札幌市教育委員会は15日、同僚の男性教諭が紛失したように見せかけて生徒らの成績を外部に流出させたなどとして、札幌市立北白石中の菅原淳教諭(54)を懲戒免職にしたと発表した。同僚が作成したように装い、生徒の容姿をやゆしてランク付けする文書も作っていた。仕事で意見の食い違いがあり、同僚を陥れようとしたとみられる。

市教委によると、菅原教諭は昨年5~10月、同僚が担任を務めるクラスの生徒35人分の成績一覧表を新聞社や雑誌社などに送付した。同僚がこれらのデータが入ったUSBメモリーを落とし、それを拾った人物を装って匿名で送ったという。

送付先からの連絡を受け、市教委が調査して発覚した。菅原教諭が顧問をしていたパソコン部の活動費で購入した備品を自宅に持ち帰っていたことも分かり、北海道警に相談している。

檜田英樹教育長は「綱紀粛正と公務員倫理の確立に向けて、全力で取り組む」とコメントした。(共同)