司法書士になろうとするときに、必ず話題に挙がるのが「認定考査」です。

「認定考査」は、正式には「簡裁訴訟代理等能力認定考査」。

  • 認定考査って何?
  • 認定率は高い?
  • どういう流れで取得するの?

当記事では「認定考査」について、詳しくお話ししていきます。

司法書士にご興味のある方や、これから司法書士試験に挑戦しようという方は、ぜひご覧になってください。

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司法書士の認定考査とは?

「認定考査」(正式名は「簡裁訴訟代理等能力認定考査」です)とは、法務省が実施する試験のことです。

この試験に合格すると法務省から認定を受けることとなり、この認定を受けると、簡易裁判所において、弁護士と同じように当事者の代理人として訴訟に参加することができるようになります。

近年の「認定考査」の考査受験者数は、次のとおりです。

 考査受験者数認定者数認定率
令和4年643人420人65.3%
令和3年591名417名70.6%
令和2年625名494名79.0%
令和元年936名746名79.7%
平成30年874名377名43.1%
平成29年915名526名57.5%
平成28年940名556名59.1%
平成27年987名649名65.8%

参照:法務省

新型コロナウイルス流行以前は毎年、約1,000名の方が考査を受験していました。令和2年からは600人前後となっています。

それは、「認定考査」の仕組み上、司法書士試験に合格したすぐ後のタイミングが一番受験しやすいからです。

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司法書士認定考査の概要

「認定考査」の概要を紹介します。

日程・時間

「認定考査」は、例年6月に実施されていましたが、令和4年度は9月に実施されました。

考査時間(試験時間)は午後1時から3時までの2時間です。

形式・内容

解答は記述式により行います。

考査の内容は、事実認定の手法や立証能力、弁論および尋問技術、または訴訟代理人としての倫理観が問われるものとなっています。

受験資格

「認定考査」の受験資格は、特別研修(司法書士特別研修)を修了した者とされています。

「特別研修」とは、司法書士有資格者に参加が認められている日本司法書士会連合会が主催する研修のことで、司法書士が簡裁訴訟代理等関係業務を行うにあたって必要な能力を習得することを目的とする研修です。

研修の内容は、具体的には、基本講義(座学)やゼミ(演習)のほか、裁判所の協力を得て実施される実務研修(法廷傍聴)、受講者自身による模擬裁判、少人数で課題に取り組むグループ研修など、きめ細やかで実践的なものとなっています。

そして特別研修は、例年5月下旬から7月頃に実施されています。

その前には、司法書士試験合格者を対象とした新人研修が行われています。

関連コラム:司法書士の「研修」とは?司法書士試験合格後の流れも解説

司法書士試験合格から認定考査の流れ

司法書士試験の合格から各種研修や考査を並べてみると、以下のようになります。

司法書士試験最終合格→新人研修→特別研修→認定考査→認定司法書士になる

このように、司法書士試験に最終合格した後すぐに受けると比較的こなしやすいようなスケジュールになっています。

また、司法書士として本格的に業務を開始した後だと、「認定考査」対策のための時間を設けることが徐々に難しくなってしまいます。

「認定考査」で試される内容は、司法書士試験で勉強した内容を応用するものだったりしますから、なるべく学んだ内容が鮮明なうちに受けてしまいたいところです。

このように、「認定考査」は、司法書士試験に合格してから時間を空ければ空けるほどその対策が難しくなっていくため、司法書士試験に合格した後すぐに受けましょう。

認定率や難易度

「認定考査」の認定率は、約50~60%程度となっています。

司法書士試験の合格率に比べると、ずいぶん高い数値のように思えます。

ただ「認定考査」は「特別研修を修了した『司法書士試験合格者』」の方たちが受けるものです。

そのため、たとえそのような方たちでも、対策を講じていなければ認定されないことは十分あり得るという点に注意すべきです。

「認定考査」は、上記のとおり、司法書士試験を受験する際に勉強した内容を応用させたものが問われますので、まずはこの受験生のときの知識をうまく活用していきたいところです。

また司法書士試験に合格したばかりの頃は、司法書士としての業務はまだ本格的に始まっていないものと思われますので、「認定考査」に向けてしっかりと勉強時間を確保しておき、準備を万全なものにしましょう。

なお、「認定考査」に臨まれる方たちは、既に事務所に就職する等して業務を開始している場合、事務所の所長さん等責任者の方に「認定考査」を受けることをあらかじめ伝えるのが一般的なようです。

「認定考査」を確実に突破するうえでは、周囲の方々の理解はあったほうが望ましいといえます。

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