ぶ
これは…?
まるで極限まで滑らかな白玉のような食感だ
だがまるで綿菓子のようにさらっと溶けて、一切歯に残らない
そして口にはカスタードのような素朴な甘さだけが心地よく残る
27623/06/17(土)16:25:46No.1068458828+
「隅々まで叩いてたぬきの骨も内臓も粉々しないと三不貉できない。私もこれできるようになるまでたぬき何匹も焦がしたり潰したりした」
「フニャー…ダヌゥ…モチ…モチィ…」

成程
皿にくっつかず、箸にくっつかず、歯にもくっつかない三不貉という訳か
そしてこれを実現するためには絶妙な火加減と力加減が求められる
一見地味なようでたぬ食の粋とも言える料理であろう
27723/06/17(土)16:26:08No.1068458937+
「いやだし…いやだし…ベアルフくを連れてくのは絶対だめだし…!」
「だから、洗うだけだって!酷いことなんてしないから!」
「ベアルフくんはくさくないし、ご主人の方がくさいし…ちかよるな…」
「くさ…ったく、どうしたもんかなあ…」
とある一軒家に、飼いたぬきの声がこだました。
この家の家主は、たぬきに手を伸ばそうとして引っ込める、あきれた様子の男。
そしてジタバタしながら、ションボリした顔で必死に抵抗するたぬきの手に抱かれているのは、くたくたになった熊のぬいぐるみだ。
27823/06/17(土)16:26:12No.1068458955+
>そもそも部外者が口出すようなことじゃないと思ってんすがね
>BLMとかポリコレの圧も国内はそこまで強くないし
むしろ部外者だからこそだろ
もう宗教みたいなゴリ押しになってるんだから
27923/06/17(土)16:26:21No.1068458999+
事の始まりは、ペットショップで二割引きのたぬきを買ったところから始まる。
やや性格に難があるたぬきは、飼われたての頃こそ大人しい性格だった。
二割引きの理由も気づかない飼い主の男は、ある日まじめに家の掃除をした勲章の代わりとして、近くのおもちゃ屋で、たぬきより一回り小さいぬいぐるみを買い与えた。
「ほら、くまのぬいぐるみだぞ。お前、欲しがってたろ?」
ぬいぐるみを抱かせてもらったたぬきは、もちもちほっぺを震わせ、顔を綻ばせた。
「きゅ~ん…こいつはベアルフくんだし!ベアルフくん、よろしくし!」
ベアルフくん、と名付けられたぬいぐるみは、たぬきの寵愛を一身に受けた。
――正確に言うと、受けすぎた。
たぬきはベアルフくんを、一瞬たりとも手放そうとしなかったのだ。
「ベアルフくん、あーんだし!一緒にご飯食べるし!」
これまでは静かにご飯を食べていたのに、わざわざ自分の食事をぬいぐるみの口に持っていって食べさせようとした。
当然、ぬいぐるみが食べるはずもなく、床や熊の口元がおかゆのような食事で汚れた。しかし、たぬきは意に介さず、ぬいぐるみとのごっこ遊びに興じた。
28023/06/17(土)16:26:36No.1068459075+
「おトイレもベアルフくんと一緒だし!」
しばらくすると、トイレにまでぬいぐるみを連れて行くようになった。
おしっこやうんちで汚れたぬいぐるみを、たぬきが寝ている間に拭くのは男の仕事だった。それでも、たいていの場合引き離そうとすると起きるので、難儀した。
「ベアルフくんとお風呂に入るし…ご主人はあとで入るし…」
男がシャワーを浴びようとすると、たぬきがぽてぽてと歩いて来て、飼い主に一言そう言ってぬいぐるみと入っていった。
構わず入ろうとすると酷く嫌がるので、たぬきが満足するのを待つしかなかった。
「たぬきのベアルフくんにさわるな…はげ…」
男が洗おうとしたり、手入れしたりしようとすると、たぬきは抵抗した。
伸ばしてきた手をもちもちの手で叩き、ぬいぐるみを守るようにぎゅっと抱きしめた。痛みはなかったが、人に手を上げたたぬきの反抗を男は忘れられなかった。
ここにきてようやく、飼い主は自分の過ちと、二割引きの理由を知った。
ペットショップで教わったことなど、もう忘却のかなたに押しやられている。しかもたぬきの口ぶりを見るに、恐らく横暴で横柄なこちらが、生来の性格なのだろう。
28123/06/17(土)16:26:37No.1068459084そうだねx2
もの悲しいも知らないポリコレンチwww
28223/06/17(土)16:26:55No.1068459177+
そんなある日、いつもの喧嘩がとうとうエスカレートしてしまった。
ぬいぐるみを渡せ、渡さないの口論が過激化して、怒鳴り合いに発展したのだ。
「やめるし……このベアルフくんどろぼう!はげ!十円はげ!」
特にたぬきは、人間と違って言葉に容赦がない。ジタバタしながら暴言をぶつけてくる。
「はげ……ああ、もう、我儘言うんじゃない!大人たぬきのくせ…にっ!」
身体的特徴をけなされた男は遂に我慢できず、ジタバタするたぬきに近づくと、強引にぬいぐるみをひったくった。
「あっ!」
あっけに取られてジタバタをやめたたぬきの前で、飼い主が顔を顰める。
「いつまで子供みたいなこと言ってるんだ!今度ぬいぐるみのことでごねたら、お尻ぺんぺんだからな、いいか!」
「…………」
こちらは善意で言っているのに、ここまで抵抗され、罵倒されれば、いかに可愛らしいたぬきといえども限度がある。とはいえ、飼い主も尻を叩きたくはなかったし、脅しのつもりだ。
28323/06/17(土)16:27:21No.1068459315そうだねx2
>>そもそも部外者が口出すようなことじゃないと思ってんすがね
>>BLMとかポリコレの圧も国内はそこまで強くないし
>むしろ部外者だからこそだろ
>もう宗教みたいなゴリ押しになってるんだから
こんな場末の掲示板で話しても何の解決にもならんだろアホンホン
28423/06/17(土)16:27:23No.1068459317+
「最初から大人しくしてろっての。すぐに洗って返してやるから…」
だが、たぬきはこれまでと違う調子で、ゆっくりと手足を振った。
「…ダ…」
「だ?」
「ダヌ――――ッ!!!!!!!!」
そして、次の瞬間、とんでもない勢いでジタバタし始めた。
床をバシバシと強く叩くたぬきの顔を見て、男は唖然とした。
「ダヌダヌダヌダヌダヌダヌ――――――ッ!!!!!!」
そのジタバタは、明らかにこれまでの抵抗や、主張とは違った。
例えるならば、敵意だろうか。
自分とかわいいかわいいベアルフくんの仲を裂く人間は、さっさと出ていけ。
ベアルフくんとたぬきの家に住まわせてやっているのに、こんな横暴は絶対に許さない。
たぬきは言葉を発さなかったが、ションボリの中に孕んだ怒りや、真一文字に結んだ口、当たれば痛いとすら思わせるジタバタが、その答えだった。
そして飼い主の男は、ここまでされて冷静でいられるほど、できた人間ではなかった。
28523/06/17(土)16:27:41No.1068459424+
「――そんなに離れたくないなら、望み通りにしてやるよ!」
カッとなった男は咄嗟に、テーブルの上に置かれていた瞬間接着剤を掴んだ。最近椅子を修理した時に使った、とてつもない接着力を持つタイプだ。
そしてそれをぬいぐるみの背にこれでもかと塗り付け、彼はジタバタするたぬきのお腹めがけて乱暴に押し付けた。
「ほら、これでどうだ!よかったな、ずっとぬいぐるみと一緒だぞ!!」
男が怒鳴ると、たぬきは敵意に満ちたジタバタをやめ、きょとんとぬいぐるみを見た。
「ダヌダヌ…だし?ベアルフくん、おかえりだしー!」
そして、ぬいぐるみが戻ってきたと知り、思いきり抱き締めた。勝負服とすべすべもちもちの肌にべったりとした感触がしたことなど、まるで気づかなかった。
「ふふん、最初からそうしてればよかったし!たぬきはベアルフくんとお話しするから、じゃまなご主人はどっかいくし……し?」
ただ、ずっと気づかないままとはいかなかった。
ぬいぐるみを取り返した調子で飼い主に図々しく命令するたぬきだったが、ふと、手元に不快感を覚えた。ぬるりとして、それでいてかぴかぴしている。
28623/06/17(土)16:27:47No.1068459451+
こいつスレ隔離と同時に支離滅裂なコピペ繰り返すのとご同類かな
28723/06/17(土)16:27:51No.1068459477そうだねx1
差別、するべきではないんだよな。
28823/06/17(土)16:27:56No.1068459498+
「…なんか変だし…べたべたするし…ベアルフくん、ちょっとはなれるし…」
なんだかおかしいと思い、たぬきは寝ころんだままぬいぐるみから手を離そうとした。
「……はなれないし…」
しかし、離れなかった。
当然だ。ぬいぐるみはもう、勝負服とたぬきそのものと、強固に接着されたのだから。
おまけに手が引っ付いているので、姿勢が固定されている。手を振ろうとしても動かないし、そもそも起き上がることすら難しそうだ。
次第に蕩けた頬がションボリしていくのを見て、男はにやにやと笑った。
「ははは、よかったじゃねえか!ぬいぐるみと一緒にいたかったんだろ?」
鼻で笑う男に対し、たぬきはションボリ顔のまま飼い主を睨む。
「ご主人、ベアルフくんに何したし…ベアルフくんに酷いことしたら、ただじゃすまさないし…!」
「ただじゃ済まさないなら、どうするんだよ?ほら、やってみろよ、二割引きたぬき!」
「はげのくせに生意気だし…わからせてやるっしいいぃ!?」
すっかり飼われている立場を忘れ、立ち上がって攻撃しようとしたたぬき。
28923/06/17(土)16:28:14No.1068459594+
だが、勢いよく手を伸ばそうとした瞬間、みちみちと嫌な音がした。
「いだいしいいいい!!ちぎれちゃうしいいいい!!」
(おっ、無理矢理手を上げようとしたから、手の肌が千切れそうになってるじゃねえか)
同時に、たぬきは目に涙を浮かべて叫んだ。肌が直接肉から千切れる痛みを味わっているのだから、泣き喚くのも当然か。
ジタバタをしたくても、接着剤でくっついているせいでろくに動けない。勝負服も脱げないし、冷たい床の上で転がることしか、今のたぬきにはできない。
「これにこりたら、しばらく反省するんだな!」
そんな姿に満足したのか、男は部屋の扉を閉め、自分の部屋へと戻っていった。
「いたいいたいだしいいい!!ベアルフくん助けてしいいいい!!」
必死にぬいぐるみに助けを求めるたぬきの姿は、果てしなく無意味で滑稽極まりない。
結局、叫ぶ気力もなくなったたぬきが部屋の奥で静かになったのは、時計の針が真上を過ぎた頃だった。
29023/06/17(土)16:28:28No.1068459683+
翌日、男は自分の部屋で着替えを済ませ、たぬきの部屋へとやってきた。
彼の稼ぎはまあまあ良い方で、複数の部屋のある一軒家に住まうのは難しくなかった。おまけに防音性に優れた壁で、たぬきが喚いても周囲の迷惑になりにくい。
「…ふわぁ…さて、あいつはどうしてっかな、っと…」
そんな家の一室、たぬきの部屋の扉を男が開けると、その隅にたぬきがいた。
「タヌー…タヌー…」
目を赤く泣き腫らして、ぬいぐるみを抱いて眠っていた。
辺りにはいつもたぬきが遊んでいるおもちゃが散乱し、床には傷が沢山ついている。
「散々暴れ散らかして寝ちまったか…おい、起きろ!」
男が怒鳴ると、たぬきはぬいぐるみを抱いたまま、びくりと震えて目を覚ました。
「だしっ!?なんだし、大声出さないでし…あ、ご主人!」
飼い主を見つけたたぬきの第一声に、彼は少しだけ期待していた。ごめんなさいと、猛我儘は言わないと言ってくれないかと、内心待ち望んでいた。
「まだベアルフくんがはなれてくれないし!それにべたべたしてるし、なんとかするし!」
しかし、たぬきの第一声は自分のことばかりを考えた、醜いものだった。
29123/06/17(土)16:28:49No.1068459774+
男の顔から期待が消えうせ、代わりに苛立ちと嘲りがふつふつと湧いてきた。
「は?嫌に決まってんだろ、お前が我儘を謝るなら考えてやらなくもねえけど」
明らかに小馬鹿にされていると感じ、たぬきはよたよたと起き上がろうとした。恐らく、人間相手に暴行を加えるつもりだ。
ろくにダメージを与えられないのは間違いないのに、よほど冷静さを欠いているのだろう。
「…もう怒ったし、たぬきのタックルをくらうし…しっ?」
ところが、たぬきが起き上がろうとした途端、すってんころりと転んでしまった。
どうしたことかともう一度起き上がり、よち、よちと歩くと、これまた転んでしまう。歩けてせいぜい二歩か三歩、しかも転ぶ度にその分後退してしまう。
その理由は、間違いなく接着されたぬいぐるみにあった。
寝ころんだ姿勢のまま接着されたぬいぐるみのせいで、たぬきの姿勢は固定されていた。人間で言えば酷い猫背のようで、とても貧弱なたぬきが歩ける姿勢ではない。
29223/06/17(土)16:29:01No.1068459848+
「だし?歩けないし?なんでし…あっ、だし、だしっ!」
いつもできていたことができない焦りで、とうとうたぬきは立ち上がれなくなってしまった。ジタバタすらまともにできない無様を見て、男は腹を抱えて笑った。
「……あっはははは!お前、ぬいぐるみに抱き着いた姿勢のまま動けないんじゃねえか!そんな格好じゃあ、確かに歩けねえな!だははは!!」
「う、うう…わらうなし…わらうな…!」
「ま、だったら都合がいいや」
男はたぬきの心配など少しもせず、扉の傍に置いていたものを抱えて、部屋の中央に来た。
「昨日一晩、お前をどうするか考えてたんだ。反省してるなら瞬着を剥がしてやるつもりだったんだが…もう少し、お灸をすえてやる必要がありそうだな」
そして、がしゃんという音と共に、それをたぬきの前に置いた。
「な、なんだし、それ…?」
金網のようなプレートをてきぱきと広げ、並べていく飼い主に、たぬきが聞いた。
29323/06/17(土)16:29:15No.1068459909+
「お前用の柵だよ。覚えてるか、飼われてすぐの頃はこれの中で生活してただろ?今日からお前は、反省するまでずっとこの中で過ごすんだ」
男が用意していたのは、子たぬきや豆たぬき脱走防止用の柵だ。
一度囲むように設置してしまえば、小さなたぬきでは押しても引いても倒せない。大人たぬきなら跳び越えられるかもしれないが、今の飼いたぬきでは不可能だ。
「いやだし…やめるし…やめろ…!」
トイレと寝床、僅かなフリースペース以外を封鎖され、自由を奪われたたぬきが唸る。
「嫌ならさっさと歩いて、柵の外に出るんだな。できれば、の話だけどよ」
だが、男がそう言うと、たぬきは悔しそうにぬいぐるみを抱えて黙るほかなかった。
こうして、二割引きたぬきの不自由な生活が始まった。
29423/06/17(土)16:29:25No.1068459947そうだねx2
>こんな場末の掲示板で話しても何の解決にもならんだろアホンホン
それ反論になってないから
29523/06/17(土)16:29:27No.1068459961+
例えば、食事の時間。
「ほら、飯だぞ。食え」
飼い主は絶食させるほど鬼でもなかったが、いつも通りうどんを食べさせてやるほど善人でもなかった。
彼が犬用の餌入れに流し込んだフレーク状の食べ物を見て、寝転んだたぬきが首を傾げた。
「…なんの冗談だし?うどん食べたいし…」
「お前なんざたぬきフードで十分だ。餌を貰えるだけありがたく思え」
「で、でも、たぬきは手が使えないし、ベアルフくんがいるから…」
「お前みたいな畜生、もどきみたいに四つん這いで食えばいいだろ。いや、もどきの方が聞き分けいいくらいだよ」
29623/06/17(土)16:29:39No.1068460032+
男はたぬきの言い分に耳を貸さなかった。
ぱたんと扉が閉まると、たぬきはぬいぐるみを抱えたまま、のそのそと立ち上がった。不安定な姿勢で、それでもどうにか体をエサ入れに寄せると、顔を餌に突っ込んだ。
「……がふ、がっふ…うぅ…」
今のたぬきは、もどきのようなあさましい食べ方しかできなかった。ベアルフくんに食事をさせてやれないし、肝心のぬいぐるみは涎でべとべとだった。
大粒の涙が塩味を餌につけ足して、一層吞み込めない不快な味へと昇華させた。
29723/06/17(土)16:29:50No.1068460097+
例えば、もよおしてきた時。
「…ご主人、トイレ…」
飼い主が部屋に入ってくるなり、柵にもたれかかったたぬきがもじもじして言った。
どうやら、おしっこがしたいらしい。飼い主も鬼ではなく、トイレはちゃんと用意してやったが、服を脱がしてやるほど善人でもない。
「そこにあるだろ。トイレくらい、いつも一人でしてたじゃねえか」
「…ベアルフくんのせいで服が脱げないし…このままじゃもれちゃうし…!」
