土佐市の観光交流施設「南風」カフェの退去をめぐるトラブルで地元のNPO法人が経緯説明【高知】
情報掲載日: 2023年6月13日(火)
高知県土佐市新居の観光交流施設「南風(まぜ)」は、もともと波介川上流の洪水を防ぐ工事のために下流にある新居地区の住民らが立ち退きなどで協力したことを受けて地域振興を目的に作られました。その経緯があるため2016年のオープン当初から地元住民らで作るNPO法人が土佐市から指定管理者を任されています。
2階では移住者がカフェを経営していましたが、先月カフェの店長がSNSへの投稿でNPO法人に理不尽な立ち退きを要求されたと訴え、土佐市の対応についても疑問を投げかけました。投稿は反響を呼び、土佐市に施設の爆破や子供の誘拐を予告するメールが寄せられるなど大きな問題となっています。
こうした事態を受けてNPO法人は13日付けの文書で、南風の2階は「市の主導で若者をターゲットにしたカフェをオープンすることになった」と主張。また、カフェについて「新居地区の振興よりも商業ベースの活動に主眼が置かれている」と市に相談したものの解決に至らなかったとする見解を公表しました。
条例上、2階のスペースは1年ごとに指定管理者が利用許可を出すことになっていて、NPO法人は今年(2023年)に入って4月以降の事業者の公募を行いました。文書の説明によりますと地域振興の観点に主眼をおいて審査をした結果、他の事業者に利用許可を出すことを決定しカフェに退去を要請したとしています。
一方、土佐市は見解の相違があるとしてNPO法人とカフェを交えた三者による話し合いを早期に実現し問題を解決したいとしています。