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サーミスタってなに?
What is a Thermistor?
サーミスタは、熱を敏感に感知し、電気抵抗が変化する「温度センサの王様」です。
芝浦電子のサーミスタセンサはくらしの様々なシーンを支えています。
サーミスタは、熱を感知した際の抵抗値の変化を利用した温度センサです。
安価で安定的に温度をコントロールすることができるため、幅広い分野で使用されています。
ここでは、サーミスタの特性や用途についてご紹介します。
What is a
Thermistor?
01
サーミスタとは
サーミスタ:温度変化に対し抵抗値が大きく変化する半導体
(Thermistor =
Thermally sensitive resistor)
サーミスタは、温度が変わると電気の流れにくさ(抵抗)が変化する電子部品です。
温度が高くなると電気が流れやすくなり、温度が低くなると電気が流れにくくなります※したがって、サーミスタ内の電気の流れをみることで温度を知ることができます。
サーミスタは、小形で衝撃や振動に強く、温度に対する感度が高いため、私たちの暮らしを支えるさまざまな製品に使われています。
What is a
Thermistor?
02
サーミスタの種類
サーミスタは、主にNTCとPTCの2種類になります。
(NTC:Negative Temperature Coefficient, PTC: Positive Temperature Coefficient)
芝浦電子は、NTCサーミスタを製造販売しております。
- NTCサーミスタ…負特性の抵抗変化をします。
- PTCサーミスタ…正特性の抵抗変化をします。
What is a
Thermistor?
03
温度センサの種類
サーミスタの他にも様々な温度センサがあります。
他の代表的な温度センサと比較して、
小型で安価に製造できるため、暮らしの様々な機器に採用されています。
各センサの特徴
-
NTCサーミスタ…電気回路が単純で安価。
小型化しやすく、ユーザー様の要求に合わせた多様な設計が可能。 - 熱電対…電気回路が複雑で高価になりやすい。
小型化しやすいが形状が限られる。 -
測温抵抗体(白金)…電気回路が複雑で高価になりやすい。
抵抗素子の構造が複雑なため、小型化が難しい。
What is a
Thermistor?
04
使用例
サーミスタは、小形で衝撃や振動に強く、温度に対する感度が高いため、私たちの暮らしを支えるさまざまな製品に使われています。
自動車
自動車には1台あたり15本程度のサーミスタが使われています。
環境性能の向上や、安全性、快適性をより高くするため様々な種類のサーミスタが搭載されています。
例えば、エンジン温度、外気温などを確認するためのサーミスタがあり、エンジン内の燃焼が最適になるようにコントロールしています。
他にも、EV/HEV自動車のモータ、バッテリー、インバーターの温度制御用にも用いられます。
EV/HEV (電気自動車)
- モータ
- ジェネレーター
- パワーコントロールユニット(PCU)
- バッテリー
- 充電機器
- 空調
- 燃料電池車(FCV)
エンジン制御
- 吸気温
- EGR
- Tmap
- 水温
- 油温
- 燃料温度
- 排気温
空調関連ほか
- エバポレーター
- 外気温
- 室内温
- ドアミラー
トランスミッション関連
- ギアオイル(ATF)
エアコン
エアコンは、室内機で熱を汲み上げて冷風を送り、汲み上げた熱を室外機から放出することで部屋の温度を下げます。
室内機と室外機の両方でサーミスタを使い、温度をコントロールします。
エアコン
- 配管(室外機・室内機)
- 室温センサ
- レベルセンサ
コーヒーメーカー
お店や家庭でよく見るコーヒーメーカーでは、適切な温度でお湯を出すためにサーミスタを使っています。
コーヒーメーカー
- 水温管理
- ヒーター制御
ガス給湯器、ヒートポンプ給湯器
業務用、家庭用問わず、給湯器にはサーミスタが使われています。
ガス給湯器や石油給湯器のみならず、ヒートポンプ給湯器や家庭用燃料電池等の次世代給湯器にも使用されています。
高品位のサーミスタが高精度の湯温コントロールの一翼を担っています。
ガス給湯器、ヒートポンプ給湯器
- 入水、出湯
- バーナーセンサ
- 外気温、吸気温
- 浴室乾燥暖房機
- レベルセンサ
医療機器
医療機器にもさまざまな用途でサーミスタが使用されています。
高精細で小型のサーミスタが人体に挿入する微細な機器や小型在宅治療機器への温度センサの搭載を可能にしています。
医療機器
- 滅菌器
- 血液分析装置
- CPAP
湿度検知、風速検知、水位検知 他
サーミスタに電流を流し、自己加熱させることで、湿度や風速、水位検知といった用途での使用が可能です。
加熱状態にあるサーミスタの冷却される度合いが変化することを利用して検知します。
【自己過熱状態にあるサーミスタの冷却イメージ】