「……知るか。漏らすなら漏らせ」
冷たく言い放ちはしたが、男は内心愉しんでいるようだった。
彼は、たぬきが確実に漏らすことを確信していた。せっかくの勝負服を尿で汚し、大好きなベアルフくんとやらに小便を引っかける羽目になると知っていた。
「い、いやだし…おもらしなんてちびのすることだし…!」
気づいていないのは、ジタバタもできずにもたもたしているたぬきだけだ。
29823/06/17(土)16:30:01No.1068460166+
どうにかトイレに行こうとするが、焦って歩こうとすれば、当然転ぶ。仰向けにどしんと倒れた衝撃が、限界に近かったたぬきに過剰な衝撃を与えた。
「あっ、やだ、やだし、出ちゃだめだし、あ、あ、だめだしい…」
ちょろ、ちょろろ、とたぬきの足元に黄色い水溜りができた。
じっとりとした不快感、服が濡れる嫌悪感が背中と下半身、ぬいぐるみを伝う。
「もらしちゃったし…ベアルフくんにもかかったし…だしっ!?」
すんすんと泣くたぬきだったが、悲しみに暮れる余裕も飼い主は与えない。手元にあった尿拭取り用のワイパー付きウェットシートで、たぬきごと床の掃除を始めた。
「ぶっ!べしっ!だしっ!」
ごろごろとたぬきが転がり、顔や髪におしっこがついてもお構いなし。
ぬいぐるみも黄色い液体塗れになるが、床は綺麗になったので、男は出て行った。
29923/06/17(土)16:30:12No.1068460235+
例えば、ぬいぐるみの異臭。
「……ご主人…ベアルフくんが…なんかくさいし…」
しかめっ面をしたたぬきの言葉を、飼い主は鼻で笑って返した。
「何をいまさら言ってやがる。もともと食べかすにほこり、汚れもつき放題だったじゃねえか。俺が洗ってやるって言っても嫌がってただろ、お前」
ぬいぐるみから変なにおいがするのは、今に始まった話ではない。元から少しすえた臭いがしていたのだが、今の今まで気付かなかったようだ。
「あのときはくさくなかったし…でも今は…おしっことかのにおいがするし…」
よろよろ、ぽこぽこと歩いてくるたぬきは、もうそれそのものが臭い。
「お願いですし…ベアルフくんをきれいきれいしてあげてし…」
それでも自分ではなく、あくまでぬいぐるみを優先するたぬきを見て、男は頷いた。
30023/06/17(土)16:30:23No.1068460302+
スレ潰されたシャンカーが効いてないアピール続けてるの哀れだろ
30123/06/17(土)16:30:24No.1068460307+
「…匂いをどうにかすりゃいいんだな。分かった」
「…ありがとうですし…ベアルフくんもっだしいいいい!?」
そして次の瞬間、たぬきに向かって勢いよく何かを吹き付けた。
白い何かはたぬきの視界を埋め尽くし、口に入り込み、げほごほとむせ込ませる。
男が吹き付けたのは、市販の消臭スプレー。それも、かなり強力なタイプだ。
「げほっ!?ごほっ!!ご、ごじゅじ、いぎ、いぎが、でぎないじ!ごれ、なんだし!?」
「消臭スプレーだよ。ほら、臭いのはましになったろ」
確かに男の言う通り、臭いは感じなくなったが、さっきから頻繁にえづいている。
「おえ…ヴッフ…」
吐きそうになるのをこらえながら、たぬきは男に背を向け、ぽてんと転んだ。
30223/06/17(土)16:30:37No.1068460374+
例えば、男がいない時。
「…ベアルフくん…どうしてたぬきからはなれてくれないし…?」
たぬきは寝ころんだまま、ぬいぐるみに問いかける。
「たぬきはベアルフくんのことが好きだし…けどずっと一緒は嫌だし…それにくさいし…」
ぬいぐるみを抱いている間は、ろくに食事がとれない。トイレに行こうとしても行けず、ほとんど漏らしてしまう。そもそも臭くて、感触が気持ち悪い。
それらは、たぬきとベアルフくんの間の友情を裂く要素としては、大きすぎた。
「…返事くらいしろし…ベアルフくん…聞いてるかし!?」
遂にたぬきは、ぬいぐるみに怒鳴り散らした。
30323/06/17(土)16:30:50No.1068460443+
瞬間接着剤の存在を知らないたぬきの出した結論は、ベアルフくんが自分に嫌がらせをしているというものだった。そんな相手に、たぬきは憎悪すら抱きつつあった。
「嫌がらせはやめるし!しょんべんくさいし!たぬきの前から消えるし!!」
嫌がらせをしていたのは自分。小便臭いのも自分。
喚き、叫び、ごろごろと床を転がるたぬきは、自分自身に罵倒しているようだった。
30423/06/17(土)16:30:55No.1068460466そうだねx1
>スレ潰されたシャンカーが効いてないアピール続けてるの哀れだろ
顔真っ赤連呼する元気すらなくなってんのがじわじわくる
こんなのもの悲しくなっちまうよ
30523/06/17(土)16:31:00No.1068460498+
男がたぬきとぬいぐるみをくっつけて数日後、とうとう事件が起きた。
「――いい加減にしろしいいいいい!」
凄まじい怒声が響く部屋に男が入ると、そこには信じられない光景が広がっていた。
「お前なんかともだちじゃないし!どっかいけし!どっか、いけ、しっ!」
たぬきが、あれだけ可愛がっていたぬいぐるみを床に叩きつけているのだ。
その勢いは、じゃれつく程度ではすまない。くっついた腕ごと床にぶつけて、えびぞりの如く体ごとぬいぐるみを持ち上げ、もう一度ぶつける。
何の解決にもならないが、たぬきはこうすればベアルフくんがどこかにいくと信じている。
とことん冷めた目で見つめる飼い主にも気づかず、たぬきはベアルフくんに制裁を下し続ける。自分の手が床に擦れ、赤く染まっているのにも気づかない。
どしん、どしん、どしんとぶつけ続ける。
30623/06/17(土)16:31:13No.1068460559+
「ふっし!ふっし!!ふっし!!!ふっ――」
すると、不意に持ち上がりかけたぬいぐるみが、たぬきの膝に挟まった。
その場に固定されたぬいぐるみを、たぬきが無理矢理持ち上げようとすればどうなるか。
「――だっしいいいいいいぎゃあああああああああ!!!」
みちみちという嫌な音と、たぬきの絶叫が答えだった。
なんと、たぬきの右手からぬいぐるみが離れたのだ。
いや、正確に言えば、たぬきの肌が千切れてぬいぐるみにくっついてしまった。びらびらと揺れる皮膚がもとあった手先からは肉が露出し、血が噴き出している。
「いだいいだいいだいいだいいだいいだいいだいしいいいいいいい!!」
血に染まる勝負服とぬいぐるみ。ついでに涙と涎と小便塗れ。
30723/06/17(土)16:31:18No.1068460583そうだねx1
のこぎりのアニメのスレで連投する人と同じ人?
30823/06/17(土)16:31:28No.1068460636+
未知の激痛に顔を歪ませ、自由になった手でジタバタするたぬきを見て、男は興味深そうに柵の外から顔をのぞかせた。
「おーおー、こりゃひでえな。肉が見えてるじゃねえか」
「ぎひいいいい!!だずげでじいいいいい!!!」
「助けて、か。分かった、それじゃあ元に戻してやるからな」
男はためらうことなく、手に持っていた瞬間接着剤をたぬきの剥き出しの手に塗った。
「がぎゃああああああしいいいいい!!?」
喉が張り裂けかねないほどの雄叫びを聞いても、男は手を止めなかった。
これでもかと捻り出した接着剤のついたたぬきの手を、無理矢理ぬいぐるみにくっつけたのだ。抱きかかえるような格好に、たぬきはまたも戻ってしまった。
30923/06/17(土)16:31:46No.1068460713+
びくん、びくんと痙攣するたぬきに、男は言った。
「どうした?もう一回ぬいぐるみとくっつけてやったんだ、飼いたぬきなら、礼の一つくらい言ったらどうなんだ?」
だが、たぬきはもう、まともに返事ができるほど正気を保っていなかった。
「じいいいいい、いい、い……タヌッ…」
あまりの痛みで泡を噴いたたぬきは、やがて白目を剥いて動かなくなった。
「……気絶してるな。ま、どうなろうが知らねえけどよ」
男は吐き捨てるように告げると、部屋に常備したシートで血を拭くと、部屋を去った。
31023/06/17(土)16:31:57No.1068460770+
翌日から、たぬきは明らかにおかしくなった。
「…ゆるさないし…ベアルフ…しねし…」
男が部屋に入ってきても、一瞥すらしない。
汚れ切ったぬいぐるみをうつぶせに抱えたまま、呪詛を呟くだけの生き物になった。
食事もとらないし、トイレにもいかない。小便を勝負服の中からちょろちょろと漏らしても、大便を勝負服の中からもりもりとこぼしても、気にも留めない。
今この瞬間も、ぶつぶつと呟きながら、おしっこの池の中にいた。
「おい、小便漏らしてんぞ」
「……しねし…しね…ベアルフ…しね…」
「狂ってんのか、こいつ。飯、ここに置いとくからな」
餌入れを置いても見向きもしないたぬきに声をかけて、男は部屋を出た。
それからほどなくして、たぬきの部屋から何の音もしなくなった。
31123/06/17(土)16:32:17No.1068460856+
もしかすると死んでしまったのかと思い(別に悲しむつもりはなかったが)、飼い主が部屋に行ってみると、そこにもうたぬきはいなかった。
「…おいおい、これが噂の『蛹化』ってやつか?」
代わりに、部屋の真ん中にごろりと、たぬきほどの大きさの蛹が鎮座していた。
なんとなくだが、男はたぬきが、ぬいぐるみから逃げる為に蛹になったのではないかと思った。
信じられないほどの痛みを伴わなければ離れられないぬいぐるみから離れるには、ションボリを限界まで溜め込み、蛹になる方が楽だと考えたのだろう。
「そこまでしてぬいぐるみと離れたかったってことか…離れられてねえけどよ」
ただし、男の言う通り、たぬきはぬいぐるみとは離れられなかった。
何と、蛹化した際にぬいぐるみを一緒に取り込んでしまったようで、固い殻の一部にベアルフくんが食い込んでいるのだ。蛹の一部が熊になった、みっともない姿に。
たぬきもそれに気づいているのか、蛹がびくびく、ごとごとと震えている。
『はなれるし…じゃまだし…ほんとは蛹になんてなりたくなかったし…』
静かに揺れる惨めな末路が、たぬきの最期の言葉を代弁しているようだった。
31223/06/17(土)16:32:34No.1068460933+
予想してた流れにできなかったらスレを荒らす大人って精神が未発達な特殊学級以下だと思いました
31323/06/17(土)16:32:45No.1068460996+
ここは、とあるペットショップ。
最近設立されたたぬきコーナーの奥には、透明なケージがある。
やや成長したたぬきが並べられているケージから少し離れたところにあるそれは、テーブルくらいには大き目で、中にはたくさんの子たぬきが飼われていた。
それも一匹、二匹ではない。何十匹という親指サイズの子たぬきが、そこにいた。
「タヌピー…クピー…」
たぬき玉を作ってすやすやと眠る子たぬき。
「キュッキュッキュ♪」「キュキュッキュー♪」
何匹かで集まってダンスの練習をする子たぬき。
「キュー」「キュー」
世間話に花を咲かせながらもちもちしあう子たぬき。
そこは正しく、子たぬき達がのびのびと生きる楽園だった。
31423/06/17(土)16:32:58No.1068461071+
ペットショップに似つかわしくない、自分達のやりたいことをやりたい放題している子たぬき達だが、特に店員から放っておかれている様子はなかった。
それどころか、店員からは丁寧に扱われているようだった。
「ほら、ちび達。シャワーの時間だぞ」
透明なパネルで覆われたケージの上の小さな扉が開くと、店員が来る合図。
伸ばされたじょうろから水が出てくると、子たぬき達がよちよちと集まってきて遊び疲れた体を癒す。
「飯だぞー」「キュー♪」
「掃除の時間だぞー」「キュキュー♪」
「ダンスの時間だぞー」「キュッ♪キュッ♪」
ご飯の時間になると、別のところにある扉が開き、たぬきフードが補充される。
ケージ内の掃除は専用の小さなお掃除ロボットがしてくれるので、心配無用。
美味しいごはんと可愛い仲間、優しい店員さんに清潔な空間。ここには子たぬき達が伸び伸びと暮らす為に必要な全てが揃っていた。
31523/06/17(土)16:33:08No.1068461141+
概ね生活には満足していたが、ケージに入れられた時から全裸だったのは唯一不満だった。
「勝負服はね、飼い主さんに買ってもらうものなんだよ」
だが、店員が子たぬき達にそう言うと、皆が納得した。
まだ見ぬ飼い主は、どんな勝負服を買ってくれるだろうか。派手なのもいい、和装は好きだし、スポーティなタイプも悪くない。
「キューキュー」「キュー♪」
まだ見ぬ素敵なご主人様と愛おしい勝負服に想いを馳せ、子たぬき達は今日も互いにほっぺをもちもちして、たぬきフードを食べ、たぬき玉を作ってすやすや眠っていた。
31623/06/17(土)16:33:22No.1068461221+
そんなある日、遂にその時がやって来た。
「すいません、ここの――五匹ください」
ふらりとペットショップにやってきた男が、ケージの中を指さし、店員にそう言ったのだ。
防音ケージのせいで、途中で何を言っているかは聞き取れなかったが、ここに来て自分達を求める理由など一つしかない。この人間こそが、飼い主なのだ。
「キュキュ!」「キュウーン…」
「キュッキュッキュ♪キュー♪」
子たぬき達はわらわらと男のもとに駆け寄り、透明な板越しに自分をアピールする。
すべすべほっぺをむにむにする子たぬき、目に涙を溜めてうるうると見つめる子たぬき、友達と一緒によちよちと覚えたてのうどんダンスを披露する子たぬき。
様々な形でアピールしていると、ケージの上の扉が開き、店員の手が伸びてきた。
そして、一番近くにいた子たぬきを五匹、優しく掴み取った。
31723/06/17(土)16:33:34No.1068461281+
「キュ!?」
選ばれた子たぬき達は、一瞬だけ宙に浮いた感覚を味わった。
「…キュ、キュー!」「キュー♪キュー♪」「キュゥーン…♪」
しかし、すぐに自分が選ばれたと知り、感動と興奮で互いにもちもちしあった。
「キュー!」「キュッキュ、キュキュー!」「ギャイー!」
一方で、選ばれなかった子たぬきは一斉にジタバタし始めたが、店員はさして気にすることもなく、扉を静かに閉じてしまった。
ジタバタしているのは今だけで、どうせ放っておけば落ち着くのだ。
さて、ケージから遠く離れていく選ばれた子たぬき達は、掌に乗せられていた。
「お、今度はあいつらかし…」
「同情するし…」
初めてケージの外に出て、大人たぬきの会話を含め、様々な音の羅列に驚く子たぬき達。
31823/06/17(土)16:33:45No.1068461337+
「キュー…キュッ!?」
だが、未知の世界を堪能する間もなく、五匹は茶色い厚紙製の箱に入れられた。
箱はあっという間に閉じられ、子たぬき達はジタバタもできないほど狭い世界の中に押し込められてしまった。
「五百円になりまーす」「はいよ、電子マネー使える?」
外からは人間同士の会話が聞こえるが、子たぬき達にとってはいきなり薄暗い空間に詰め込まれた事態の方が重要だ。
ジタバタしたいが、そんな余裕はない。
「キュー…」「キュ、キュー…」
少しばかりの不安を紛らわせるために、子たぬき達はもぞもぞと箱の中を這うと、お互いに柔らかい手を握り合った。
手が届かないものは、尻尾をなんとか前に持ってきて、それを抱いて横になった。
しばらくすると、人間同士の会話が外で終わり、ゆさゆさと揺られる感覚と「ありがとしたー」という声が聞こえた。そして、もう一度同じペースで揺れ始めた。
どこに向かっているのかはさっぱりだが、自分達がどこかに移動しているのだというのが、子たぬき達には分かった
31923/06/17(土)16:33:57No.1068461408+
「キュー……キュ、キュー!」「キュキュ?」
人間の顔すらまともに見ていない状況だが、子たぬき達は自分の置かれた状況を、ここにきてようやく思い出してきた。
「キュキュッキュ、キューキュ!」「キューン♪」「キュキュー♪」
自分達は飼われたのだ。飼いたぬきとして、選ばれたのだ。
そう思うと、多少の狭さや暗さ、揺れはちっとも気にならなくなった。
寧ろ、人間の家に到着してからどんなものが待っているのかと考えれば考えるほど、ケージの外にある素晴らしい世界に期待が膨らんだ。
美味しいうどん。
二階建てのおうち。
素敵な勝負服。
「「キュー♪」」
夢を膨らませ続けているうち、箱の中の揺れが止まった。
どうやら飼い主が自宅に着いたようで、扉を開ける音が聞こえた。
32023/06/17(土)16:34:07No.1068461442+

