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一夜明け続く動揺 教官に叱られたと候補生、住民「理由にならない」 陸自3人死傷

産経ニュース / 2023年6月15日 11時56分

自衛官候補生による発砲事件から一夜明けた現場の陸上自衛隊日野基本射撃場。ユリの花が捧げられていた=15日、岐阜市

岐阜市の陸上自衛隊日野基本射撃場で男性隊員3人が自動小銃で撃たれ、2人が死亡、1人が負傷した事件から一夜明けた15日、近隣住民らが現場周辺を訪れ、亡くなった2人を悼んだ。殺人容疑で送検された自衛官候補生の男(18)は、死亡した52歳の教官に叱られたという趣旨の供述をしているが、住民からは「そうだとしても事件を起こす理由にならない」との声が聞かれた。

男は同日朝、送検のため移送用車両に乗せられ、岐阜県警岐阜中署を出発。30人以上の報道陣が集まり、一斉にフラッシュを浴びせたが、表情はうかがえなかった。

射撃場の出入り口付近には、規制線が張られ、ユリとキクの花がささげられていた。警察官による警戒も続き、近隣住民の動揺は収まっていない。

「ご家族のことを思うと亡くなった2人は本当に気の毒」。近くに住む男性(68)が沈痛の表情を浮かべた。「(男が)教官に叱られたという報道もあるが、事件の理由だったとしたら短絡すぎる。何を考えていたのかが分からず、全容が知りたい」と語った。

近所の50代女性は「銃の扱いには注意を払ってくれていると思って生活してきた。長野県でも猟銃を使った立てこもり事件があったし、本当に怖い」と不安がった。

男や隊員3人が所属する守山駐屯地(名古屋市)では、迷彩服や私服の隊員らが通常通り出勤したが、足取りは重く、押し黙ってうつむきながら歩く姿が目立った。

女性隊員は「自衛官なので表情には出さないように淡々と職務をこなしたが、まだ1日しかたっていないので、みな複雑な気持ちだろう」と話した。別の女性隊員は「情報が伝わってきていない。早く全容を知りたい」と言葉少なだった。

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