皆さんこんにちは!管理人の眞太郎(@askigyou)です。
さて本記事では、社用車の経費計上について解説しています。
なぜか経営者ってベンツやレクサスなどの高級外車を乗りたくなるんですよね…。
そこで、高級外車は社用車として認められるのか?と疑問に思う方もいることでしょう。
結論から言うと、社用車は高級外車であろうと一般的な乗用車であろうと経費計上することは可能です。
しかし、注意点もいくつかあるので本記事ではその辺りも踏まえた上で、計算方法や年商に対する適正価格などを解説しています。
この記事の目次
社用車は法人、個人事業者問わず経費計上できる
まず、社用車は法人、個人事業者問わず経費計上することができます。
もちろん社用車にかかるガソリン代や自動車保険料なども別途経費計上できるため、節税に大きく貢献してくれます。
ただし、基本的には耐用年数に応じて減価償却で経費計上するため、購入年で一括計上できる訳ではないことは予め把握しておきましょう。
新車の場合
新車で社用車を購入する場合には、以下のように計算します。
普通自動車:6年
軽自動車:4年
例えば、300万円の普通自動車を購入した場合の減価償却の計算方法は、300万円÷6年なので1年間で50万円を経費として計上することができます。
実際には購入する時に現金で300万円を支払っているわけですから、初年度は結構大変です。
【×】1,000万円-300万円=700万円に対して課税(税率40%で280万円)
【○】1,000万円-50万円=950万円に対して課税(税率40%で380万円)
上記に記載の数字は単純計算ですが、仮に40%の税率だとして280万円を納税すれば良いと思っていたのが、実際には380万円の納税をすることになるプラス、購入時に現金で300万円を支払っているので残りは320万円しか残らない計算になるので注意が必要です。
中古車の場合
中古車を購入する場合には、以下のように計算します。
(耐用年数-経過年数)+経過年数×20%【端数は切り捨て、2年未満となった場合は2年】
例えば、新車登録時から3年経過した普通自動車を中古車で購入する場合の耐用年数は、「(6年-3年)+3年×20%」なので3.6年となり端数を切り捨て3年となります。
購入金額が180万円だった場合は、180万円÷3年なので1年間で60万円を経費として計上することができます。
ただし、中古車も新車同様に実際には購入する時に現金で180万円を支払っているわけですから、初年度は注意が必要です。
また、中古車の最小耐用年数は2年と定められていることから、普通車であれば新車登録時から4年経過している中古車を購入することで、経費計上できる期間を短くすることができるので節税効果は高くなります。
リースの場合
リースで社用車を購入した場合は、毎月のリース代を経費計上するだけなのでとても簡単です。
リース費用には、車両本体価格をはじめ、新車登録時の諸費用、自賠責保険料、車検基本料、自動車税、自動車重量税なども含まれていますので、経理事務の負担を大幅に軽減することができます。
ローンの場合
ローンで社用車を購入した場合は、現金購入と同様に車両運搬具として固定資産に計上し、ローンを長期未払金に計上します。
ローンの場合は融資同様に、毎月の返済をするごとに負債が減っていき、利息分は支払利息として経費計上が可能です。
高級外車を社用車として経費計上する際の注意点
いわゆるベンツやフェラーリなどの高級外車も社用車として経費計上することは可能ですが、経費計上する上で注意しなくてはならないことがいくつかあります。
過去に高級外車が経費として認められた判例があるようですが、詳しく解説されている記事を発見したので引用させて頂きます。
参考 【小ネタ話その3】高級車は経費にできるのか?Tips Note様出張旅費規定の作成及び運用
まず、出張旅費規定を作成する必要があるそうです。
『出張旅費規定?』と聞いてはてなマークが出た方もいると思いますが、簡単に言えば会社での出張関連の旅費の取り扱いに関して定めた規定です。
詳しく解説すると長くなるので、出張旅費規定に関しては詳しく解説されている別リンクを貼っておきますね(笑)
参考 節税効果も!出張旅費規定を作るメリットとデメリットソムリエ様運転記録の作成
続いて、運転記録の作成です。
運転記録を作成しなければ、本当に社用のみで使用されているかを証明することが出来ません。
日付、行き先、走行距離等、可能な限り詳しく記載することで効力の度合いが変わってきますので、面倒でも細かく記載することをおすすめします。
プライベート専用車との住み分け
続いて、プライベート専用車との住み分けも重要です。
例えば、平日は社用車、休日はプライベート車といったように、公私混同してしまっている場合は全額を経費として計上することは出来ません。
そもそも高級外車を経費に計上すること自体が税務署に目を付けられやすいので、基本的には社用車とプライベート車では分けることをおすすめします。
私の場合は、社用車でベンツ、プライベート車でマセラティを乗っていたことがあるのですが、税理士の助言のもとしっかりと住み分けをしていました。
まぁ後で無駄なことに気付き、社用車はバンに乗り換えましたが…(汗)
このように、高級外車を社用車として経費計上する場合には、しっかりと証明できる書類を常に準備しておくことが重要です。
年商に対して適正な社用車の購入金額はいくら?
では、年商に対して適正な社用車の購入金額はいくらなのか?気になりますよね。
この辺は私個人的な意見ですが、法人なら年商の5%程度、個人事業者なら年収の20%程度が理想だと思います。
法人なら年商の5%程度
例えば、年商2億円の法人なら1,000万円までなら許せる範囲でしょう。
1,000万円と言うとベンツやレクサスなども購入できますね。
ただし、本当に必要なのか?を良く考えてから購入しましょう。
個人事業者なら年収の20%程度
個人事業者の場合は、年収800万円なら160万円程度が無難です。
160万円の車だと新車で購入する選択肢は無くなりますが、中古車の方が経費計上もしやすいですし、逆に言えば年収800万円程度で1,000万円の車を社用車として利用するのは見栄の張りすぎでは?とまで思ってしまいます。
と言うのも、最近はYoutuberやTikTokerの影響で、やたらと高級外車を乗り回したい人が多い印象ですが、ぶっちゃけそんなのは最初だけです(笑)
私自身も会社経営時代に高級外車を乗り回していた時期がありますが、今思えばそのお金を投資に回しておけば良かったと後悔までしています(汗)
だって1,000万円の車ではなく200万円の軽自動車にしておけば800万円残すことができますので、十分投資の元手になりますよね…。
ですので、個人的には高級外車は十分な将来性を得てからでも遅くはないと思います。
まとめ
まとめになりますが、社用車は法人、個人問わず経費計上でき、高級外車もしっかりと管理すれば経費計上することが出来ます。
せっかく頑張って稼いだお金ですから高級外車を乗り回したい気持ちも分かりますが、個人的にはあまりおすすめしません。
日本経済はまだまだ落ちるでしょうし、いざという時に蓄えさえあればなんとかなりますので、身の丈に合った社用車を購入することを強くおすすめします。
以上、本記事も最後までご覧頂きありがとうございました。