もの悲しくなれた?
32123/06/17(土)16:34:09No.1068461465+
いよいよだ。箱から出たら思い思いに駆け出してやろうと考えていると、ごとんと箱がどこかに置かれた。そして、五匹はころりと冷たい床に転がされた。
いったいどうしたのかと、子たぬき達は互いにもちもちしあって無事を確認する。
そして、ゆっくりと顔を上げた。
「キュキュ…」
果たして子たぬき達を待っているのは、勝負服でもうどんでも、おうちでもなかった。
「――ヴッフ」
茶色い毛並み。四足歩行とのっそりとした体躯。自分達と同じ髪型。
そこにいたのは、『たぬきもどき』だった。
「――――キュ」
思考がフリーズした子たぬきのうち、一匹が残り四匹の視界から消えた。
「タヌタヌー♪」
「ッギュギャアアアイイイイイ!?」
正確に言うと、瞬間的に飛び出したもどきに頭を食い千切られていた。頭はもどきの口元で悲鳴を上げているのに、胴体は子たぬき達の傍に残っている。
32223/06/17(土)16:34:22No.1068461540+
「ヴッフ、ヴッフ♪キュータヌー♪」
「ギョギャギュグイイイィィィ…ダヌ…」
もどきは自分の狩りの腕前に満足するかのように、頭をばりぼりと噛み砕いた。
絶叫する子たぬきの首はあっという間に消えてなくなり、胴体は数秒ほどジタバタしたかと思うと、おしっこと鮮血を吹き漏らしながら斃れた。
「「――キュキュー!!」」
仲間の死で我に返った子たぬき達は、一斉に人間に助けを求めた。状況は理解できないが、自分を飼った人間なら、もどきを追い払ってくれると信じていた。
しかし、希望はあっさりと打ち砕かれた。
「……キュ…?」
そんなもどきを、自分達を飼ったはずの人間が嬉しそうに見つめているからだ。
そう、まるでもどきが家族の一員であり――自分達が存在しないかのように。
こうなっては、もう人間は頼れない。天国から一転して地獄に叩き落とされた子たぬき達は、訳も分からないまま、ただ本能に従って逃げ出した。
32323/06/17(土)16:34:33No.1068461591+
「ギュ、ギュー!」「ダヌッダヌッダヌ…!」
何故、どうして。自分達は飼われたのに、どうしてこんな目に。
子たぬき達は疑問を浮かべながら必死に逃げるが、答えなど出るはずもない。狭いリビングの中で、口元から血を垂れ流すもどきの餌食になる他、未来は残っていない。
――そもそも、子たぬき達はペットとして飼われたのではない。
一匹百円の生餌として、『買われた』のだ。
32423/06/17(土)16:34:51No.1068461683+
別にいくら頑張ってもいいけどずっと頑張らなきゃならないお前と違ってカタログでレス止まった段階でお前のこと馬鹿にし続けるよ?
32523/06/17(土)16:34:55No.1068461703+
シャンカーがルーパチして自演でぶつぶつ言ってただけのスレだから管理してスリーアウトもdel溜めてやめさせることもできない…
32623/06/17(土)16:34:55No.1068461707+
「ヴフーン…キュー…」
ただ、いくらたぬきフードで満足してくれるとはいえ、やはりたぬきもどき。たまにはたぬきを思い切り貪り食いたいし、狩りをして楽しみたい。
そんな要望を叶えるのが、ペットショップの端で売られている『生餌たぬき』だ。
ポップした子たぬきを丁寧に扱い、外界の情報を遮断し、ストレスフリーに育てることで獲物として楽しめる体力と良質な肉質を保持させる。
一匹百円とリーズナブルなので、もどきへの定期的なご褒美にうってつけである。
売れ残りのションボリからポップしているので、仕入れは必要ない。そのまま大きくなれば食用として売られるので、ペットショップとしても問題ない。
今回買われた五匹は、ただの生餌に他ならなかった。
そんな事実を知らないまま、自分は飼いたぬきだと勘違いした子たぬきは必死に逃げる。
32723/06/17(土)16:35:17No.1068461804+
「ギュムッ!?ギュ、ギュギィ…ギ…」
素早い動きで捕らえられ、顔を床に圧しつけられて窒息する子たぬき。
「ギューギューギュギュギュギュ…ンギュ…」
手足をわざわざ食い千切られてから、丸呑みにされる子たぬき。
「ギュ…イダイ…ジ…ママ…ダヂュゲ…デ……」
極限状況で語彙力を手に入れたのも虚しく、下半身を食われて放置される子たぬき。
正真正銘の地獄を目の当たりにして、最後の一匹はおしっこを漏らして立ち尽くした。
「……キュ…」
素っ裸の柔らかい肌と手入れされた髪は、同類の血で汚れている。
「キュキュ…」
どうしてこんなことに。
なんでこんな目に。
32823/06/17(土)16:35:28No.1068461857+
子たぬき程度の知能で考えても、答えなど出るはずがなかった。
最期に子たぬきが見た光景は、もどきの口の中の、ぎらりと光る歯の群れだった。
「――ギュギャギャギャジニダグナイジニダグナイジニダグナイジイイイイイイイ!!!!!」
頭、手、足に歯を突き立てられた子たぬきの声を、誰も聞き入れなかった。
32923/06/17(土)16:36:13No.1068462107+
たぬきの大きさは意外と適当だ
多くのたぬきは精々30cmほどで成体となるが、大きく成長する個体であれば一回りも二回りも大きくなる
逆に小さい個体もおり、そうしたたぬきは幼体の子たぬきとさほど変わらないかそれ以下の大きさとなる

豆たぬきと呼ばれる個体がそれだ
大きさは人間の親指以下、ポップしたばかりの子たぬきとさほど変わらない
そんな小さいだけながらも知能に差はなく、小さいからこそそれを生かして生き延びている

多くは人の家に隠れて住み着いている
さすがに外の世界や野良の世界はポップしても生き延びれるほど優しい世界ではなく、大半が虫の餌行きだ
なので豆たぬきが生き残れるのは人が住み着き、清潔であり、なおかつ餌となる何かが落ちている家が条件と厳しいものとなる
33023/06/17(土)16:36:19No.1068462140+
ガチで効いてるから余裕アピール続けちゃうんだよな
33123/06/17(土)16:36:25No.1068462183+
「ふぅし…今日のご飯はこんなもんし?」
「うーん…ちょっと少ないし…この家のご主人あまりモノを落とさないし…」

この豆たぬきたちもそうした家に運良くポップできた個体だった
とはいえ餌が豊富に落ちてるほどでもないらしく、ションボリした顔のまま住処に戻っていく
家の中でもクローゼットの隙間やテレビの裏側など子たぬきぐらいの大きさであれば隠れられる場所はいくらでもある
あとは家主さえいる時に無駄に声を出さなければ気づかれる心配もなかった

「ここのご主人…大きいたぬき飼ってたし…思い切ってたぬきのほうにお願いしてみるし…?」
「やめろ…そんなことしてご主人にバレたら駆除されるのは私たちのほうだし…」
「キュゥゥン…世知辛いし…」
33223/06/17(土)16:36:35No.1068462241そうだねx1
>ガチで効いてるから余裕アピール続けちゃうんだよな
もの悲しくなっちまうじゃん
33323/06/17(土)16:36:38No.1068462261+
餌の少なさは餓死にも繋がる
今餌を探し出すたぬきだけではなく、住処にはポップしたばかりの幼体豆たぬきまでいるのだ
このままでは揃って全滅しかねないが、かと言って勝手に住み着いている側が恥もなくご飯をくださいとお願いしても駆除されるだけだろう
現にこの家には豆たぬき用の罠である置き餌もある
粗悪品だからなのか効果もそこまでないのか成体豆たぬきであれば気を惹かれることもないが、試しにチビを連れてたら喜ぶように餌に近寄り、置き餌を食べてそのまま死んでしまった
つまりここの家主は豆たぬきに対して優しくない、というのが豆たぬきは結論である
33423/06/17(土)16:36:50No.1068462337+
「…お前たち…チビじゃなくて豆だし…?」
「!?…ひいぃし!」
「な、なんでここに…豆は良いたぬきですし…!」

あーでもないこーでもないと話すことに夢中になって注意力が散漫になってしまったのだろう
自分よりも遥かに大きな巨大たぬきが…家主に飼われている一般的な成体たぬきが豆たぬきたちを見下ろしている

「落ち着けし…私はお前たちをどうこうする気はないし…」
「ごめんし…私も自分より大きいたぬきは初めて見るし…」
「本当にデカいし…」
「ヴフ…ちょっと照れるし…」
33523/06/17(土)16:37:03No.1068462416+
こうして豆と飼いのたぬきの交流が始まった
何度か話して見ると確かに飼いたぬきは家主に報告をしていないのか豆たぬきの駆除は始まる様子はない
それどころか食糧事情について思い切って話せば飼いたぬきがいくらかの餌を持ってきてくれたではないか

「飼いたぬきがよく食べるフードだし…味はそれなりだけど豆なら良い量になるんじゃないかし?」
「じゅ、十分だし…!これだけあれば足りるし!」
「ありがたいし…大きいたぬきに勲章をあげたいし…」

飼いたぬきの量からすれば腹も満たせぬ食べ残し程度の量だが、何せ大きさが十倍どころじゃ効かない豆たぬきからすればしばらく餌探しをしなくても済む量だ
こうして豆は食料事情も改善し、そのことに大きなたぬきは感謝しつつ住処に戻っていく
いくらかの交流で豆たぬきの中では善良の部類なのだろうと分かっている飼いたぬきはトボトボと去っていく
住処に戻りつつ豆たぬきを見つめる獣が代わりに歩き出していた
33623/06/17(土)16:37:14No.1068462477+
「さぁチビ…今日はご馳走だし…」
「キュ…キュゥキュウ…♪」
「飼いたぬきってこんな良いもの食べてるのかし…?羨まし…」

住処に戻った豆たぬき達はさっそく飼いたぬきから受け取ったたぬきフードで食事を始めていた
普段は人間が気づかぬうちに落としていた食物を細々と拾っては食べていただけに、しっかりとした味付けのフードには舌を巻いていた
数で言えば10匹程度
一纏めで暮らしている中で言えば多いほうなのだろう
しかしたぬきフードの一つ一つが成体向けの大きさなので豆たぬきが食べようとしても群れ単位で何日分にもなる
特に育ちざかりの子たぬきにはしっかりとした栄養も取れるので死ににくさも跳ね上がるだろう
33723/06/17(土)16:37:24No.1068462534+
「こんな良いものをくれたデカいたぬきには勲章をあげたいし…」
「同感だし…せっかくだから大きい勲章作るし…!」

たぬきの中でも善良寄りなのか飼いたぬきを羨むことがあっても妬むことはない
それどころか多くない資源を使って勲章を作ろうとする辺りに本来であれば人間であっても仲の良い隣人に成り得ただろう

「ギュー…ギュゥゥン♪キュキュー♪」
「…ん?なんだし…?」

しかしそうはならなかった
この先に豆たぬきが飼いたぬきへ勲章をあげることも叶わない
チビを育て上げてたぬきの生き方を繋ぐことも叶わない
33823/06/17(土)16:37:33No.1068462589そうだねx2
>別にいくら頑張ってもいいけどずっと頑張らなきゃならないお前と違ってカタログでレス止まった段階でお前のこと馬鹿にし続けるよ?
連投でスレ荒らされて悔しいときに言いがちなこと

1位「連投遅いやる気あるの」 連投効いてないアピールと連投者に対する煽りを兼ね備えた鉄板のレス
2位「煽られたら連投速度上がったな」 何とか一矢報いたいが相手はひたすら連投するだけで効き目がわからないので自分の中で効いてるんだ反応してるんだと思い込みたいがためのレス
3位「(連投以外のレスに対して)連投止まってるよ」 連投相手に悔しがり必死になってる様を揶揄されるとこいつは連投の自演レスだと思い込むことで自己保身を図るレス
33923/06/17(土)16:37:35No.1068462603+
「ギュベッ」
「し……?」

ぼとりと音と共に首のないたぬきが倒れ伏す
力のないジタバタを繰り返す残った体を静かに見つめるたぬきたち
そうした残った体を無駄のないように食い荒らしていく毛むくじゃらの獣がいる

「もどきだしぃぃぃいいい!」
「逃げるし!チビも逃げるしぃぃい!」

たぬきの天敵にしてたぬきの捕食者
もどきの襲来だ
しかしもどきはもっと大きく、少なくとも飼いたぬきと同じぐらいの体格がある
しかし襲来したもどきは豆たぬきと同じぐらいのサイズであり、しかしその大きさながらも俊敏性は勝るとも劣らない
34023/06/17(土)16:37:52No.1068462692+
「ひぃぃいし…やめてし…たぬきは美味しくな…ギュグウゥゥ!」
「いたいし…なんで……目が見えないし…」

逃げようとするたぬきをすぐさま追い付けばまず行ったのは足を奪うことだった
豆たぬきであってもモチモチとした小さい足はもどきの鋭利的な爪と牙の前では何も役に立たない
スッパリと切り裂かれて立ち上がることができず、あとは無意味にジタバタとすることしかできない
勢いあまって目を潰すたぬきや腕を失うたぬきもいるが些細な問題だろう
もどきの目的はあくまで逃げるたぬきを逃がさないことであって損傷は度外視している

そしてもどきの大好物と言っていい子たぬきは場の状況を理解できずとも大人たちの叫び声に対応しきれずにジタバタし続けている
もどきも知らず、箱入り同前に育てられた子たぬきに一匹二匹で場を切り抜けるような力はない
34123/06/17(土)16:37:58No.1068462729そうだねx1
>連投でスレ荒らされて悔しいときに言いがちなこと
もの悲しくなった?
34223/06/17(土)16:38:06No.1068462761+
「チビ!逃げるし!ジタバタはやめて逃げてし!」
「やめてし…チビは…もう少しで喋れるし…やめてし…」

ボロボロにされながらもたぬきたちはチビを気遣い、そしてどうかもどきから逃げるように声を出す
しかしもどきはジタバタを続ける子たぬきに近づき、ションボリ顔ながらも嬉しそうな顔しながら一匹ずつ丸呑みしていく
口の中から食道に、そして胃の中で生きたまま丸呑みされ、子たぬきもジタバタしようとするが狭い空間で思うようにできない
そうしたちょっとした振動も醍醐味と言わんばかりに満足げなゲップをし、もどきの腹の中で子たぬきは段々と声も上げずに動きを停止していった

「ヴッフ…キュウゥゥン♪」
「あ、ああぁ……ひどいし…ひどすぎるしぃ……」
「たすけてし…大きいたぬき…たすけてし……たすけて…」
34323/06/17(土)16:38:18No.1068462837+
人間の家でポップし、少ない食糧をやりくりしながらも協力し合って生きてきた豆たぬき
そんな中でも小さい子たぬきは豆たぬきの生きる理由でもあり、もう少ししたら喋ってくれるかもしれないという希望があった
ポップとリポップを繰り返す生態の中で自分の生きた証を残す
それが勲章であり、そして子を育てる行為だったのだ
その一つがもどきに木っ端微塵に砕かれ、そして自分たちもまたもどきに一匹ずつ丁寧に食われていく

「どうして…タヌータヌー……」

心を砕かれるように呻き声をしながら最後の豆たぬきは捕食される
こうして人間の住処にポップした豆たぬきは見事に全滅した
次のポップにションボリが溜め込むその日まで、静かな空間で居続けるだろう
34423/06/17(土)16:38:52No.1068463003+
自然公園の隅で多くのダンボールハウスが並んでいるのを見たことがあるだろうか。
そこはゴミ捨て場ではない。『たぬきスラム』だ。
行き場を失った野良たぬき達の集う場所にして、野良たぬき唯一の安住の地だ。
スラムと聞くと、暴行や略奪、飢餓が横行する地域だと思われがちだが、たいていの場合、スラムとは名ばかりの集団生活である。群れ、と言った方がいいかもしれない。
よほど荒んだたぬき達の集まりでもない限り、殆どの場合リーダーがいて、それらに従う野良たぬきで構築されている。反乱や暴動など、滅多にない。
基本的に、住んでいるたぬきは良くも悪くもたぬきらしい。いつでもションボリ、へちゃむくれの顔をしているが、地域貢献も兼ねた仕事はそれなりにこなす。
街のゴミ拾い、公園のトイレ掃除、ポップした子たぬきの世話、等々。
特に頑張ったたぬきには、リーダーを経由して人間からお手製の勲章を与えられる
34523/06/17(土)16:39:00No.1068463036そうだねx1
これだけ馬鹿にされても悔しがってる言える元気があったのが驚きなんだけど
いい加減もの悲しさを覚えたか?
34623/06/17(土)16:39:02No.1068463047+
ますますスラムとはかけ離れていくが、とにかくそういうこともあってか、たぬき達は特に悪さもせず、毎日汗水流して働くのだ。
ただ、全てのたぬきが善いたぬきかというと、そうではない。
中には悪事を働き、人間に害を及ぼすたぬきもいるのだ。
そういったたぬきには、リーダーや『お仕置きたぬき』と呼ばれる専属のたぬきが、罪状に見合った罰を与える。
厳しい罰を与えて反省を促し、またその姿を見た他のたぬきに、罪を犯せばどうなるかを教える。野蛮にも聞こえるが、これこそがルールを守らせる最良の手段なのだ。
それでは、どのような罰があるか、一例を挙げてみよう。
34723/06/17(土)16:39:16No.1068463127+
●お尻たたきの刑
「…おまえはお尻たたきの刑だし…三回だし…」
「ゆ、ゆるしてし!お尻は…だしっ!」
スラムの中央広場には、たぬき三匹が寝そべれるくらいの、罰を与える為の専用の台がある。
そこに転がされ、お仕置きたぬきから罰を受けているのは、一匹の大人たぬきである。
このたぬきの罪状は、『トイレ掃除をしなかった罪』。
集団で生活する以上、さぼりは許されない。特に人間にも関係してくるトイレ掃除を放棄してダンボールハウスでごろごろしているのは、非常によろしくない。
だから今、たぬきはぷりんと突き出した尻を、透明の板で叩かれている。
「ひぃ、ひぃ…いたいし…」
「二回目だし…」
「だしいぃっ!」
アクリル板でお尻を叩かれる痛みもそうだが、一番たぬきにダメージを与えるのは、自分が丸出しになった尻を赤く腫らす姿そのものだ。
34823/06/17(土)16:39:28No.1068463187+
「ぷぷ…みっともないし…」
「ちびは悪いことしちゃだめだし…ふふふ…」
「キュー…キュキュッ」
大人どころか、子たぬきにすら嗤われるのは、精神的にも辛いのだ。
「三回終わったし…もう悪いことはするな…」
「うぅ…し…」
刑罰が終わった後、お仕置きたぬきは台を下りる。罰を受けたたぬきはひりひりと痛む尻を抑えながら、奇怪な格好でジタバタする。
一見すると反省していないように見えるが、ジタバタはあくまで生理的な行動だ。
殆どのたぬきは、尻を叩かれることで心を入れ替え、まじめに働くようになる。
ちなみに尻叩きの回数は、罪の重さによって異なる。子たぬきを故意に突き飛ばせば一回、他のたぬきの仕事の邪魔をすれば五回など、裁量はリーダーたぬき次第である。
34923/06/17(土)16:39:52No.1068463328そうだねx2
もの悲しい時に言いがちなこと
1位顔真っ赤
2位連投でスレ荒らされて悔しい
3位効いてる
35023/06/17(土)16:39:53No.1068463339+
●くすぐりの刑
「ししし…もうやだし…くすぐるな…しし…!」
「ひひ…もれちゃうし…おしっこ…もれちゃう…し…ひひ…!」
お仕置きたぬきに羽交い絞めにされて動きを封じられ、雑草の束で体中をくすぐられているのは、二匹の大人たぬきである。
この二匹は、どちらがよりもちもちしているかで言い争い、結果として喧嘩をした。
たぬき同士の喧嘩は、殴り合いになったところで互いのほっぺたをもちっと叩くしかない。それでもスラム内での治安を乱したとして、こうして罰を受けているのだ。
犯した罪の重さに応じて、くすぐる時間は長くなる。
「あっ、だめだし、おしっこ、おしっ…あっ…し…」
「うぅ…おもらししたし…ちびでもおもらしなんてしないし…うえぇんし…」
結局、二匹は過度な刺激で失禁するまでくすぐられ続けた。勿論、公衆の面前で、だ。
35123/06/17(土)16:40:06No.1068463400+
いかにスラムでは乱暴者で知られていたとしても、子たぬきのようにおしっこを漏らす無様を晒せば、以降はじっとりションボリと、他のたぬきのようになる。
他にも尻尾を濡らされる刑や苦い木の実を食べさせられる刑など、罪に応じて刑罰の種類は多岐にわたる。
そして痛みと同時に、スラムたぬき達は自分の犯した罪の重さを知り、反省するのだ。
35223/06/17(土)16:40:16No.1068463463+
ここまでは、スラムにおける軽犯罪に対する罰の一例である。
これよりも酷い犯罪になると、罰は急に重くなる。
例えば、食料の盗み食いには、頭の毛を石包丁で削ぎ落される『坊主の刑』。
丸坊主にされた惨めなたぬきは、人間の子供や野良たぬきの迫害の対象になる。
「ひりひりするし…はげは寒いし…やだし…やだしぃ…」
例えば、スラム内での過剰な暴力には、歩行機能を損なわせる『尻尾切りの刑』。
尻尾を切られることでバランスが保てず、永遠に立ち上がれなくなる。
「あれ…歩けないし…ジタバタもうまくできないし……わらうな…わらうな…!」
このように、かの有名なハムラビ法典の如く、犯した罪に相応しい痛みと辱めが与えられる。
その場で命までは取られないが、殆どの場合はスラムから追放される。そうなれば、待っているのは悲惨な死か、死んだほうがましと思える地獄だ。
刑罰が急に重くなる点に疑問を抱く方も多いだろうが、そもそも和を乱す時点で、野良の集まるスラムでは不要な存在である。
軽い罰で、心を入れ替える機会を与えているだけ有情なのだ。
35323/06/17(土)16:40:29No.1068463515+
――さて、ここまではたぬき達の間でもよく知られた犯罪とその応報の一部である。
では、口に出すのも憚られるような犯罪の場合はどうなるのか?
答えは一つ。
先に挙げたものなど比べ物にならない、苛烈な刑罰が待っているのだ。

「まま、たすけてちー!なんにも悪いこと、してないちー!」
今日、スラムが発足して以来、最悪の犯罪が発生した。
主犯は台の上で寝転がされている子たぬき。両足を紐できつく縛られ、身動きを取れないたぬきは、台のすぐ前にいる親たぬきに助けを求めている。
「……だし…」
「キュー…」
だが、親たぬきは刑の執行を制そうとしないし、返事もしない。
ただひたすら、隣でちょこんと立っている小さな子たぬきの手を強く握り返した。
35423/06/17(土)16:40:41No.1068463563+
――この子たぬきは、ポップした他の姉妹とは違い、ションボリした顔ではなかった。
ちょっと呆けたような表情と、半分開いた口。とぼけた調子の顔つきは子たぬきの小ささと相まって、周囲からは「天使のようだし…」と称された。
こうして「天使ちび」と呼ばれるようになった子たぬきは、二匹の姉妹と共に、とある大人たぬきに引き取られた。
愛くるしい顔と可愛らしい挙動で、天使ちびはたちまちたぬき達の人気者となった。
ところが、話せるようになったのをきっかけに、次第に天使ちびの異常さが際立つようになってきた。
「まま、ごはん…おなかすいたち…」
まず、語尾が他のたぬきと違った。
それだけなら良かったが、どうにも頭があまりよろしくないようだった。計算もできないし、スラム内でのルールも守れず、我欲に従った行動が目立った。
「もう食べたし…がまんするし…」
「やだちやだち…食べたいち…!ダヌーち…!」
おまけに、いつまで経っても幼児のような挙動や癖が抜けなかった。
35523/06/17(土)16:40:57No.1068463648+
おもらしや駄々をこねるのはしょっちゅうだ。親たぬきや他の子たぬきが困った顔をしてもお構いなしで、要求が通るまでひたすらジタバタし続けた。
「はあ…仕方ないし、ちょっとだけだし…」
「やったち!うれしいち…お礼にダンスみせてあげるち!」
「キュー…」「キュキュ…」
おまけに開いた口からは涎を垂らし続け、妙な臭いが耐えなかった。姉妹より一回り大きな図体で不格好なうどんダンスを踊ると、最早気味が悪かった。
天使ちびはそれを可愛いと思っている節があるようで、一層始末に負えなかった。
遅かれ早かれ刑罰を受けるようなトラブルを起こすのは、誰の目にも明らかだった。
そんなある日、とうとう事件は起こった。
「な、なんだち!じゃまするなち!」
「キュー…!ダメ…ダシ…キュキュ…!」
初めて喋った子たぬきに、蓄えていた食料の盗み食いを妨害されたのだ。
天使ちびはこれまで、親たぬきが仕事に出かけている間に幾度となく食べ物をつまみ食いしていた。それこそ、いざという時に足りなくなるほどに食い荒らしていた。
それを遂に、これまでキューキューとジタバタするだけで、親たぬきに密告すらできなかった姉妹に咎められた。
35623/06/17(土)16:41:15No.1068463720+
勿論、子たぬきが直接的に暴力を下したわけではない。
食料と天使ちびの間に立ち、両手をばっと広げ、道を遮っただけだ。
「…なまいきだち…!」
だが、子たぬきの行動は、天使ちびの逆鱗に触れた。
「キュ、キュー…ギュッ!?」
なんと、天使ちびは子たぬきに跳びかかり、圧し潰してしまったのだ。
自分より一回り大きなたぬきに圧迫された子たぬきは苦しそうに呻くが、天使ちびの凶行はそれだけにとどまらなかった。
「ゆるさないち!おまえなんか、こうしてやるち!」
「ギュグエッ」
子たぬきの頭を掴んだ天使ちびは、勢いよく頭を捻った。いかにもちもちボディで耐久力の高いたぬきといえど、首を百八十度回されれば命はない。
奇怪な断末魔を上げ、子たぬきはぐったりと動かなくなった。
35723/06/17(土)16:41:21No.1068463763+
終わりか?
35823/06/17(土)16:41:40No.1068463862+
邪魔者を始末した天使ちびはのそりと起き上がり、自分が仕留めた子たぬきを見下ろした。
今は動かないぷりぷりのおしり、すべすべのおてて、それら全てが不思議と美味しそうに見えた。そう思ってから、天使ちびの行動は早かった。
「…いただきますだち…♪」
このたぬきは、もどきではないにもかかわらず、躊躇うことなく子たぬきを食べた。
人間の残飯や木の実、雑草よりもずっとジューシーな肉を、天使ちびは食い荒らした。
「おいしいち♪もっと食べたいちー♪」
たぬきがたぬきを食う。
倫理の通用しない悍ましい殺戮の現場で、遺されたもう一匹の子たぬきは、がたがたと震えながら部屋の隅で縮こまるしかできなかった。
「キュ、キュー…」
尻尾を前に持ってきて、必死に恐怖に耐える子たぬきが食べられることはなかった。
ダンボールハウスから漏れた血を見た他の大人たぬきが集まり、天使ちびを捕らえたからだ。その中には、三匹の親のたぬきもいた。
35923/06/17(土)16:41:51No.1068463928+
「ちび!おまえ…なんてことしたし…!」
「キュー?まま、どうしたち?」
「どうしたしじゃないし…おまえ…おまえ…!」
胴体と右手しか残っていない無残な亡骸となったちびは、将来を有望視されていた。
かなり早い時期から喋れた天使ちびとは違い、言葉を話すのは遅かったが、他のスラムたぬきの仕事の手伝いを精力的に行っていた。
未来のリーダーだと周囲のたぬきに言われ、『がんばった勲章』の授与も十分にあり得た。
それが今、一匹の狂った子たぬきによって、悲惨な最期を迎えたのだ。
「ひ、ひどすぎるし…あのあほ面ちびをとりおさえるし!」
「ダヌッ!?なんだち、やめるちー!」
自分が悪事を働いたとは一切思っていない天使ちびは、たちまち他の大人たぬきによって取り押さえられた。
「ごめんし…ちび…ごめんし…!」
「キューン…」
遺った子たぬきを抱えた親たぬきは、たださめざめと泣いていた。
36023/06/17(土)16:42:13No.1068464028+
天使ちびをもう少し、自分が制御していれば。甘やかしていなければ。
後悔する親たぬきの後ろで天使ちびが連行され、そうして今に至る。
いかに子たぬきといえども、同族食いという、もどきに匹敵する残虐な行為はとても許されなかった。だから、リーダーたぬきは静かに、天使ちびへの罰を告げた。
「このちびは…『ねぎとろの刑』にするし…」
たちまち、広場がざわついた。
「『ねぎとろ』し!?やだし、みたくないし!」
「ちび、こっちにくるし!家に帰るし…!」
「キューキュー!」「タヌタヌ…!」
普段は犯罪たぬきの末路を楽しそうに見たがるスラムたぬきだが、今回ばかりは違った。
誰も彼もが、これから起きる惨状を見たくないと言わんばかりに広場を去っていった。残ったのはたぬきの死を見慣れた一部の大人たぬきと、天使ちびの家族だけだ。
天使ちびも流石に異様さに気づいたらしく、必死に家族に助けを求める。
36123/06/17(土)16:42:31No.1068464110+
「ままー!ちびー!天使をたすけてちー!」
しかし、家族はもう、呆けた顔を見ようとしなかった。
ションボリした顔で口を真一文字に結び、親たぬきは子たぬきを抱きかかえ、背を向けた。その場から逃げようとしなかったのは、せめて親の責任を果たしたいからだろうか。
それでも自分の罪を認めず、ジタバタしようとする天使ちびを見て、リーダーが言った。
「ジタバタするな…はじめろ…」
最高権力者の声に従い、二匹のお仕置きたぬきが持ち上げたのは、大きな石。
大人たぬきの体ほどもある大きな石を、二匹がかりで抱えて、持ち上げる。
「やだちー!こわいちー!おどれるからゆるしてちー!!」
そして、まだ世迷言をのたまう天使ちびの足めがけて、一気に振り下ろした。
「っぎゃあああああああああちいい!!!??」
痴呆老人のような顔のまま、天使ちびが絶叫した。
石を落とされた右足は、押し花のようにぺしゃんこになっている。
36223/06/17(土)16:42:34No.1068464128+
ほいもの悲しい
36323/06/17(土)16:43:05No.1068464274+
ところが、罰はこれでは終わらない。なんと、お仕置きたぬきは天使ちびのぐずぐずになった足を磨り潰すように、ごりごりと前後、左右に動かしたのだ。
「~~~~~~~~~~~っち~~~~~~~~!!!!!?」
言葉の代わりに泡と、股の間から小便と大便が飛び出るほどの激痛。
ぐりぐりと荒削りの石で抉られたたぬきの体は、潰れたまま細切れになっていく。太ももまでしっかりとミンチ状にした後は、左足に凶器が叩き落とされる。
「っちっちっちちちちちちちちちちいいいいいいい!!!!」
とぼけた半開きの口が下を噛み切りかねないほどに痙攣しても、眠っているか起きているか分からない目が飛び出ようとお構いなしに、もちもちの体が削られる。
その姿がねぎとろめいているから、この刑は『ねぎとろの刑』と呼ばれているのだ。
あまりに凄惨な刑罰故に、今まで執行されたのは一度だけ。もどきに仲間を売り、スラムの場所を教えようと計画したスラムたぬきに対してのみ行われた。
その時は両足を潰しただけだが、今回は両手足と体だ。痛みの格が違う。
36423/06/17(土)16:43:20No.1068464358+
「ぢぢぢぢぢっぢっぢぢぢいぢぢいぢ……」
ちなみに天使ちびの家族だが、地獄のような光景に耐えられず、既に家に帰っていた。
それでも絶叫は聞こえてくるので、親子そろってダンボールハウスでジタバタしていたが。
「…ち……カヒュー…だち…ダヌ……コヒュー…」
どれくらい時間をかけたか分からないが、やっとお仕置きたぬきが手を止めた。
天使ちびの手足と下半身は、血と肌の色でまさしくねぎとろのようになっていた。
それでもまだ生きているのは、たぬきという種の驚異的な生命力のおかげだ。逆に言えば、頭だけになれば死ねるはずが、まだ死ねずにいた。
当然、痛みは続く。筆舌に尽くしがたい苦しみを受けても、気すら狂えない。
「だづ…げでぢ…まま…だづげ…」
会話できる余裕があるのは、ある意味では天使ちびの才能だろうか。
結局、今回もその場で死なせないまま、刑罰は完了した。
こうして重い罰を下すことにより、やはりスラムの結束は強くなる。恐怖とか、苦痛での支配である点は、さほど問題ではない。
痛くなければ、怖くなければ、誰も何も覚えないのだから。
36523/06/17(土)16:43:40No.1068464464+
石蹴り
それは読んで字の如く、道にある石を蹴って進む遊びだ

小学生の子供が学校の登校中に、帰りの下校中に丁度良い石を見つけて蹴りながら進むのは一度は見る光景だろう
もしくはその経験もある者だって多いはずだ
ただ帰るだけの退屈な道のりの中で石を蹴り続けて何処まで進められるかという単純な遊びは単純だからこそハマりやすい
途中で飽きてもただの石なのだから適当に道の隅にでも蹴り飛ばせば済むのもお手軽だ

複数の小学生が学業を終えて下校中のようだった
話す内容と言えばこの後何をして遊ぶのか、宿題をいつ終わらすかという他愛ないものだ
しかしながら彼らは何かを蹴りながら歩いている
蹴っているのはたぬきであった。それも掌サイズには成長している子たぬきである
36623/06/17(土)16:43:52No.1068464531+
いくら小学生の子供と言えども小さい子たぬきであれば蹴りの一つで命は奪うほどの力の差がある
しかしながら子たぬきはションボリとした顔を痛みと苦しみに耐えるように歪ませながらも蹴られ続けている

「ギュゥ!ギュアア!ア"ア"ア"!!ギュビィ!?」

力加減を最小限に抑えながらボールを転がすように蹴り進めるのは小学生ながらも見事な技だ
少しでも力を込めて蹴ってしまえば簡単にたぬきのモチモチな肌を貫通して中身を破壊してしまうだろう
しかし蹴られ続けている子たぬきは精々青痣と蹴られて転がる際の地面にこすれた傷を作るだけで死ぬほどの怪我にはならない
ここに来て死ぬときはあっさり死ぬのに死ぬほどの怪我でなければ死なない生命力の高さが仇になる
36723/06/17(土)16:44:05No.1068464599+
ポップという生態で数を増やし、探そうと思えば何処にでもいるたぬき
そしてそんな雑な生態をしているためなのか子たぬきは誰かが手を下さなくとも自然の猛威で勝手に死んでいる
そんな命が軽い虫か何かのような玩具に子供が手を出さないはずがない

石蹴りの代用品とも言うべき形で子たぬきは全国で蹴られ続けている
何せ石と違って反応があるのだ。最初は獣のようにギューギューと鳴いても蹴り進めると懇願するように泣き始め、あとは呻き声を上げるだけになる
しかしながら力を込めて蹴ってしまえばすぐに死んでしまう
生かさず殺さずに蹴り進めることがたぬき蹴りの醍醐味であり、こうして子供たちは力加減を子たぬきで学ぶようになる
図らずとも石蹴りという遊びがたぬき蹴りになることによって「やりすぎない」ことを子供たちは得るのだ
36823/06/17(土)16:44:09No.1068464622+
物悲しくなった?
36923/06/17(土)16:44:26No.1068464702+
「あ…僕のたぬき、手足がちぎれてる」
「じゅん君すり足で蹴るからなぁ。もっと足上げて歩いたほうがいいぜ」

「ギュギュ…ダヌー……ダヌー…」

とはいえ全ての子供がたぬきに加減して蹴れるわけではない
中には歩きながら蹴る際に小さいたぬきの体の一部を踏み潰しながら蹴ってしまい、手足や尻尾が千切れた状態になってしまう
こうなればもはや虫の息だ。反応として何も楽しめない
37023/06/17(土)16:44:40No.1068464764+
「よーし!俺のスーパーシュートでトドメだ!」
「しゃあっ!風神脚!!」
「じゃあな、たぬき!」

「ギュベェ!?」
「ダヌゥゥ!」
「アベギャ!!」

こうなれば飽きも早いもので各々が子たぬきを藪に向けて全力で蹴り飛ばして追いやっていく
今まで生かさず殺さずの状態だった子たぬきも鋭い一撃の前に容易にその命を奪われた
胴体に重く硬い一撃を浴びて肺に該当する臓器は潰れ、体の中から口まで血で溢れ返る
痛みによるショックと溺死を同時に味わった子たぬきは一瞬で死ねて幸運だったのだろう
なぜならとある一匹は頭に強い蹴りを受けてくるくると回りながら柔らかい草木に叩きつけられ、ジタバタを繰り返しながらその顔は痛みに狂ったように歯軋りをしている
37123/06/17(土)16:44:53No.1068464825+
「ジィィ~~~ジィィ~~~~!?!…ウッウッウッウッ………」

頭に強い衝撃を受けながらも即死できずに無駄に苦しみ、死ななければ生命力の高さでジタバタを繰り返して更なる痛みを負う悪循環
もはや通りすがりのもどきに食われるまでこの子たぬきは延々と苦しみ続けるのだろう
そんな子たぬきにはもはや興味すらない子供たちは各々帰宅していく
後に残ったのは何十匹何百匹ものたぬき蹴りによって藪に蹴り捨てられたたぬきたちであった

そんな毎日何百では効かぬ子たぬきが蹴られている中で親たぬきも黙っているばかりではない
もちろん大半のたぬきは触らぬ神に祟りなしと言わぬばかりに見て見ぬ振りをするのがほとんどだ
むしろ子たぬきが犠牲になってくれる分、人間のチビがこちらに興味を抱いてくれるのを避けてくれるのだからありがたいぐらいだ
人間の子供からすれば下手に言葉も喋れる分、成体たぬきのほうが時に酷い目に合うことだってある
37223/06/17(土)16:45:03No.1068464867+
一括でdel出来る機能あったら教えて
あったら荒らしがおもちゃに使うから無いか…
37323/06/17(土)16:45:09No.1068464915+
「あの…そのチビを放してほしいですし…私の大事なチビなんですし…」
「あー?なんだこいつ…」
「キュゥゥゥン!キュゥゥゥン!!」
「うわ、暴れるなよ」

いつも通り子たぬきを捕まえて玩具にしようとしていた矢先であった
子供に掴まれている子たぬきはジタバタをしながら親たぬきへと助けを求め、親たぬきもまたションボリ顔を深めながら懇願をする
珍しいと言えば珍しい光景だった。子供からすればたぬきは親であっても危機であれば自分の子供を見捨てるような薄情なナマモノである
しかしながらこの親たぬきはまだ成体になって浅いのだろう
そろそろ言葉も喋り始める我が子が人間に捕まり、どうにか助け出そうと人間の前に飛び出すのはとても勇気のあることだ
しかしながらそれは蛮勇であった。少なくとも、たぬきの命を玩具としか認識しない子供からすればそれは「新しい玩具」以外なんでもない
37423/06/17(土)16:45:23No.1068464997+
「いいよ、放してあげる」
「本当かし…?ありが」

「よぉし、飛んでけぇ!!」
「キュイィイイイイイイン!!?」
「チ、チビィィィィ!?」

子供たちは一斉に掴んでいた子たぬきを藪のほうに放り投げた
突然の浮遊感と投げ飛ばされる恐怖感は器用に空中ジタバタを行いながら子たぬきたちは藪のほうへと姿を消していく
無論、突然の行いに親たぬきもジタバタしそうになるがチビの安否確認のために自らも藪のほうへと走ろうとする
37523/06/17(土)16:45:34No.1068465044+
「代わりにお前ボールな!」
「えっ…げぶぅ!?」

そんなたぬきの顔に子供からの蹴りをプレゼントした
子たぬき蹴りと違ってそれなりに力も込めた蹴りをまとも食らったたぬきは弾むように転がっていく
しかしながら子たぬきと違って成体まで育ったたぬきはそれなりに頑丈だ
子供の力を全力で込めても中々殺せない程度にモチモチの体には衝撃吸収も備わっており、生命力も段違いに高い
だからこそ、これから起きる地獄は子供たちが飽きる以外に終わる術は持たない
こうなるから成体たぬきは極力、人間の子供と関わらないように生きるのだ
何処にでも沸いて、何処でも拾えて、死ねば次のチビを育てればいいのに人間に捕まったチビに固執した
それこそが愚か極まりない、勇気と蛮勇を間違えた末路の始まりだった
37623/06/17(土)16:45:52No.1068465129+
「へい!パスパス!」
「としあきせんしゅ!ドリブルが早い!ドリブルが止まらなぁい!」
「止めろ止めろ!いや止めるな!蹴り続けろ!」

「げぶっ!ごぼぁ!ギュブェ!?」

逃げる事を許されずにただサッカーボールの代わりに蹴られ続けるたぬき
下手に頑丈なために気絶も死ぬ事も許されずにただ痛みだけが重なっていく
子供たちもまた、そんなボール代わりのたぬきを遠慮なしに蹴り続けて行く
たまに踏んづけても少し靴の跡が残るだけで子たぬきと違って潰れて死ぬ事だってない
つまるところ、子供からすれば成体たぬきは子たぬき以上に遊びに使える玩具の代わりであった
それも加減無しに使える玩具なのだからそれはもう大人気のボールである
37723/06/17(土)16:46:16No.1068465227+
しかしこうした扱いを受けるために成体たぬきは人間の子供とは関わろうとしないため、そういう意味ではいつでも捕まえられる子たぬきと違って成体たぬきは中々遊べない貴重な玩具であった
だからこそこうして子たぬきを捕まえた際の餌として親たぬきが来るのはとてもラッキーで遊び甲斐のある日となるのだ

「はー!良い汗かいた!」
「もう夕方だし帰ろうぜー!」

何時間も、時に休みを挟みながらも蹴られ続ける
例え子供たちが休んでる間にもたぬきはその痛めつけられた体では到底動くことも叶わず逃げる事が許されない
仮に動いて逃げようにも尻尾を踏んづけられてそのまま引っこ抜かれただろう
手足も尻尾も変形し、青痣のない部分を探すほうが珍しく、野良生活で元々ボサボサとした髪は落ち武者か何かのように剥がれ落ちている
丸い、蹴りやすい顔はもはや原型を留めておらず、ションボリとした目も口も崩壊してろくに機能しないだろう
37823/06/17(土)16:46:31No.1068465304+
「…………タヌー……タ……シ……コロシ……テ……タヌー……」

それでもかろうじて生き残ってしまったのはたぬきの生命力の高さが成せることか
しかしここまでボロボロであればもはや死ぬの時間の問題だ
すでに壊れて飽きた玩具を処理もせずに帰った子供たちがトドメを刺さずともいずれ次のリポップ先に旅立つだろう
せめて藪に投げられ安否の確認すらできなかった我が子が無事であることを祈りながら、苦しみを味わい続けていた

ちなみに藪に投げられた子たぬきたちは草木がクッションで無事ではあった
しかしながら藪にはたぬき蹴りによって大量の死骸や虫の息となった子たぬきを目当てにもどきが寄っていた
親元から強制的に放され、投げられ、様々なショックでジタバタを繰り返す子たぬきはあっさりと生きたままもどきの食料となったようだった
37923/06/17(土)16:46:52No.1068465407+
しかしここまで玩具にされるたぬきであるが、当然ながらマナーというものを学んでいない子供も時にたぬきによってトラブルを起こす時がある
集めた子たぬきをひたすら蹴り飛ばして、もしくは全力で投げつけて壁にぶつける遊びをする子供がいるようだが、その壁は民家を囲むコンクリートの壁だ
無論、子供たちは気にせずただ楽しむために全力で子たぬきを蹴り飛ばしてコンクリート壁の汚い染みにしては笑っている
しかしながら自分の住む家の壁ならまだしも、他人の家でこのようなことをして怒らない者はいるだろうか?

「こらぁぁ!このクソガキどもぉぉ!何をしちょるかぁぁぁあ!!」

その家の主人である老人が飛び出すと、老体とは思えぬ動きでもって子供たちが逃げ出す前に拳を一発ずつ、頭にお見舞いした
カミナリと言わんばかりの説教も加えて先ほどまで子たぬきを壁にぶつける遊びで楽しんでいた子供もすっかり意気消沈だ
38023/06/17(土)16:47:06No.1068465463+
「チ…タスカッタシ…」
「ありがとうし…いのちのおんじんだし…」
「キュ…キュゥゥン…キュゥゥン……」
「ちび…なくなち…」

一連の人間たちの騒ぎにポカンとしながらもようやく自分たちが助かったと子たぬきたちは安堵の声を出した
助けてくれただけではなく、自分たちを殺そうとした恐ろしい人間のチビに説教までして退散させた老人に感謝の言葉を送ろうとする
しかし老人は手に持つスプレーで子たぬきに噴射すると子たぬきたちは息ができないように苦しみだした

「ギュォォ!?ギュィィ!」
「あぎゃばぁ…!いぎが…ギユエエ!」

「はぁ…たぬきがよう沸くからガキ共も調子に乗るんじゃ!こんの虫は山奥にでも帰ってくれんかのう」
38123/06/17(土)16:47:36No.1068465616+
「たぬきたちもっ…おうちに住みたいですし!」
コンビニから帰る途中、三匹の豆たぬきと一メートルほどのでかたぬきが道行く人に叫んでいた。
皆迷惑そうな顔をして通り過ぎるか、でかたぬきに蹴りをくれてやっていた。
「ううぅ…熱いの嫌だし…」
でかたぬきがぐずっていた。
全身薄汚れていて、あざだらけになっていた。大きさ的に蹴りやすいからだろう。
豆たぬき達は、でかたぬきの足元で泣き叫んでいた。
ほおっておけば明日には全滅していそうな連中だったが、暇だったので連れて帰ることにした。
もちろん家で飼うつもりはない。
しかし、たぬきどもを使って欲求を満たす面白い手段を思いついたので実行に移すことにした。
38223/06/17(土)16:47:48No.1068465689+
でかたぬきには歩いてついてきてもらい、豆たぬき達にはコンビニ袋の中で我慢してもらうことにした。
「ありがとうございますし…これで助かりましたし…」
ションボリした顔ながらも、口角は上がっていた。
なかなかかわいらしい顔である。
自宅のアパートにつくと、でかたぬきは玄関で立ち止まった。
「汚いから入りづらいですし…」
ますます気に入った。
傲慢な態度もいいが、こういう態度の個体もなかなかそそるものがあった。
「まぁ遠慮しなさるなって、これでもどうぞ…」
コップに買ってきたワンカップを移し、でかたぬきに渡した。
「ありがとうございますし…」
涙を流しながらコップの中身を一気飲みした。
なかなかな飲みっぷりである。
38323/06/17(土)16:47:55No.1068465718+
>リトルマーメイドはスラムダンクみたいに口コミでバカ売れになる
>スパイダーバースは配慮キツくて売れないとか魚人面でシコってるやつが言ってたから見てなって
スラムダンクに例えたのはFF16だろ色々混じってる
38423/06/17(土)16:47:58No.1068465730+
そして、そのままひっくり返ってしまった。
「ぐぅーぅぅ…」
顔を真っ赤にし、変ないびきをかいて眠ってしまった。
この間に、豆たぬきを入れた袋にもワンカップを注ぐ。
「わぁ!つめたいし!!」
「だぬー!!」
「うぃ~…なんか目がまわr」
三匹とも酒に漬かりながら眠ってしまった。
念のため溺れてしまわないように、袋から取り出しておく。
今回はたぬき酒を味わうのではなく、もっと別の遊びをすることにした。
38523/06/17(土)16:48:05No.1068465764+
もの悲しくなった?
38623/06/17(土)16:48:23No.1068465861+
豆たぬき達はぼんやりと目を覚ました。
「頭痛いし…」
「気分わるーし…」
「…」
重い体を起こし、周りを見渡す。
すると、目の前に大きな穴があった。
「なんだし…」
気になって近づくと、大きな穴は奥へと続いているようだ。
進むべきか悩んでいると、なにやら声がした。
「これは君らの家だよ、早く入りな」
聞き覚えのある声、どうやら自分たちを拾った人間らしい。
「今日からここに住むといいよ」
こちらに笑いかけてきた顔に悪意は感じなかった。
38723/06/17(土)16:48:33No.1068465918+
「これも持っていきな」
「あ…ありがとうし…」
男は豆たぬき達に小さなLEDライトを渡した。
三匹とも頭を下げると、穴の中へ入っていった。
じめじめとして薄暗いが、なんだか安心できそうな家だ。
豆たぬきが小脇に抱えたライトを使って穴を照らした。
壁や床は赤くてぬめぬめしていて、空気も湿っていた。
「変わった家だし…」
「段ボールと違って丈夫ならいいし…」
豆たぬき達は穴の奥へとふらふらと進んでいった。
38823/06/17(土)16:48:43No.1068465968+
「さて、そろそろ頃合いかな?」
男は、口を開けて眠っているでかたぬきに近づいた。
口を開けているというより、つっかえ棒代わりの割りばしが入っているので閉じられない。
先ほど、三匹のかわいい千鳥足探検隊が洞窟探検に向かったばかりだ。
どうやら千鳥足探検隊は、まだ喉のあたりにいるらしい。
割りばしを取り出すと、でかたぬきは口を閉じた。
「わ!なんだし!!」
「出口なくなっちゃったし!!」
豆たぬき達は慌てだした。
酔っていても、本能的に危険はわかるものらしい。
しかし、たぬきなのでじたばたするのが精いっぱいだったのだが。
38923/06/17(土)16:48:54No.1068466030+
「ウゴ…ゴゴッ…」
でかたぬきは変な声を上げた。
いきなり喉の中に異物が入り込んでしまったのだ。
眠っていても驚いて目を覚ますのが普通だろう。
しかし、でかたぬきは目を覚まさなかった。
死んではいないが、苦しそうに寝返りを打っていた。
「ギャイー!!」
豆たぬき達はじたばたしながらどんどん呑み込まれているらしい。
声がどんどん小さくなっていく。
「グゴゴ…」
でかたぬきは苦しそうに寝返りを打った。
どうやらまだ目覚めないらしい。
39023/06/17(土)16:49:01No.1068466063+
恥ずかしくなって連投し続けてももの悲しいがわからない自分は一切変わってないのに
39123/06/17(土)16:49:05No.1068466085+
「一体何なんだし!」
「こんなところで!!死なないし!!」
豆たぬき達はじたばたをやめ、手足を広げて呑み込まれないように抗った。
「うぐぐ…」
でかたぬきの顔色がみるみる青ざめていく。
意識は戻っていないが、苦しいのか喉を引っ搔いていた。
青かった顔が、段々赤くなっていく。
豆たぬき達の抵抗で完全に息ができないらしい。
顔が赤くなって、目に涙がたまっていく。
「ギャイー!!」
でかたぬきは悲鳴とともに飛び起きた。
39223/06/17(土)16:49:23No.1068466183+
「あー苦しかったし…」
でかたぬきは目をこすりながらおなかを押さえた。
「なんかおなか痛いし…」
「そりゃ豆たぬきが入ってるからな」
「ダヌュ!?」
衝撃の事実に驚くでかたぬき。
「ううう…」
「熱いし!!」
「やだしぃぃ!!」
でかたぬきの中から悲鳴の三重奏が響く。
「やだし!!だしてし!!」
でかたぬきは泣き叫んでじたばたした。
激しく動くたびに胃の中がシェイクされるらしく、悲鳴は大きくなっていく
39323/06/17(土)16:49:34No.1068466242+
「ギャイー!!」
「ダヌー!!!」
「もう…だm」
でかたぬきはその場にへたり込んで泣き出した。
「ううぅ…やだし…たぬきたち出してほしいし…」
泣きながら男に懇願する。
一緒に幸せになろうと誓った仲間たちを簡単に見捨てられない、たとえ自分が誤って食べてしまっても…
「しょうがないなぁ…」
男はでかたぬきに近づくと、仰向けになるように命令した。
おとなしく従ったでかたぬきは泣きながら男に言った。
「どうか中のみんなは無事に助けてあげてほしいし…」
自分に訪れる運命を悟ったでかたぬきは目を閉じた。
せめて仲間が無事でありますように…、そう祈っていた。
39423/06/17(土)16:49:45No.1068466305そうだねx1
これだけ連投する元気があるならもの悲しいを辞書でひく時間くらいあったろ
39523/06/17(土)16:49:47No.1068466313+
男はでかたぬきの腹に包丁を突き立てた。
「ゔ…」
苦痛にうめくでかたぬきをよそに、何度も包丁を突き立てた。
何度も突き立てるうちに、でかたぬきの呼吸が止まった。
更に繰り返し突き立てていくと、なにか別の感触がした。
「ダヌッ!!」
「ゔ…」
おそらく豆たぬきにも刺さったのだろう。
もはや原型のないミンチを見ながら、余韻に浸っていた。
39623/06/17(土)16:50:16No.1068466447+

もの悲しくなったか?
39723/06/17(土)16:50:25No.1068466482+
「人間がこんなの落として行ったし…」
「なんしこれ…?」
スラムの一角でスラムたぬき達は四角い箱を興味深そうに眺めていた。
「これ見たことあるし…マッチだし…」
「まっち…し?」
「まっちってなんし…?」
初めて聞く言葉に興味津々のスラムたぬき達。一方、物知りのたぬきはマッチのことを知っていた。
物知りたぬきは一本箱から取り出す。
「火を使えるようになるし…こうやって…」
赤い球のついた木の棒を箱の横のヤスリでシュッとすると、木の棒の先に火がついた。
「火がついたし!」
「すごいし!あったかいし!」
「これで冬が越せるし…」
しかし物知りたぬきはマッチについては知っていたが、火の処理については甘く考えていた。
39823/06/17(土)16:50:37No.1068466544+
「このまま持ってたら火傷するし…」
フーッと息を吹いて消そうとするがうまく消えない。たぬきの呼吸程度では消せないのだ。
「き、消えないし…熱くなってきたしぃ!!!」
「大変だし!火傷するし!」
見かねたスラムたぬきが手をモチっと叩いた。
マッチは物知りたぬきの手から落ちる。しかし落ちた先にはダンボールがあった。
「あっ…なんか臭いしぃぃ!!」
「燃えたし…?ちび!?近寄っちゃダメだしぃぃ!!」
「キュー?ギュッ___ギュァァァァァァァ!!!!」
火を見て興味津々だったちびはポテポテと歩いていた…が、ダンボールに延焼した火によって火だるまになってしまった。
39923/06/17(土)16:50:50No.1068466606+
がんばれ後5分あるぞ
40023/06/17(土)16:50:50No.1068466612+
「ちび!ちびぃぃぃ!!!」
「タ、タスケテ、シ……マ、マ……」
「消せないし、消せないしぃぃ!!!」
「おしっこで消すし!…消えないしぃ!!!」
「広がってるし!?やばいし、やばいしぃぃ!!!」
ダンボールから広がった火は周りのゴミに引火し、スラム一帯を包む大火事になってしまった。
「逃げるし…もう逃げるしぃ!!」
「だめだし…出口も塞がれたし…」
「タヌー…タヌー……」
火はスラムの出口を完全に塞いでいる。
「ちび…こっちにくるし…一緒に死ぬし…」
「キュー!!キュゥゥゥウン!!!」
「きっつっね♪きっつっね♪きっつっね♪」
「あったかいしぃ!あったかいしぃぃ!!」
40123/06/17(土)16:50:56No.1068466632そうだねx2
>恥ずかしくなって連投し続けてももの悲しいがわからない自分は一切変わってないのに
mayのカス共がまた負けたって喜んでたのにね…
40223/06/17(土)16:51:09No.1068466689+
「ふぅ…尻尾も温かくて良い感じだし…」
「ふさふさだし…もふもふだし…」

この公園ではたぬき愛護団体が試験的にたぬきを保護し、人との共存のためのデモンストレーションがされていた
公園の出入り口には大きな看板が立てられており、そこには『たぬきは知恵のある生き物です』『たぬきをいじめないようにしましょう』『たぬきを過度に干渉しないようにしましょう』と三つの言葉が描かれている
知能はあってもモチモチな肉体ゆえに自然災害等であっさりと死ぬたぬきではあるが、死んでもポップすることで数を減らさない適当な生態ゆえに人間もたぬきの扱いには雑だった
たぬきそのものは温厚であっても結構図太く前述の通り適当な生態をしたナマモノのため、人間社会で余裕のない人間には恰好のストレス解消の装置であったのだ
加えて命の価値感も薄い子供からすれば虫と同じような扱いであり、たぬきのポップ具合によっては子たぬきの生首が散乱する公園も存在するほどだった
そうしたたぬきの命を命と思わない社会の中で愛護する団体が産まれても不思議ではないだろう
40323/06/17(土)16:51:10No.1068466698+
なんだゆ虐か
40423/06/17(土)16:51:13No.1068466716+
>mayのカス共がまた負けたって喜んでたのにね…
もの悲しくなるなぁ
40523/06/17(土)16:51:25No.1068466778+
「ふぅ…そろそろお仕事するし…」
「頑張るし…」

公園でのんびりとしていたたぬきたちは、ただのんびりと団体に保護されるだけではない
一部の人間も延々とたぬきを保護し続ける事ができない以上、人と共存が可能であるとたぬきもアピールをしないといけないのだ
その一環として公園に住まうたぬきは公園の清掃を担っており、場合によっては公園内で迷子になった幼い子供も保護する立場にある
体こそ小さいが知能があるからこそ出来るたぬきの仕事である
そのため公園内でのたぬきの評価は段々と上がっており、少なくとも公園たぬきが人間に害されることは無いと言えた

しかしながら、たぬきのことを少し気に留めるとある不自然さを理解する事となる
市民公園にはたぬきはいるが、そのほとんどが30cmほどの成体だけだった
小さく言葉も喋らない子たぬきの類を見かけないのである
40623/06/17(土)16:51:26No.1068466787+
ポリコレアンチのくっさいくっさいお墓はこちら笑
40723/06/17(土)16:51:39No.1068466852+
「ふっし…ふっし…夏はすぐに草ボーボーで嫌になるし…」

麦わら帽子を被って汗を流しながら公園の草むしりを頑張るたぬきが一匹
すでに草を入れる麻袋もいっぱいになる頃に一休みを入れようか
そう思った矢先に声が聞こえた

「ん……?」

「…………キ……」

聞こえたのはまだ草が生えている場所だった
急いで駆け出すと草を掻き分けて注意深く探っていく
そこにはまだポップしたばかりで服も着ていない、親指サイズの子たぬきがいた
40823/06/17(土)16:51:44No.1068466872そうだねx1
物悲しさがわからないお前のバカさ加減は何一つ救われねえぞ!
40923/06/17(土)16:51:53No.1068466918+
「キ……ンン…キュ……」
「チビ…チビだし…大丈夫だし…無理に鳴かなくていいし…」

モチモチ肌のたぬきと言えども成体以上に更にモチモチとした子たぬき
まだポップしたばかりで声も出すのも苦労するのだろう
大事に大事に抱き抱えて子たぬきへ暖かさをモチモチして分け与える
突然見知らぬたぬきに触れられて小さくジタバタする子たぬきではあるが、成体の麦わらたぬきに優しく撫でられるとすぐに落ち着いたようだ
産まれながらのションボリ顔はニッコリとし、その顔を見ると麦わらたぬきもションボリ顔ながらも少しばかりにこやかに見えなくない顔をする
41023/06/17(土)16:52:01No.1068466951そうだねx2
またmayに負けたのか
41123/06/17(土)16:52:05No.1068466974+
「フフ…やっぱりチビは可愛いし…さっそく管理人さんに連れて行くし…」
「キュ…キュー♪」

むしった草を入れた麻袋も一緒に麦わらたぬきは子たぬきと一緒に公園の中心部に向かった
現在の管理人は愛護団体の一人が担っており、そこではたぬきの保護観察が行われている
もちろん公園自体は人の利用もされるのだから迷子センターも兼ねている施設だ
麦わらたぬきが着く頃には他のたぬきも何匹か集まっており、麦わらたぬき同様に何匹の子たぬきを抱えていた

「草むしりの…そっちもチビを拾ったし…?」
「ゴミ拾いの…フフ…とても可愛くて大人しいチビだし…」
「こっちは凄いヤンチャだし…今は寝ているけど拾ったら物凄いジタバタしたし…こいつビックになるし…」
41223/06/17(土)16:52:12No.1068467008+
煽りに耐えかねて帰って来たのが笑っちまうんだよなぁ
もの悲しいねぇ
41323/06/17(土)16:52:16No.1068467028+
両手が掃除用具と子たぬきで塞がってるので互いに頬をモチモチしながら互いの子たぬきを見せ合う
すやすやと寝ていたり、まだジタバタとして鳴いていたり、大人しく成体たぬきたちを見つめる子たぬきと個性はバラバラだ
管理人室の扉が開くと中年の男が出てくる。彼がこの公園の管理人であった

「お待たせたぬきちゃんたち…その子たちが新しいおチビちゃんかい?」
「そうだし…モチモチのチビだし…」
「たぬきの宝だし…将来の希望だし…」

小さく可愛らしい子たぬきに男も喜ばしい顔をしていた
傍によって優しく指で子たぬきの頬を撫でればモチモチとした触感がすぐに伝わる
その心地良さは永遠に行いたいほどであり、くすぐったそうにする子たぬきの様子に男もたぬきたちもほっこりとしていた
41423/06/17(土)16:52:30No.1068467096+
「それじゃあ…いつも通りおチビちゃんを預かるね」
「寂しいし…でもそれが決まりだし…」
「チビ…元気にするし…またこっちに戻れたら一緒にモチモチするし…」

あれほど手放さないと言わんばかりの可愛がっていたにも関わらず、あっさりとたぬきたちは子たぬきを人間の男に差し出した
これには大人しくしていた子たぬきもびっくりし、キューキューと声を出すが落ち着かせるように男が頭を撫でている

「ごめんし…たぬきたちじゃチビを満足に育てられないし…」
「人間さんの手で育ってもらうし…大きくなったらまた一緒に住めるし…」
「いつかたぬきだけでもチビを育てる日も来るし…お前たちはそうじゃなかったし…でもお前たちがチビを育てられるかもしれんし…」
41523/06/17(土)16:52:30No.1068467098+
ポリコレやLGBTアンチくんはいつになったら勝つの?
41623/06/17(土)16:52:37No.1068467132+
もの悲しいがわからないマンはどの面下げて戻ってきたの?
41723/06/17(土)16:52:42No.1068467155+
公園の子たぬきがいない理由
それはたぬき自ら育てずに愛護団体に代わりに育ててもらっているからだった
子たぬきはとにかく死にやすい。いくら知能があるたぬきと言えどもポップしてから成体になるまで中々いない
季節で言えば春が多少生きやすいぐらいであり、夏であればミミズのように干乾びて死に、秋であれば肌寒さに対応できずに死に、冬は食べるものが無い上に寒さに耐えられない
そのため親たぬきが子たぬきを拾い、そうして育てられたのが知識を受け継ぎながら世代を交代していくのだが、それでも子たぬきは様々な要因で死んでしまう
公園も野良の世界と比べれば天国のような過ごしやすさと環境ではあるが、それでもちょっとした自然の猛威に振るわれればあっさりと全滅してしまうだろう
気軽にポップしては気軽に死ぬ
たぬきの象徴とも言える命の軽さを体現したのが子たぬきであった
41823/06/17(土)16:52:49No.1068467198+
>ポリコレやLGBTアンチくんはいつになったら勝つの?
もの悲しいなぁ
41923/06/17(土)16:52:56No.1068467223+
本来出れば公園のたぬきも子たぬきを自分の手で育てたいのも山々だ
しかし保護される立場であるたぬきはちょっぴり野良の世界から外れているため、生来のドライさが少し薄まっていた
つまるところ子たぬきを育てて死なせてしまえば際限無しにションボリしてしまう
そうなれば生きる気力を失ってしまう可能性も危惧があるため、公園に住むたぬきはそうした部分も恐れて素直に子たぬきを差し出してしまうのだ

「よしよし…先にお姉ちゃんたちのいるお部屋に行こうね…おっとその前に」

ごそごそと空いた手でポケットから取り出すとビニール袋を取り出す
中には茶色のフードが入っており、それをたぬき達に渡した
42023/06/17(土)16:53:08No.1068467279+
「はい、おチビちゃん分のたぬフードね。僕はおチビちゃんをお部屋に入れてくるから自分たちで分けてね」
「ありがたし…今日の晩御飯が潤うし…」
「チビを渡すのはションボリするし…でもたぬフードがあれば気は晴れるし…」

飼いたぬきがペット用の食品として売り出されるたぬフード
それが公園たぬきの主食の一つであり、そしてチビを差し出すための対価であった
いくら自分では子たぬきを育てられないと分かっても素直に子たぬきを差し出すのも多くはない
そのために愛護団体は対価を渡すことによってたぬきにもメリットがある事にしたのだ
結果は見ての通り
子たぬきを差し出す瞬間はションボリ顔が深まったたぬきだが、たぬフードを分けている今はそうではない
たぬきと人が上手く付き合うのならメリットとデメリットのバランスを取る事…それが愛護団体の結論だった
42123/06/17(土)16:53:09No.1068467290+
物悲しさ覚えたか?
42223/06/17(土)16:53:18No.1068467330+
「よし、おチビちゃんたちはこの部屋に入ってね…」
「キュー?」
「キュキュー…」
「ポコーシ…タヌーシ…」

管理人室に置かれた大きな箱に新しい子たぬきが入居する
すでに先客としての子たぬきが何十匹もいる
それぞれたぬき玉を作って大人しく寝ていたり、小さい水桶から水を飲もうとしている一匹の子たぬきが跳ねた水に別の子たぬきの尻尾が濡れてションボリとしている
新しい入居者に気付いた子たぬきはポテポテと近づいて親愛のモチモチをしだす
どんなたぬきもモチモチすればそれは仲間だ
そう言わんばかりのモチモチに子たぬきたちは喜ばしい声を出しながら歓迎されていた
42323/06/17(土)16:53:24No.1068467361+
もの悲しいって今のお前の感情だよ
42423/06/17(土)16:53:30No.1068467392+
「ふふっ…可愛いなぁ…ずっと眺めていたいなぁ…」

その光景に手を出さずにじっと見つめる男
小さいたぬきたちの織り成す可愛らしい友情に浸っていながら、男は携帯を取り出すと電話をかけだす

「ああ、敏明くん…うん…増えてきたから回収をお願いね…うん」

男が電話をかけてから30分後
すでに箱の中の子たぬきたちは仲良くなっているようで、まだ言葉も喋れず満足に体を動かせないながらも踊っているようだった
ぽてんぽてんと立っては転んで立っては転んでを繰り返してジタバタをする
そしてジタバタを終えれば立って安定すれば踊り出す
そんな光景をいつまでも眺めていたが、管理人室の扉がコンコンと鳴らす音が響いた
42523/06/17(土)16:53:42No.1068467447+
「お待たせしました、回収に来た敏明っす」
「お疲れ様。じゃあこの子たちをお願いね」
「うっす…っと、これたぬフードの補充っす」

バイクスーツに身を包んだ若い男だった
敏明と呼ばれた男はダンボール箱を持ち出すと男はそれを受け取り、中身を確認する
箱の中に入っていたのは1kg分の入ったたぬフードの袋三つ分だった

「はい、確認しました。さて…おチビちゃんはお別れだね…」

名残惜しいと言わんばかりの声を出しながら男はまだ懸命に踊り続ける子たぬきの箱に向かってスプレーを噴射した
そのスプレーはエタノールとアロマオイルを混ぜた睡眠スプレーであり、小さな子たぬきには効果があったのがバタバタと倒れて眠ってしまう
全ての子たぬきがぐっすりと眠ったのを確認したら箱を閉じて敏明に渡し、彼は渡された箱を公園外に置いてあるバイクにしっかりと付けるとそのまま走り去ってしまう
子たぬきが一匹もいなくなってしまった管理人室は寂しいもので、男もため息を一つ付いてしまう
しかしそんなションボリに引き寄せられたのか、管理人室の机に一匹の子たぬきがポップしたようだった
42623/06/17(土)16:53:52No.1068467500+
もの悲しくなったか?
42723/06/17(土)16:53:53No.1068467503+
「おやまぁ…まぁ!こんにちは、新しいおチビちゃん…!」
「キュ…キュー…?」

まさかの子たぬきの来訪に男のションボリは搔き消え、子たぬきを大事そうに掌に乗せる
まだ状況の理解していない子たぬきではあるが、暖かい人間の掌でそうすることがたぬきなのだとモチモチとし始めた
その可愛らしい幼いたぬきの姿に男はいつまでも幸せに浸っていた

一方で箱入りから何処かに連れていかれた子たぬきたち
睡眠スプレーの効果も切れ、暗闇の中で身を寄せ合ってたぬき玉を作っていた
音のしない無音の中に響くのは子たぬきの声だけであり、古株の子たぬきもいつも自分を可愛がってくれた人間がいないことに寂しい声を出していた
42823/06/17(土)16:54:05No.1068467562+
「キューゥゥン…キュウー…」
「タヌー…キュキュゥン…」
「ポコーシ…タヌーシ…」

呑気に寝ている子たぬきもいるにはいるが、ほとんどが不安に支配されつつある中で突如光が箱の中に産まれた
その光は上ではなく、下からであり、突然の浮遊感がたぬきたちを襲った
たぬき玉のまま落ちていくものがあれば、唐突の出来事にジタバタの体制に入って外れた者もいる
モチモチの肌であるたぬきはある程度高いところから落ちてもダメージはあっても致命傷にはならない
事実として落ちた先は柔らかいゴム質であり、ポヨンと跳ねそうな音と共に着地した
無事ではないのは逆にたぬき玉のまま落ちた部類であり、同族からの唐突な圧力にやられた地面側の子たぬきは一転して瀕死の状態だ
42923/06/17(土)16:54:14No.1068467617+
物悲しくなったか?
43023/06/17(土)16:54:16No.1068467628+
「ギュ…ベ……」
「キュー!キューキュー!!」
「ダヌゥゥゥ!ダヌゥゥゥ!!ボコォォォォ!」

各々が痛い痛いと泣き叫び、瀕死の子たぬきは誰も気を留める事はしない
いつもなら優しい人間が助けてくれるはずだった。しかしそれが何時までもやってこない
ならば親たぬきは?そんなものは存在しない
状況を打破できるような経験も教えすらも受けていない子たぬきに出来るのはただジタバタとするか泣くだけであり、だからゴム質の地面が動いてる事に気付かない
地面が動くと同時に先ほど子たぬき達が落ちた場所に新しい子たぬきたちが投下されている
その子たぬきたちもまた状況を理解できずにただ泣いてジタバタするだけだった
43123/06/17(土)16:54:28No.1068467684+
動き続ける地面の先、突如暗闇に入ったと思ったら経験したことのない大雨が子たぬきに襲った
いや、もはや雨というより滝の勢いであり、体がバラバラに砕け散ると言わんばかりの水量が上から落ちてくる
子たぬきはもはや呻き声一つ出す事も尻尾が濡れたことすら気にする余裕は存在しない

「ギュボ…ボ……ダ………」
「……ダ………ギ……」

息をするのも困難な雨がすぐに通り過ぎ、次に襲い来るは夏の熱気ですら経験できない業火の照射だった
明るいと感じた時にはもう遅い
先ほどまで濡れていたはずの全身と尻尾がすぐに乾き、次は肌が焼けて焦げるほどの熱が逃げ場所無しに襲う
雨の時と違って叫び声を上げながら叫び声を出す子たぬきの顔はもはやションボリ顔ではない
目を見開き、歯軋りするような顔立ちは苦しみから逃れんとする無駄な抵抗を表していた
43223/06/17(土)16:54:40No.1068467744+
「ギュィィィ!ギュググゥ"ア"!!!」
「ギュゥゥギュブブァア!ダヌ"ゥゥ!」

全身が程よくこんがりと焼けてもはや声を出すのも体を動かすのもできない
そこまでの状態になってようやく照射された状態から抜け出し、地面は尚も動き続けている
まだ視界が機能している一匹の子たぬきが動き続ける地面の先を見る
そこには自分たちを同じように処理をされ、苦しみ、真っ暗な部屋へと連れていかれるのが見える
そこから子たぬきの声はしなくなった。異様なまでに静かな気配がする
確かなのは先にあるのはほんのりとした肉の焼けた匂いと、血の香り。きっと同族である子たぬきはあそこでたぬ生を終えるのだと本能的に悟った

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